解説
終末期医療を題材にした、ミシェル・フランコ監督のカンヌ国際映画祭脚本賞受賞作。妻子と別れた看護師デヴィッドは、末期がんの患者から安楽死の幇助を頼まれる。患者への深い思いと、自分自身が抱える亡き息子と関わる暗い過去の狭間で苦悩する。出演は「ヘイトフル・エイト」のティム・ロス、キーファー・サザーランドの娘でドラマ『ニュースルーム』などで活躍するサラ・サザーランド、「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」のロビン・バートレット。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「或る終焉」のストーリー
デヴィッド(ティム・ロス)は、終末期患者を受け持つ看護師。別れた妻と娘とは、息子ダンの死をきっかけに疎遠となり、一人暮らしを送っていた。患者の在宅看護とエクササイズに励む以外の生活はなく、患者が望む以上に彼もまた患者との親密な関係を必要としていた。そんなある日、末期がんで苦しむ患者のマーサ(ロビン・バートレット)から、安楽死の幇助を頼まれる。患者への深い思いと、自分自身が抱える亡き息子と関わる暗い過去の狭間で苦悩するデヴィッドが下した壮絶な決断とは……?
「或る終焉」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「或る終焉」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 ドラマ |
製作国 | メキシコ フランス |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2016年5月28日 |
上映時間 | 94分 |
配給 | エスパース・サロウ(提供:ギャガ) |
レイティング | 一般映画 |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | http://chronic.espace-sarou.com/ |
コピーライト | (C)Lucía Films–Videocine–Stromboli Films–Vamonos Films–2015 (C)Crédit photo (C)Gregory Smit |
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