解説
「クー嶺街少年殺人事件」のエドワード・ヤンが1985年に手掛けた長篇第2作。ボローニャ市立シネマテークによるデジタル復元版。家業を継いだ元リトルリーグのエースアリョンと、米国に移住することを考えている幼馴染の恋人アジン。2人の関係を、変貌する台北を舞台に描く。主演・製作・共同脚本は、「黒衣の刺客」のホウ・シャオシェン。4Kデジタル修復され、2017年日本劇場初公開。2024年7月20日より『台湾巨匠傑作選2024』で劇場上映。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「台北ストーリー」のストーリー
80年代。経済成長のなか、日に日に変貌を遂げつつある台北。元リトルリーグのエースだったアリョン(ホウ・シャオシェン)は親の家業の布問屋を継いだが、過去にとらわれている。一方、その幼馴染の恋人アジン(ツァイ・チン)は、不動産ディベロッパーで働くキャリアウーマン。なんとなく付き合っている二人だが、アジンはシャレたマンションに引っ越し、二人で暮らそうと夢を膨らませている。しかし、アジンの会社が買収に遭い、彼女は職を失う。アジンはアメリカに移住することをアリョンに提案するが、アリョンはあまり乗り気ではない。すれ違う二人に思いもよらない出来事が……。
「台北ストーリー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「台北ストーリー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 台湾 |
製作年 | 1985 |
公開年月日 | 2017年5月6日 |
上映時間 | 119分 |
製作会社 | 傳影互動 |
配給 | オリオフィルムズ(提供:竹書房=オリオフィルムズ/配給協力:トラヴィス) |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | https://taiwan-kyosho.com/ |
コピーライト | (C) 3H productions ltd. All Rights Reserved |
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