解説
モーリス・ジェヌヴォワ文学賞を受賞した歴史小説を「画家と庭師とカンパーニュ」のジャン・ベッケル監督が映画化した忠犬物語。黙秘を続けるジャック・モルラックを取り調べるランティエ少佐は、留置所から離れようとしない犬とジャックの恋人に目を付ける。ランティエ少佐を「最強のふたり」のフランソワ・クリュゼが、第一次世界大戦で武勲をあげながら収監されたジャック・モルラックを「ダリダ~あまい囁き~」のニコラ・デュヴォシェルが演じる。第一次世界大戦終結から100年を記念し製作された。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
-
映画評論家小野寺系戦争の道具として時代に翻弄される犬の運命を描きながら、同じような境遇に落ち込んだ人間たちの哀れな姿を重ね合わせていくことで、彼らを飼い慣らす者の無神経な暴力を静... もっと見る
-
映画評論家きさらぎ尚ポスターの明媚なビジュアルと邦題から、感傷的なドラマを想像したが、国家が国民に強いた不条理をあばく物語。劇中、主人公たちフランス兵と敵国の兵士が〈インターナショ... もっと見る
-
映画監督、脚本家城定秀夫フランス版忠犬物語なんて触れ込みとはいえ単なる動物感動映画などではなく、かなりストレートな反戦メッセージと普遍的な人間愛が流麗な物語運びの中で描かれており、VF... もっと見る
「再会の夏」のストーリー
1919年、終戦直後。夏の盛りを迎えたフランスの片田舎に、パリから軍判事のランティエ少佐がやってくる。第一次世界大戦の英雄で武勲をあげたはずながらひとけのない留置所に収監され頑なに黙秘を続けるジャック・モルラックを軍法会議にかけるか決めるために来たのだった。留置所の外で吠え続ける一匹の犬に関心を寄せるランティエ少佐。その犬は、留置所から決して離れようとしなかった。モルラックについて調べるうちに、やがて、農婦にしてはあまりにも学識豊かな恋人ヴァランティーヌの存在が浮かび上がってくる……。
「再会の夏」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|
「再会の夏」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | フランス ベルギー |
製作年 | 2018 |
公開年月日 | 2019年12月13日 |
上映時間 | 83分 |
配給 | コムストック・グループ 配給協力:ギグリーボックス |
公式サイト | http://saikai-natsu.com/ |
コピーライト | (C)ICE3 – KJB PRODUCTION – APOLLO FILMS – FRANCE 3 CINEMA - UMEDIA |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2020年1月上・下旬合併号 | REVIEW 日本映画&外国映画 「再会の夏」 |
2019年12月下旬号 | UPCOMING 新作紹介 「再会の夏」 |