解説
2018年に武正晴が監督、奥山和由がプロデューサーを務め映画化した中村文則の小説『銃』を、再びその3名が組み新たな視点から描いたサスペンス。東子はストーカーから逃げ雑居ビルに入ったところ、辺りが血に染まったトイレの洗面台の水の中から拳銃を拾う。「銃」に出演した日南響子が銃を拾い翻弄されていく主人公・東子を、銃が出会わせた謎めいた男を「Fukushima 50」の佐藤浩市が、東子を追い詰める刑事を「友だちのパパが好き」の吹越満が演じる。また、2018年の「銃」に出演した村上虹郎やリリー・フランキーなども出演。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
-
映画評論家川口敦子これもまた母娘の物語、その先に父の禍々しい残像も浮かび、日記をつけるヒロインについD・リンチ父娘を思いローラ・パーマー、ツイン・ピークスと連想するうちにヘンタイ... もっと見る
-
編集者、ライター佐野亨「銃」の世界に取り憑かれた奥山和由、90年代の「RAMPO」で見せた、いささか空回りと思えるほどの執念は依然衰えていない。そうした先走った熱情に、きっちり「物語... もっと見る
-
詩人、映画監督福間健二どこまで行っても初心。作家中村文則の魅力のひとつはそれだ。ヒロイン東子の幼い日々の回想を見ながらそう思った。それは悪への初心でもある。日南響子演じる成長した東子... もっと見る
「銃2020」のストーリー
ある日の深夜、後をつけてくるストーカー・富田(加藤雅也)から逃げる東子(日南響子)は、薄暗い雑居ビルに入る。水が流れ続けている音がしていることが気になった東子がトイレに入ったところ、辺りは血に染まっており、洗面台の水の中にあった拳銃を拾う。電気が止められゴミが散乱する部屋に戻り拳銃を確認すると、弾丸が四つ入っていた。東子は自分を毛嫌いする一方で亡き弟を溺愛し続けている母・瑞穂(友近)を精神科に見舞った後、銃の持ち主を探ろうと再び雑居ビルへ。そこで不審な男・和成(佐藤浩市)を見かけ後をつけていくが、東子は和成に捕まってしまう。そんな東子の近くで思わぬ事件が起こった。隣の住人の親子がある男を殺害。埋めるのを手伝った東子は、その死体に向かって拳銃を撃った。東子は拳銃の行方を探す刑事(吹越満)に追い詰められるが、また来ると言い残し刑事は去る。銃そのものに魅了された東子はさらに事件に巻き込まれ、彼女自身もその渦の中に入っていこうとする。
「銃2020」の写真
「銃2020」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「銃2020」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | バイオレンス サスペンス・ミステリー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年7月10日 |
上映時間 | 76分 |
製作会社 | 吉本興業 (企画:チームオクヤマ/制作プロダクション:エクセリング/ポストプロダクション:オムニバス・ジャパン) |
配給 | KATSU-do |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://thegunmovie.official-movie.com/ |
コピーライト | (C)吉本興業 |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2020年8月上旬号 | REVIEW 日本映画&外国映画 「銃2020」 |
2020年7月下旬号 | UPCOMING 新作紹介 「銃2020」 |