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シュウ・ケイの関連作品 / Related Work
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花の影
制作年: 199620年代、混乱の中華民国時代、とある名家をめぐる男女の退廃的な恋愛模様を、エキゾチシズムあるれる壮麗なスケールで描くメロドラマ。監督は「さらば、わが愛/覇王別姫」のチェン・カイコーで、製作も同作で組んだシー・フンとトン・チュンニェン。カイコーとワン・アンイーの原案をもとに、「ソウル」などの作品で知られる香港の映画作家シュウ・ケイが脚本を執筆。撮影は「楽園の瑕」の名手クリストファー・ドイル。音楽は「黄色い大地」「秋菊の物語」のチャオ・イーピン。20年代の租界時代の上海を再現する大セットを建築した美術はホァン・チァグイが担当。出演は「さらば、わが愛/覇王別姫」のレスリー・チャンとコン・リー、ディヴィッド・ウーほか。 -
楽園の瑕
制作年: 199690年代を代表する映画作家、「恋する惑星」「天使の涙」のウォン・カーウァイが、伝説の剣士たちの青春群像を鮮烈な感覚で綴った一編。中国の人気武侠小説家、金庸の代表作『射[周鳥]英雄傳』(邦訳・徳間書店刊)を基に、原作では老人である主人公らの若き日の姿を描くという設定で、カーウァイが脚本を執筆。アソシエイト・プロデューサーは「ソウル」などの監督でもあるシュウ・ケイ。エグゼクティヴ・プロデューサーはカーウァイの盟友で「チャイニーズ・オデッセイ」などの監督でもあるジェフ・ラウ、撮影のクリストファー・ドイル、美術・編集・衣装のウィリアム・チョン、音楽のフランキー・チャン、ローウェル・A・ガルシアとカーウァイ作品の常連スタッフが集結。他に編集で「風にバラは散った」などの監督でもあるパトリック・タム、カイ・キッウァイ、コン・ジ・ラウ、武術指導に「カンフー・カルト・マスター/魔教教主」のサモ・ハン・キンポーらが参加。出演は「欲望の翼」のレスリー・チャン、マギー・チャン、トニー・レオン、カリーナ・ラウ、ジャッキー・チュンに加え、「恋する惑星」のブリジット・リン、「黒薔薇VS黒薔薇」のレオン・カーフェイ、当時ほとんど演技経験のないまま、降板したジョイ・ウォンに代わって起用された「天使の涙」のチャーリー・ヤンと香港映画界のスターが競演。94年ヴェネチア映画祭金のオゼッラ賞、第14回香港電影金像奨撮影賞・美術賞、第31回台湾金馬賞撮影賞・編集賞受賞。 -
喝采の扉 虎度門
制作年: 1996引退を目前に控えた広東オペラ(粤劇)のベテラン女優を主人公に、女として、妻として、母として力強く生きるヒロインの人生を描いた女性映画。香港返還に揺れる市井の人々の姿をも温かく見つめる視点が秀逸。“虎度門”とは、広東オペラ粤劇で、舞台と現実の世界を隔てる創造上の線のことを言う。「北京オペラブルース」(特別上映のみ)などの映画脚本もある劇作家のレイモンド・トウが手掛けた舞台劇『虎度門』を自ら脚色し、ドキュメンタリー「SUNLESS Days ある香港映画人の天安門」のシュウ・ケイが監督。製作はクリフトン・コウ、撮影は「世界の涯てに」のビル・ウォン、音楽は「女人、四十。」の大友良英が担当。子役時代からの長いキャリアを持つ、自らの俳優人生を投影させた熱演が光る主演は「女人、四十。」のジョセフィーン・シャオ。共演は「香港大夜総会 タッチ&マギー」のアニタ・ユン、人気歌手でこれが初の本格的な映画出演となるダニエル・チャン、「花の影」のデイヴィッド・ウー、「月夜の願い」のレイ・チーホンほか。第41回アジア太平洋映画祭主演女優賞、第33回台湾金奨主演女優賞受賞。 -
北京バスターズ
制作年: 1993現在中国だけでなくアジアを代表するロック・ミュージシャンとなった崔健が全面的に製作に協力した、現代の北京における若者の群像をドキュメント・タッチで活写した映像詩。登場人物こそ配されてはいるが、物語を追うというよりも、撮影当時の“北京のいま”を映しとろうとした野心的な試みのなされたフィルムといえる。崔健が自分自身の役を演じるほか、主人公の若きミュージック・バーの経営者、彼が妊娠させた恋人、さらに彼の周囲の男女である、失業中の作家、その友人の詐欺にあった画家、主人公が強引に寝るバーで働く女性……といった登場人物が現実生活そのままのごとき振る舞いで画面に登場し、現実と幻想のはざまを生きながら、それぞれの“北京の私生児”としてのエピソードを紡いでいく。崔健の迫力あるスタジオ演奏とライヴ・ステージに加え、北京の郊外でゲリラ的に行われたらしい野外コンサートなど、どの場面もが生々しさをもって観客に訴えるあたりはみどころになっている。監督は“中国第六世代”とでも呼ぶべき新鋭張元。製作にあたっては「Sunless Days」等で知られる監督のシュウ・ケイと香港・台湾映画界で活躍する名カメラマン杜可風が参加し、杜可風は映像顧問としてもクレジットされている。同作は93年の東京国際映画祭では、田壮壮の「青い凧」と並び、中国代表団の引き上げ騒ぎを起こした当の作品であった事は注目すべき点である。ちなみに本国ではいまだに上映が禁止されていることに加え、監督の張元は他の7人の監督たちと共に事実上の国外追放処分を受けている。