高橋長英 タカハシチョウエイ

  • 出身地:神奈川県横浜市
  • 生年月日:1944年11月29日

略歴 / Brief history

神奈川県横浜市の生まれ。本名・高橋長英(おさひで)。1963年に上智大学を中退し、俳優座養成所に15期生として入所する。同期には原田芳雄がいた。66年に卒業後は劇団には所属せず、フリーで活動を開始。フジテレビ『若者たち』66、『三匹の侍』67などのゲスト出演を経て、68年の渥美清主演「喜劇・初詣列車」で映画初出演を飾る。渥美演じる主人公が幼なじみから頼まれて行方を探し求める弟・研吉役だった。以降、森谷司郎監督「二人の恋人」69、「初めての旅」「『されどわれらが日々』より・別れの詩」71、中島貞夫監督「日本暗殺秘録」69、山本迪夫監督「呪いの館・血を吸う眼」71、増村保造監督「音楽」72、藤田敏八監督「エロスは甘き香り」73、熊井啓監督「お吟さま」78といった名匠の作品に、重要な役柄で出演を重ねる。さらにテレビドラマでも、日本テレビ『伝七捕物帳』73~77で中村梅之助演じる主人公・伝七の子分“がってんの勘助”役で好評を博す一方、TBS『新選組始末記』77、フジテレビ『白い巨塔』78など、硬軟問わず幅広く活躍。バイプレーヤーとしての地位を確立する。80年代に入ると「タンポポ」85を皮切りに伊丹十三監督に重用され、「マルサの女」87、「大病人」93、「静かな生活」95、「スーパーの女」96、遺作の「マルタイの女」97まで、一風変わった脇役を巧みに演じて作品に貢献した。また、温厚な雰囲気が作風に合うためか、「ハチ公物語」87以降の神山征二郎監督の作品にも、「ドンマイ」90、「郡上一揆」00、「北辰斜にさすところ」07などで起用され、手堅い演技を披露している。テレビドラマはほかに、NHK『徳川慶喜』98、『ある日、嵐のように』01、『篤姫』08、テレビ朝日『忠臣蔵』04、など多数。各局の2時間サスペンスや、舞台への出演も多い。

高橋長英の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 誰かの花

    制作年: 2021
    横浜黄金町の老舗の映画館、シネマ・ジャック&ベティの30周年記念映画。「世界を変えなかった不確かな罪」で注目された横浜出身の奥田裕介監督の長篇第2作目。嵐の日に団地のベランダから落ちた植木鉢をめぐって、家族や周囲の者たちの疑念と葛藤が渦巻いていく。鉄鋼所で働く主人公の孝秋に「ケンとカズ」「ONODA 一万夜を越えて」のカトウシンスケ。その両親役に吉行和子と高橋長英の大ベテランを配し、脚本から密なディスカッションが行われた。ある悲劇が「善意」から始まったら、その先に救いはあるのか。老親の介護や認知症、集合住宅の人間模様を縦糸に、被害者/加害者の救済問題を横糸に編まれた人間ドラマ。第34回東京国際映画祭「アジアの未来」部門正式出品作品。
  • 高津川

    制作年: 2019
    島根県西部を流れる清流・高津川を舞台に、「僕に、会いたかった」の錦織良成監督が地方の問題に直面しながらも石見神楽の伝承を続ける人々の日常を描いた人間ドラマ。小学校が閉校することになり、母校最後の運動会に日本各地にいる卒業生を集める話が出る。錦織監督による故郷・島根を舞台にした島根シリーズの一作。無口で不器用な父親・学を「渾身 KON-SHIN」などバイプレイヤーとして知られる甲本雅裕が演じ、映画初主演。2019年11月29日より島根・鳥取・広島にて公開、ほか順次ロードショー。
    85
  • 兄消える

    制作年: 2018
    柳澤愼一と高橋長英が40年ぶりに再会した老兄弟を演じる、長野県上田市を舞台にした人間ドラマ。父の葬儀を終えたある日、町工場を細々と続ける76歳の鉄男のもとに、40年間行方知れずだった兄・金之助が訳あり風の若い女・樹里を連れて突如戻ってくる。劇団文学座の舞台演出家で日本劇団協議会会長、日本演出者協会理事などを務める西川信廣が、パフォーマンス集団『鉄割アルバトロスケット』の脚本家であり『のろい男 俳優・亀岡拓次』で第38回野間文芸新人賞を受賞した戌井昭人と組み、兄弟の確執と絆を描く。
    80
  • 福島は語る

    制作年: 2018
    「沈黙を破る」の土井敏邦が、福島第一原発事故の被災者たちの証言を集めたドキュメンタリー。原発事故から8年近くが経過し、多くの人が事故を“終わったこと”として忘れ去ろうとする現在。被災者たちの言葉から、今なお疼き続ける心の傷の可視化を試みる。4年の歳月を費やして100人近い被災者に取材し、その中から選び抜いた14人の言葉で構成されている。
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  • カスリコ

    制作年: 2018
    第26回新人シナリオコンクール特別賞、大伴昌司賞準佳作を受賞した國吉卓爾の脚本を映画化。昭和40年代の土佐。高知一の料理人と呼ばれた岡田吾一は、博打“手本引き”で破滅。ヤクザの荒木五郎の紹介で、賭場の下働き“カスリコ”として働き始める。出演は「さらば青春、されど青春。」の石橋保、「サバイバルファミリー」の宅麻伸。2018年11月3日より高知あたご劇場を皮切りに全国順次公開。
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  • 審判(2018)

    制作年: 2018
    カフカの不条理小説『審判』を、現代の東京を舞台に映画化。30歳の誕生日の朝、銀行員の木村陽介が自宅マンションで目を覚ますと、そこには2人の見知らぬ男の姿が。理由も告げられぬまま男たちに逮捕された木村は、次第に身動きが取れなくなっていく……。メガホンを取ったのは、「SADO TEMPEST」のジョン・ウィリアムズ。共演は「彼らが本気で編むときは、」の品川徹、「たたら侍」の高橋長英。歌舞伎俳優の坂東彌十郎(「書かれた顔」)が23年ぶりに映画出演。
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