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- 宮崎美子
略歴 / Brief history
熊本県熊本市の生まれ。熊本大学法文学部法学科在学中の1980年、『週刊朝日』の“篠山紀信があなたを撮ります、キャンパスの春”に応募し、1月25日号の表紙に写真が掲載される。これがきっかけで、カメラメーカー・ミノルタのCMに出演。木陰でTシャツとGパンを脱ぐ仕草が評判となる。同年、TBSの昼帯ドラマ『元気です!』の主演に抜擢され、女優デビュー。翌81年には、同局『2年B組仙八先生』に教師役でレギュラー出演し、人気クイズ番組『クイズダービー』の解答者にもなるなど、短期間のうちに売れっ子になった。映画初出演は83年の根岸吉太郎監督「俺っちのウエディング」。さらに85年、黒澤明監督「乱」に起用され、根津甚八扮する次郎の正室・末の方を演じて脚光を浴びる。映画女優として開花したのは、黒澤明の遺稿をもとに直弟子の小泉堯史が初監督した「雨あがる」00。仕官を求める浪人の夫(寺尾聰)を支える妻・たよの奥ゆかしい聡明さと彼女の持ち味が合致して、日本アカデミー賞優秀主演女優賞、ブルーリボン賞助演女優賞をもたらした。近年はさまざまなかたちで母親役を演じる機会が多く、2010年には李相日監督「悪人」、香月秀之監督「君が踊る、夏」、廣木隆一監督「雷桜」など多数に出演を重ねた。テレビドラマはほかに、NHK『翼をください』88、『精霊流し』02、『農家のヨメになりたい』04、『風のハルカ』05、TBS『女ともだち』86、『だいじょーぶママ』97、『太陽の季節』02、フジテレビ『のだめカンタービレ』06、『まるまるちびまるこちゃん』07~08など。舞台も『御宿かわせみ』84を皮切りに、『冬の旅』87、『頭痛肩こり樋口一葉』94、『午後の遺言状』97、『ハッピー・バースディ』03などに出演している。89年に制作会社スタッフの男性と結婚したが、1年4カ月で離婚。91年にそれまでの本名から芸名を“宮﨑淑子”と改め、00年から再び本名に戻した。
宮崎美子の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
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ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春
制作年: 2024人生の最期を意識し始めた71歳の男が新たな一歩を踏み出す姿を映すヒューマンドラマ。定年退職し、認知症だった愛妻を看取り、穏やかな日々を過ごす福山健二。ある日、自身の物忘れに不安を覚えた彼は、市のコミュニティクラブへ参加、そこで同年代の橋本と出会う。健二役は1997年の「なにわ忠臣蔵」以来、約26年ぶりに映画主演を務める岩城滉一。共演は「想い出のマーニー」の高月彩良、「きみの瞳(め)が問いかけている」の田山涼成、「雨あがる」の宮崎美子。監督・脚本は「うちの執事が言うことには」の久万真路。 -
マリッジカウンセラー
制作年: 2022昭和生まれで昔気質の営業マンが、会社の辞令で結婚相談所の仲人となり、結婚を希望する男女のために大奮闘するハートフル・コメディ。マッチングアプリでの恋活・婚活が話題となっている今、人と人との温もりを感じさせるつながり方を丁寧に描いていく。突然、仲人となってしまう赤羽を演じるのは渡辺いっけい。会員の幸せを第一に願う仲人・時田結衣に松本若菜。結衣の母親でカリスマ仲人・十和子に宮崎美子。結婚したくてもさまざまな事情から一歩を踏み出せない人たちがいる一方、仲人たちもまた人間であるが故の葛藤を抱えている。会員と仲人、それぞれが一喜一憂しながら、「ご縁」をたぐり寄せようとする感動の物語。