緒形直人 オガタナオト

  • 出身地:神奈川県横浜市
  • 生年月日:1967/09/22

略歴 / Brief history

神奈川県横浜市の生まれ。父は俳優の緒形拳、母は元新国劇女優の高倉典江、兄も俳優の緒形幹太という俳優一家で育つ。和光高校を卒業後の1987年、劇団青年座研究所に入所。当初は裏方志望だったが、翌88年の杉田成道監督の映画「優駿」オーディションに応募、およそ800人の中から選ばれ主演デビューを飾る。同作では父との共演も果たし、キネマ旬報賞など各映画賞の新人賞を総なめにした。その後は、NHK『新橋烏森口青春篇』88、『翔ぶが如く』90、フジテレビ『北の国から'89・帰郷』『同・級・生』89、TBS『予備校ブギ』90などのテレビドラマで活躍。NHKの時代劇『荒木又右衛門』90では敵役の河合又五郎を果敢に演じきり、そうした実績から、92年のNHK大河ドラマ『信長』で主役の織田信長に抜擢されて、俳優としての風格を強固なものとした。映画はその後、井筒和幸監督の時代劇「東方見聞録」92に主演し、定着しつつあった優しい好青年像を打ち破るアクティブな演技を披露。ただし、撮影中に起きた死亡事故や製作会社の倒産などで劇場未公開(のちにソフト化)となったのは不幸な出来事であった。95年の市川準監督「東京兄妹」では“静”の演技を自然体で示し、大森一樹監督「わが心の銀河鉄道・宮澤賢治物語」96では、日本人なら誰もが知る偉人・宮澤賢治の知られざる生涯を人間臭く体現した。以降も佐藤純彌監督「北京原人/Who are you?」97、神山征二郎監督「郡上一揆」00などを経て、21世紀に入ってからも年1本ペース程度の映画出演が続く。2010年、70年代の人気アニメーションを実写映画化した山崎貴監督「SPACE BATTLESHIP ヤマト」で、木村拓哉演じる主人公の良きライバル・島大介を好演。翌11年のTBS『南極大陸』で再び木村と共演する。テレビドラマはほかに、TBS『愛するということ』93、『世界の中心で、愛をさけぶ』04、NHK『スキッと一心太助』99、『ファイト』05、日本テレビ『Pure Soul/君が僕を忘れても』01、フジテレビ『僕だけのマドンナ』03など。93年に女優の仙道敦子と結婚した。

緒形直人の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • シンペイ~歌こそすべて

    制作年: 2024
    明治・大正・昭和を生き、『ゴンドラの唄』『シャボン玉』などの名曲を残した作曲家・中山晋平の生涯を描いた伝記映画。信州から上京し、東京音楽学校を卒業した中山晋平は、演出家・島村抱月や作詞家・野口雨情と出会い、数々の名曲を生み出していく。晋平役を、映画初出演にして初主演となる歌舞伎俳優・中村橋之助が務めるほか、「劇場版ACMA:GAME 最後の鍵」の志田未来、「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」の渡辺大、「Winny」の三浦貴大らが共演。監督は「ハチ公物語」の神山征二郎。
  • シサム

    制作年: 2024
    寛一郎主演で、江戸時代前期の北海道を舞台に贈る時代劇。アイヌとの交易品を主な収入源とする松前藩藩士の息子・孝二郎は、使用人の善助に殺された兄・栄之助の敵討ちを誓い、善助を追って蝦夷地へ。その頃、蝦夷地では和人への反発の動きが強まっていた。共演は「Winny」の三浦貴大、「レジェンド&バタフライ」の和田正人。「世界は今日から君のもの」の尾崎将也が脚本を手掛け、「劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日」の中尾浩之が監督を務めた。
  • 幻の蛍

    制作年: 2022
    富山県在住の新鋭・伊林侑香が、第33回フジテレビヤングシナリオ大賞佳作受賞者・伊吹一のオリジナル脚本を映画化した監督デビュー作。夏休みを迎えた中学生の中川かなたは、両親の離婚で離れて暮らしていた妹と再会。一緒に蛍を探しに出かける。出演は100名を超えるオーディションから抜擢された野岸紅ノ葉と池田埜々耶、「かそけきサンカヨウ」の菊池亜希子。
  • 聖地X

    制作年: 2021
    「シュシュシュの娘」の入江悠監督が韓国映画界と組み、劇団イキウメの舞台をオール韓国ロケで映画化したホラー。離婚を決意した要は兄・輝夫が住む韓国の別荘に身を寄せる。しかし二人は踏み込んだ者は奇妙な死を遂げると言われる聖地Xに入ってしまい……。「犬鳴村」はじめ数々のホラー作品を世に送り出してきた東映のプロデュースチームと、「22年目の告白 私が殺人犯です」のロボットが企画。「悪人伝」などを手がけてきた韓国の B.A.エンタテインメントがロボットと共同制作した。兄の山田輝夫を「さんかく窓の外側は夜」の岡田将生が、妹の東要を「九月の恋と出会うまで」の川口春奈が演じる。
  • 護られなかった者たちへ

    制作年: 2021
    中山七里の新聞連載小説を瀬々敬久監督が映画化した社会派ミステリー。東日本大震災から10年目の仙台で、手足を縛られて餓死するという連続殺人事件が発生。被害者はみな人格者だったとの評判で犯人の動機すらつかめない。刑事の苫篠はある男に目を付ける。連続殺人事件の捜査線上に浮かび上がる主人公・利根を演じるのは、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」以来の瀬々組となる佐藤健。過去に起こした事件で服役し、出所したばかりだが、なにかを思い詰めてている。そんな利根を追い詰める刑事・笘篠を演じるのは佐藤健と10年ぶりのタッグを組む阿部寛。緻密な捜査を重ねながらも決定的な証拠がつかめないまま、第三の事件の予感に焦りを感じる。なぜ、被害者は無残な殺され方をされねばならなかったのか。利根の過去には何があったのか。さまざまな想いが交錯する中、やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃の真実が明らかになっていく……。
    70
  • もみの家

    制作年: 2020
    「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」でブルーリボン賞、報知映画賞ほか新人賞を多数受賞した南沙良主演の人間ドラマ。心に不安を抱えた若者を受け入れるもみの家にやってきた彩花は、周囲の人々との出会いや豊かな自然の中で、徐々に自分と向き合い始める。監督は、「真白の恋」の坂本欣弘。出演は、「散り椿」の緒方直人、「二宮金次郎」の田中美里、「37セカンズ」の渡辺真起子。