かから始まるものでの検索結果

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  • カルメン・ポーニ

  • カルメン・マウラ

    父は眼科医。祖父は著名な政治家アントニオ・マウラ。カトリック学校、フランス修道院で娘時代を送り、20歳で画廊の経営者になる。アマチュア劇団に参加したのがきっかけで芸能界に転じ、小劇場、ヴォードヴィル等で下積みの10年間を送るが、ジャン=ポール・サルトルの舞台劇『汚れた手』の主演で脚光を浴びる。70年代に入るとペドロ・アルモドバル監督のスーパー8ミリ映画に出演。彼とコンビを組んだ「マタドール」(85)、「欲望の法則」(87)がニューヨークで成功を収め、「神経衰弱ぎりぎりの女たち」(87)で国際的なスターになる。89年、アルモドバルと袂をわかち舞台に復帰。90年、カルロス・サウラ監督の「歌姫カルメーラ」でヨーロッパ映画賞とゴヤ賞の主演女優賞受賞。

  • カルメン・マキ

  • カルメン・マチ

記事
「かから始まるもの」の検索結果 50件)

  •   一流オペラ教師とその日暮らしのラッパーが織り成すヒューマンドラマ「テノール! 人生はハーモニー」が、6月9日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。ユニークなオペラレッスン場面の映像が到着した。     初演技ながら主人公アントワーヌを演じたMB14は、オーディション番組〈THE VOICE〉で準優勝したビートボクサーだ。オペラ教師マリー(ミシェル・ラロック)のレッスンで、アントワーヌはヴィクトル・ユゴーの詩集をラップ風に読み上げてノリノリに。さらにマリーのパートでヒューマンビートボックスを披露する。 クロード・ジディ・ジュニア監督は「この映画を準備していた2016年、誰もが〈THE VOICE〉に釘付けになっていた。MB14がクーリオの『Gangsta’s Paradise』のループ演奏を披露したとき、プロデューサーのラファエル・ベノリエルと僕は“うわぁ、これはヤバい!”とメールし合ったんだ。MB14の才能とカリスマ性は一目瞭然だった」と振り返り、「彼は最初から僕らが求めるすべての条件を満たしていたけど、心配要素もあった。でも初めて話した時、MB14は歌手になるずっと前から演技することを夢見ていたと知った。撮影時も演技への理解力が常に正確だから、僕は監督として彼の演技の精度と彼がもたらす新鮮さの両方を捉えようと努めたんだ」と称えている。 なおMB14は現在、スーザン・ボイルなどを輩出し、とにかく明るい安村の出場でも話題となったイギリスのオーディション番組〈Britain's Got Talent2023〉に出場中。予選ではループステーションを使ったパフォーマンスで最高の栄誉というべきゴールデンブザーを獲得し、審査員のサイモン・コーウェルらに絶賛された。順調に準々決勝に駒を進めており、今後の結果が注目される。     Story パリのオペラ座・ガルニエ宮に、スシの出前でやってきたラップ好きのフリーター青年アントワーヌ。エリートレッスン生に見下された彼は、仕返しでオペラを真似るが、それがまさかの超美声だった。アントワーヌに才能に惚れ込んだオペラ教師のマリーは、猛スカウトを開始。そしてオペラに興味を持ち始めたアントワーヌは、“住む世界が違う”と思いつつも、マリーと内緒のオペラレッスンを始めるが……。   © 2021 FIRSTEP - DARKA MOVIES - STUDIOCANAL - C8 FILMS 配給:ギャガ ▶︎ オペラが運命の出会いをもたらす感動ドラマ「テノール! 人生はハーモニー」
  •   命を授かった兵馬俑の少年と家族を奪われた人間の少女による地底バトル&ラブファンタジーを描いた中国発3DCG映画「兵馬俑の城」が、6月16日(金)よりグランドシネマサンシャイン池袋ほかで全国公開。手に汗握るアクションシーンが解禁された。     兵馬俑の少年モンユエンと人間の少女シーユイ、そして山羊のシャオバオ。謎の巨大怪物を相手に、彼らは熾烈な攻防を繰り広げるが……。 中国コンテンツを日本で展開する面白映画株式会社のプロデューサーは、昨今の中国アニメーションのハイクオリティについて「中国アニメ映画は比較的に潤沢な制作費を得られることも大きいと思います。中国映画市場の急速発展とともに、中国アニメ映画の興収も年々に増加しています。その結果、中国市場での興収のみでも元を取れる保障ができれば、企画段階でも十分な制作費が投入でき、クオリティの高い作品が生まれやすくなると思います」と説明。 本作のアクションシーンについては「やっぱりスクリーンを通じて感じる迫力と爽快感だと思います。クライマックスの最終決戦ですと、数千人もいる兵馬俑の大軍が敵に向って突撃し、それぞれ容姿や服装、使う兵器も百人百態の兵俑たち、劇場の大スクリーンでしか味わえない醍醐味こそがその魅力だと思います」と話す。 めくるめくアクションとともに波乱の物語を堪能したい。     Story 中国の歴代皇帝によって作られた兵馬俑。それらは神より命を授かり、巨大な地下都市を作り上げていた。 兵馬俑の雑用係モンユエンが住む秦陽城は、凶暴な霊獣たちの襲撃に悩まされている。その脅威に立ち向かうシアホウ将軍に憧れたモンユエンは、精鋭部隊〈鋭士〉へ入りたいと希望するが、そのためには「霊獣・地吼(ディーホウ)を捕まえよ」との条件が出される。 さっそく旅立ったモンユエンが出会ったのは、謎多き少女シーユイ。冒険の中で広く美しい世界を知りながら、ふたりは惹かれ合い、モンユエンは家族を探すシーユイの力になりたいと願う。そしてついに地吼を追い詰めるが……。   ©︎Fantawild Animation Inc. 配給:ライブ・ビューイング・ジャパン、エレファントハウス ▶︎ 兵馬俑の少年&人間の少女が地底世界を冒険する「兵馬俑の城」、福山潤や寿美菜子が日本語吹替
  • 徹底した娯楽とバイオレンスの巨匠として20世紀後半の日本映画界を怒濤のように駆け抜けた深作欣二。没後20年を迎える今年、改めてその魅力に光を当てるシリーズ企画の第3弾。今回ご登場いただくのは「柳生一族の陰謀」(78)を皮切りに、70~80年代の深作映画で華やかに躍動した“伝説のアクション女優”志穂美悦子さん。長く芸能活動からは離れていても、現役当時と変わらぬエネルギッシュさで、当時の思い出を語っていただいた。 深作欣二との出会い ©東映・東北新社 「宇宙からのメッセージ」 ◎東映チャンネルにて6月放送 志穂美: 亡くなられて、もう20年にもなりますか。深作監督、たしかにそう言ってくださいました。いま思い出しても、涙が溢れそうになります。 ──2023年4月、志穂美悦子は遠い目となった。1981年に刊行された山根貞男責任編集『女優 志穂美悦子』(鈴木一誌造本・写真構成による志穂美への愛に溢れた本だ)に深作欣二が寄稿している。その文章には、「いつまでもカラテ女優でもあるまい」と新聞記者に謗(そし)られ泣いて悔しがった志穂美に深作がこう言ったと記されている。 「肉体こそが俳優のことばなのだ。その肉体を君ほどみごとに駆使出来る女優は日本にいない。それを君は誇っていい。見ていたまえ、今にきっと君の価値が花開く時が来るから」   そののち、深作は「里見八犬伝」(83)、「上海バンスキング」(84)で志穂美の新境地を拓(ひら)き、「里見八犬伝」の桜吹雪の中での志穂美の殺陣(たて)から、絢爛にして過剰な1980年代の深作映画が幕を開ける──。 志穂美: 深作監督には、本当にお世話になりました。映画人として大きくしていただいたと思っています。 深作監督と最初にお目にかかったのは東映京都撮影所でした。「新仁義なき戦い 組長最後の日」(76)の撮影を一方的にですが、覗いたんです。第1ステージ前の広場で、乱闘シーンを撮影するために煌々(こうこう)とライトが灯っていました。そこに人一倍大声を出している人がいる。台詞を言いながら走っているから、俳優さんだと思っていたんです。「あれが深作欣二監督だよ」と殺陣師(たてし)の菅原俊夫さんが教えてくれました。かっこいいんですよね。でも、話すと水戸弁で親しみやすい方でした。私は子どもの頃からアクションが好きで、弟と物置の上から飛び降りて写真を撮ったりしていたんです。運動神経はあるほうでしたけど、だからといって殺陣ができるわけではない。ただただ、アクションをやりたい、と妄想していたんです。最初は、東京の早稲田大学教育学部教育学科へ行こうと決めていました。そこから文学座などの劇団に入って芝居をやっていれば、好きな殺陣をやらせてくれるんじゃないかと思っていた。絶対やりたいと思うけれど、何もできない。そんなふうに悶々とする東京に出てくるまでの岡山での二年間が、人生で一番苦しかったかもしれないです。その頃、週刊誌を読んで知ったのが千葉真一さん主宰のジャパンアクションクラブ(JAC)でした。TVの『キイハンター』で千葉さんを見て電流が走るほど感動していましたから。絶対にここへ行きたい、と思いました。 そして、映画の世界に入り、18歳で「女必殺拳」(74、山口和彦監督)に主演しました。映画の仕事はとにかく楽しかったんです。演じるって楽しいですし、監督さんたちもよくしてくださいました。そうしたなかで、深作監督に出会うことができ、公私ともにお世話になりました。 70~80年代の深作監督と並走 ©東映 「柳生一族の陰謀」 ◎東映チャンネルにて6月放送 (右は千葉真一)  ──1978年、「仁義なき戦い」(73)から始まった実録やくざ映画路線に終止符を打ち、深作欣二は時代劇とSFに挑む。「柳生一族の陰謀」(78)で志穂美と初仕事をした深作は、「宇宙からのメッセージ」(78)で志穂美を宇宙に連れ出したばかりか、得意のアクションを封じ、芝居で勝負させた。 志穂美: 私が21歳のとき、JACでトレーニングを積んで、京都に乗りこんで時代劇の殺陣をやったのが「柳生一族の陰謀」です。私は萬屋錦之介さん演じる柳生但馬守の娘、茜役。錦之介さんには恐れ多くて近づいてさえいません。いま思えば、何かお話すればよかったなあと後悔がつのります。 深作監督は殺陣をやるときに自ら動かれるんですよ。上野隆三さんが殺陣をつけられて、深作監督も身振り手振りでアイデアを出されて。おそらく女性でそういうことができる俳優がほかにいなかったからでしょうけど、私が殺陣で動けば動くほど、監督は喜ばれるんです。だから、殺陣の場面が増えていったんじゃないかと思います。 一緒に殺陣で組んだ成田三樹夫さん、素敵でしたね。白塗りにされて、眉をちょこんと書かれた烏丸(からすま)少将文麿(あやまろ)の姿を見て、綺麗だな、かっこいいなあと思いました。役になりきって演じられていました。 次に深作監督の作品に出演したのは時代劇から一転してSFの「宇宙からのメッセージ」。奈良の生駒に惑星のロケセットを組んで、宇宙船も造って、その中で私がエメラリーダ姫を演じました。ヴィク・モローさんと共演できたのは感慨深かったですね。『コンバット』の「軍曹」は家族中で見ていましたから。  ──その後1981年、深作は志穂美が主演した舞台『柳生十兵衛 魔界転生』の演出を務めた。 志穂美: あるとき私が、「これから歌って踊って魅せる時代が来る、JACはこんなに動けるんだから舞台をやりたい」と千葉さんに直訴して、真田広之君も巻き込んで、踊りのレッスンをはじめました。当時、TVで放送していた『ソウル・トレイン』なんかを見て刺激を受けていたんです。だから、この舞台(『柳生十兵衛 魔界転生』)ができたことが嬉しかったですね。当時は真田君人気でJACのオーディションをやると1日で3千人が受けに来た。そこからできる人たちを集めて舞台を作りました。 これは映画「魔界転生」(81、深作欣二監督)の舞台版で、映画で沢田研二さんが演じた天草四郎時貞を女性に変えて、私が演じました。宙吊りになって私が一人で登場する。降りてから薙刀(なぎなた)を持って「全知全能の神よ!」と叫ぶんですが、そのあとも一人で言うセリフが2~3頁ずうっと続くんです。あの頃はそれも一瞬で覚えられたんですよね。 深作監督は演出のとき、とにかく舞台の上を走り回るんです。演出家というと客席から舞台を見て意見を言うものですが、深作監督は客席にいるのを見たことがないんです。いつも私たち、役者と一緒の側にいて、一緒に作ってくださる監督でした。  ──そして、「里見八犬伝」の犬坂毛野、「上海バンスキング」のクラブの歌姫・リリーが深作と志穂美の最後の仕事となる。 志穂美: 「里見八犬伝」のときは、「悦っちゃん、蛇持てる? 首に巻ける?」──最初に深作監督からそう言われて、「えッ!?」となりました。「観光地の記念写真みたいにニシキ蛇を首に巻いて登場するのが毛野のイメージなんだ」と。それぐらいのインパクトが欲しかったんだと思うんです。それで蛇に慣れようと、伊豆のジャパン・スネークセンターにも行きましたが、前世で蛇と何かあったのか、私にはとても無理(笑)。「監督、自分なりの努力はしてきました。けれど、蛇には触れないし、巻きつけるなんて無理です」と言いました。諦めてくれたのでしょう。代わりに、作り物の大蛇にグルグル巻きにされて私自身が飛びましたが、それは私にとって初のワイヤーアクションのシーンでした。 私が登場する場面にも、最後の場面にも桜吹雪が散っています。それが監督のイメージだったんでしょうね。散らすために用意された花びらが100枚ぐらい綴られていて、照明待ちの1時間半ぐらいの間に一枚一枚剝かなければならないんです。深作監督とスクリプターの田中美佐江さんと私で、一緒にずうっとその単純作業をしました。なかなか、そういうことまでなさる監督さんっていませんよね。そうしたら深作監督が「いいなぁ」とおっしゃるんです。監督として現場でいろいろと考えなければならないときだったと思うのですが「無心になれるなぁ、これがいいんだよ」って。そのひとことをすごく覚えています。 「上海バンスキング」は、オンシアター自由劇場の舞台を見ていましたから「松坂慶子さんと一緒に歌って踊ってほしい」と依頼をいただけて、嬉しかったです。映画賞を総ナメにした「蒲田行進曲」──私も一場面だけ出演させてもらいましたが──のメンバーが再び集 まった映画に参加できるのも、本当に嬉しかったですね。 リリーは中国人なので、カタコトの日本語しかしゃべれません。さらに私にとって初の奥さん役ですから、どういうふうに演じたらいいのだろうと思って、深作監督とディスカッションをさせてもらいました。そこで「切なさを出すようにしよう」「純粋に夫の亘(宇崎竜童)を愛しているんだから、健気さを出そう」とエスコートしてくださったんです。少女が空手をする「女必殺拳」シリーズで女優人生をスタートして10年、28歳になって演じたリリー役で、「この子、色気もあるよ」と私の女っぽい部分を引き出そうとしてくださったのかな、と思っています。深作監督は、私のことをずっと見てくださっていたんですね。 深作欣二の〈故郷〉 志穂美: このあと「二代目はクリスチャン」( 85 、井筒和幸監督)に主演して、「男はつらいよ 幸福の青い鳥」(86、山田洋次監督)にも出演します。ですが、深作監督とはご一緒する機会がないまま……やがて結婚して、私は映画を封印してしまったんです。だから話題になった「バトル・ロワイアル」(00)も拝見していません。家庭を作りましたし、子育てをしなければならないので、最近まで映画は観ないようにしていたんです。本質的に映画に出ることが好きなので、観ると血が騒ぎ出してしまいますから。 私が映画に出演させていただいた頃は、本当にいい時代でした。時代も私に味方をしてくれたんだと思います。だからこそ、私はスクリーンの中で「戦う女」でいられました。だって私、お茶の間でご飯食べたりなんて似合わないですもん(笑)。自分が一番目指して、普通はなれないものになることができた。職業にできた。そのことが、自分の人生において、本当に素晴らしいことだったと思っています。 そんな映画の世界で深作監督と出会うことができました。深作監督の生い立ちのこととか、もうちょっと興味を持って聞いておけばよかった、といまにして思うんです。深作監督は〈故郷〉(ふるさと)という曲がお好きでした。うさぎ追いしかの山……水戸でのご自分の原風景と重ねられていたんでしょうね。   ──かつて深作とともにスクリーンを沸かせた志穂美悦子は現在、フラワーアレンジメントを手がける「花創作家」として活動し、依頼があると巨大な花を活ける。そして今も筋トレをし、動ける身体を維持しているという。「90歳になったときにアクションおばあちゃんをやってみたい」と話す口調は、あながち冗談でもなさそうだ。 取材の最後に、志穂美が薬師寺の聖観世音菩薩に手向けた5千本の花の写真を見せてもらった。絢爛でありながら寂として、深作欣二が好きだった桜吹雪の匂いがした。 取材・文=伊藤彰彦 撮影=近藤みどり 制作=キネマ旬報社(キネマ旬報2023年4月上旬号より転載)   志穂美悦子[元俳優・花創作家] しほみ・えつこ/1955年生まれ、岡山県出身。72年、千葉真一主宰のジャパンアクションクラブ(JAC)を受験し合格。「女必殺拳」(74)で映画初主演。本作はシリーズ化され日本初のアクション女優として人気を博す。「華麗なる追跡」(75)、「女必殺五段拳」(76)など主演作のほか、千葉やJACの弟分・真田広之と共演した助演作も多い。87年、結婚を機に芸能界を引退。2010年から花の世界に魅せられ、フラワーアレンジメント作品の制作を開始。13年、奈良明日香村での天武天皇御陵献花をはじめ、各地で展覧会やステージパフォーマンスを披露している。 深作欣二 ふかさく・きんじ:1930年生まれ、茨城県出身。53年、東映に入社。「風来坊探偵 赤い谷の惨劇」(61)で監督デビュー。67年からはフリーとして東映、松竹、東宝、大映などでも活躍。73年から始まった「仁義なき戦い」シリーズは大ヒットを記録。同作を筆頭とする実録ヤクザ映画、現代アクションをはじめ、SF、時代劇大作、伝奇物、文芸物など幅広いジャンルの娯楽作品を手掛ける。実質的な遺作となった「バトル・ロワイアル」(00)まで、生涯に手掛けた長篇劇場映画は全60作。2003年、ガンのため死去。享年72。   『没後20年総力特集 映画監督 深作欣二』 ◉東映チャンネルでは1月から9カ月にわたり、全51本という過去最大級の規模で監督作品を特集放映。代表作から希少なドキュメンタリー作品まで、反骨のエネルギーにあふれた数々の作品を、ぜひこの機会に! ▶東映チャンネルの公式サイトはこちら ★2023年6月放送予定 【まだ間に合う!見逃し深作欣二】 ●柳生一族の陰謀 4Kリマスター版 13日(火)12:30-15:00、30日(金)11:00-13:30 ●赤穂城断絶 6日(火)12:00-15:00 ●バトル・ロワイアル 4Kリマスター版[R15+] 13日(火)22:00-24:00 ●バトル・ロワイアルⅡ【特別篇】REVENGE[R15+] 14日(水)22:00-24:50 ●宇宙からのメッセージ 2日(金)23:30-25:30、15日(木)22:00-24:00 【没後20年総力特集 映画監督 深作欣二 Vol.6】 ●資金源強奪 5日(月)20:00-22:00、15日(木)13:00-15:00、22日(木)21:30-23:30 ●暴走パニック 大激突 6日(火)20:00-21:30、12日(月)22:00-23:30、19日(月)21:30-23:00 ●白昼の無頼漢 7日(水)20:00-21:30、11日(日)22:00-23:30、20日(火)21:30-23:00 ●ギャング対Gメン 8日(木)20:00-21:30、16日(金)11:00-12:30、26日(月)23:00-24:30 ●ギャング同盟 9日(金)20:00-21:30、21日(水)13:30-15:00、27日(火)23:00-24:30 ●脅迫(おどし) 10日(土)20:00-21:30、16日(金)12:30-14:00、21日(水)21:30-23:00
  •   ポール・シュレイダー監督&脚本、マーティン・スコセッシ製作総指揮、オスカー・アイザック主演でギャンブラーの復讐と贖罪を描いたスリラー「カード・カウンター」が、6月16日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかで全国順次公開。オスカー・アイザックが鮮やかにカードをさばくシーンの映像が到着した。     ポーカーの最高の手を再現するウィリアム・テル(オスカー・アイザック)。カードを扇状に広げてターンオーバーを見せ、マジシャンのように言い当てながら引いていく──。 カードは「人から見て学んだ」というオスカー・アイザック。シュレイダー監督作へは初参加となるが、実は前作「魂のゆくえ」でトラー牧師役に想定されていたという。それは実現しなかったが「それでもオスカーのことを考えるのをやめたことはない。彼はいつも私の映画の登場人物にしたい俳優なんだ」「『カード・カウンター』の構想を考え始めた時には、すぐにアイザックのことを考えた」とシュレイダーは明かす。 一方のアイザックも、長らくシュレイダーとの仕事を望み、今回のオファーを快諾。「彼の創作する登場人物の個性は強く、忘れることができない。本作でそれを体現できるチャンスをもらえたことをとても喜んでいる」と語っている。 シュレイダーの演出とアイザックの演技、たっぷり味わいたい。     Story 風変わりなギャンブラーのウィリアム・テル(オスカー・アイザック)。米国軍刑務所で10年間服役し、カードゲームの勝率を上げる裏技「カード・カウンティング」を独学で習得し、「小さく賭けて小さく勝つ」がモットーで、目立たず匿名でいることを好む。 ある日、彼はギャンブル・ブローカーのラ・リンダ(ティファニー・ハディッシュ)と出会い、ポーカーの世界大会への参加を促される。さらに直後、2人の男と遭遇。1人は上等兵だったウィリアムに“消えない罪”を背負わせたジョン・ゴード(ウィレム・デフォー)、もう1人はゴードへの復讐を持ちかける若者カーク(タイ・シェリダン)だった。やがてウィリアムの謎めいた人生が徐々に明かされ、復讐と贖罪のゲームが始まる──。   © 2021 Lucky Number, Inc. All Rights Reserved. 配給:トランスフォーマー ▶︎ ポール・シュレイダー × スコセッシで復讐と贖罪を描く「カード・カウンター」、ポスタービジュアル到着
  • 『エルピス―希望、あるいは災い―』は、映画「ジョゼと虎と魚たち」やNHKの朝ドラ『カーネーション』といった作品で知られる人気脚本家の渡辺あやが、『カルテット』や『大豆田とわ子と三人の元夫』など、これまでも話題作を数多く手掛けてきた佐野亜裕美プロデューサーとタッグを組み、6年もの歳月をかけてさまざまな障壁を乗り越え、不屈の精神で制作を実現させた、全10話から成るドラマである。テレビ業界の裏側を誰よりもよく知る者たちが、あえてテレビ業界の負の部分にフォーカスをあてることで、社会に潜む“違和感の正体”や“正しさとは何か”に深く迫ったまさに「身を切った」企画であり、長澤まさみ、鈴木亮平、眞栄田郷敦ら俳優陣の芝居はもちろんのこと、映像、音楽、デザインに至るまでプロの職人技が随所に光る一級のエンタメ作品でもあるのだから、面白くないわけがない。そんな本作のBlu-ray&DVD BOX が、5月26日にリリース。BOXでしか見ることができない映像特典と合わせて、本作の制作陣の想いに迫った。 制作陣の覚悟と、出色の俳優陣に託された想い 路上キスを週刊誌に撮られて人気が失墜した元エースアナウンサーの浅川恵那(長澤まさみ)と、自分をエリートだと信じて疑わないボンクラな若手ディレクターの岸本拓朗(眞栄田郷敦)が、深夜のバラエティ番組〈フライデー・ボンボン〉を舞台に繰り広げるお仕事コメディであるかのように一瞬見せかけて、いざ蓋を開けると“実在の複数の事件から着想を得たフィクション”であるところの、政治×警察×メディアの癒着を暴く社会派ドラマに転調し、テレビ局内の力関係が如実に反映されたリアルな社内恋愛事情や、セクハラ・パワハラ・モラハラまみれの男の内に燻るジャーナリスト魂までもが巧みに絡み合う『エルピス』。 2016年、島根在住の脚本家・渡辺あやの元に、当時別のテレビ局に所属していた佐野亜裕美プロデューサーが、「一緒にラブコメをやりましょう」と持ち掛けたことが企画の発端だったが、打ち合わせを重ねるうちにいつしか政治に関する話題で盛り上がるようになり、当初のラブコメから、冤罪事件を軸としながら政権や官僚へのメディア側の忖度の実態を描いた社会派ドラマに姿を変えた結果、「放送までに6年かかった」──。という苦労話はドラマの放送前からさまざまな記事で語られていたが、第1話を視聴していた筆者にも渡辺と佐野プロデューサーらの執念ともいうべき覚悟はひしひし伝わり、SNS上にも「制作陣の本気を感じた」「傑作の予感」といった評が飛び交い、大反響を巻き起こした。 筆者は、2021年9月にNHKで渡辺あやが脚本を手掛けたドラマ『ワンダーウォール』が再放送されたタイミングで渡辺にインタビューした際、渡辺が寡作である理由について尋ねてみたことがある。すると「いくら書いても書いても、企画が全然通らないんですよ!」と憤りを帯びた答えが返ってきたのだが、渡辺あやが書いた脚本が通らないわけないだろう、と訝しく思っていた。だが、本作を観てこの企画にOKが出せるテレビ局は相当肝が据わっているとようやく合点がいった。そして「もしやこのドラマの登場人物たちと同様、作品と心中するつもりなのか……!?」と、少しだけ不安にもなった。 というのも『ワンダーウォール』の時点では、「登場人物に“怒りの感情”をストレートに語らせても伝わらない。より多くの人に伝えるためには、“ゆるふわ”に見せかける必要があるのかもしれない」と話していた渡辺が、今回の『エルピス』では、恋愛やコミカルな要素も交えながらも、政治や官僚への不信感をここまで直接的かつ、リアリティを持って描き込んでいたことに驚き、圧倒されたからだ。と同時に、「限りなく信用を失いかけているメディアが、自分たちの力を本気で正しく使うとどこまで届くか」を、自らに刃を向けて試したのではないか、とも思わずにはいられなかった。そして気づけば、制作陣の想いを受け取った俳優たちが、自らの肉体と声をその壮大なる試みに身を捧げるかのように演じている芝居に、毎回心を揺さぶられている自分がいた。 例えば、ろくに眠れず、食べ物ものどを通らず、水以外のものを身体に入れようとすると吐き気を催していた恵那が、拓朗から持ち掛けられた冤罪事件の真相解明に向き合う覚悟を決め、「おかしいと思うことを飲み込んじゃダメなんだよ」「私はもう飲み込めない」と宣言する場面で、長澤まさみから溢れ出ていた凄み。あるいは、事件を追う中でみるみる野性味を増していき、無精髭にギラリと光る眼でとんでもないスクープを掴み取る拓朗に扮する、眞栄田郷敦の見事なまでの豹変ぶり。そして、恵那のかつての恋人で、スキャンダル発覚後に官邸キャップとして異例の出世を遂げた斎藤に扮した、鈴木亮平のスマートな身のこなしに宿る、周囲の人間を取り込み翻弄する男の才覚。さらには、セクハラ・パワハラ・モラハラ発言で顰蹙を買いつつ、かつては報道にいたテレビマン村井の矜持を愚直に体現する、名バイプレーヤー岡部たかしの哀愁と色気──。「『この業界に風穴をあけるヒーローのような若者に出て来てほしい』と、ここ10年くらいずっと思い続けてきた」という、渡辺の切なる想いが彼らに託されているかのようだった。 本作が見るものに投げかけるメッセージ そんな本作にかける制作陣の想いは、今回収められた映像特典で確かめることができる。主演の長澤まさみのロングインタビューや、撮影の舞台裏を捉えたメイキング映像、中でも渡辺あやと佐野亜裕美による対談は必見だ。6年越しでようやく実ったドラマの誕生秘話やタイトルが決定した経緯、本作に込めた思いをアツく語り尽くす発言の数々によって、本作が投げかけるメッセージをより深く理解することができることだろう。 「エルピス」とは、「古代ギリシャ語で様々な災厄が飛び出したと伝えられる【パンドラの箱】に残されたものとされ、【希望】とも【予兆・予見】とも訳される」ことにちなんだタイトルだが、劇中の登場人物たちと同様、企画や作品と共に心中するのは製作陣ではなく、むしろ、恵那や拓朗の孤独な奮闘をエンタメとして享受してきた我々の方なのかもしれない……と考えることは、果たして希望と災いのどちらにあたるだろうか。筆者には、あらゆる困難を乗り越え、恵那や拓朗が必死で繋いできたバトンを受け取り、違和感の正体や自分なりの正しさと向き合う覚悟を我々一人ひとりが持ち始めるところまでが、本作に込められた、制作陣の“祈り”のように思えてならない。「たった一人でもいま自分の目の前にいる人のことを信じられるかどうか。それこそが希望である」というメッセージを受け取り、その志を受け継いだ人たちがそれぞれの場所で立ち上がる勇気が持てますように、と。 文=渡邊玲子 制作=キネマ旬報社   https://www.youtube.com/watch?v=pEoDQVtXQ2M   『エルピス―希望、あるいは災い―』 ●5月26日(金)Blu-ray&DVD BOX発売(レンタルDVD同時リリース) ▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray BOX:26,400円(税込) DVD BOX:20,900円(税込) 【封入特典】 ・スペシャルブックレット(24P) 【映像特典】(90分) ・メイキング ・長澤まさみスペシャルインタビュー ・長澤まさみ×鈴木亮平×眞栄田郷敦 3ショットインタビュー ・渡辺あや×佐野亜裕美 インタビュー ・エルピス in カンヌ ・八頭尾山連続殺人事件 特集映像 【スピンオフドラマ】(43分) ・TVer限定 エルピス スピンオフドラマ「8人はテレビを見ない」 ●2022年/日本/本編約466分 ●出演:長澤まさみ、眞栄田郷敦、三浦透子、三浦貴大、近藤公園、池津祥子、梶原善、片岡正二郎、山路和弘、岡部たかし、六角精児、筒井真理子、鈴木亮平 ●脚本:渡辺あや ●演出:大根仁、下田彦太、二宮孝平、北野隆 ●音楽:大友良英 ●主題歌:Mirage Collective「Mirage」(SPACE SHOWER MUSIC) ●プロデュース:佐野亜裕美、板垣護、大塚健二 ●制作協力:ギークピクチュアズ ギークサイト ●制作著作:カンテレ ●発売元:関西テレビ放送 販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©カンテレ