しから始まるものでの検索結果

作品情報
条件「しから始まるもの」の作品 7886件)

人物
「しから始まるもの」を人物名に含む検索結果 24945件)

  • シャーリー・ヘンダーソン

  • シャーリー・ベラフォンテ

  • シャーリー・ホワイト

  • シャーリー・マクレーン

    アメリカ・バージニア州生まれ。音楽家の父と女優の母の間で育ち、16歳でコーラスとしてブロードウェイ・ミュージカルの舞台に立つ。「ハリーの災難」(55)で映画デビューを果たすも、以降は脇役ばかりが続く。「走り来る人々」(58)でアカデミー賞候補となったのを機に注目され、「アパートの鍵貸します」(60)で人気女優に。「愛と追憶の日々」(83)では念願のアカデミー賞主演女優賞に輝いた。東洋思想に傾倒し、輪廻転生を描いた小説「アウト・オン・ア・リム」を執筆して世界的なベストセラーとなった。弟は俳優・監督のウォーレン・ベイティ。娘のサチ・パーカーは日本映画「西の魔女が死んだ」(08)に主演している。

記事
「しから始まるもの」の検索結果 50件)

  •   累計発行1700万部を突破している田村由美のコミックを、菅田将暉を主演に迎え、2022年1月期のフジテレビ月曜9時枠で連続ドラマ化した『ミステリと言う勿れ』が映画化決定。2023年秋の公開を予定している。     天然パーマがトレードマークで友達も彼女もおらず、カレーをこよなく愛する大学生の久能整(菅田将暉)が、「僕は常々思うんですが──」という一言から膨大な知識と独自の価値観に基づいた持論を淡々と披瀝。人々の悩みを時に優しく、時に鋭い魔法のように解決しながら、事件の謎も解いていくさまを描いた『ミステリと言う勿れ』。見逃し配信で放送当時民放歴代No.1となるヒットを記録し、2022年日本民間放送連盟賞・番組部門テレビドラマで優秀賞を、東京ドラマアウォード2022で連続ドラマ部門優秀賞と主演男優賞を受賞した。 このたびの映画化にあたり監督を務めるのは、ドラマシリーズから続投となる松山博昭(『ライアーゲーム』『信長協奏曲』)。整はスクリーンでどんなお喋りを繰り広げるのか? スケールアップした物語に期待したい。   久能整(くのう ととのう)役 菅田将暉 コメント 「ミステリと言う勿れ」が映画になる。 ということで、次は何カレーかなあとワクワクしつつも、 これはまたあの戦いが始まるんだなと、ドキドキしてます。 ドラマで出来たこと出来なかったことを確認し、 整くんの言葉と田村先生の思考を正しくお伝えできるよう努めていきます。 是非、お楽しみに。 原作者・田村由美 コメント また菅田将暉さんの整が見られる…! こんな嬉しいことはないです。ただただ楽しみで楽しみで、そう思えることが幸せです。 ドラマも素晴らしかったです。菅田さんはじめキャストの皆さんの演技への取り組み、その表現、爆発力、そしてそれを支えるスタッフの皆さんの渾身の力と技と集中力。すごいものを見せていただきました。それがまた再び! 来年の秋をワクワクして待ちます! 整をよろしくお願いいたします! フジテレビプロデューサー・草ヶ谷大輔 コメント 皆様、あの天然パーマの大学生・久能整が帰ってきます! この発表が出来るのも、多くの視聴者の皆様から続編・映画化を望む声をたくさん頂けたお陰です。 本当にありがとうございます。 私自身、この作品と再び向き合える喜びを感じております。 そして、主演の菅田将暉さん、原作の田村由美先生と打ち合わせを重ね、今この時代に今作を制作する意義を改めて話して参りました。 この映画をご覧頂き、“当たり前にそこにある常識や言葉、物事に対して、なぜそうなのか、誰が決めたのか” 皆様も整くんと一緒に考えて頂き、それを誰かに話してみて下さい。 「ミステリと言う勿れ」を楽しみに待って下さっている方はもちろん、まだご覧になった事がない方でも楽しんで頂ける内容になると確信しております。 23年・秋、スクリーンで整のお喋りを堪能して頂けたらと思います。劇場でお待ちしております!   「ミステリと言う勿れ」 出演:菅田将暉 原作:田村由美「ミステリと言う勿れ」(小学館「月刊フラワーズ」連載中) 監督:松山博昭 脚本:相沢友子 音楽:Ken Arai 製作:フジテレビジョン、小学館、トップコート、東宝、FNS27社 公式サイト:not-mystery-movie.jp ©田村由美/小学館 ©フジテレビジョン
  •   今年で5回目となる〈東京ドキュメンタリー映画祭〉が12月10日(土)〜12月23(金)に新宿K’s cinemaで開催。「短編」「長編」「人類学・民俗映像」の各コンペティション部門に選ばれた作品ほか、暗黒舞踏などを「特別上映」として、さらに独自の文化が色濃く残るパプアニューギニア関連の作品を「特集」として上映する。 このたび、クラクフ映画祭で国際批評家連盟賞に輝き、東京ドキュメンタリー映画祭でコンペティション部門にノミネートされている「アダミアニ 祈りの谷」の竹岡寛俊監督のインタビューが届いた。     「アダミアニ 祈りの谷」の舞台は、チェチェン紛争で “テロリストの巣窟” と汚名を着せられたパンキシ渓谷。そこにはキストと呼ばれるチェチェン系ジョージア人が暮らしている。紛争を機に2人の息子を失ったレイラ、いとこで元戦士のアボを中心に、故郷を変えようとする人々を監督は3年間にわたり記録した。美しいコーカサスの山々を背景に、彼らは戦争の記憶や宗教・民族問題を抱えながらも、力強く生きている。人間(アダミアニ)として生きるために──(映画祭での上映は、12月11日10:00〜と12月22日16:10〜)。   インタビューは以下。 ──制作の理由をお教えください。 竹岡監督(以下、竹岡):彼ら(ジョージア東部・パンキシ渓谷で暮らす、キストと呼ばれるイスラム教徒たち)がどんな歴史を持って、どういった暮らしをして、何に向かって立ちあがろうとしているのかということを映画として残したいと思いました。キストの人たちに初めて出会った時、彼らはテロリストというレッテルを貼られて、何を言っても「テロリストでしょ?」と言われてしまう状況でした。彼ら自身に豊かな物語があっても、発信する術がなかったんです。そういう彼らの姿を届けたいというのが最初にありました。 ──レイラは紛争を機に2人の息子を失っていて、娘のマリアムはこの谷で唯一のキリスト教徒で、すごくしっかりしていて、レイラのいとこで元戦士のアボは自分もシリアに行きたかったけれど残ったことで、「アラーが全てを裁くだろう」と負い目を感じているという、キストの中でも、ドラマのある彼らが撮影に協力してくれたのは本当にラッキーだったと思いますが、取材対象はどうやって選定していったんですか? 竹岡:当初、レイラには、紛争を機に2人の息子を失った自分の物語を、他者と共有したいという思いがありました。なので、彼女をメインキャラクターにしようという構想を最初に持ちました。レイラの家はゲストハウスなので、自然とそこに人が集まってきます。僕も彼女の家に泊まりながら撮影や取材をしていて、バルバラやアボと出会いました。 ──レイラたち女性は、「パンキシ渓谷はテロリストの温床」というステレオタイプを変えようとパンキシ観光協会を始めるところで、アボも、前述のポーランド人女性のバルバラと関係を深めていくタイミングで、2人の人生の中でも変化のある、映画として面白いタイミングでの撮影になりましたが、それは偶然ですか? 竹岡:全て偶然でした。変化の動きが大きい年は、1ヶ月滞在して帰国して翌週にはもう一度渡航するようなことが続きました。谷で何かやろうとする人をこれまで何回か見てきたんですけど、あんまり長続きしないんです。彼ら(観光協会やバルバラ)はお金のためじゃなくやり始めたので、モチベーションが高いまま続いたのだと思います。 ──レイラは息子さんを亡くしているので、涙もろくなるのは当たり前のことですが、日本以上に男女の格差があるイスラム教の、いつも体を鍛えているアボが弱さを見せるところは、よく撮らせてもらえたなと思ったんですが、取材対象者とはどのように信頼関係を構築していったんですか? 竹岡:私たちのチームは常にレイラのゲストハウスに滞在し、撮影以外でも彼女の家族と多くの時間を過ごしました。だから、レイラとの壁は早い段階から自然になくなっていきました。逆にアボは、撮影当初はカメラが嫌いで、私が撮影している間、後ろでじっと見ていました。アボが撮影を許可してくれたのは、バルバラとの出会いがきっかけでした。彼女はアボが抱いていた外国人や自分とは異なる背景を持つ人に対する見方を大きく変えました。キストの間では、メディアに出ることに批判的な意見がありますが、アボは撮影後、“俺はキストの未来のために、男が渡らない橋を渡った” と言ってくれました。辛い過去を話し、共有してくれた彼らには感謝しかありません。 ──竹岡監督や通訳の方の声は入っておらず、取材対象者は独り言が多いように思いましたが、どのようなスタイルで撮影していったんですか? 竹岡:基本的には一人で機材を持ってジョージアに行って、現地の通訳と2人で行動し撮影していました。少人数である分、その場の空気のような存在になるように。言葉は単語だけ徐々にわかってきて、最終的には「こういうテーマのことを話しているのかな?」というのは分かるくらいになりました。逆に向こうも「ヒロはどうせわからないだろうから」と好きにしゃべってくれているところもあったかもしれないです。私が言葉をしゃべれていたら、もっと警戒感を持たれていたかもしれないですね。 ──クライマックスのパンキシ祭り当日のシーンも、まるでドラマかと思うくらい、レイラは板挟みになりますが、あのようなことが起こるとは予期していたのでしょうか? 竹岡:まったく予想外の出来事でした。反対派も賛成派もこれまで撮影してきた人物たちで、どちらにもそれぞれの正義がありました。正直撮影をやめようかと思った瞬間もありました。ですが、結果的にもっとも人間の苦悩が映るシーンになったと思います。 ──「男は戦争で死ねば英雄になる。私たちのように生きて子供を教育し養うより、戦争で死ぬ方が簡単だと思う」という言葉がずしりときました。レイラ以外の女性たちのバックグラウンドはあまり描かれていないですが、家族を亡くした方もいらっしゃるのでしょうか? 竹岡:チェチェンやシリアで親族を亡くしている方はたくさんいます。アボの友人の多くも戦争で亡くなり、谷全体が戦争の記憶を共有しています。 ──イスラム教のレイラがキリスト教の教会を訪問するシーンや、娘のマリアムがキスト以外の子供たちもいるキャンプで交流するシーンや、イスラム教のアボとキリスト教のポーランド人のバルバラとの関係など、宗教やステレオタイプを超えて、一人の人間として受け入れていく様子が見られて、希望を感じましたが、撮影していていかがでしたか? 竹岡:パンキシ渓谷は世界の縮図のような場所です。戦争や宗教、難民や移民の問題があちこちにあって、多種多様な人間の視点が混在しています。ヨーロッパに移住して結婚して子供ができたのに、シリアに戦いに行ってしまったレイラの息子のように、戦争という負のパワーを断ち切るのはすごく大変なんだろうなと思ったし、そういう状況の中でアボとバルバラのように人間同士で付き合って新たな道を切り開く者もいる。キャンプに来ていた子どもたちが色んなしがらみを捨てて、友人として語り合う姿は強く記憶に残っていて、将来への希望を感じました。 ──出演者は完成した作品を観てどういう反応でしたか? 竹岡:今年の6月にバルバラの故郷、ポーランドのクラクフ映画祭でプレミア上映をしました。幸い国際批評家連盟賞を頂き、バルバラの家族と共に劇場で映画を見ることができました。その後、パンキシ渓谷へも行き、レイラとアボや、関係者にも見てもらいました。アボはとても恥ずかしがっていましたが、映画に出たことを喜んでくれ、レイラも「キストの文化や私の歴史を丁寧に映画にしてくれてありがとう」と感想をくれました。やっと映画を作って良かったなと実感できました。 ──東京ドキュメンタリー映画祭2022で上映されることについてはどう思いますか? 竹岡:すごく嬉しいです。キストの観光を盛り上げたい、彼らの物語を共に伝えたいという思いだけで作っていて、日本で上映することを考えていなかったんです。日本の人が観てくれて、パンキシ渓谷に行って実際に自分の目で谷を見てくれると嬉しいです。 ──本作の見どころはどこだと思いますか? 竹岡:2016年にプロジェクトがスタートして、完成まで6年かかりました。登場人物たちが信頼してくれたからこそ撮れた、はっとさせられる瞬間がたくさん詰まっていると思います。色んな背景がある人が、その壁を乗り越えられたり、乗り越えられなかったり、それも含めて生きないといけないという人間の力強さを感じてもらいたいです。素晴らしい楽曲を作ってくれたフランスの作曲家、Julien Marchalの音楽にも注目していただきたいです。 ──読者の方にメッセージをお願いします。 竹岡:この映画が完成してすぐにウクライナで戦争が始まりました。ジョージアやキストの人々も、今のウクライナと同じようにロシアとの戦争を経験しています。戦争がいかに人の人生に不条理な影響を与え、その傷を背負いながらも人は生き続けるか。遠い国の話ですが、この映画を通して少しでも思いを馳せていただけたらと思います。   竹岡寛俊監督プロフィール 1984年、大阪出身。2010年、パンキシ渓谷の人々に出会いドキュメンタリー制作を始める。紛争から再生する人々を描いた『チェチェン人の心と暮らし』でATP優秀新人賞。近年はNHKで『no art, no life』『映像の世紀』などを制作。「アダミアニ 祈りの谷」はクラクフ映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。   【東京ドキュメンタリー映画祭2022事務局】 プログラマー:金子遊、佐藤寛朗、澤山恵次、若林良、吉田悠樹彦、津留崎麻子、田淵絵美、井河澤智子 顧問:矢田部吉彦 人類学・民俗映像部門予備審査員:山上亜紀、遠藤協、金子遊 メインヴィジュアル、フライヤーデザイン:三好遥 フライヤー編集協力:菊井崇史 WEBデザイン:古谷里美 主催:東京ドキュメンタリー映画祭事務局(neoneo編集室) 後援:一般財団法人 宮本記念財団 協賛:アジアンドキュメンタリーズ、エトノスシネマ 助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、芸術文化振興基金 協力:いせフィルム、グリーンイメージ国際環境映像祭 公式サイト:tdff-neoneo.com  
  • 15歳で俳優デビューして以来、着実に実績を積み重ね、近年はNHK連続テレビ小説『半分、青い』(2018)や大河ドラマ『麒麟がくる』(20)、映画「殺さない彼と死なない彼女」(19)「東京リベンジャーズ」(21)など話題作に次々と出演して活躍の場を広げている間宮祥太朗。そんな彼のゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演作となった『ナンバMG5(エム・ジー・ファイブ)』のDVD-BOXとブルーレイBOXが11月16日にリリースされた。 筋金入りのヤンキーが「普通の青春がしたい!」と一念発起 間宮が演じる主人公・難破剛(なんば・つよし)は、千葉県のとある街で暮らす高校生。彼は、元千葉最強ヤンキーだったトラック運転手の父・勝(宇梶剛士)、元千葉最強のレディース総長だった母・ナオミ(鈴木紗理奈)、ド派手なチャリを乗り回す中学2年生の妹・吟子(原菜乃華)、高校時代に関東を制覇したカリスマヤンキーの兄・猛(満島真之介)という筋金入りのヤンキー一家・難破家の次男で、子供の頃から勝ち負けの厳しさを両親から叩き込まれて育った。兄の後を受けて「高校全国制覇を成し遂げろ」という家族全員からの期待とプレッシャーを一身に背負い、高校に入学した剛が家族に見送られて学校へと向かう、その登校初日の朝の風景からドラマは始まる。 原作は2005年から『週刊少年チャンピオン』誌上で連載された小沢としおの同名コミック、およびその続編となる『ナンバデッドエンド』で、2022年4月から6月にかけてフジテレビ系で全10話が放送された。オンエア当時、実はこの原作コミックの存在を知らず、ドラマの情報もほとんど事前に仕入れていなかったので、正直「今さらヤンキーものの学園ドラマってのもなあ……」と思いつつ見始めたが、あまりに予想外の展開が待っていたので、激しく面食らった。 剛はひたすらケンカに明け暮れる中学生活の中で、ふと「いったい自分は何をやっているんだろう」と疑問を感じる。ヤンキーではない普通の学園生活がしたいと思い立った剛は、一念発起して受験勉強を始め、普通の進学校の白百合高校に見事合格。家族には県内屈指のヤンキー校・市松高校に通っていると嘘をついて、家を出る時は金髪に特攻服、途中の公園のトイレで学ランに着替え、髪の毛も黒に戻した真面目な高校生の姿で白百合に通い始める。隣の席で最初に話しかけてきた藤田深雪(森川葵)に一目惚れし、彼女が入りたいという美術部に一緒に入部。実は絵を描くのが好きで意外と絵の才能もあった剛は、こうして普通に勉強して、普通に部活をして、普通の青春を謳歌しながら、家では変わらずヤンキーを装ったままの“二重生活”を送るのだ。 高校入学を機に“脱ヤンキー”を果たす、いわば“逆・高校デビュー”。この超変化球の入りに驚くのと同時に、これは面白くなるかもと期待が膨らんだ。 手書き文字や手描きのイラストを多用した、ポップでにぎやかな画面作り 誇張されたキャラクターの動きや台詞のやり取り、コミカルで軽快なテンポの良さは、チーフ演出をつとめる本広克行監督が生み出す独特の空気感で、原作の持ち味を生かしたマンガチックな演出という以上に、アニメーションにも精通する本広監督ならではの、アニメの手法を取り入れた演出が際立つ(特に森川演じる深雪の描き方に顕著)。随所に手書き文字や手描きのイラストを多用したポップな画面作りも目を引き、大量の手書き文字のテロップによるメインキャラクターの紹介場面は、ぜひ一度は画面を一時停止してじっくり読むことをお勧めする。 また、難破家の飼い犬・松の存在も楽しい。人間の言葉を理解し自分も同じように喋っているつもりで、剛のことをアニキと慕う松は、いち早く彼の二重生活のカラクリに気づき家族に知らせようとするのだが、犬なので(笑)、誰にもそれが伝わらない。剛の本当の思いを知り、以降は陰ながら見守っていく松の視点がドラマのいいアクセントになっていて、秘かな人気を博したというのもうなずける。 入学初日からヤンキー志望の同級生・島崎登(春本ヒロ)に変な絡まれ方をした剛は、そこから市松のヤンキーたちと因縁が生まれ、島崎や深雪を助けるために正体不明の“特服の男”として市松と一戦交えることになってしまう。特服の男が難破剛だとひと目で見抜いた市松の伍代直樹(神尾颯珠)は、窮地を剛に助けられ、逆に剛のピンチも救ったことで心を通じ合わせる。敵対する者同士であれ仲間同士であれ、拳を交えることでわかり合っていくという“ヤンキーもの”の原理原則が、微妙に軸をズラして、剛の「普通の青春がしたい!」という“思い”に対する理解と共感によって構築されていくところに本作の新味がある。深雪に惚れてつきまとううちに剛と仲良くなる千鳥商業の大丸大助(森本慎太郎)との相互理解が、「拳を交える」ことではなく「深雪を想う気持ちを語り合う」ことに置き換えられているのも、同じ機軸。変則的な題材と思わせその実、自分の身の置き場所を探している、自分らしく生きるための方法を模索している、というヤンキーものの本質を別の角度から照射するドラマになっているのだ。 その中で、複雑な二重生活の喜びや苦悩、異なるふたつのキャラクターを見事に演じ分け、アクションの冴えも見せた間宮祥太朗の伸びやかな芝居と圧倒的な存在感が、やはり光っていた。 撮影現場の楽しさが伝わるメイキングなど、特典映像も満載 DVD-BOXとブルーレイBOXには、最終回オンエアの翌週に放送された特別編「全開バリバリでアリガト編」も収録。松の視点から全10話の物語をダイジェストで振り返るこの特別編では、松の家出のエピソードを軸に、難破家の面々や深雪、伍代らのその後も新撮映像で描かれている。また特典映像として約59分間のメイキングも収録され、本広監督の演出風景、現場の和気あいあいとした空気が伝わるハプニングシーン、ケンカなどアクション撮影の裏側、松の現場でのムードメーカーぶりなど、ドラマ制作現場の舞台裏がさまざま紹介される。ほかにも、制作発表を兼ねてロケ地である栃木県足利市の高校で行われた「放送直前 生配信イベント」の模様と、松と難破家を中心にしたメイキングの「難破松に密着取材」を収録。 メイキング終盤、撮影終了の花束を受け取り、すでに撮影を終えていた難破家の一同が現場に駆けつけてくれたことで感極まった間宮の「ナンバ最高ー!」の絶叫をぜひ聴いてほしい。 文=進藤良彦 制作=キネマ旬報社 『ナンバMG5』 ●11月16日(水)Blu-ray BOX&DVD-BOX (全10話+特別編)※レンタル同日リリース Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray BOX:31,020円(税込)、DVD-BOX:25,080円(税込) 【映像特典】 ・放送直前 生配信イベント! ・メイキング×秘蔵映像集 ・難破松に密着取材! ●2022年/日本 ●出演:間宮祥太朗、神尾楓珠、森川葵、森本慎太郎(SixTONES)、富田望生、原菜乃華、加藤諒 /満島真之介、津田健次郎/鈴木紗理奈、宇梶剛士 ●原作:小沢としお『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊) ●脚本:金沢達也 ●プロデュース:栗原彩乃 古郡真也(FILM) ●協力プロデュース:羽鳥健一 ●演出:本広克行 品田俊介 森脇智延(FILM) 佐々木敦規 ●音楽:宗本康兵 ●主題歌:「眩光」WANIMA(unBORDE/Warner Music Japan) ●制作著作:フジテレビ ●発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン ©小沢としお(秋田書店)2005 ©2022フジテレビジョン
  •   17〜18歳の少女3人の “たった3度の金曜日” に焦点を当てて “運命の恋” と “性の冒険” を描き、2022年サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門観客賞を受賞、さらに2023年アカデミー賞国際長編映画賞部門フィンランド代表に選ばれた「ガール・ピクチャー」が、4月7日(金)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほかで全国順次公開。場面写真1点が到着した。     最初の金曜日。クールでシニカルなミンミ(アーム・ミロノフ)と素直でキュートなロンコ(エレオノーラ・カウハネン)は同じ学校に通う親友だ。放課後はスムージースタンドでアルバイトしながら、恋愛やセックス、そして自分の将来についての不安や期待にまつわるおしゃべりを楽しんでいる。そんな中、「男の人と一緒にいても何も感じない自分はみんなと違うのでは?」と悩み続けていたロンコは、理想の相手との出会いを求めて果敢にパーティーへ繰り出す。一方、ロンコの付き添いでパーティーにやってきたミンミは、大事な試合を前に、プレッシャーに押しつぶされそうなフィギュアスケーターのエマ(リンネア・レイノ)と急接近する──。 少女たちは自身のセクシュアリティや恋愛指向にあえて名前を与えていないが、ヘテロセクシュアル(異性愛)やシスジェンダー(割り当てられた性別と性自認が一致している人)を前提とせず、それぞれに異なる恋愛指向があることを当たり前として物語は進む。同性同士で深い関係になるミンミとエマも、アセクシュアル(他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティ)の可能性があることに悩むロンコも、果敢に自身を追求し、感情やセクシュアリティについて語ることを恐れない。 感情的な部分はあっても心優しいミンミを演じるのは、12歳から俳優業をスタートし、「エデン」(ウラ・へイッキラ監督/2020)で初主演を務めた2000年生まれのアーム・ミロノフ。静かなたくましさを持つロンコ役は、俳優、ダンサー、シンガーであり、これが長編映画デビューとなるエレオノーラ・カウハネン。フィギュアスケートに青春を注いできたエマ役は、ドラマや映画で活躍中のリンネア・レイノ。 製作したのは、ノーベル平和賞を受賞した社会運動家のジェーン・アダムズにちなんで名づけられたシチズン・ジェーン・プロダクション。そして監督は、自分の声を見出していく女性作家を描いた「Love and Fury」(16)で長編映画デビューしたアッリ・ハーパサロだ。彼女は日本公開にあたり「『ガール・ピクチャー』は、女性としての一歩を踏み出し始めた3人の少女の、ごくわずかな時期を切り取ったものです。ティーンエイジャーの生活はとても豊かで一瞬一瞬が大切。ごく短い期間であったとしても、本人たちにとっては全宇宙をも包み込むほど大きなことなのです」とコメントを寄せている。 “あるべき自分” を思い描いてはつまずいて誰かと寄り添い、新しい金曜日を過ごすたびに、ジェットコースターのようにアップダウンしながら自由を獲得する方法を学んでいく──そんなリアルでまっすぐな “ガール・フッド=少女時代” のポートレイトというべき青春物語。11月19日(土)より開催される〈フィンランド映画祭2022〉で一足早く特別上映されることも決定した。注目したい。   「ガール・ピクチャー」 監督:アッリ・ハーパサロ 脚本:イロナ・アハティ、ダニエラ・ハクリネン 出演:アーム・ミロノフ、エレオノーラ・カウハネン、リンネア・レイノ 2022年/フィンランド/100分/カラー/スタンダード/5.1ch/原題:Tytöt tytot tytöt/PG12/日本語字幕:松永昌子 配給:アンプラグド © 2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved
  •   琉球王朝から約300年間受け継がれる沖縄の伝統的歌舞劇〈組踊(くみおどり)〉を初めて劇場映画化した「シネマ組踊 孝行の巻」が、1月28日(土)より渋谷ユーロスペースほかで公開。メインビジュアル、予告、スチール、著名人コメントが到着した。     沖縄が本土に復帰した50年前に国の重要無形文化財に指定され、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された〈組踊〉の魅力を、「アンを探して」で知られる沖縄出身・在住の宮平貴子監督が余すところなく捉えた本作。2022年沖縄国際映画祭にワールドプレミア特別招待され、 映文連アワード2022で優秀企画賞を受賞した。 映画が取り上げた〈孝行の巻〉は、組踊創始者・玉城朝薫の五番のひとつ。別れの悲しみを描く「静」と獰猛な大蛇が火を吹く「動」との対比が観る者を魅了する。冒頭の案内人・宮城さつきによる歴史・見どころ紹介と本編の字幕により、初めて組踊に触れる人も予備知識なしで楽しめる。 メインビジュアルには、家族を守るため生贄になると決意した姉と、愛惜を抱えた弟を、音楽とセリフの融合で表現した感動シーンが据えられた。     著名人の称賛コメントとともに紡がれる予告編からは、〈組踊〉の色褪せない力強さが窺える。 照屋年之(映画監督/ガレッジセール・ゴリ)、Cocco(シンガーソングライター)、宮本亞門(演出家)ら著名人コメントは以下。   組踊の良さが分からなかった。 「喋り」は法事のお経みたいで眠いし、「顔」は無表情で塩対応だし、「歩く」スピードはC3POぐらい遅いし…。 この映画が観方を変えた!飽きさせないカメラワーク。様式美を魅せる全体の画。 役者の感情では表情に寄り、客と心情を共感させる。丁寧な字幕付きで物語の世界にどんどん入り込む。琉球王朝時代、「組踊」が最先端のエンタメなのだと実感する。 「食わず嫌い」は良くなかった。 食べてわかる「人を楽しませる気持ち」は過去も現在も変わらない。 ──照屋年之(映画監督/ガレッジセール・ゴリ) 微かに憶えのある組踊の音やリズムは沖縄の海や空や花の色を想わせた。 置き去りにしてきた何かがあるとして、まだ遅くはない。そう感じた。 ひっそりと、脈々と、堂々と褪せることのない鮮やかな文化に今、触れることが叶う。 ──Cocco(シンガーソングライター) 組踊は、伝統で、スローで、難しい、という考えを根底からひっくり返される。 物語後半に訪れる劇的空間における劇的瞬間を目撃していただきたい ──中江裕司(映画監督) なんと美しい! 「シネマ組踊孝行の巻」を観た。切なくも余りの素晴らしい演者による組踊と、その魅力を余すところなく収めた宮平監督の映像の完成度に、一瞬も目を離すことなく釘付けになりました。300年前この組踊を創作した玉城朝薫氏に心から震え、本土の能とはまた違う繊細で人間味漂う洗練された沖縄伝統の世界に心酔しました。 これからも組踊の真髄を伝え続けてください。 ──宮本亞門(演出家) 沖縄を代表する伝統芸能「組踊」を映像化する試みは永年なされてきた。 しかし殆どが舞台を再現する、いわゆる記録的な作品ばかりではなかっただろうか。本作はその額縁の世界から一歩踏み出し、組踊の三要素である唱え、音楽、踊り、そのそれぞれの観せどころを適確かつ立体的に拾うという斬新な手法で録られている。生の舞台では気づかない組踊の新たな魅力を体感したのは私だけであろうか。 本作が新たなる琉球芸能の発信に一石を投じた作品であることは間違いない。 ──玉城満(タレント・国立劇場おきなわ常務理事) 幼い頃、父に手を引かれ、“組踊”と出会いました。客席から見ていた景色、稽古場で見ていた姿。 「シネマ組踊」は、その瞬間を最大限に伝えてくれると感じました。客席からは見られない表情や、指先、衣装の細部まで。立方からすると一瞬も気の抜けない緊張感が、こちらまで伝わる様です。 それを可能にした、全スタッフ、出演者の皆様の力。これが、沖縄の芸能の未来を示していました。 「孝行の巻」は、外連味溢れる仕掛けや、かと思えば心情を表現する繊細さ。 単純明快なお話と、初めて組踊を観るという方でも楽しめる作品だと思います。 やはり「舞台」なので、劇場でお客様と一緒に空間を創ってこそ、芸能が生きる事だと思います。 そこには感動、心を動かすエネルギーがあり、約300年もの間、残ってきたのだと感じました。 同じく僕もこの作品を見て確かに心が動きました。 それは、この作品に対する沢山の人の想いが詰まっている証なのだと思います。 少しでも多くの方に観て頂き、沖縄の芸能を、一緒に繋いで行きたいです。 ──佐久本宝(俳優) 組踊が、こんなにも美しくクレイジーでファンタジックだったとは。 ぶっ飛んだ物語の展開、紅型幕を背景に王朝時代の装いが凛と映えてクール。 感情的で細やかな所作と悲哀を帯びた特徴的な唄の旋律、とくに間も絶妙で見事に息の合った奏者の呼吸に、鳥肌がたった。 ──ji ma ma(シンガーソングライター)               Story 田畑を荒らす大蛇を鎮めるため、王府は生贄を募った。貧しい姉弟は、家族のために自ら犠牲になろうと決める。 生贄の儀式の日、大蛇が娘を飲み込もうとする瞬間……。   「シネマ組踊 孝行の巻」 出演:(立方)宇座仁一、田口博章、金城真次、佐辺良和、嘉数道彦、伊藝武士、嘉数幸雅、高井賢太郎、砂川博仁、平田智之、下地心一郎、高江洲一平 (地謡)仲村逸夫、棚原健太、徳田泰樹、池間北斗、澤井毎里子、森田夏子、宮里和希 (案内人)宮城さつき 監督:宮平貴子 製作:一般社団法人ステージサポート沖縄 プロデューサー:大野順美、横澤匡広 撮影監督:砂川達則 録音:佐藤祐美 組踊指導:眞境名正憲 制作:株式会社エコーズ 配給:株式会社ククルビジョン、ミカタ・エンタテインメント 宣伝:MAP 2022年/日本/77分/カラー/HD 公式HP:https://kukuruvision.com/cinema_kumiodori_koko/

今日は映画何の日?

注目記事