とから始まるものでの検索結果

作品情報
条件「とから始まるもの」の作品 3143件)

人物
「とから始まるもの」を人物名に含む検索結果 5642件)

記事
「とから始まるもの」の検索結果 50件)

  •   1980年代初頭より活動しているアメリカの孤高の監督、ニナ・メンケス。その初期2本「マグダレーナ・ヴィラガ」「クイーン・オブ・ダイヤモンド」と最新作「ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー」が、〈ニナ・メンケスの世界〉と題して5月10日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される。メインビジュアルと場面写真が到着した。     女性の内面、孤独や暴力をテーマに、独自の美学で研ぎ澄まされた作品を創造してきたメンケス。「デヴィッド・リンチに負けず劣らず、無意識を描き出す芸術家」(The New York Times)、「ペキンパーやカサヴェテス以来のアメリカのどの監督よりも、暴力というテーマについて雄弁」(LA Weekly)などと評され、シャンタル・アケルマンやケリー・ライカートを引き合いに称賛されてきた。 昨年の国立映画アーカイブでの特集〈アカデミー・フィルム・アーカイブ 映画コレクション〉で代表作「クイーン・オブ・ダイヤモンド」が上映されたのに続き、このたび同作を含む3本が日本劇場初公開。自らを〈映画の魔女〉と呼ぶメンケスの映画世界が、いよいよ本格的に《発見》される。   「マグダレーナ・ヴィラガ」Magdalena Viraga 1986年/カラー/90分 監督・製作・脚本・撮影:ニナ・メンケス 編集:ティンカ・メンケス、ニナ・メンケス 出演:ティンカ・メンケス、クレア・アギラール ©1986 Nina Menkes ©2024 Arbelos 殺人容疑で捕まった娼婦アイダ。その心模様である内的世界と、実際に身を置く外的世界を、時系列を曖昧にしながら描き出す。監督の妹であるティンカ・メンケスが主演。ロサンゼルス映画批評家協会賞の年間最優秀インディペンデント/実験映画賞を受賞した。 ※アルべロス・フィルムとアカデミー・フィルム・アーカイヴが修復。共同提供:EOSワールド・ファンド   「クイーン・オブ・ダイヤモンド」Queen of Diamonds 1991年/カラー/77分 監督・製作・脚本・撮影:ニナ・メンケス 出演:ティンカ・メンケス、エメルダ・ビーチ ©1991 Nina Menkes ©2024 Arbelos ラスベガスに生きる女性ディーラーの持て余した日常を、監督いわく「私が描いたアメリカ合衆国像」として撮り上げた一本。「90年代のアメリカにとっての『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コルメス河畔通り23番地』となりえるだろう」(Chicago Reader)と称えられた。 ※アカデミー・フィルム・アーカイヴとザ・フィルム・ファウンデーションが修復。資金提供:ジョージ・ルーカス・ファウンデーション 共同提供:EOSワールド・ファンド   「ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー」BRAINWASHED: Sex-Camera-Power 2022年/カラー/107分 製作・監督:ニナ・メンケス 撮影:シェイナ・ヘイガン 作曲:シャロン・ファーバー 製作総指揮:ティム・ディズニー、スーザン・ディズニー・ロード、アビゲイル・E・ディズニー 共同製作:マリア・ギーズ、グオ・グオ、サマー・シンレイ・ヤン、サンドラ・デ・カストロ・バフィントン クリエイティヴ・プロデューサー:インカ・ルシ 出演:リアノン・アーロンズ、ロザンナ・アークエット、キャサリン・ハードウィック © BRAINWASHEDMOVIE LLC 映画メディアがいかに《Male Gaze=男性のまなざし》に満ちているか、そしてその表現がいかに私たちの生活に影響を及ぼしているかを解き明かすドキュメンタリー。ヒッチコックからスコセッシ、タランティーノ、2020年代の新しい作品まで大量に抜粋。   〈ニナ・メンケスの世界〉 提供:マーメイドフィルム、Respond 配給:コピアポア・フィルム 宣伝:マーメイドフィルム、VALERIA 公式サイト:ninamenkesfilmfes.jp
  •   松下奈緒主演×大谷健太郎監督で、お茶の名産地である岡山県美作(みまさか)地域を訪れたピアニストと茶葉屋を営む兄弟の物語を紡いだ「風の奏の君へ」が、6月7日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開される。 共演者は杉野遥亮、山村隆太(flumpool)、池上季実子が発表済みだが、このたび『好きやねんけどどうやろか』の⻄山潤、第13回全日本国民的美少女コンテストのファイナリストである泉川実穂、岡山出身芸人たける(東京ホテイソン)の出演、さらにYouTuberグループであるTeam48のリーダー・こたつのカメオ出演が明らかに。併せて場面写真が到着した。       岡山県の美作で、浪人生の渓哉(杉野遥亮)は無気力な日々を過ごしている。一方で家業の茶葉屋〈まなか屋〉を継いだ兄の淳也(山村隆太)は、町を盛り上げようと尽力していた。 ある日、ピアニストの里香(松下奈緒)がコンサートツアーで美作にやって来る。ところが演奏中に倒れ、療養を兼ねてしばらく滞在することに。そんな里香に対し、淳也は冷たく接する。実は東京での大学時代、二人は交際していたのだ。 清らかな川、吹き抜ける風、緑に燃える茶畑。優しい自然に囲まれて曲作りに励む里香に、渓哉は仄かな恋心を募らせる。対する里香には、どうしてもこの場所に来なければならない理由があった……。 美しい風景とともに、三角関係の行方を見届けたい。   https://www.youtube.com/watch?v=Bs2gK-40Bn8   「風の奏の君へ」 出演:松下奈緒、杉野遥亮、⼭村隆太(flumpool)、西山潤、泉川実穂、たける(東京ホテイソン)、池上季実子 監督・脚本:大谷健太郎 原案:あさのあつこ「透き通った風が吹いて」(文春文庫) エグゼクティブプロデューサー:大和田廣樹、King-Guu、亀山暢央 プロデューサー:松井和彦 ラインプロデューサー:梶川信幸 音楽:上田禎 撮影:藤本秀雄 ヘアメイク:長野一浩、山科美佳(松下奈緒担当) 美術:寺尾淳 録音:清水雄一郎 編集:相羽千尋 助監督:副島正寛 照明:佐藤俊介 衣裳:宮本まさ江 スタイリスト:大沼こずえ(松下奈緒担当) 制作担当:木村利明 脚本協力:市川榮里 制作プロダクション:TBSスパークル 配給:イオンエンターテイメント 宣伝:ナカチカピクチャーズ 製作:「風の奏の君へ」製作委員会 2024年/日本/5.1ch/ビスタ/カラー/DCP ©2024「風の奏の君へ」製作委員会 公式サイト:https://kazenokanade-movie.jp
  •   「アルプススタンドのはしの方」に続く〈高校演劇リブート企画〉の第2弾として、2019年第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の演劇を山下敦弘監督により映画化した「水深ゼロメートルから」が、5月3日(金)より全国公開される。 このたび劇伴も手掛ける澤部渡(スカート)が書き下ろし、ボーカルにadieu(上白石萌歌)を迎えた楽曲『波のない夏 feat. adieu』が主題歌として発表され、同曲のお披露目となる本予告映像が公開された。   https://www.youtube.com/watch?v=kq00HHoooQ4   〈コメント〉 澤部渡(スカート) 「波のない夏 feat. adieu」の作曲は、映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました。すると「思い出すのは花束の匂い」という歌い出しの詩とメロディが同時に出てきたのです。あまりないことなので驚きました。そこから雪だるま式にこの曲が転がっていき、バンドの演奏とadieuさんの歌でもって最高のものに仕上がりました。映画の中の彼女たちのここからに向けて作った曲です、はっきり言って自信作です。楽しんでください! adieu 山下敦弘監督の作品に青春を彩ってもらった私にとって、このような機会をいただけたことはとても幸せです。 澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました。 ぜひ劇場にて感じていただきたいです。 山下敦弘監督 澤部さん(スカート)はいつも優しい。 映画を作る際、監督としての自分のスタンスは、少し離れたところから傍観し、態度としてはちょっと冷たいと思っている。でも、澤部さんは自分と同じくらいの距離を置きながら、その眼差しは柔らかく、少し温かい。映画に登場する女の子たちの悩みや葛藤に対し、自分は肯定も否定もしてないけど、澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています。 素晴らしい音楽をありがとうございました。     Story 高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水のないプールには、野球部のグラウンドから飛んできた砂が積もっていた。二人は渋々と掃き始め、水泳部員の同級生チヅル、水泳部を引退した3年のユイ先輩も合流。学校生活、恋愛、メイクなどたわいない会話を重ねる中で、彼女たちの悩みが溢れ、思いが交差していく──。   クラウドファンディング(4月1日23:59まで)はこちら ©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会 配給:SPOTTED PRODUCTIONS ▶︎ 高校演劇『水深ゼロメートルから』が映画化。メインキャスト4名、監督・山下敦弘、原作・中田夢花のコメント到着
  •   裕福な夫婦が訪れたリゾート地のリ・トルカ島。そこには、観光客はどんな犯罪を犯しても、大金を払って自身のクローンを作れば、それを身代わりで処刑することで罪を免れられるというおぞましいルールが存在していた──。「アンチヴァイラル」「ポゼッサー」の鬼才ブランドン・クローネンバーグ監督が、「ターザン:REBORN」のアレクサンダー・スカルスガルドと「Pearl パール」のミア・ゴスの共演で放つスリラー「インフィニティ・プール」が、4月5日(金)より新宿ピカデリー、池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。主人公が死刑を執行される“自身”を見守るシーンの映像、ならびに著名人のコメントが到着した。   https://www.youtube.com/watch?v=Q6NWJGFas7c   〈コメント〉 自分のクローンが処刑されるのを見せられるなんて。ああ、恐ろしい!しかし待てよ?・・処刑されたのは本当にクローンの方か?・・どちらにせよ恐ろしい。 ──伊藤潤二(漫画家) 禁忌は厄介なことにすべて魅惑的なのだ。しかし禁忌はやはり踏み込んではならぬ。 この映画でそれを知り、魅惑に浸るだけにしてほしい。 ──岩井志麻子(作家) 危ない目に遭いまくったり、自らその危険に身を投じたりする際に“命がいくつあっても足りない”と言いますが、足りないならば足せばいいという発想の転換。ただし足せば足すほど個々の命は軽くなる。そのあたりは監督のお父様が撮られた『クラッシュ』のアンサーだったりするのかな。 ──大島依提亜(デザイナー) オーマイガー! 休暇中の旅行者を地元民が襲う〝辺境の地ホラー〟と思いきや…そうきたか! 中盤で現れるまさかのSF要素とミア・ゴスのミア・ゴスっぷりを極めた演技に、もうワクワクが止まらない!人間の醜さと狂気を炙り出し、自他の境界線を溶かす〝インフィニティ・プール〟は、血で真っ赤に染まっている! ──こがけん(芸人) ブランドンは、ジャンル映画の“淵”を破壊し、映画の“インフィニティ・プール”を現出させた。冒頭からラストまで、全く予想がつかない。コークスクリュー・コースターで、嘔吐と依存を繰り返しているようだ。リアルと夢の狭間を往復する酩酊感。何処までも生臭いアナログ感。喪失後に繰り返される、産まれ堕ちる恍惚感。犯罪を犯し、良心を侵し、リプレイする罪悪感。まさに底なし沼から抜け出せないビデオゲームの危うさにも似ている。これは、体と脳の“淵”を取り払った“インフィニティ・ホラー”だ。ブランドンの才能は、“インフィニティ”(無限)だった。 ──小島秀夫(ゲームクリエイター) たまらない映画を観てしまった…。ミア・ゴス!また新たな挑戦をしやがったなっ!!ほとばしるミア・ゴスの邪悪ないざない!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!潰せ!潰せ!叩き潰せ!恐るべきブランドン・クローネンバーグ!すげ〜映画を観てしまった!!最高だぜっ!!! ──竹中直人(俳優・映画監督) 何がまともか。人間としての形を何が証明するのか。自分が目の前にいたら、私は何と声をかけるだろう。 ──玉城ティナ(俳優) 絶対に先が読めない展開! 全てが想像の斜め上をいく! これぞクローネンバーグの血脈!! ──永江二朗(映画監督『リゾートバイト』) 万人にはお勧めしませんが 万人には勧められない作品のほうがお好きなひとにはぜひ観てほしい。 ──ヒグチユウコ(画家) クローネンバーグの倅が放った新世紀の阿呆宮!まるでセルロイドの味噌汁を吞まされたような目眩がするぜ! ──平山夢明(作家) 白昼夢の幻想か、二日酔いか。これぞ最低最高な地球の歩き方である! ──皆口大地(「ゾゾゾ」「フェイクドキュメンタリーQ」) 美しいリゾート地を陰惨な暴力が覆い尽くす。R18も納得しかない悪意の極致。父親のクローンではない、ブランドン監督自身の作風を確立している。 ──人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー) インフィニティ・プールがそうであるように、自己とクローンも境目を失くし融和する。 そうしたアイデンティティの危機がなぜか心地よく、 定期的に自分を手放したくなる私にはあのラストシーンがとても羨ましく見えてしまった。 ──野水伊織(映画感想屋声優)   なお本作公開を記念し、ブランドンの父であるデヴィッド・クローネンバーグの監督作「ビデオドローム 4Kディレクターズカット版」「クラッシュ 4K無修正版」が、3月22日(金)より池袋HUMAXシネマズで順次公開中。併せてチェックしたい。     © 2022 Infinity (FFP) Movie Canada Inc., Infinity Squared KFT, Cetiri Film d.o.o. All Rights Reserved. 配給:トランスフォーマー ▶︎ 罪を償うのは“もう一人の自分”。ブランドン・クローネンバーグ監督「インフィニティ・プール」
  •   1970〜80年代にドラッグカルチャー、ゲイカルチャー、ポストパンク/ニューウェーブシーンなど過激と言われた対象を撮影し、一躍時代の寵児となった写真家ナン・ゴールディン。彼女が巨大資本を相手に繰り広げた闘争を捉えるとともに、大切な人々との出会いと別れ、アーティストである前に一人の人間として歩んできた道のりを明かし、第79回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞および第95回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞ノミネートを果たした「美と殺戮のすべて」が、3月29日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、グランドシネマサンシャイン池袋ほかで全国公開される。映画に登場するゴールディンのセルフポートレイト、著名人のコメントが到着した。         〈コメント〉 イシヅカユウ(モデル・俳優) 人はなぜ戻ることのできない時に思いを馳せ、時に後悔をするのだろう? ナンはきっと、ままならなかった悔しさを新しい時代の希望にする為戦うことを選んだのだと思う。そして怒れることを恐れず、勝ち取り、悲しみも喜びも分けあって生きている。私は何を選び取れるだろう。 岩渕貞哉(美術手帖総編集長) 1980年代のサブカルチャーを鮮烈にとらえた伝説的写真集『性的依存のバラード』のナン・ゴールディンが、アクティビストとして社会正義を謳うことに一瞬戸惑うひともいるかもしれない。しかし、アメリカのオピオイド危機の深刻さ、彼女自身がそのサバイバーであること、そして、世界のアートのインフラである大型美術館がこのオピオイドの利益による寄付で支えられてきたことを知るとき、その見え方は一変する。観る者にアート界の欺瞞性とアートの力をこれほど強烈に突き付けてくる映画はほかにない。 小田原のどか(彫刻家・評論家・版元主宰) 「行動を起こさなければ」とナン・ゴールディンは言った。そうしてミュージアムは〈寝た子〉を起こす場となった。とはいえ本作は、オピオイド危機の原因企業への直接行動を牽引した、希代の写真家の後ろ姿を追うだけのものではない。映し出されるのは、彼女を「行動」へと導いた人生の道行きと、喪失のかたちだ。薬物依存、精神障害、AIDS……、それらを烙印と見なし、偏見を押し付け、人命を軽んずるこの社会に対して、ナン・ゴールディンは抵抗し続ける。 笠原美智子(アーティゾン美術館副館長) 言葉さえ失っていた少女が、自立と依存の狭間で苦しみながら、世界的アーティストとなった。現実をありのままに見据える写真で時代を切り拓いてきた、ナン・ゴールディンの美と痛みのドキュメンタリーである。また、現代美術がいかなる力を持っているか、実証してくれている。 後藤繁雄(編集者/京都芸術大学教授) この映画は、写真の、アートの闘いの映画だ。ナンが2023年末に、アートワールドで最も影響力のある『ArtReview』のランキング「Power 100」で1位に選ばれたのは、彼女が「私」という「生」の場を最もラディカルなアートにしたからだ。その苛烈な姿の全てがこの映画にある、目撃せよ「現代写真」の前線を! 志賀理江子(写真家) 痛みに体が支配される時、時は過去と未来のつながりを失い、点滅し始める。人は一瞬ごとの苦しみに閉じ込められ、そこから逃げ出すためには、もう、何にでもすがるだろう。困難にどのように抵抗するか、その手段こそが「表現」であることを彼女は体得していく。だからこそ「生き延びることがアートだった」と言う。ナンと彼女の近しい人たちは、その姿を写真に写すことによって曝けていたのではなく、私たちの鏡のようにして、世界に、その光を照らし返すのだ。 渋川清彦(俳優) 19の時、地下鉄で偶然にナン・ゴールディンと出逢った。それから東京とNYで色々な事を遊びのなかに教えてくれた。モデルをすすめてくれたが、わたしはモデルは好きじゃないと言っていた気がする。20数年会っていないが、「美と殺戮のすべて」のナンを観て何も変わっていないと感じた。強さと脆さと優しさと反骨さと。ナンは闘い続けてる。ナンと出逢わなかったら今の俺はない。確実に 治部れんげ(ジャーナリスト) アメリカでオピオイド中毒死が急増した原因を作った富豪一家。自ら薬物中毒サバイバーである著名写真家率いる抗議活動は、メトロポリタン、ルーブルなどの美術館に向かう。アート、巨万の富、無責任な医療行政をパーソナルな視点でつなぐ、非常に見応えのあるドキュメンタリー。 瀧波ユカリ(漫画家) 「痛み」をないものにする社会で「ここに痛みがある」と訴える。それはアートの役割のひとつであり、ゴールディンが長い間取り組んできたことだ。つまり鎮痛薬によって維持される社会の病巣に斬り込むことは、彼女にとって必然の帰結なのだ。痛みと悲しみを見つめ続けた者だけが持つ強さと美しさが、ここにある。 長島有里枝(アーティスト) ナン・ゴールディンのオピオイドクライシスとの闘いは、人の痛みにますます鈍感な社会にアートがどこまで対抗できるのか、というチャレンジでもある。彼女の写真にはいつも被写体への愛、彼らと彼らの文化を容易に奪おうとする社会に対する怒りが写っている。彼女からは作風以上に、アーティストとして何を大事にするべきなのかを学んだ。アート界に彼女がいることはこれからもわたしを支え、勇気を奮い起こす助けになると思う。 MISATO ANDO(美術家) 異質。異端。それの何が悪い? ナン・ゴールディンは、この世の記憶を偽りなく物体に吹き込み、それが現在・未来へと生き継がれている。その力があるからこそ私はアートに惹かれるのだ。偏見が形を変えて浮き続ける世の中で、いつの時代も人は自由を求めている。今、自分が信じるもの。愛するもの。それは一体何なのか。誰なのか。生命力溢れる彼女の人生にあなたもきっと問いただされるだろう。 村上由鶴(写真研究) はじめてナン・ゴールディンの写真を見たときに感じた、セックス・ドラッグ・暴力(そして死)の生々しさと、それらがあまりにも魅力的に写っていることへの困惑をよく覚えています。この映画のなかでその写真と再び出会い、彼女がオピオイド危機にその身を呈して立ち向かう姿とその声がより切実なものに感じられました。   https://www.youtube.com/watch?v=XRtEn4P3Gpw   Photo courtesy of Nan Goldin 配給:クロックワークス ▶︎ 写真家ナン・ゴールディンの闘争の記録。ヴェネチア映画祭金獅子賞「美と殺戮のすべて」