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杉野遥亮、鈴鹿央士ら第2弾キャスト解禁!「バイオレンスアクション」
2022年3月3日累計発行50万部超え、オンラインアクセス数1,000万PV超えの人気コミックを橋本環奈主演で映画化した「バイオレンスアクション」が今夏公開。ゆるふわ専門学生でありながら、颯爽と“殺し屋”バイトに身を投じる最強ヒットガール・菊野ケイの過激な日常を描き出す。 その第2弾キャストが解禁。ヤクザの組の天才会計士で菊野ケイと急接近するテラノ役を杉野遥亮、菊野ケイが通う専門学校の同級生でケイに想いを寄せる渡辺役を鈴鹿央士、菊野ケイがアルバイト先として通う表向きはラーメン屋の店長役を馬場ふみか、ヤクザ組織のスナイパー金子役を森崎ウィン、コントロール不可能な狂犬ヤクザ・アヤべ役を大東駿介、菊野ケイのバイト仲間である凄腕スナイパー・だりあ役をNMB48の元メンバーである太田夢莉が務めることが明らかになった。 併せてビジュアルも公開。スマートな出立ちのテラノ、マッシュルームヘアーがトレードマークの渡辺、腕組みするラーメン屋の店長、派手な開襟シャツでライフルを持つ金子、鋭い視線で異様な雰囲気を醸し出すアヤべ、そして金髪ショートヘアでライフルを構えるだりあ。まさに個性派が勢揃いだ。 今後さらなるキャストの発表が控え、原作で特に注目を集めるヅラさん、みちたかくんのキャスト予想キャンペーンがTwitterで開始される予定なので、そちらも要チェック。 【コメント】 杉野遥亮(テラノ役) テラノ役を務めさせていただくことになりました。杉野遥亮です。よろしくお願いします! 撮影をしていたのが約一年前くらいだったと思います。やっとお知らせできました。 自分が共感できる考え方や価値観がテラノにあったように感じたので、演じながらも、自分自身を振り返ったりするキッカケになった気がしました。 作品を楽しみつつ、作品の中にたしかに存在する真実を皆さんに見つけていただき、感じていただければ嬉しいです! 鈴鹿央士(渡辺役) 今回、渡辺を演じました鈴鹿央士です。 「バイオレンスアクション」では、『おっさんずラブ-in the sky-』でお世話になり、愛と熱い心で、まるで息子のように接してくれる瑠東さんとまた一緒に作品を作ることができてとても幸せです。原作を読ませていただいて、ケイさんやみちたかくんが繰り広げるアクションが、映像化されるのを想像するとワクワクが止まりませんでした。僕の演じた、渡辺のケイさんへの純粋な好意、可愛らしいキャラクターに僕はとても愛おしさを感じました。 実際に渡辺を演じるにあたって、その愛おしさになるべく近づきたくて、人生で初めて髪を染めて、トゥルントゥルンのマッシュルームヘアーにしました。ヅラさんとのコンビネーションや、ケイさんへの想い。そして、こだわりのヘアースタイルにも注目していただきたいです! この作品に関わる全ての人が真っ直ぐ向き合って、愛情を込めて作った作品です。今年の夏に劇場で皆さまに届けられる日が来るのが待ち遠しいくらいです。是非!!お楽しみに!! 馬場ふみか(店長役) 映画「バイオレンスアクション」に店長役で出演いたします。 店長は一見冷たくドライにも見えますが、働く女の子たちへの分かりづらいながらも寄り添う優しさが魅力的だなと演じていて思いました。 とにかく個性的なキャラクターばかりで、笑いの絶えない現場でした。 特に、瑠東監督の笑い声が現場に響き渡っていたのが印象的です。 橋本環奈さん演じるケイのド派手なアクションも見どころです。 テンポの良い爽快な作品になっていますので、ぜひご覧ください。 森崎ウィン(金子役) 沢田新先生と浅井蓮次先生が生んだ類を見ない面白さとワクワク感が詰まった今作の実写映画にて、キャストの一員になれた事を嬉しく思います。 僕が演じた金子は実写のみのオリジナルキャラクターですが、冷静沈着にスナイパーライフルを握りしめる彼を演じる上で僕自身、現場でワクワクが止まりませんでした。 猛スピードで駆け抜けて行く最高のアクションシーンと共に映画館でお待ちしております。 大東駿介(アヤべ役) 「バイオレンスアクション」×瑠東東一郎。こりゃ思う存分暴れていいんですよね? 色んな意味でド強い濃口キャストの中で、わたくし大東駿介演じるアヤベは、瑠東監督から送り込まれた映画オリジナルの刺客として、ねちっこくド派手に掻き回してやりますので、是非劇場でお楽しみくださいませ。 太田夢莉(だりあ役) 原作を拝読した際に、一目で“だりあ”のファンになりました。 この役を演じさせていただけたことを、本当に光栄に思います。 だりあは、強さの中に孤独を秘めている女の子です。 強がることには理由があり、殺し屋という職業以外は誰よりも人間らしいです。 かっこよくもありながら、時に見える弱さに寄り添ってあげたくなる。 そんなキャラクターを自分が演じられるのか不安でしたが、沢山の方に支えていただき、 無事に撮影を終えることができて本当に安心しました。面白いシーン、アクションシーン、 繊細なシーン、様々なシーンがございます。 私は、さらっと仕事をこなすかっこいいケイちゃんが、深い言葉を伝えてくれるシーンが個人的に好きです。 だりあとしても、自分としても、沁みました。是非、大きなスクリーンで観ていただきたいです! ▶︎ 「バイオレンスアクション」第1弾記事はこちら ©浅井蓮次・沢田 新・小学館/『バイオレンスアクション』製作委員会 -
監督・齊藤工×主演・窪田正孝で「スイート・マイホーム」映画化
2022年3月3日2018年「第13回小説現代新人賞」を受賞した神津凛子のデビュー作「スイート・マイホーム」が、監督・齊藤工×主演・窪田正孝で映画化。2023年に全国公開されることが決定した。 原作は、選考委員の角田光代氏が「読みながら私も本気でおそろしくなった」と評し、「富江」シリーズや「うずまき」などで知られるホラー漫画家の伊藤潤二氏は「ミステリーファンのみならず、ホラーファンもきっと満足することと思います」とコメントを寄せた話題の小説。 監督は今年5月13日に公開予定の「シン・ウルトラマン」にも主演する人気俳優である一方、監督やプロデュース業でも才能を発揮する齊藤工(俳優「斎藤工」は、監督名は「齊藤工」と表記)。 主演は、「東京喰種 トーキョーグール」シリーズなど数々の話題作でおなじみの窪田正孝。奇妙な事件に巻き込まれていく主人公・清沢賢二を演じている。 連続ドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』で俳優としてタッグを組んだ齊藤と窪田が、今回は監督と俳優として、化学反応を生み出していく。 齊藤工と窪田、原作者・神津凛子のコメントも到着した。 〈齊藤工監督コメント〉 数多くの作品で共演をしている窪田さんの今回改めて感じた魅力や新たな発見は? 窪田さんとは様々な現場でご一緒してきたので現場での立ち振る舞いや些細な配慮、視野の広さ、集中力を見てきました。逆に言うと奥の奥があるというのを知っているので、窪田さんをモニター越しで見ながら、このシーンではもう一個奥まで行ってもらおうと、すごく漠然と伝えても、微細なさじ加減で計算的ではない形にしてくれます。 原作で完結しているものをあえて実写化するのであれば、それを丁寧になぞるのではなく、生身の人間でまた別の世界観を創りあげるべきだと思っています。主人公・清沢賢二像がこの映画のライフラインでありますが、窪田さんはコアな部分を捉えてくださっているので、本当に注文がほぼないです。 撮影スタッフからも窪田さんの賢二は絶賛されていて、この時の賢二の表情が見たいということでシーンが増えていくほどです。例えば、相手役に向き合う窪田さんの肩だけが映っているシーンがありましたが、肩だけでも十分に伝わってきたんですよね。どのパーツでも表現出来るのだなと思いました。足の小指のみでも窪田正孝は成立させられるという、部位俳優ですね。全身がその状態になってくれているというか。本当に感動しました。 この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージ 本作が企画からクランクインする迄に約3年程かかりました。 監督と言う立場としては、何よりクリエイティブファースト・作品至上主義という形で強度のある作品にしていかないと、窪田さんをはじめ関わってくださった全てのキャスト・スタッフに本当の御礼にはならないことを肝に銘じています。監督が「齊藤工」ということが独り歩きするような作品では僕は失敗だと思っています。国内は勿論ですが、斎藤工なんて存在や情報を知らない海外の厳しい映画ファンたちに突き刺さるような作品になって初めて、出演や関わって頂いた方たちへの唯一感謝の意になると思います。我々でしか生まれない化学反応、そういった意味合い、必然性のある強度をもった作品に創り上げたいなと思っています。 〈窪田正孝コメント〉 齊藤組の現場の雰囲気をどう感じているか? ちょっと不思議な感じはありますね。ドラマでも相方役をやらせてもらって、工さんといると安心感があります。でも俳優部から監督に変わった時に、ポジションが変わるだけで、映像を通して表現者に見てもらうというまた違う感覚があるのが新鮮です。 特にこの作品では、僕の演じる役が色んなところに振り回されたり、(主人公として)視聴者目線だからこそ色んなものを背負わなければいけないので、どうしても台本からインプットしたものをアウトプットする時に掛け算とか足し算をしていくんです。 監督はそれを引いてくれるんです。非現実的だけど現実の方に行ってしまったり、嘘になりすぎてしまうようなところにブレーキをかけてくださって、ナビゲートしてくれています。 この映画を楽しみにしている方々に対するメッセージ 今、この作品のテーマでもある主人公のホームの撮影に入っていて、色んなことを疑似体験させてもらっています。父という目線もそうだし、子供がいるという感覚だったり、色んな感情が出てきたり爆発したり消化不良を起こしています。この距離だからこそ工さんを通して、俳優部からではない視点から見えたりすることもすごく新鮮だったり、色んな感じたことのない気持ちを日々感じています。それを表現できるように、目下頑張っています。 僕なんかには想像もできない視野の広さが監督にはあるので、何か一つでも残せるようにちゃんと自分の仕事を全うできるようにして、作品がどんどん大きくなって、色んな色を帯びて愛される作品なったらいいなと思います。 〈原作者・神津凛子コメント〉 文字から立ち上がる世界を映像で観られるというのは、異なる世界を旅するようでワクワクします。それが齊藤工監督の素晴らしい感性と窪田正孝さんの卓越した演技で描かれるとなればなおさらです。 わたしが見ていた物語のドアはたった一つでしたが、映画をご覧になる方の数だけドアが開かれるのだと思うとその世界の広さはいかばかりかと想像するだけで圧倒されるようです。 旅の支度を進めながら、公開を待ちたいと思います。 Story 冬が厳しい長野。スポーツインストラクターの清沢賢二は「まほうの家」と謳われた一軒のモデルハウスに心を奪われる。寒がりの妻と娘のために、たった一台のエアコンで家中を隅々まで暖められるというその家を建てる決心をする賢二。新居が完成し、家族に二人目の娘も加わって、一家は幸せの絶頂にいた。ところが、その家に越した直後から奇妙な出来事が起こり始める。赤ん坊の瞳に映るおそろしい影。地下室で何かに捕まり泣き叫ぶ娘──。 「家」を取り巻く恐怖の連鎖は家族だけに留まらず、関係者の怪死などに波及し始め、そして予想を超えた衝撃の結末に向けて加速していく。 「スイート・マイホーム」 原作:神津凛子「スイート・マイホーム」(講談社文庫) 監督:齊藤工 出演:窪田正孝 制作プロダクション:ジャンゴフィルム 配給:日活・東京テアトル ©神津凛子/講談社 公式サイト:sweetmyhome.jp 公式Twitter:@sweetmyhome_jp -
阿部寛×北村匠海の父子物語「とんび」、特番映像が解禁
2022年3月3日重松清のベストセラー小説を映画化した「とんび」が4月8日(金)より全国公開。何度途切れても必ず繋がっていく親子の絆が描かれる。 型破りながら愛すべき父・ヤス役は、「テルマエ・ロマエ」『下町ロケット』の阿部寛。ヤスの息子・アキラ役は、「君の膵臓をたべたい」「東京リベンジャーズ」の北村匠海。さらに薬師丸ひろ子、杏、安田顕、大島優子、麻生久美子ら豪華俳優が集結。監督は数々の深遠な物語をエンターテイメントに昇華させてきた瀬々敬久。今回もその手腕で、古き良き時代への郷愁にとどまらない、未来への希望を予感させるドラマを紡ぎ出す。 息子・北村匠海が明かす、父・阿部寛との“役を超えた”絆 このたび、北村匠海がナビゲートする「公開記念特番」の映像が解禁。 「親と子というものは絶対に切り離せなくて、無償の愛というものは存在すると改めて感じた作品ですね」「人は誰しもが自分を産んでくれた親という存在がいて、自分もまた親になって……そうやってバトンが渡されていく尊さを感じました。作品のメッセージと登場人物の生き方がリンクしている作品に、僕は初めて出会いました」と語る北村。 自身が演じたアキラについては、「とてもピュアで真っ直ぐな役柄だったので、難しいことを考えずに演じました。とにかく(父親役の)阿部さんの懐に、アキラと同じように飛び込んでぶつかっていく。そういうところを意識していました」と明かす。 初共演の阿部寛については、「子どもの頃から色々な作品を観てきましたが、実際にお会いするととてもチャーミングな方でした。芝居の中での言葉ひとつひとつが重く、父親としての阿部さんの思いを、肌で感じることができました」と、役を超えた強い絆を打ち明けた。 そして「なかなか人に会えず、色々なことに縛られている今の時代ですが、この作品の持つ温かい愛情が、縮こまった心を解してくれると思います」と、観客へメッセージを寄せた。 父と息子の歳月を物語る場面写真 場面写真も解禁。昭和から平成、そして令和を不器用ながらも懸命に生きた父と息子の姿に、胸を打たれる。 Story 日本一不器用な男・ヤスは、愛する妻・美佐子の妊娠にも上手く喜びを表せない。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、“家族”は何よりも憧れだった。時は昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。アキラと名付けた息子のためにも、運送業者で懸命に働くヤスだったが、ようやく手にした幸せは、妻の事故死によって脆くも打ち砕かれる。悲しみに沈むヤスだったが、人情に厚い町の人々に叱咤激励され、彼らの温かな手を借りてアキラを育ててゆく。時は流れ、高校3年生になったアキラは東京の大学を目指し、合格を勝ち取る。だが、別居の寂しさを素直に伝えられないヤスは、「一人前になるまで帰って来るな!」とアキラを突き放す。そして昭和63年、久々に再会したヤスと大人になったアキラだったが──。 「とんび」 出演:阿部寛、北村匠海、杏、安田顕、大島優子、濱田岳、宇梶剛士、尾美としのり、吉岡睦雄、宇野祥平、木竜麻生、井之脇海、田辺桃子、田中哲司、豊原功補、嶋田久作、村上淳、麿赤兒、麻生久美子/薬師丸ひろ子 原作:重松清「とんび」(角川文庫刊) 監督:瀬々敬久 脚本:港岳彦 音楽:村松崇継 主題歌:ゆず「風信子」 配給:KADOKAWA イオンエンターテイメント ©2022 『とんび』 製作委員会 https://movies.kadokawa.co.jp/tonbi/ -
木村拓哉の足跡が刻まれた伝説的名作ドラマ3作がレンタルで一斉解禁!
2022年3月2日1996~97年にかけてフジテレビ系列で放送された木村拓哉主演のTVドラマ『ロングバケーション』『ラブ ジェネレーション』『ギフト』。いずれも木村の代表作の一つだが、意外にもDVD&ブルーレイのレンタルは行われてきておらず、3月2日に初めて一斉リリース。全国のゲオ店舗や一部レンタル店で木村拓哉コーナーを展開中だ。 伝説的名作ドラマに主演するまで 常にその動向が注目を集め、数々のTVドラマや映画を大ヒットさせてきた木村拓哉。移り変わりの早い現代において、現在まで20年以上にわたって日本の国民的トップスターに君臨し続けているというのは驚異的だ。人気、知名度において、いまや現役で並ぶ者がいないトップオブトップともいえるが、その地位を確立させたのが、まさに1996~97年頃。その大きな要因となったのが、今回レンタル解禁される『ロングバケーション』『ラブ ジェネレーション』『ギフト』の3作といえる。 そこに至るまでを簡単に振り返ると、SMAPとしてCDデビューしたのは1991年だが、俳優デビューはそれより早く、1988年のTVドラマ。特に俳優として注目を集め始めたのは、1993年の柴門ふみ原作ドラマ『あすなろ白書』だった。同作での木村は、中心人物の恋敵的役回りだったが、黒縁眼鏡をかけてヒロインを一途に愛する切ない姿が注目を集め、劇中の木村のバックハグから“あすなろ抱き”という造語も生んだ。その後、人気若手俳優が一同に会した1994年の青春群像ドラマ『若者のすべて』、1995年には特攻隊の若者たち青春を描く戦争映画「君を忘れない」と浜田雅功主演ドラマ『人生は上々だ』にそれぞれ助演したほか、同年には単発ドラマ『君は時のかなたへ』に主演。そして1996年、1月に『古畑任三郎』の第2シリーズ第4話で犯人役を演じ、グループの冠番組『SMAP×SMAP』も放送開始した4月、グループ・個人共に人気が急上昇する最中に初主演した連続ドラマが、山口智子とのW主演作『ロングバケーション』だった。 社会現象を巻き起こした『ロングバケーション』 木村演じるピアニストの瀬名は、瀬名のルームメイトだった婚約者に結婚式当日に逃げられたという山口演じる落ち目のモデルの南と、突然同居することに。お金も持ち逃げされた南に請われて、渋々間借りを許したのだが、ナイーブな瀬名と陽気で大雑把な南は衝突を繰り返す。そんな二人の距離が次第に縮まっていく過程が、木村と山口の絶妙な掛け合いを交えて綴られていき、放送日の夜はOLが街から消えるとまで噂される社会現象的人気を獲得。白無垢姿で街中を失踪するヒロイン、マンション3階からのスーパーボール・キャッチ、アドリブのキスシーンなど、語り継がれる名シーンが満載で、平均視聴率 29.6%、最高視聴率36.7%を記録した。脚本は、後に『ビューティフルライフ』(00)でも組むことになる北川悦吏子。サントラや久保田利伸with NAOMI CAMPBELLによる主題歌『LA・LA・LA LOVE SONG』も大ヒットし、まさに伝説的名作ラブストーリードラマだ。 記念すべき連ドラ単独初主演作『ギフト』 その翌年、満を持して単独での連続ドラマ初主演に挑んだのが『ギフト』。 木村が演じたのは記憶をなくした謎の男。51億円の横領金と共に失踪した代議士のマンションのクロゼットから血まみれで発見されるという衝撃的な形で登場する。保護された怪しげな人材派遣会社の社長から「早坂由紀夫」と名付けられた彼は、様々な品物“ギフト”を配達する「届け屋」の仕事を与えられ、多種多様な依頼を請けていく。「届ける」ことに異常なまでの執着とパワーを見せる主人公の正体、大金の行方など、様々な謎が張り巡らされたサスペンスフルな物語と共に、室井滋、篠原涼子、忌野清志郎、倍賞美津子などの多彩なレギュラー陣と、緒形拳、桃井かおり、鈴木京香などの豪華ゲストが演じた、一癖も二癖もある個性的なキャラクターたちも面白い。軽快かつスタイリッシュな作風でも人気を博したクライムロマンで、最高視聴率23%を記録。脚本を務めたのは、『NIGHT HEAD』シリーズの飯田譲治と、後に『GOOD LUCK!!』(03)『BG~身辺警護人~』シリーズ(18、20)などでも木村と組む井上由美子で、これまで地上波での再放送の機会がない、貴重な作品だ。 木村拓哉&松たか子の名コンビを確立させた『ラブジェネレーション』 その放送終了から約3カ月後という異例の早さで、同年に放送されたのが『ラブジェネレーション』。W主演した木村と月9初ヒロインの松たか子は、『ロングバケーション』に続く共演だが、後に『HERO』(01)などでも組むことになる名コンビを確立させた。 木村が演じたのは、広告代理店勤務のサラリーマン・片桐哲平。浮気性で軽薄そうにも見えるが、自己主張が強く、仕事にはこだわりを持っている。そんな彼が突然、クリエイティブ部門から営業への異動を命じられる。不服なまま営業部へ向かうと、そこにいたのは、昨晩出会って一夜を共にしたものの、手を出し損ねてしまった女性。その松が演じるOL・上杉理子と共に慣れない仕事に悪戦苦闘する哲平は、自由奔放な理子と対立しながらも、次第に惹かれ合っていく。等身大の男女の不器用でもどかしい恋愛模様は、毎回胸キュンなストーリー展開で多くの若者の共感を呼び、平均視聴率30.8%を記録した青春オフィス・ラブストーリーだ。 グループ活動、俳優以外の個人活動も継続しながら、2年弱で3本の主演連ドラをヒットさせたこの時期が、木村を現在のトップスターの位置に押し上げたといっても過言ではなく、その中心にあったのがこの3作。繊細なピアニスト、ミステリアスな記憶喪失の男、等身大のサラリーマンという多彩な役柄を演じてファン層を広げ、ニュアンスに優れた芝居の上手さも印象付けた。現在まで続くパブリックイメージもここで確立されたものが多く、ターニングポイントといってもいいだろう。木村のトップスターに駆け上がる若い勢いが感じられると共に、物語自体も色あせない魅力に溢れた名作たちだ。 ※文中の視聴率はすべて関東地区のビデオリサーチ調べ 文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社 -
10代の感情は波のように制御できない!超青春映画「子供はわかってあげない」
2022年3月2日10代の感情は波のように制御できない!超青春映画「子供はわかってあげない」 水泳部女子の美波と書道部男子のもじくんは、趣味のアニメをきっかけに運命的な出会いを果たす。そして思いがけず、美波の幼い頃に別れた父親探しが始まるが、見つけた父親は何やら怪しげ。戸惑いながら、海辺の町で父娘の夏休みが始まる──。長編デビュー作ながら「マンガ大賞2015」で2位にランクインした田島列島のコミックを、「南極料理人」「横道世之介」の沖田修一が監督を務めて映画化した高校生の青春ストーリー「子供はわかってあげない」。そのブルーレイ&DVDが3月2日にリリースされた。 ガールミーツボーイ×父探し プールを背泳ぎで行く美波。演じる上白石萌歌は、つるんとした顔、ほわんとした表情で、スクリーンに唯一無二の輪郭を描く。 「どうして泳ぎながら笑っちゃうんだろ」 波立って制御できない感情は10代の特権か。その奔放なアンテナで校舎の屋上に見つけたのが、書道のごとく魔法少女を描いていたもじくん。「町田くんの世界」で注目された細田佳央太が、誠実さを発揮する。そんな“ガールミーツボーイ”ストーリーの「子供はわかってあげない」だが、そこに“父親探し”の物語が打ち寄せるのが一興だ。美波の父・友充は遠い町で教祖を務める超能力者だった(?)──演じる豊川悦司が、日焼けした顔でゆったりと中年の体躯を携えて印象的。わりとあっけなく見つかった父と、机を挟んでうつむき気味に正座する娘、茶の間からは海が見える。 そして、波打ち際をぎこちない距離感で並んで歩きながら、ぽつぽつ会話していくふたりを追った長回しのシーン。俳優とカメラに委ねた、沖田監督の悠々たるセンスが光る。もちろん全編通し、ふじきみつ彦の脚本のダイアローグ・組み立ても効いている。娘と父の南国風情に包まれたひととき、そこへ心配して駆けつけたもじくん。まるで娘の恋人に邪魔されたかのような不機嫌さを見せる友充だが、酌み交わして奇妙な絆が……。3人が互いに“わかってあげていく”か否か、そんな夏休みの行方を見届けてほしい。 笑いが弾け、涙が湧く 脇を固める面々も、見せ場がある。もじくんの兄で探偵の明ちゃんを演じる千葉雄大は、中性的で軽やか(美波の父親探しを請け負い、のちに請求書を送りつけるが、そこに書かれたひとこともクール!)。美波の現在の父親役・古舘寛治は穏やかでマイペース。そして母親役の斉藤由貴は、明るく能天気そうに好演。そんな母だが、合宿と偽って父親探しに出た美波の嘘を、ちゃんとわかっている。 さてクライマックスは、いよいよ美波ともじくんの「関係」にフォーカスする(先を知りたくない方は、この段落のみ読み飛ばしを)。 廊下を疾走し、屋上でもじくんと再会し、正座する美波。波立つ感情、笑いが止まらない。 今回はどうしようもなく高潮だ。表面張力いっぱいで、涙がこぼれる。 「なんで泣いてんだろ」 ──正座で向き合ったもじくんは、美波の口から出る言葉が、わかっている。 「プロダクションノート」で別世界へ ブルーレイは特典がいっぱいだ。「イベント集」は、舞台挨拶に登壇したメインキャストの思いや裏話が聞けるのはもちろん、それぞれ劇中とは違う衣装も新鮮。劇中アニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」の声優・富田美憂と浪川大輔が登壇したトークイベントも楽しい。そんな「KOTEKO」のフル尺バージョンも収録されているので、こちらも期待してほしい。 「本編メイキング」は、和気藹々とした撮影の模様がうかがえる。沖田監督の人柄が、映画のムードを醸成しているのだとわかる。クランクアップを迎えた上白石萌歌と細田佳央太、それぞれの感謝の挨拶に至るまで見逃せない。 「未公開シーン集」は、電車で美波ともじくんが語り合う「愛について」、水泳部部長選挙を追った「新部長、宮島の誕生」、父と仲良しな少女・じんこちゃんに泳ぎを教える美波の姿と、父の指圧の師匠が美波に語るさまを収めた「美波の名前の由来」、美波が水着姿を気にしながらもじくんと浜辺を歩く「前向け、前」、もじくんが兄・明ちゃんと祖父との和解を目撃する「明大と祖父のハグ」の5シーン。個人的には「明大と祖父のハグ」が白眉と思えた。陰影ある木々のそよぎに導かれ、やや遠目に明ちゃんと祖父が歩み寄る姿を捉えた同シーンは、奇妙におかしくて美しい。 「ブックレット」は、水と空、光の中で呼吸した上白石萌歌と細田佳央太の姿をはじめ、キャストの写真がずらり。そこにアニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」のピンクを基調としたカラフルな設定資料集が対比される。さらに沖田監督の手による「プロダクションノート」とは名ばかりの、謎の長編散文。よく見たらタイトルに「妄想」と添えられ、架空の制作過程が奇想天外かつ適当に綴られていくのだが(イラストも満載)、ひょっとしたら別の世界線ではこちらが本編なのかもしれない。何にせよ思いがけずもう一本見た気分になれるのだから、ブルーレイ版はとてもお買い得なセット商品の趣きを湛えている。 文=広岡歩 制作=キネマ旬報社 「子供はわかってあげない」 ●3月2日(水)Blu-ray&DVDリリース(レンタル同日リリース) Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray豪華版:6,380円(税込) 【映像特典】約76分 ・スポット集 ・劇中アニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」 ・イベント集(完成披露上映会/テアトル新宿先行公開記念舞台挨拶/全国公開記念舞台挨拶/劇中アニメKOTEKOトークイベント) ・本編メイキング「2019年の、夏」 ・未公開シーン集~あの夏、みせられなかった5つのシーン~ 【外装・封入特典】 ・三方背ケース ・ブックレット ●DVD通常版:4,180円(税込) 【映像特典】約3分 ・スポット集 ●2021年/日本/本編138分 ●監督:沖田修一 ●脚本:ふじきみつ彦、沖田修一 ●音楽:牛尾憲輔 ●原作:田島列島『子供はわかってあげない』(講談社モーニングKC刊) ●出演:上白石萌歌、細田佳央太、千葉雄大、古舘寛治、斉藤由貴、豊川悦司 ●劇中アニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」:富田美憂、浪川大輔、櫻井孝宏、鈴木達央、速水奨 ●発売元:アミューズソフト 販売元:ポニーキャニオン ©2020「子供はわかってあげない」製作委員会 ©田島列島/講談社