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「韓国テレビドラマコレクション2022」発売記念! 連載第1回「表紙初登場!今最も旬な俳優、チャウヌにインタビュー」 2002年より毎年発売している韓国ドラマガイドの決定版「韓国テレビドラマコレクション」の最新刊が1月26日に発売されます。現在、Amazonランキングのドラマ部門で首位を独走中の本誌には、俳優としても大活躍中のチャウヌ(ASTRO)が表紙に初登場。彼の魅力を紐解くカバーインタビューを、誌面から抜粋してお届けします。(本企画は、全3回の連載予定です) © STUDIO DRAGON CORPORATION 最新主演作『女神降臨』で心の傷を抱えるスホを好演 新たなハマり役を手に入れたチャウヌが、本作を振り返る ――本作の原作は漫画ですが、ご存知でしたか? チャウヌ:「ASTROのメンバーから『女神降臨』のスホというキャラクターが、ウヌにそっくりなんだよ、と教えてもらったことで、原作を知りました。その時、これからどんなことをやるべきか悩んでいたんです。そしたらその1週間後に、このドラマのオファーをいただいたんですよ」 ――スホはどんなキャラクターですか? チャウヌ:「第一印象は、“すごくかっこいい男の子”でした。僕に演じられるのかな、と不安になったくらいでして。脚本を読みながらスホの内面を知るうちに、彼が抱えているつらさも感じたんです。そんな部分を誰よりも理解することで、スホを表現できるのではないかと思いました」 ――スホに共感できましたか? チャウヌ:「全体的に共感できる部分が多かったです。スホは高校生が直面するには、大変な悲しみを抱えています。本人のせいで友達を亡くしたというエピソードは、とてもつらい事じゃないですか。そんな気持ちを抱えるスホが可哀想と思いましたし、誰よりも幸せになってほしいなと。そんな気持ちが大きかったです」 ――理解もしやすかったのでは? チャウヌ:「理解というより、スホと対話していくというイメージでした。『スホがどんな子なのか?』『内に抱えているのはどんなつらさなのか?』というような感じでした。一見冷たく見えますが、性格が冷たいわけでなく、そんな風になった理由があるわけですからね」 胸キュンシーンはバス停での2人の会話 ――スホはヒロインのジュギョン(ムン・ガヨン)が気になっていきます。 チャウヌ:「2人は運命的な出会いをしたのではないかと思います。屋上での出会いや、学校での再会もそう。ジュギョンの言葉がスホに響いた部分があったからこそ、2人の関係が始まったのだと思います」 ――ジュギョンが抱えるコンプレックスに対して、スホはどう感じていたと思いますか? チャウヌ:「スホは彼女がメイクをしていてもしていなくても、そのこと自体は気にしていないんじゃないかな。彼女を見ている部分はそこではなくて、言葉や態度で。外見的なところを気にする子ではないのだと思います」 ――一押しの胸キュンシーンを教えてください。 チャウヌ:「ジュギョンとスホが『私ブサイクだから……』『メイクしなくても綺麗じゃん』というようなやりとりをする、バスの停留所のシーンです。この後、ジュギョンは恥ずかしくなって、1人でバスに乗って行ってしまうんですよ。2人ともとても可愛らしいと思ったシーンでした」 ――現場は楽しかったようですね。ずばり、ムードメーカーは? チャウヌ:「スホを演じた僕です! 僕だけではなく、みなさん本当に面白い方々ばかりでした。でも一番ふざけたり、いたずらしたりしたのは、僕でした(笑)。みなさん楽しく過ごされていたと思いましたし、前作より俳優として成長した、と思っていただけるように一生懸命取り組みました。とても面白いドラマなので、ぜひご覧ください」 © STUDIO DRAGON CORPORATION いかがでしたか? インタビュー全文は、来週発売の「韓国テレビドラマコレクション2022」にてぜひご覧ください。 次回、連載第2回は1月26日(水)アップ予定です! お楽しみに。 制作=キネマ旬報社 ※本文は、「韓国テレビドラマコレクション2022」から一部を抜粋したものです。 無断転載禁止。 『女神降臨 DVD-BOX1&2』は「女神降臨」日本語版製作委員会/TCエンタテインメントよりリリース中 『女神降臨 レンタル Vol.1~16』は「女神降臨」日本語版製作委員会/TCエンタテインメントよりリリース中 PROFILE チャウヌ(ASTRO)/ 1997年3月30日生まれ。ASTROのメンバーとして2016年にデビュー。俳優としても活動を始め、『最高の一発~時空(とき)を超えて~』(17)のトップアイドル役で注目される。『私のIDはカンナム美人』(18)でW主演を務め、時代劇に挑戦した『新米史官ク・ヘリョン』(19)では美しい韓服姿を披露して話題となった。バラエティ番組の出演や祭典で司会を務めるなど、多方面で活躍。「2021 今年のブランド大賞」の「今年の男子演技ドル」部門で賞に輝いた。 韓国テレビドラマコレクション2022 2002年より毎年発行してきた元祖韓国テレビドラマ年鑑。韓国で放送&配信している超最新作から不朽の名作、最新のNetflixオリジナル作品まで1000本を超える最新のドラマ情報を網羅。ドラマの「あらすじ」をはじめ「本国の放送日」や「視聴率」など知りたい情報がコンパクトにまとまっているだけでなく、「韓国での評判&見どころ」といった本誌ならではの視点も織り込み、読み応え十分で、韓流ドラマファン必携の一冊。 発売:1月26日(水) 雑誌コード:62374-71 定価:2,310円(税込) 全国の書店およびAmazon他各種ECサイト、KINEJUN ONLINE SHOPにて発売 ●キネマ旬報社 KINEJUN ONLINE SHOP https://www.kinejunshop.com Amazon https://onl.la/rawzxrx 公式Twitter @kinejun_books 公式Twitter(アジア本情報) @kinejun_asia 公式Facebook @kinejun
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【あの頃のロマンポルノ】藤田敏八監督の「もっとしなやかに もっとしたたかに」
2022年1月14日2021年に、日活ロマンポルノは生誕50年の節目の年をむかえました。それを記念して、「キネマ旬報」に過去掲載された記事の中から、ロマンポルノの魅力を様々な角度から掘り下げていく特別企画「あの頃のロマンポルノ」。キネマ旬報WEBとロマンポルノ公式サイトにて同時連載していきます。 今回は、「キネマ旬報」1979年6月下旬号より、斎藤正治氏による、『藤田敏八監督の「もっとしなやかに もっとしたたかに」』の記事を転載いたします。 1919年に創刊され100年以上の歴史を持つ「キネマ旬報」の過去の記事を読める貴重なこの機会をお見逃しなく! 先取りした次代の有様 「帰らざる日々」は、藤田敏八の“70年代総括報告”だった。報告だからリアリズムの文体で、というのだろうか、現実密着の記述が際立った、これまでの観念の遊びが消えて、極く現実的な青春を描いていた。彼特有の感性のロマンチズムにひとつの転機を持たそうとしたかのような作品で、70年代の一応の決算としたといえるのではないか。 「もっとしなやかにもっとしたたかに」は総括のあと、当然やってくる新らしい年代に対応する作者の第一作である。プレスシートにも「80年代を予感する映画」(この種の広告にしてはかなり上質な分析だ)とあったが、非行少年もので70年代の青春の感性を予感したように、この作品で藤田は次代のありようを先取りしている。 70年代中頃から、藤田はしきりと「家庭」を舞台にした。「エロスは甘き香り」は家庭の未然形ともいえる混沌の共同体にすぎなかったが、「赤ちょうちん」では若い夫婦の引越しの繰返しという形での放浪と、狂気に襲われる家庭を、「妹」のそれはすでにこわれてしまっていて、夫の登場して来ないという変則家庭を描いた。これらの作品でいえることは、家庭は守られずにこわれるものとして出てきた。藤田には、家庭は解体さるべきものなのである。 「もっとしなやかにもっとしたたかに」でもやはり家庭は解体されていった。 奥田英二・高沢順子夫婦には、あこがれのニューファミリーなんて幻想にすぎなかった。白い団塊の中で、育児書をひっくり返しながらの子育てごっこのファミリーなど、政府の住宅政策にのっかった家具や月賦商人のマーケッティングの所産で、風俗にしてはあまりにもはかない“虚族”だ、と私はかつて指摘したが、藤田の家庭解体癖は、たちまちこの“虚族”一家を襲った。この解体にはニューファミリー幻想は70年代の遺物という思いがこめられているとみていい。 子供を置きざりにして家出した妻に夫は悪戦苦闘するが、この欠損家庭に、妻の代行者が押しかけてきた。少女彩子(森下愛子)の“しなやか”な“したたかさ”は、頼まれもしないのに、ベッドで妻役を代行するのは勿論、義父の看病でも臨終でも、妻役を演じ、ついに押しかけた家から去っても、妻であろうとして、姓名や身元まで盗用した。 彩子という闖入者は、安部公房の「友達」や鈴木清順の「悲愁物語」と違って、家を丸ごと乗っ取ろうとか、占拠しようとかの所有の思想がまったくない。出入り気の向くままの、しなやかさとしたたかさは、ニューファミリーすらも手玉にとって、70年代の風俗をコケにし、異質な感性を示威するのである。血族意識などなくたって、波長だけ合えば、家庭は形づくれる。血のつながりなど、逆に家庭という共同体には邪魔でしかない。その証拠には、彩子は父母の執拗な追跡からあくまで逃走者であろうとするではないか。 他人の家庭の解体に手をかして、しかし、自分は家からも戸籍からも解放されようとする孤独な自由において、しなやかにしたたかな次代の“感性”は、交通事故にも不死身の強靱さを持っている。逆に災難から彼女を守ろうとしたニューファミリーの、やさしいがすでに薄よごれてしまっている“感性”(奥田)は少女の死の代理人となって礫死した。こうして、家庭なんどに、物欲し顔のヤツらを尻目に、新らしい“感性”はのびやかに生きのびた。夫婦を解体されてしまった妻も、腹ボテの身で煙草をふかし傲岸に生きのびる。藤田においては家庭はもはや構築する必要のない時代なのかも知れない。つくらなければ解体する必要がないのだから。 スポーツに興ずる若者たちのトップシーンに一瞬とまどう。これまでの彼の作品にこんな健康な映像ではじまるのはなかったからだ。トップシーンが健康に映れば映るほど、対比して写し出された男女たちは、したたかに不健康であった。 奇怪な闖入者の少女を代理人として見たような視線を持続する限り予感作家としての藤田はおとろえない。 小林竜雄の脚本は、藤田の要請に十分応えてけんらんたる才に満ちており、森下愛子は「キューポラのある街」の吉永小百合に劣らないスケールをみせた。 文・斎藤正治 「キネマ旬報」1979年6月下旬号より転載 「日活ロマンポルノ50周年×キネマ旬報創刊100周年」コラボレーション企画、過去の「キネマ旬報」記事からよりすぐりの記事を掲載している特別連載【あの頃のロマンポルノ】の全記事はこちらから 日活ロマンポルノ50周年企画「みうらじゅんのグレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」の全記事はこちらからご覧いただけます。 日活ロマンポルノ50周年新企画 イラストレーターたなかみさきが、四季折々の感性で描く月刊イラストコラム「ロマンポルノ季候」 -
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“今だから観たい!” コロナ禍の日本を真正面から描いた愛と希望の物語「茜色に焼かれる」 新型コロナウイルスの登場は、私たちの生活を一変させたが、映画業界にとってもその衝撃は大きかった。経済的な問題だけでなく、作り手に与えたと思われる精神的な影響も想像に難くない。そして、コロナ禍でなければ誕生しなかったであろう一本が石井裕也監督作「茜色に焼かれる」だ。 石井監督がコロナ禍でどうしても撮りたかった映画 7年前、交通事故で夫を亡くした田中良子(尾野真千子)は、中学生の息子をひとりで育てていた。経営していたカフェはコロナ禍に伴って破綻し、現在は花屋のバイトとピンクサロンの仕事を掛け持ちする日々。理不尽な加害者からの賠償金を受け取らず、施設に入居している義父の面倒も見ているため、つねに家計は赤字だった。さらに、息子は学校でいじめに遭い、良子自身も尊厳を奪われる出来事を経験することに。それでも気丈に振る舞う良子は、息子への溢れる愛を胸に、時代にあらがおうとしていた。 コロナ禍で生きづらさを感じていた石井監督は、しばらく映画は撮らなくてもいいと感じるほどに一時は疲れ果てていたという。しかし、そんななかでどうしても撮りたい映画として本作が思い浮かび、一気に仕上げた。ゆえに、多くの人がまさに今抱えている思いが反映された作品となっているが、それだけではない。若くしてこの世を去った実母を想い、これまでは恥ずかしくて避けてきたという愛と希望を石井監督が真正面から描いているのも見どころだ。 ラストに繰り広げられる予想を超えた〝あるパフォーマンス〟 そして、本作を語るうえで欠かせないのは、主演を務めた尾野真千子の圧倒的な存在感。石井監督が「尾野さんがダメなら、やっていなかったと思う」と話しているのも頷ける。理不尽な出来事が容赦なく降りかかり、暴言を浴びせられても、「まあ頑張りましょう」とだけ返す良子に、観客は違和感を覚えずにはいられないが、そこに説得力を与えられたのは尾野が演じていたからこそ。根底にある息子への絶対的な愛と、諦めることのない希望を見事に体現してみせた。息子役の和田庵をはじめ、ピンクサロンで知り合う片山友希や永瀬正敏との掛け合い、さらにはラストに繰り広げられる予想を超えた〝あるパフォーマンス〟も必見だ。 八方塞がりの状況のなか、誰もが〝芝居〟をしながら生きている現代で、良子の不器用な生き方に息苦しさを感じるところはあるかもしれない。しかし、茜色に染まる夕空の美しさに心が洗われるように、懸命な母子の姿は救いも与えてくれるはず。今の時代だから生まれた一本であり、今だから観たい一本でもある。(「茜色に焼かれる」は1月7日Blu-ray&DVDリリース、同監督作品「アジアの天使」も2月2日リリース) 文=志村昌美 制作=キネマ旬報社 「茜色に焼かれる」 ●1月7日(金)Blu-ray&DVDリリース(DVDレンタル同日リリース) Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray:5,280円(税込) DVD:4,290円(税込) ●特典(Blu-ray、DVD共通) 【映像特典】 ・オリジナル劇場予告編 ●2021年/日本/本編約144分 ●監督・脚本・編集:石井裕也 出演:尾野真千子、和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏 ●発売元:朝日新聞社、RIKIプロジェクト 販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング ©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ 石井裕也監督作連続リリース! 「アジアの天使」 ●2月2日(水)Blu-ray&DVDリリース(DVDレンタル同日リリース) Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray:5,280円(税込) DVD:4,290円(税込) ●特典(Blu-ray、DVD共通) 【映像特典】 ・オリジナル劇場予告編3種 ・メイキング ●2021年/日本/本編約128分 ●監督・脚本:石井裕也 出演:池松壮亮、チェ・ヒソ、オダギリジョー、キム・ミンジェ、キム・イェウン、佐藤凌 ●発売元:朝日新聞社、RIKIプロジェクト 販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング ©2021 The Asian Angel Film Partners