「北極ものがたり」のストーリー

北極の冬。半年あまりは太陽も顔を出さず、厚い外套のように氷が海をおおうが、その下には、さまざまな生物の世界がひろがっている。やどかりの貝に乗って共同生活を営むいそぎんちゃく。奇妙な形態のうには石灰質のトゲ針で武装し、ひとでやかにはえさを探して海底をうろつき廻る。海底にはくらげもいる。かれいとえいは海の底にへばりついて気長にえさの来るのを待っている。氷上にあがってこどもに乳をのませていたあざらしの母親たちは突然しろくまの襲撃に会い、こどもを助けるために一匹の母あざらしは犠牲になった。北極に春が来ると、うみがらすやかもめは大きな群をなして海中の魚をねらう。冬の最中に生れたしろくまの子も、やがてヨチヨチとながら一人歩きするようになり、北極ぎつねの子にいたずらしてひどい目にあったり、産卵のため川をさかのぼってくる魚を捕えようとして流れにまき込まれたりした。夏になると、北極の海岸にはせいうちの大群が押し寄せ浅瀬に住み家をつくった。やがて再び暗い冬が来て、すべてのものは凍りついてしまったが、氷の中でも生きものの生活は、途絶えることなく続いて行くのだった。

今日は映画何の日?

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