「スペーストラベラーズ」のストーリー

閉店間際のコスモ銀行に、銃を持った強盗団が押し入った。犯人は、同じ孤児院で兄弟のように育った保、誠、功の3人組。彼らは、幼い頃から夢見ていた南の島にある楽園を探す為の資金をゲットしにやってきたのだ。ところが、彼らの計画は支店長の常田と警備員の庄田が金庫の中に閉じこもるという意外な展開であえなく失敗。金庫のロックが解除される翌朝まで、ロビーにいた数名の行員と客を人質に立てこもることになる。人質になったのは、寿退職を目前に控えた女子行員のみどり、同僚の清水、客として来店していた電気屋の倉沢、離婚寸前の深浦夫妻、謎の男・坂巻の6人。しかし、坂巻が手配中の国際テロリストだったことや、自分を置いて逃げた婚約者・野々村への怒りに我を忘れたみどりが功のライフルを撃ち、通報を受けて周囲を包囲していた警察のパトカーを炎上させたことから、事件は日本全土を揺るがす大事件に発展してしまう。だが、保はそれを逆手にとったあるアイデアを思いつく。それは、3年前に人気を博したSFアニメ「スペーストラベラーズ」のキャラクターに自分たちを重ね合わせ、人質に犯人グループに加わってもらい、自分たちが強力な犯罪組織に見せかけ警察を混乱させるという前代未聞の作戦だった。初めは強盗たちの提案に戸惑っていた人質たちも、保たちとの間に芽生えた奇妙な感情によって作戦に協力。こうして、彼らは強盗と人質という関係を飛び越え、生き生きとした時間を共有するようになる。しかし空も白み始めた頃、一発の銃声が事件に終止符を打った。2階で外の状況を警戒していた功が撃たれたのだ。そして、それをきっかけに警察が強行突入を開始した。警官隊に次々に押さえつけられるスペーストラベラーズの仲間たち。そんな中、保と誠は外に走り出すのだった……。それから数ヶ月後のクリスマスの夜。恋人たちで賑わう街をひとり歩いていたみどりは、街頭の巨大ヴィジョンに映し出されている「映画版・スペーストラベラーズ」の予告篇を見て、自分も楽園を見つけようと強く心に誓った。

今日は映画何の日?

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