「ダウト あるカトリック学校で」のストーリー
1964年、ニューヨーク・ブロンクスにあるカトリック学校セント・ニコラス・スクールの厳格な校長シスター・アロイシス(メリル・ストリープ)は、旧来の道徳観と篤い信仰心を持っている。一方、司祭を務めるフリン神父(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、現代的な開かれた教会を目指すべきだという持論を展開していた。アロイシスは新人教師シスター・ジェイムズ(エイミー・アダムス)に、物事は疑惑の目で見なければならないと指導する。ジェイムズは、フリンが学校で唯一の黒人生徒ドナルド・ミラーに特別な関心を寄せているとアロイシスに報告する。礼拝の侍者役に選ばれ、司祭館に連れて行かれたドナルドが、酒臭い息で戻ってきたのを目撃したのだ。アロイシスはフリンを校長室に呼び、真相を追求する。フリンは、祭壇用のワインを盗み飲んだ生徒を守っただけだと反論する。ジェイムズはフリンの言葉を信じるが、アロイシスは疑惑を持ち続ける。アロイシスはドナルドの母親ミラー夫人(ヴァイオラ・デイヴィス)を学校へ呼び、事情を聞き出す。フリンは大聖堂で説教を行う。その説教の真意を尋ねるジェイムズにフリンは、ドナルドを守ろうとしているのは自分だけだと主張する。そのころミラー夫人は、息子を見守ってくれるフリンへの感謝をアロイシスに語っていた。ミラー夫人が帰ると、フリンが校長室へ入ってくる。夫人を呼んだことに激昂し、自分への根拠のない反対運動はやめるよう、アロイシスに強く迫る。しかしアロイシスは動じず、フリンに司祭の職を辞すよう要求する。