「映画 妖怪人間ベム」のストーリー
暗く、音のない世界で1つの細胞から生まれた3つの生き物。それは、人間になれなかった妖怪人間、ベム(亀梨和也)、ベラ(杏)、ベロ(鈴木福)だった。醜い身体に正義の心を持つ彼らは、“名前のない男”(柄本明)との最後の戦いで、人間になることよりも“人間を守って生きていく”事を選び、友人の夏目刑事(北村一輝)たちの前から姿を消した。そして……。3人が辿り着いた街で、怪事件が連続して発生する。被害者は全て大手製薬会社、MPL製薬の社員。事件現場には巨大な爪跡が残されていた。犯人の正体と、その目的は何か……?事件の謎を追うベムの前に、倒したはずの“名前のない男”が再び姿を現す。その一方、ベロは街で出会った少女、みちる(畠山彩奈)に恋をする。しかし、みちるはMPL製薬の新薬開発研究者、上野達彦(筒井道隆)の娘で、母親は自動車事故で行方不明になっていた。人間になって恋を叶えたいと願うベロ。上野家に隠された大きな秘密を知らずに……。やがて、彼らの目の前に未知の生物が出現する。植物を媒介に妖怪化したサユリ。その正体はみちるの母、上野小百合(観月ありさ)の変わり果てた姿だった。サユリは、人間でありながら妖怪の能力を宿す“人間妖怪”とでも呼ぶべき存在になっていたのだ。彼女は、自分をこのような姿に変えた上に、家族を脅かすMPL製薬への怒りと憎しみから、その圧倒的な力による復讐を決意。しかし、力を使えば使うほど、そのパワーはサユリの体を蝕み、やがてコントロール不可能なまでに増幅されてゆく。ベムたちは、その巨大な力の暴走を食い止めることができるのか!?“枯れない葉”、“新薬開発”、“サユリの妖怪化”……。これらの出来事から、ベムたち3人は、自分たちが人間になれる唯一の方法が残されていることを知る。しかし、人間になれば妖怪の力を失ってしまう。それでも彼らは人間になることを選ぶのだろうか……!?