解説
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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89bubble93
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ミャーノフ大佐
ロバート・アルトマンだからでしょ、本筋に関係ないところでこんなに主役、準主役級の役者出てくるなんて。なんてもったいない、なんて思わないで。誰が出ていたか楽しむのが良いでしょう。クレジットには出てないんだけど、パーティの中で手話で話していた女性、マーリー・マトリンじゃない?間違っていたらごめんなさい。
アルトマンは、公開時に田舎の映画館で「M★A★S★H マッシュ」を見て以来好きな映画監督だ。アルトマン作品ときたら見ないわけには行かない。この映画も公開時に観に行っている。
映画の出だし、いきなり映画撮影のスタートから始まる。これは「M★A★S★H マッシュ」でも似たように始まる。そして長回し。映画冒頭の台詞の中にもあるオーソン・ウェルズの「黒い罠」の冒頭の長回しシーンをなぞるかのように長回しを行っている。私はこの「黒い罠」をほぼ1年後にどこかの名画座で観た。
ストーリーは映画界、特に会社側の内幕物で映画会社名が実名でバンバン出てくる。映画界の内幕物ではエリア・カザンの「ラスト・タイクーン」、デイミアン・チャゼルの「バビロン」(未見)、ウディ・アレンの「さよなら、さよなら、ハリウッド」(これは内幕物とはちょっと違うか)、「雨に唄えば」も内幕物と言えなくもない。ただ、アルトマンだけに皮肉に満ちている。無能で映画を知らないボードの連中が権力争いをしていく。主人公のグリフィン・ミル(ティム・ロビンス)に匿名の脅迫めいた葉書やFAXが届いており、恨みのある脚本家だろうと見当をつけて、違う脚本家を殺してしまう。ハリウッドの内幕と殺人事件の捜査とを並行して描きながら話が進んでいく。さて、この殺人事件ってストーリーの中に必要だったのかな。ハリウッドの内幕をもっと掘り下げて描いていって良かったんじゃないか。重役室のシーンで壁に古き映画のポスターが張られているんだけど、これが映画のストーリーに関わっているのかと思ったけど、なんせ英語なんで判りませんでした。
映画の中の映画の試写シーン(ここで、スーザン・サランドン、ピーター・フォーク、ジュリア・ロバーツ、ブルース・ウィリスが出てくる)で、ラストがハッピーエンドに変更されているんだけど、その引き合いに出されるのが「危険な情事」で、ラストを試写会の観客の評判で変更したという話。この話は「危険な情事」の公開後に聞いたことがある。当時、アメリカではラストは観客の評価によって変えている、と映画評論家が語っているのを記憶している。「ダイ・ハード」なんかもラスト、倒したはずの敵が出てくるよね。今は、もっとVFXを入れろ、とかになっているのかな。
主演のティム・ロビンスは、この頃は主役級で映画に出まくっていたのに、最近は観ないなあ。昨年末にストリーミング観た「あなたになら言える秘密のこと」に出ていて、ずいぶん変わってしまった彼を久しぶりに観た。
「ザ・プレイヤー」のストーリー
「ザ・プレイヤー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ザ・プレイヤー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1992 |
公開年月日 | 1993年1月15日 |
上映時間 | 124分 |
製作会社 | アヴェニューピクチャーズ作品 |
配給 | 大映 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | ステレオ |
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