解説
死刑囚の女性と彼女を救おうとする弁護士の、極限の日々に激しく熱く燃えた愛を描いたヒューマン・ドラマ。監督は「ドライビング・MISS・デイジー」のブルース・ベレスフォード。製作も兼ねるスティーブン・ハフトと、「家族の絆」「眠れぬ夜のために」のロン・コスローの原案を、コスロウが脚色。エグゼクィヴ・プロデューサーはリチャード・ルーク・ロスチャイルド。撮影はピーター・ジェームズ、音楽は「ショート・カッツ」のマーク・アイシャム、美術はジョン・ストッダート、編集はジョン・ブルームが担当。主演は「カジノ」のシャロン・ストーンで、華美な衣裳もなく、ほとんどノー・メイクで難役に挑んで微妙な役柄を演じきっている。相手役に「クイズ・ショウ」のロブ・モロウ。「ザ・ペーパー」のランディ・クエイド、「蒼い記憶」のピーター・ギャラガーらが脇を固めている。
ユーザーレビュー
「ラストダンス(1996)」のストーリー
若き弁護士のリチャード・ヘイズ(ロブ・モロウ)は、州の事務局長でやり手の兄ジョン(ピーター・ギャラガー)の紹介で、恩赦課の仕事を得る。だが、恩赦は知事の独断で決定され、現在の知事(ジャック・トンプソン)は死刑囚に恩赦を与えた前例がない。彼の仕事は、たんに形式上のものにすぎなかった。リチャードは、シンディ・リゲット(シャロン・ストーン)という女性を担当する。彼女は19歳の時、幼なじみの家に強盗に入り、ベッドにいたその女性とBFを殺害。共犯者ダグの証言で、犯行は「残虐で計画的、情状酌量の余地なし」と判断され、死刑を宣告された。過去12年間に3回の死刑執行命令が出されたが、その度に控訴され、刑は中止されてきた。先日4度目の命令が出されたが、なぜか彼女は控訴を拒否。刑は30日後の土曜日、午前0時と決まった。シンディは、人生に絶望し、心に深い傷を負った美しい女性だった。面会に来たリチャードに、彼女は「死ぬ時くらい自分で選びたい」と語り、控訴も恩赦も必要ないと言い放ったその姿は、彼の胸を強く打った。上司のサム(デニス・クエイド)にからかわれながらも、彼は事件の再調査を始めた。シンディの過去は悲惨だった。両親は既に亡く、唯一の身内である腹違いの弟ビリーも少年院に服役中。無邪気な少女だった彼女の人生の歯車が狂いだしたのは、14歳の時。母の愛人に麻薬を打たれてレイプされ、以来、酒と麻薬に溺れ、強盗などの犯罪を重ねてきた。さらに調査を進めたリチャードは、驚くべき事実を突き止めた。被害者の一人が建設会社のオーナーである有力者マクガイアの長男であり、シンディの母親はマクガイアの帳簿係で事実上の愛人だったのだ。また、事件当日、シンディは2日間も麻薬漬けで心神喪失状態だったという。だとしたら、死刑は適用されないはずだが、彼女の弁護士はそれを主張せず、裁判は異常なほど迅速に進んだ。事実の隠蔽と共犯者の偽証、そして不正な裁判は、全てはマクガイアの圧力だった。だが、リチャードの詳細な報告にも関わらず、知事は博士号を持つ黒人のベスセラー作家に恩赦を与えた。リチャードは知事を激しく非難した翌日、シンディの担当を外された。辞職し、一人の弁護士として彼女の控訴を勝ち取るしかないと決意した彼に、シンディは「友達なら土曜日に会いに来て。あと2回あるわ」と言う。「なぜそんなに彼女にこだわる?」と尋ねる兄に、リチャードは「誰もが彼女を見捨てたからさ」と答える。約束の土曜日。控訴の準備に一日中走り回り、遅れて来た彼を見た時、シンディの胸に熱い思いが走る。死刑執行48時間前、シンディはリチャードの尽力で弟ビリーに面会を許された。警察に通報したことで姉に恨まれていると信じていたビリーだが、その誤解も解けた。愛する二人につきそわれた最後の夜。シンディの頼みに、リチャードは彼女をしっかりと抱きしめた。執行5分前。ベッドに横たわる彼女に静脈注射がなされようとした時、死刑中止を伝える談話が入った。リチャードの努力が実り、控訴が認められのだ。だが、シンディはそれを拒否し、刑の執行を受け入れた。ガラス越しに見つめ会う二人……刑は終了した。シンディの死後、リチャードは彼女が行きたかったインドのタジ・マハール宮殿を訪れた。
「ラストダンス(1996)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ラストダンス(1996)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1996 |
公開年月日 | 1996年6月15日 |
製作会社 | スティーヴン・ハフト・プロ |
配給 | ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン |
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