解説
第二次世界大戦直下、アメリカ軍の選り抜きの戦争プロフェッショナル五人のシシリー島要塞攻撃の模様を描く戦争映画。製作はディノ・デ・ラウレンティス、監督はナンニ・ロイ、ストーリー・脚本はアージェ・スカルペッリが各々担当。出演はピーター・フォーク、ジェーソン・ロバーズ、ニーノ・マンフレーディ、マーティン・ランドー、スコット・ハイランドなど。
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「シシリー要塞異常なし」のストーリー
第二次世界大戦直下の一九四三年七月。アルジェの連合軍指令本部。英米の両国将軍はシシリー島上陸の命令を受けた。だが、難攻不落のシシリー要塞攻略という最も困難な使命はイギリスのブラッドフォード将軍に課せられた。この史上最大の作戦任務から外されたアメリカの将軍マックスウェルは腹の虫がおさまらない。歴史に残る手柄をあげるチャンスをブルジョア野郎にもっていかれてたまるかとばかり、選り抜きの五人を特殊部隊として組織し、シシリー島にイギリス軍が上陸する以前に、要塞の巨大な大砲を破壊しようと作戦を立てた。選ばれた五人の勇者とは……右手には指が一本しかないポーニー大尉(P・フォーク)、知能指数は最底だが度胸と腕力はピカ一のアームストロング曹長(J・ロバーズ)、メカニック屋のメローネ軍曹(M・ランドー)、十種競技選手で走ることが飯より好きなウォリントン一等兵(S・ハイランド)、そしてシシリー生まれのイタリア人捕虜ロソリーノ(N・マンフレディ)、彼はガイドとして同行を強いられただけで一行の目的は知らされていなかった。飛行機でシチリアのエトナ山上空にさしかかった五人はパラシュートで落下したが、ポーニー大尉のパラシュートが開かず、第一の犠牲者となった。ポーニー大尉が亡きあと、新しいリーダーには四人中最上階級のアームストロング曹長がなったが、肝心のガイド役ロソリーノがスキを見ては逃亡しようとするので一時も気の休まる暇がない。ようやくシチリア人に変装した四人は列車に乗り込んだが、彼らのパラシュートを見たという報告を受けたM・Pが列車の前後から調べ始めた。そのとき、幸運にもアメリカの爆撃機が機銃掃射を始めたために、窓から飛び降りて草原を一目散に走った。追われる身となった彼らは、バラバラになった。ロソリーノを捕えたアームスートロングは、ロソリーノの昔の恋人の家に逃げ込んだ。その頃、ウォリントン一等兵はドイツ兵に見つかり、得意の足で野原を駆け抜けたが、さすがの健脚も飛行機にはかなわなかった。ウォリントンが死んで、遂に一行は、ロソリーノを恋人の家に置いてきたアームストロングとメローネの二人だけになってしまった。入江を隔てて、眼前に巨大な砦が見える。目指すシシリー島だ。そこに、恋人の父親に追い出されたロソリーノが現われた。三人は闇にまぎれて入江を渡り、城壁を登り始めた。何としても、この砦の巨大な大砲を爆破しなければならない。ファシスト嫌いのロソリーノも今や二人を助けざるを得なかった。ヒヤヒヤの連続の末、メローネとアームストロングはロソリーノを見張りに立てるとやっとダイナマイトを準備して砦のテッペンに登った。だが、何と、そこには問題の巨砲の影も形もなかった。唖然として下りてきた二人を見て、ロソリーノは腹をかかえて笑いだした。“俺だけに作戦の目的を教えないからだ。ここの大砲はもう何ヵ月も前、チュニジアに移したんだ。俺はその大砲移転のときに捕まったんだぜ……”。ますますガックリする二人だったが突如ロソリーノが怒鳴った。“何をぐずぐずしているんだ、早く砦を爆破しろ!”。ダイナマイトの爆発を合図に、接近していたブラッドフォード将軍率いるイギリス海軍のフリゲート艦の猛烈な艦砲射撃が開始された。
「シシリー要塞異常なし」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「シシリー要塞異常なし」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 戦争 |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1972 |
公開年月日 | 1974年11月16日 |
製作会社 | ディノ・デ・ラウレンティス・シネマトグラフィカ |
配給 | 東京第一フィルム |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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1974年11月下旬号 | 外国映画紹介 シシリー要塞異常なし |