解説
1945年8月24日、京都舞鶴沖で爆沈した一艘の輸送船と、それを巡る親子の模様を描いた反戦ドラマ。監督は「花物語」の堀川弘通。脚本は「私が棄てた女」の山内久と、今井邦博の共同。主演は無名塾出身で、「遠き落日」の藤本喜久子。ちなみにタイトルのサコンとは、ハングルで事件を表す言葉。戦後50年作品。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」のストーリー
「浮島丸事件」を扱った優子のレポートに興味をそそられた京都の大学で歴史を教える林は、実際にそれを書いたのが彼女の姉・律子であることを知り、西原姉妹の家を訪ねた。彼の興味を引いたのは、その中に戦後2冊の詩集を出して姿を消した詩人・高沢伯雲の未発表の手記が引用されていたことであった。律子から伯雲が彼女たちの実父であることを知ると、林は行方知れずとなった伯雲の足跡を辿る旅へ彼女たちを誘う。父との確執もあって乗り気でなかった律子も、優子の強い希望もあって下北へと向かう。そこで伯雲に世話になったという安田らから、三人は戦争中の伯雲を巡る話を聞かされる。ひどい扱いをうけていた朝鮮人強制労働者たちとの生活、そしてその中で育まれていった伯雲と大林の友情。さらに、浮島丸事件との関わり。戦争が終わった4日後、大林一家が乗船した釜山へ引き上げる浮島丸が沈没。伯雲は命の恩人であった彼らの乗船を阻止しようとして失敗し、今でも後悔の念に苛なまれているという。父の放浪人生の真相を知った律子たちは、それから弘前、出雲崎へと旅するが、消息はつかめなかった。夏、舞鶴に父がいるとの情報を得た律子たちは、今は灯台守りとして働いている伯雲に再会。父娘の、そして過去に対するそれぞれの思いをぶつけあった。その後、律子は林と婚約。優子も安田の息子・信義らと平和への願いを込めた“白い大文字”などの活動に参加するようになっていた。
「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 戦争 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1995 |
公開年月日 | 1995年9月2日 |
上映時間 | 111分 |
製作会社 | シネマ・ワーク作品(企画*平安建都1200年映画をつくる会/製作協力*映画「エイジアン・ブルー(浮島丸サコン)」製作支援全国連絡会=西日本シネマ同友会製作支援の会=仕事) |
配給 | 映画「エイジアン・ブルー(浮島丸サコン)」全国配給委員会配給(配給 協力*松竹) |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1995年6月上旬号 | グラビア 《Hot Shots》 「エイジアン・ブルー」 |
1995年9月下旬号 | KINEJUN CRITIQUE エイジアン・ブルー 浮島丸サコン |
1995年9月上旬号 | グラビア 《New Releases [新作映画紹介]》 エイジアン・ブルー 浮島丸サコン |
1995年10月下旬号 | 劇場公開映画批評 「さよならニッポン」「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」 |
1995年11月上旬号 | 日本映画紹介 エイジアン・ブルー 浮島丸サコン |