解説
「リュミエールの子供たち」のクリストフ・バラティエ監督が、1944年のフランス映画「春の凱歌」にインスピレーションを得て撮り上げた感動の音楽ドラマ。戦後間もないフランスを舞台に、問題児たちが集まる寄宿舎に赴任してきた音楽教師と子どもたちとの合唱を通じた交流を描く。主演は「バティニョールおじさん」のジェラール・ジュニョ。国内では「アメリ」の記録を抜き、フランス映画史上空前のヒットを記録した。
ユーザーレビュー
「コーラス」のストーリー
1949年、フランスの片田舎。失業中の音楽教師クレマン・マチュー(ジェラール・ジュニョ)は、「池の底」という名の寄宿舎に赴任する。この学校には、親をなくした子供や、素行に問題があり親元を離れた子供たちが集団生活していた。暗い瞳の子供たち。赴任当日、校門の前でマチューが目にしたのは、「土曜日に迎えに行く」という言葉を残して去っていった両親を待つ幼い少年ペピノ(マクサンス・ペラン)だった。今日が何曜日か分からないほど幼いペピノは、決して迎えに来ない両親をひたすらに待ち続け、毎日のように校門の外をじっと眺めているのだった。複雑な思いを抱いたまま学校内に足を踏み入れたマチューは早速、過激ないたずらで用務員に大ケガを負わせた子供たちと遭遇する。さらに、驚いたことにそこには「淋しさ」ゆえに心のすさんだ子供たちに、容赦ない体罰を繰り返す校長先生(フランソワ・ベルレアン)がいた。学校全体が、温かさのかけらもない殺伐とした雰囲気で溢れかえっていた。もちろん、マチューも早々に子供たちのいたずらに手を焼くことになり、まともに授業もできない。挙句の果てには、鍵をかけて大切にしまっておいた楽譜まで盗まれ、荒らされてしまう。しかしそんな子供たちの心を理解したマチューは、決して彼らを叱らず、体罰も加えないと決意する。子供たちに本来の純粋さや素直さを取り戻してもらおうと、マチューは彼らに「あること」を教えることを思いつく。暗い瞳を輝かせるための「あること」。それは「合唱団」を結成し、歌う喜びを教えることだった。最初は面白半分だった子供たちも、徐々に歌うことの素晴らしさ、楽しさに目覚めていく。そんなある日、マチューは誰もいないはずの教室から“奇跡の歌声”を耳にする。驚いて教室の扉をあけたマチューの前にいたのは、学校一の問題児、ピエール・モランジュ(ジャン=バティスト・モニエ)だった。これまで誰にも心を開こうとしてこなかったピエールに、マチューは救いの手を差し伸べようとするが……。
「コーラス」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「コーラス」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | フランス スイス |
製作年 | 2004 |
公開年月日 | 2005年4月9日 |
上映時間 | 95分 |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
レイティング | |
カラー/サイズ | カラー |
公式サイト | http://www.kadokawa-pictures.jp/official/chorus/ |
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