NARA:奈良美智との旅の記録

ならならよしともとのたびのきろく
上映日
2007年2月24日

製作国
日本

制作年
2007
上映時間
93分

ジャンル
伝記 アート

check解説

アーティスト・奈良美智が、クリエイティブユニットgrafと出会い、初めて共同作業をした道のりを、500日間カメラが共に駆け抜けた。ソウル、横浜、NY、大阪、ロンドン、バンコク…世界各国数万マイルに渡る旅は、『AtoZ』という終着点へ向かう。2006年7月29日~10月22日、青森県弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫で行われた“奈良美智+graf”の展覧会『AtoZ』を追ったドキュメンタリー。監督は、本作が長編初となる坂部康二。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
  • 【DVD】NARA:奈良美智との旅の記録

TVで観る

ユーザーレビュー

「NARA:奈良美智との旅の記録」のストーリー

アーティスト・奈良美智。彼は、一人でずっと絵を描いていた。そんな彼が、はじめて「誰かと一緒に作りあげた」ときに生まれたもの。<2005年6月、韓国・ソウル>『Yoshitomo NARA From the Death of My Drawer』Rodin Gallery。ギャラリー前にできた長蛇の列を眺める奈良。彼は韓国でも人気者だ。ギャラリー内でのティーチ・インで作品について素直な思いを語る奈良の姿に歓声をあげる観客たち。その夜開かれたファンの集い。「結婚はいつですか?」…次々と質問が寄せられる中、7歳の少女からの質問が読み上げられた。「美智アジョシ(おじさん)、美智アジョシ…。悲しいときは、おじさんの名前を呼びます」その帰路、彼はつぶやいた。「あの中で純粋に僕の絵を見てくれていたのは、あのちっちゃな女の子だけだったかもしれない…」―青森県・弘前市。地元の友人のラジオ番組に出演し、来年の『AtoZ』へ向け、ボランティア募集をする奈良。<2005年8月、東京・奈良のアトリエ兼自宅>バックミュージックはパンクロック。新作を描くため、真っ白な紙に向かう。徐々に少女の姿が浮かび上がっていく。下書きはしない。たくさんの色が塗り上げられていく。遠くから眺めたり、近づいたり、悩みながら制作をする奈良。韓国の女の子にもらった絵を自分の絵の横に貼り、気合を入れ直してまた描き始める。“ならよしとも様 私によろこびをくださってありがとう セヒより”韓国から手紙が届く。差出人は韓国の女の子の母親だった。<アメリカ・ニューヨーク>少女に勇気をもらい描き上げた絵は、ニューヨークのギャラリーに展示された。アートの中心地、ニューヨークでも奈良は注目を浴び続ける。絵だけではなく、彼のアトリエのような空間を作り出した展示形式も話題を集めている。アトリエのような空間…それは、小さな木造の小屋だった。初めて小屋を作ったのは12年間のドイツ生活から戻った後のこと。「思ったよりも自分が知られている」ことをプレッシャーに感じ始めた奈良はラフに書いた落書きやスケッチをボロいコンパネで囲った小屋に展示した。(2001年 横浜美術館)「確かなところに帰りたかった」「自分が一番居心地のいい空間に戻りたかった」それが奈良の小屋作りの原点となった。それから、長い旅の中で彼はいくつもの小屋を作った。それは彼が思い描く展示のための理想の空間。けれども、ひとりでは決して実現できなかったもの。<イギリス・ロンドン>ロンドン郊外で古い小屋を撮影する奈良と、旅の同行者、graf豊嶋秀樹(大阪を拠点に活動するクリエイティブユニットgraf創設メンバーの一人)。奈良のアイデアを共に膨らませ、形にしてくれる小屋作りに欠かせない仲間。奈良と豊嶋は、共に小屋を作り、ビールを飲み、語り合い、笑いあう。それは、小学校や中学校の頃初めて友達ができたときの感覚に近いものだと奈良は語る。ひとりで作るときとは違う、完成したときの喜び。湧き上がってくる、今までになかった感情、喜びを共に分かち合うということ。<横浜、『横浜トリエンナーレ2005』山下ふ頭>来る日も来る日も奈良は、grafメンバー、そしてボランティアスタッフと一緒に作業をする。彼らは今までに作ったこともない巨大な小屋作りに挑むが……。

「NARA:奈良美智との旅の記録」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「NARA:奈良美智との旅の記録」のスペック

基本情報
ジャンル 伝記 アート
製作国 日本
製作年 2007
公開年月日 2007年2月24日
上映時間 93分
製作会社 東北新社
配給 東北新社
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ

関連するキネマ旬報の記事

関連記事一覧
2007年3月下旬特別号 劇場公開映画批評 NARA:奈良美智との旅の記録

「NARA:奈良美智との旅の記録」を観ているあなたにおすすめの映画