「青空ポンチ」のストーリー
音楽をこよなく愛し、ミュージシャンとしての成功を夢見て2年前に上京したカツヲ(石田真人)。ところが所属バンドのデビューを目前にしながら突然、故郷の香川に戻ってくる。カツヲはもうすぐ開催される花火大会のイベントでバンドを募集していることを知ると、メンバーもそろっていないのに出場を決めてしまう。そんな中、高校時代のバンド仲間、マスオ(板倉善之)は音楽をやめて家業の石切り場を手伝っていたが、カツヲに誘われて参加することになった。大阪の中学校に通っていた玉枝(小池里奈)は、コスプレ撮影会をしていたのが学校にばれて、やっかい払いで祖父・拳吉(蛭子能収)のもとに預けられている。田舎の生活は退屈で、拳吉とも折り合いは良くなかった。退屈しのぎに音楽スタジオでドラムを叩くようになった玉枝は、スタジオでカツヲとマスオに出会う。エリートサラリーマンの舟木(山本剛史)は、地方に赴任してきた途端、本社の談合取引が発覚、東京に戻って出世する道が閉ざされてしまった。落ち込む舟木は、夜の商店街で練習をしているカツヲとマスオからギターを奪うと、突然ひとりライヴを始める。こうして、おかしな縁で結ばれたカツヲ、マスオ、玉枝、舟木の4人はバンドを結成、花火大会に向けて練習をすることになった。ところが、言い出しっぺのカツヲはやる気があるのかないのかよく分からない。そして花火大会前日、カツヲの意味不明の言動によってバンドは空中分解の危機に陥ってしまう……。