解説
Google作品で知られるCMクリエイター、柳沢翔の監督デビュー作。星ガ丘駅の落し物預り所に勤務する温人。幼い頃に自分を捨てた母親が自殺したという一報が届き、兄や義理の姉弟と再会、やがて閉ざされていた過去が明らかになっていく。出演は「やるっきゃ騎士」の中村倫也、「さようなら」の新井浩文、「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」の佐々木希、「そこのみにて光輝く」の菅田将暉、「真夏の方程式」の杏、「極道大戦争」の市原隼人、「告白」の木村佳乃、『孤独のグルメ』の松重豊。撮影を「7s セブンス」の今村圭佑が担当する。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「星ガ丘ワンダーランド」のストーリー
雪の降るある日、幸せだと思っていた家族4人の暮らしは突然に終わりを告げる。父・藤二(松重豊)と口論の末に車からひとり降り、来た道とは逆方向に雪道を歩いていく母・爽子(木村佳乃)。必死で追いかける幼い温人と、弟と母の姿を車から見つめる兄・哲人。そして母は赤い手袋の片方と「そっちは温人が持ってて。必ず取りに行くから」という言葉を残し、家族の前から去っていった……。20年後、成人した温人(中村倫也)は星ガ丘駅の駅員として働いていた。駅には落し物預かり所があり、その棚には持ち主から離れてしまった様々な落し物たちが再び持ち主の元に帰る日を待っている。年季の入った片方だけのタップシューズ、少し汚れた赤と白の毛糸の手袋、サインペンで絵が描かれたビニール傘、スノードームのキーホルダー……。温人は、その落し物ひとつひとつにタグを付け、そこにどんな人が取りにくるのか想像をしては似顔絵を描くことが日課であり楽しみであった。だが、ある一定の期間が過ぎると忘れ物はゴミとして清掃会社に勤める仁吾(市原隼人)たちが回収していくのだった。そんなある日、温人のもとに母が“星ガ丘ワンダーランド”で死んだという訃報が届く。そこは幼い頃、温人が家族と一緒に訪れたことのある思い出の遊園地であった。警察の中尾刑事(嶋田久作)と大林刑事(杏)から、それが自殺だと聞かされた温人は、義理の姉弟である七海(佐々木希)と雄哉(菅田将暉)が近くで暮らしていることを知る。さらに母は300万円という大金を持ったまま死んでいたことが分かり、その真相を探るため、温人は長い間連絡を取っていなかった兄の哲人(新井浩文)を訪ねる……。
「星ガ丘ワンダーランド」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「星ガ丘ワンダーランド」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2016年3月5日 |
上映時間 | 111分 |
製作会社 | 「星ガ丘ワンダーランド」製作委員会(企画・制作:アルケミー・プロダクションズ 制作プロダクション:スタジオブルー) |
配給 | ファントム・フィルム |
アスペクト比 | 16:9 |
カラー/サイズ | カラー |
音量 | ステレオ |
公式サイト | http://hoshigaoka-movie.com/ |
コピーライト | (C)2015「星ガ丘ワンダーランド」製作委員会 |
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