解説
大人を否定し、自分たちだけの世界を作ろうとする少年たちの愛憎をテーマとする古屋兎丸の同名漫画を実写化したダークファンタジー。監督は「パズル」の内藤瑛亮。出演は「愛を積むひと」の野村周平、「脳内ポイズンベリー」の古川雄輝。他に、ヒロインを「劇場版 零~ゼロ~」の中条あやみ、ロボット・ライチの声を「翠星のガルガンティア めぐる航路、遥か」シリーズの杉田智和が務める。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「ライチ・光クラブ」のストーリー
工場が立ち並ぶ蛍光町。深夜、廃墟へ集まる9人の中学生がいた。彼らは“光クラブ”と呼ばれ、強いカリスマ性と天才的頭脳を持つゼラ(古川雄輝)が、8人の少年たちを感化し従えている。彼らは醜い大人を否定し、自分たちだけの世界をつくるため、巨大な鉄の塊で機械(ロボット)を開発していた。ライチ(声:杉田智和)と名付けられたそのロボットに与えられた目的は、光クラブに美しい希望をもたらす少女の捕獲だったが、美の概念を知らないため、人間以外や美しくない大人を捕まえてきてしまう。小学生の頃、ダフ(柾木玲弥)とカネダ(藤原季節)の3人で光クラブを作ったリーダーのタミヤ(野村周平)は、ゼラの思想に危険性を感じ始めていた。一方、プログラミング担当のデンタク(戸塚純貴)は、ライチに「私は人間だ」という概念をインプットする。ライチは遂に美少女(中条あやみ)を捕獲してくる。ゼラは眠る彼女を少女一号と名付け、性的対象として見ることを禁じる。基地に誰もいなくなった夜、目覚めた少女はライチを恐れるが、彼が命令をインプットされただけの無垢な状態であることに気づくと、カノンと名乗る。タミヤはダフ、カネダと、ゼラに対する違和感を確かめ合う。ライチが間違えて捕獲した大人たちの身を案じたタミヤは、2人に協力を頼む。その夜、ダフはこっそりと眠る少女の元へ赴き、自慰に耽るが、ライチの手で振り払われる。翌日タミヤは、少女を性的対象とし、大人たちを逃した罪で捕らえられたダフの処刑を命じられる。共犯の容疑で捕まったカネダが、タミヤの裏切りを告白したのだ。カノンは眠ったふりをしながら、恐ろしい粛清を盗み見る。その夜、彼女が歌うレクイエムで悲しみという感情を知るライチ。カノンから人は人を殺してはならないと諭されたライチのプログラムは、ゼラの命令とカノンに導かれた人間性によって混乱していく。14歳の誕生日を控えたゼラは、大人になる前に目的を果たすことができるのか?
「ライチ・光クラブ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ライチ・光クラブ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2016年2月13日 |
上映時間 | 114分 |
製作会社 | 「ライチ☆光クラブ」製作委員会 |
配給 | 日活 |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | ヨーロピアン・ビスタ(1:1.66) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://litchi-movie.com/ |
コピーライト | (C)2016「ライチ☆光クラブ」製作委員会 |
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