生きる LIVING

いきるりびんぐ LIVING
上映日
2023年3月31日

製作国
イギリス

制作年
2022
上映時間
103分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

黒澤明が1952年に監督し、キネマ旬報ベスト・テン1位に輝いた「生きる」を原作に、ノーベル賞作家カズオ・イシグロが、舞台を第二次世界大戦後のイギリスに移して新たに脚本を書いたヒューマン・ムービー。監督には2011年に「Beauty」(原題)でカンヌ国際映画祭のクィア・パルムを受賞したオリヴァー・ハーマナスが抜擢された。志村喬が演じた死期迫る市民課長の渡辺は、イギリスの名優ビル・ナイによって折り目正しい英国紳士のウィリアムズとなった。その抑制された演技は高く評価され、第95回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされている。
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この作品のレビュー

映画専門家レビュー

  • 映画評論家
    上島春彦
    官僚制の本場(?)英国が黒澤をリメイクしたら基本さらに傲岸かつ陰湿な(これは悪口ではない)映画になった。さすが。主人公を称してミスター・ゾンビというのも上手い。... もっと見る
  • 映画執筆家
    児玉美月
    書類が積み上げられたデスクが並ぶ室内の圧迫感のあるフレーミングによる画の再現などをはじめオリジナル版である黒澤明の「生きる」に忠実でありつつ、抑制の利いた演出で... もっと見る
  • 映画監督
    宮崎大祐
    リメイクが成功する原作というのは、誰がどう見てもそれなりに良い作品ではなく、語る主体によって評価が真逆になるような作品だ。それは、この原作にはこんな可能性もあっ... もっと見る

「生きる LIVING」のストーリー

1953年。第二次世界大戦後、いまだ復興途上のロンドン。公務員のウィリアムズ(ビル・ナイ)は、今日も同じ列車の同じ車両で通勤する。ピン・ストライプの背広に身を包み、山高帽を目深に被ったいわゆる“お堅い”英国紳士だ。役所の市民課に勤める彼は、部下に煙たがられながら事務処理に追われる毎日。家では孤独を感じ、自分の人生を空虚で無意味なものだと感じていた。そんなある日、彼は医者から癌であることを宣告され、余命半年であることを知る――。彼は歯車でしかなかった日々に別れを告げ、自分の人生を見つめ直し始める。手遅れになる前に充実した人生を手に入れようと。仕事を放棄し、海辺のリゾートで酒を飲みバカ騒ぎをしてみるが、なんだかしっくりこない。病魔は彼の身体を蝕んでいく……。ロンドンに戻った彼は、かつて彼の下で働いていたマーガレット(エイミー・ルー・ウッド)に再会する。今の彼女は社会で自分の力を試そうとバイタリティに溢れていた。そんな彼女に惹かれ、ささやかな時間を過ごすうちに、彼はまるで啓示を受けたかのように新しい一歩を踏み出すことを決意。その一歩は、やがて無関心だったまわりの人々をも変えることになる。

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キャスト役名

「生きる LIVING」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 イギリス
製作年 2022
公開年月日 2023年3月31日
上映時間 103分
製作会社 Woolley/Karlsen Number 9 Films=Filmgate Films=Film i Vast
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 その他
カラー/サイズ カラー/ビスタ
公式サイト https://ikiru-living-movie.jp/
コピーライト (C)Number 9 Films Living Limited

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