最高の花婿 アンコールの映画専門家レビュー一覧
最高の花婿 アンコール
本国フランスで2014年年間興収成績1位を記録した異文化コメディ「最高の花婿」の続編。娘4人とアラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人との結婚を受け入れたヴェルヌイユ夫妻は、移民としての生活に不安を抱く婿らの海外移住計画を止めようとする。フィリップ・ドゥ・ショーヴロン監督や、保守的なヴェルヌイユ夫妻を演じたクリスチャン・クラヴィエとシャンタル・ロビーをはじめとするキャスト陣が再び集結。
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ライター
石村加奈
世界一美しい国はフランス、中でも古城とワインの地ロワールにあるわが家が大好き、そしてヴェルヌイユ家の家族がいちばん! というブレない価値観を持ったクロード&マリー夫妻が、異宗・混合結婚した4人の娘たちの国外移住を阻止すべく、大奮闘するドタバタコメディ。えげつない本音ややり口を、人間味として素直に受け取れるのは、邪気のないキャラクター(最強キャラはマリー&愛犬)と演者の巧さ(クロードがダントツ)の賜物だ。個人的には、弁えたマドレーヌが好みだけれど。
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映像ディレクター/映画監督
佐々木誠
万国共通の多文化による問題を極端な設定で描くコメディで、前作は未見だが楽しめた。登場人物のほとんどが、いろいろ気を遣っている今の時代に逆行した無邪気な偏見を隠さないキャラクターというのが良い。その“良識のない”発言の数々にドキッとする自分にも驚くが、いや、これが「映画」だろ、と。一つ一つのエピソードに深みはないが、身近な問題を笑いにうまく落とし込んでいる。異文化間の行き違いを受け入れて楽しむ、というこの作品の提唱には大いに同意。
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