ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷の映画専門家レビュー一覧

ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷

「クワイエット・プレイス」の脚本を手がけたスコット・ベックとブライアン・ウッズが監督、「ホステル」のイーライ・ロス監督がプロデュースするホラー。ハロウィンの夜に大学生たちは町外れのお化け屋敷に赴くが、そこは殺人鬼たちが作った惨劇の館だった。ドラマ『NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち』のケイティ・スティーブンスはじめ若手俳優が集結、殺人鬼たちが潜む迷宮のようなホラーハウスに足を踏み入れた若者たちを演じる。
  • 映画評論家

    小野寺系

    お化け屋敷から出られなくなるという恐怖、殺人鬼に追われる恐怖を合わせ、ジャンル映画としてスッキリとまとめた脚本の手腕は評価できる。反面、演出にはそれほど特徴がなく、ジェイムズ・ワン作品の映像的快楽や豊富なアイディア、80年代風の郷愁から新しさを生み出すアダム・ウィンガードのセンス、「ババドック 暗闇の魔物」のジェニファー・ケントのような強いメッセージのある恐怖表現など、同時代の天才的な監督の仕事を、テクニカルな部分を超えて学んでほしい。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    ハロウィン・パーティのおふざけの続きでお化け屋敷に入った6人の男女の恐怖体験だが、絶叫を聞かせるアトラクション・ホラーとは違う様相のスリラーなのだと徐々に気がつく。そうか、原題が「HAUNT」だもの。恐怖の核心は、6人の中のハーパーの幼児期のトラウマに絞られる。それで、お化けの正体は見てのお楽しみとして、その正体とトラウマを関連づけるのはいささか強引だ。ギミックを楽しむことも幼児体験の挿入の仕方も、いまひとつ。中途半端なまま閉塞感だけは募る。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    タイトルを見て誰もが想像するであろう「ウエーイな若者たちがお化け屋敷をひやかしてやろうと思ったらガチのやつでした!」という物語が全くその通りに進んでゆくB級ホラーの王道とはいえ、恐怖や痛みの演出は思いのほかしっかりしており、人体破損描写も娯楽として観られるギリギリをわきまえている印象で、カタルシスばっちりなラストも含め気楽に楽しめるのだが、屋敷運営サイドのツッコミどころと謎の多さはこの手のジャンル映画の許容ラインを超えてしまっているように思う。

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