元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件の映画専門家レビュー一覧

元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件

「ロスト・バケーション」の制作陣による空を舞台にしたサバイバル映画。友人の結婚式のため小型セスナ機に乗り込んだサラ。そこに偶然、元カレのジャクソンが乗り合わせる。そんな気まずい状況でパイロットが急死。2人は生き残るため、まさかの行動をとる。出演は、「ゲット・アウト」のアリソン・ウィリアムズ、ドラマ『ラスト・キングダム』のアレクサンダー・ドレイマン。製作は、「ロスト・バケーション」のジャウム・コレット=セラ。監督は、「コールガール」のミカエル・マルシメーン。
  • 映画評論家

    小野寺系

    ジャウム・コレット=セラが製作に関わっているだけあり、アメリカで作ったかと思うようなスウェーデン映画だ。空が舞台ではあるものの「オープン・ウォーター」や「海底47m」と同じく、海洋サバイバルものとしての見どころ十分、迫り来る数々の危機に目が離せなくなってくる。中でも燃料補給のための決死の行動は手に汗握る臨場感で、冒頭こそ共感しづらかった登場人物たちに同情を覚えるほどだった。クライマックスのロケーションにも驚かされるが、ラストの展開だけは弱かった。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    主人公が元恋人同士。そのワケアリな関係の二人が乗ったセスナ機で、パイロットが急死したために、絶対絶命の大ピンチに陥る。スリルとパニックのシチュエイションは整っている。景色も美しい。主人公の二人は演技もそこそこで、微妙な雰囲気を醸成している。パイロット役のK・デイヴィッドも含めて、キャストの調和が魅力的。なのに単調なストーリーに加えて肝心な脚本が浅いので、せっかくのコンセプトがぐらぐらして面白さ半減。唐突で都合のよい終わり方にも不満が残る。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    絶体絶命のシチュエーションに私生活で悩みを抱えている登場人物が放り込まれるというパニック映画の王道ど真ん中の作品で、パニックの舞台がセスナという以外は殆ど新鮮味がないとはいえ、ジャンル映画としては一定水準を保った面白さで最後まで飽きずに楽しむことができるし、中盤、燃料切れに端を発する「冷たい方程式」的な展開が顔を出したときはドキリとしたのだが、その部分をびっくりするくらい淡泊に処理しているのはもったいないと感じたし、倫理的な引っかかりも覚えた。

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