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ハル・ウィルナーの関連作品 / Related Work
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Don’t Blink ロバート・フランクの写した時代
制作年: 2015写真集『アメリカンズ』で1960年代以降のアート界に影響を与え、「キャンディ・マウンテン」などの映像作品も手がけた写真家ロバート・フランクに迫るドキュメンタリー。彼の足跡や彼が見つめてきた各時代を、写真や映像、本人の回想とともに辿っていく。監督は、彼の映像作品に20年以上に渡り参加してきたローラ・イスラエル。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドら彼を敬愛するアーティストの協力により、時代を反映させた楽曲が使用されている。 -
ルー・リード ベルリン
制作年: 20071973年ルー・リードはアルバム『ベルリン』を発表。それは商業的に失敗に終り、彼は33年間ライブでの演奏を封印した。2006年の12月、5日間に渡りブルックリンのセイント・アン・ウエアハウスでルー・リードは、この名作を初演した─。そのライヴの模様を記録したドキュメント。監督は「潜水服は蝶の夢を見る」のジュリアン・シュナーベル。彼自ら『ベルリン』の独特の世界を再現すべくステージセットも担当している。ヴェルベット・アンダーグラウンドを脱退後、ソロ・アーティストとしてのキャリアのピークを迎えようとしていたルー・リードは1973年、まさに時代を先取るような野心的なアルバムを発表する。『ベルリン』─バイセクシャル、ドラッグ、暴力に彩られた背徳の愛の物語りが、10曲の収録曲に散りばめられた、正に“ロックオペラ”と呼ぶにふさわしいコンセプチャルなものだった。東西に分断されたベルリンの夜を、男女の無限の夜へと置き換えた小説のごとき内容に聞き手はショックを受けた。一部批評家の賞賛を得ながらも商業的には失敗し、ルー・リード自身、『ベルリン』に収録された楽曲をステージで演奏する事は、その後なかった。しかし、このアルバムはルー・リードの最高傑作としてだけでなく、70年代のロックを代表する伝説的な作品として語り継がれていく。2006年、真冬のニューヨーク。33年の年月を経て、その伝説が再現される。5日間に渡りルー・リードは『ベルリン』の全曲ライブ・パフォーマンスを敢行したのだ。またエマニュエル・セニエが出演するショート・フィルムをシュナーベルの娘ローラが手がけ、ステージで繰り広げられるすさまじきエネルギーにあふれるパフォーマンスを彩ると同時に、その“背徳の愛の物語”を映像として表現している。 -
ミリオンダラー・ホテル
制作年: 2000朽ち果てたホテルに住みついた人々を描く現代の寓話。監督・製作は「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のヴィム・ヴェンダース。製作・脚本・原案は「エンド・オブ・バイオレンス」のニコラス・クライン。製作・原案・音楽はU2のボノ。撮影は「パッチ・アダムス」のフェドン・パパマイケル。出演は「ラビナス」のジェレミー・デイヴィス、「ジャンヌ・ダルク」のミラ・ジョヴォヴィッチ、「ミ・ファミリア」のジミー・スミッツ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のピーター・ストーメア、「セブンD」のアマンダ・プラマー、「タイタニック」のグロリア・スチュアート、「コヨーテ・アグリー」のバッド・コート、「宮廷料理人ヴァテール」のジュリアン・サンズ、「ハート・オブ・ウーマン」のメル・ギブソンほか。第50回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞。 -
カンザス・シティ
制作年: 1995大恐慌下のカンザス・シティを舞台に、腐敗選挙がらみの誘拐騒動を描く人間ドラマ。監督・製作は「プレタポルテ」の巨匠ロバート・アルトマンで、カンザス・シティは彼自身の故郷である。エグゼクティヴ・プロデューサーは「プレタポルテ」に引き続き、80年代以来アルトマンの製作会社“サンドキャッスル5”を取り仕切るスコット・ブシュネル。脚本は「ショート・カッツ」のアルトマンとフランク・バーハイトのコンビ。撮影は「ジキルとハイド」のオリヴァー・ステイプルトン。音楽は「ショート・カッツ」のハル・ウィルナーがプロデュースし、30年代当時黄金時代を迎えていたカンザス・シティの黒人ジャズを、現代最高のジャズ・プレイヤーたちを集めて再現した。美術は「ストリーマーズ 若き兵士たちの物語」以来父の作品をすべて手掛けるスティーヴン・アルトマン。編集は「ザ・プレイヤー」以来アルトマン作品を担当しているジェラルディン・ペローニ。出演は「ミセス・パーカー ~ジャズエイジの華~」のジェニファー・ジェイソン・リー、「星の王子様を探して」のミランダ・リチャードソン。そして歌手ハリ・ベラフォンテが「プレタポルテ」でのカメオ出演に続いて本格的な役で参加。共演は他にテレビの「コンバット」以来アルトマン作品の常連、「バットマン リターンズ」のマイケル・マーフィー、「コピーキャット」のダーモット・マルロニー、「ファーゴ」のスティーヴ・ブシェーミほか。 -
SEPTEMBER songs 9月のクルト・ヴァイル
制作年: 199520世紀を代表する大衆音楽家、クルト・ヴァイルにオマージュを捧げた異色の音楽映画。最近ではロバート・アルトマンの「ショート・カッツ」の音楽監修も手掛けた気鋭の音楽プロデューサー、ハル・ウィルナーが、今から10年前の85年に発表したクルト・ヴァイルへのトリビュート・アルバム『星空に迷い込んだ男/クルト・ワイルの世界』(A&M)をもとに、同アルバムに参加したミュージシャンを中心にメンバーを選抜。今回本作でタイトル曲を演奏するルー・リード、そしてスタン・リッジウェイ、チャーリー・ヘイデンらを除いて構成メンバーが一新され、装いも新たに演奏を披露する様を、曲間にヴァイル自身の生涯を追うシークエンスを挿入しながら、カナダの廃工場を利用した空間を舞台に、趣向を凝らした映像で見せている。監督のラリー・ワインスティーンは、彼と共同で製作を務めた「グレン・グールドをめぐる32章」のニーヴ・フィッチマンらと共にロンバス・メディアを創立し、バッハ、ラヴェル、マヌエル・デ・ファリャといった音楽家を題材に映像作品を手掛けており、本作は彼自身の9年間に及ぶ構想と準備期間を経て完成された。音楽プロデュースはアルバム同様にウィルナー自身。脚本はワインスティーンとデイヴィッド・モーティンの共同。撮影はホースト・ザイドゥラー、美術はマイケル・レヴィン、編集はデイヴィッド・ニュウがそれぞれ担当。出演は登場順に、ニック・ケイヴ、スタン・リッジウェイ、メアリー・マーガレット・オハラ、テレサ・ストラータス、PJ・ハーヴェイ、デイヴィッド・ヨハンセン、ラルフ・シュケット、エレン・シプレイ、ボブ・ドルー、ウィリアム・S・バロウズ、ザ・パーシュエイションズ、キャシー・ダルトン、エルヴィス・コステロ&ブロドスキー・ストリング・カルテット、ベティ・カーター、ゲットリジナル・ダンス・カンパニー、ルー・リード、チャーリー・ヘイデンと、ユニークにして豪華な顔ぶれとなっている。 -
ショート・カッツ
制作年: 1993アメリカのごく普通の住宅地を舞台に、些細なことから生じる人生の出会いと別れ、葛藤と和解、愛と裏切り、生と死などを、さまざまなエピソードで綴った一編。死の暗示を根底に置き、さながら、アメリカの市井に生きる人々の黙示録というべき人間絵巻となっている。22人の主要登場人物からなる9組の家族や友人たちの日常が、無数のエピソードで縦横に語られ、時にすれ違い、時に重なり合いながら、クライマックスに向かって進む複雑な構成の妙が圧巻。″アメリカのチェーホフ″と呼ばれ、アメリカで最も愛された作家のひとり、レイモンド・カーヴァーの9つの短編と一編の詩(村上春樹訳による中央公論社のカーヴァー全集に所収)を、「ザ・プレイヤー」でハリウッドに復帰した異才ロバート・アルトマンが監督。ほかのカーヴァー作品の断片や原作にない独自のエピソードも盛り込まれた脚本は、アルトマンと『クインテット』(V)などでも組んだフランク・バーハイトの共同。製作は73年の「ボウイ&キーチ」以来、アルトマンのパートナーを務めるケイリー・ブロコウ。撮影は「KAFKA 迷宮の悪夢」のウォルト・ロイド、美術は監督の実子スティーブン・アルトマンが担当。音楽は大物プロデューサーのハル・ウィルナーの指揮の下、「蜘蛛女」のマーク・アイシャムがオリジナル・スコアを書き、出演もしているジャズシンガーのアニー・ロスが、エルヴィス・コステロ、U2など意表を突く選曲の挿入歌を歌う。出演は「ザ・プレイヤー」のアンディ・マクドウェル、ティム・ロビンス、「ストリーマーズ 若き兵士たちの物語」のマシュー・モディン、「バッド・ガールズ」のマデリーン・ストウらオールスター・キャスト。