酒井和歌子 サカイワカコ

  • 出身地:東京都板橋区の生まれ
  • 生年月日:1949/04/15

略歴 / Brief history

東京都板橋区の生まれ。小学校4年の時に劇団若草に入り、日活「目をつぶって突っ走れ」62に端役で出演。中学3年の1964年、「今日もわれ大空にあり」で本格的にデビューを果たす。66年には「落語野郎」シリーズなどに助演。東宝は「赤ひげ」65でデビューした内藤洋子とふたりを青春スターとして積極的に売り出すことにする。しかし、酒井は喜劇・青春ものの助演が続き、内藤との初共演作の恩地日出夫監督「伊豆の踊子」67では、ヒロイン役の内藤の影に隠れた脇役にすぎなかった。そうした地味な努力を重ねながらも、清潔で庶民的なイメージは徐々に人気を集めるようになっていく。68年、恩地監督「めぐりあい」で初主演。川崎市を舞台にした工場に勤める青年(黒沢年男)とのラブストーリーで、ふたりの間に立ちはだかる家庭問題や社会事情を巧みに織り込んだ青春映画の佳作となった。この作品で東宝の看板女優に浮上。親しみやすい庶民的な個性は、人気の面では内藤を追い越すまでになった。続いて小林正樹監督「日本の青春」68、森谷司郎監督「兄貴の恋人」68、「二人の恋人」69と青春映画の佳篇に出演。東宝の中で確固たる地位を築く。以降は「若大将」シリーズ、「恋にめざめる頃」69、「誰のために愛するか」70などの青春映画に出演。日本映画が凋落していくのと併行して娯楽映画も観客の支持を得ることがなくなり、彼女の活躍の場も徐々にテレビに移っていく。76年にはフリーとなり、中島貞夫監督「犬笛」78では子供が誘拐され気がふれる母親役を熱演。以降はゲスト出演的な脇役が多くなり、最近では「アイ・ラヴ・ピース」03、「県庁の星」06などに出演。仕事量は徐々に減っているが、テレビ各局の2時間サスペンスの常連として頻繁に顔を出している。

酒井和歌子の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 旅の贈りもの 明日へ

    制作年: 2012
    大手企業を定年退職して初恋の相手を探す男性、恋人との結婚に踏み切れない女性、スランプに陥ったバイオリニストが、福井県への旅を通じて、人生を見つめ直す姿を描く。出演は歌手活動の一方、「元祖大四畳半大物語」などで俳優としても活躍する前川清、「劇場版 カンナさん大成功です!」の山田優、「県庁の星」の酒井和歌子。2012年10月13日より、福井県4館で先行公開。
  • アイ・アム I am.

    制作年: 2008
    人間そっくりに作られた病院の介護ロボットが自分探しに目覚める姿を通して、生きることの意味を問いかけるSFドラマ。「のだめカンタービレ 最終楽章」二部作の水川あさみが映画初主演。共演に「カミュなんて知らない」の柏原収史、「さまよう刃」の長谷川初範、「若大将」シリーズの酒井和歌子。監督は「宣戦布告」の石侍露堂。
  • 県庁の星

    制作年: 2006
    キャリアも立場も異なるエリート公務員とスーパーの女性パート店員が、衝突を繰り返しつつも、やがて心を通わせていく姿を描いた青春コメディ。監督は、本作が初の劇場用作品となる『エンジン』の西谷弘。桂望実による同名小説を基に、「春の雪」の佐藤信介と西谷監督が共同で脚色。撮影を「THE 有頂天ホテル THE WOW-CHOTEN HOTEL」の山本英夫が担当している。主演は、「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の織田裕二と「メゾン・ド・ヒミコ」の柴咲コウ。
    60
  • アイ・ラヴ・ピース

    制作年: 2003
    一人前の義肢装具士を目指す女性聾者と、片足を失ったアフガニスタンの少女との心の交流を描いたヒューマンドラマで、”アイ・ラヴ”シリーズの第3作。監督は「アイ・ラヴ・フレンズ」の大澤豊。脚本は、「金色のくじら」の山本洋子と大澤監督の共同。撮影監督に「アイ・ラヴ・フレンズ」の岡崎宏三があたっている。主演は、「黄泉がえり」の忍足亜希子と新人のアフィファ。文部科学省選定、文化庁映画芸術振興事業「映画制作支援」、大田市市制50周年記念、中村ブレイズ創業30周年記念作品。
  • 死角関係 隣人夫婦男女四人のからみ合い

    制作年: 1987
    1987年に制作された、神代辰巳監督が演出したテレビ映画。「神代辰巳の世界 没度20年メモリアル特集」としてシネマヴェーラ渋谷にて2015年3月29日にデジタル上映された。
  • 修羅の群れ(1984)

    制作年: 1984
    暴力の世界に身を投じた男の生生しい半生を描くヤクザ映画。「週刊アサヒ芸能」に連載中の大下英治の同名小説を「花街の母」の村尾昭が脚本化、監督は「徳川一族の崩壊」の山下耕作、撮影も同作の赤塚滋がそれぞれ担当。
    60

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