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広瀬すず×木戸大聖×岡田将生 豪華共演「ゆきてかへらぬ」ティザービジュアル公開
2024年9月10日広瀬すず、木戸大聖、岡田将生が共演、大正時代を舞台に、実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描いた「ゆきてかへらぬ」が、2025年2月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開となる。その世界観を映し出した2種類のティザー・ビジュアルが公開された。 まだ芽の出ない女優、長谷川泰子(広瀬すず)は、のちに不世出の天才詩人と呼ばれることになる青年、中原中也(木戸大聖)と出逢う。どこか虚勢を張り合うふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。その後東京に引っ越したふたりの元を、中也の友人で、のちに日本を代表することになる文芸評論家、小林秀雄(岡田将生)が訪ねてくる。偶然ともいえるその出逢いが、やがて3人の運命を狂わせていく──。 ティザービジュアルのひとつは、日傘を肩に、美しい着物姿で佇む泰子の姿が切り取られたデザイン。「その春は、青じゃない。赤い春だった。」という3人の男女の壮絶な青春を思わせるコピーが印象的だ。 もうひとつは、夜道を背景に泰子、中也、小林が横並びになったデザイン。こちらを睨み付けるような中也に対し、自信ありげな表情を浮かべる小林。そんなふたりに挟まれた泰子は、どこか虚空を見つめているように見える。それぞれの表情も印象的なビジュアルとなっている。また、「3つの愛の、行き着くそこ。」という意味深なコピーが添えられ、出口のない3人の行く末を暗示させるかのようだ。 この2つのビジュアルデザインは、名だたるアーティストのアルバムデザインやアートワークを担当し、映画『ラストマイル』や映画『キングダム』シリーズ、ドラマ「海のはじまり」などのビジュアルも手掛けるアートディレクターの吉良進太郎がによるもの。 広瀬は着物姿のほか、大正時代の枠にとらわれないモダンなファッションの数々に挑戦。目まぐるしく変わる広瀬の装いにも注目だ。 「ゆきてかへらぬ」 監督:根岸吉太郎 脚本:田中陽造 出演:広瀬すず、木戸大聖、岡田将生 ©︎2025「ゆきてかへらぬ」製作委員会 配給:キノフィルムズ -
異性愛を常識とするあり方に対抗して1990年代に〈ニュー・クィア・シネマ〉を牽引し、一貫してティーンエイジャーを描いてきたインディーズ界の鬼才グレッグ・アラキ。彼が当時放った衝撃作「ドゥーム・ジェネレーション」(1995)と「ノーウェア」(1997)が、デジタルリマスター版でリバイバルされる。前者は11月8日(金)より、後者は11月15日(金)より、渋谷ホワイトシネクイントほか全国で順次公開。 プロデューサーに「異性愛映画を撮ったら予算をあげよう」と提案されたアラキ監督が、反骨精神あふれるパンクなやり方で完成させた“史上最もクィアな異性愛映画”の「ドゥーム・ジェネレーション」。そして、ジェットコースターのようなスピード感で若者たちの《終末》の一夜を描き、監督自身が「3部作(※)の中で間違いなく最も野心的な作品」と評する「ノーウェア」。 (※「ドゥーム・ジェネレーション」「ノーウェア」に「トータリー・ファックト・アップ」(1994)を加えた3作は〈ティーン・アポカリプス・トリロジー〉と称される) [caption id="attachment_41585" align="aligncenter" width="850"] 「ドゥーム・ジェネレーション」[/caption] 「ティーンエイジャーの映画を作るのが好きなんだ。彼らの“ホルモンが狂った生活”には、忘れられない高揚感がある。彼らは1日に10回生きては死ぬような興味深い題材であり、私がこの世界について感じていることを体現している」という監督は、自身の映画を「アウトサイダー、パンクス、クィア、社会やコミュニティに馴染めない人たちのためのもの」と位置づける。 「ドゥーム・ジェネレーション」がサンダンス映画祭でプレミア上映されてから約30年を経て、サンダンス協会がフィルムアーカイブコレクションに「ドゥーム・ジェネレーション」「ノーウェア」を選出し、支援したことで、今回のデジタルリマスターが実現した。2023年の同映画祭では「今回の映画祭で見た中で最も大胆で素晴らしい映画は28年前に作られたグレッグ・アラキの『ドゥーム・ジェネレーション』だった。この作品はX世代の不安や焦燥感を描いた暴力的でエロティックな衝撃作だ」(Indiewire誌)と称賛された。 初公開時はカットされたストレートな性表現も含めたディレクターズカットで、鮮やかかつ刺激的に甦る。 [caption id="attachment_41586" align="aligncenter" width="850"] 「ノーウェア」[/caption] 「ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版」 監督・脚本・編集:グレッグ・アラキ 出演:ローズ・マッゴーワン、ジェームズ・デュバル、ジョナサン・シェック 製作:グレッグ・アラキ、ニコル・アルビブ、アンドレア・スパーリング 1995年/アメリカ・フランス/カラー/ビスタ/5.1ch/英語/84分 日本語字幕:佐藤南 原題:The Doom Generation 映倫区分:R-15+ 配給:パルコ 宣伝:パルコ、SUNDAE ©1995 UGC and the teen angst movie company 「ノーウェア デジタルリマスター版」 監督・脚本・編集:グレッグ・アラキ 出演:ジェームズ・デュバル、レイチェル・トゥルー、ネイザン・ベクストン、キアラ・マストロヤンニ、デビー・マザール 製作:グレッグ・アラキ、ニコル・アルビブ 1997年/アメリカ・フランス/カラー/ビスタ/5.1ch/英語/83分 日本語字幕:長夏実 原題:Nowhere 映倫区分:R-15+ 配給:パルコ 宣伝:パルコ、SUNDAE ©1997. all rights reserved. kill. 公式サイト:greggaraki-movie.com
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「エクソシスト」「恐怖の報酬」のウィリアム・フリードキン監督がアル・パチーノ主演により、ニューヨークのアンダーグラウンドのゲイ・カルチャーを背景に犯罪捜査の行方を描いた問題作「クルージング」(1980)が、11月8日(金)よりシネマート新宿ほか全国で順次公開される。メインビジュアルが到着した。 1973年から79年にかけ、ニューヨークで実際に起きた猟奇連続殺人事件。SMクラブに出入りするゲイたちが標的となり、バラバラにされた死体の一部はビニール袋に詰められ、ハドソン川に投げ捨てられていた。興味を抱いたフリードキンを驚かせたのが、逮捕された容疑者が「エクソシスト」で病院シーンに出演した放射線科の看護師だったことだ。 容疑者への面会体験、元NY市警の友人に取材したゲイ・コミュニティ潜入捜査談、そして自ら足を運んで目撃したSMクラブの狂態を脚本に盛り込み、フリードキンはかつてないクライムサスペンスを完成させた。 ところが本作は同性愛差別を助長するとして、製作発表時から公開後まで全米で猛抗議を受け、批評も興行も振るわず、長らく語る者も稀だった。だが近年、「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノ、「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフン、「燃ゆる女の肖像」のセリーヌ・シアマら名監督がフェイバリットに挙げ、各国のクィア映画祭ではHIVウイルスが蔓延する前のゲイ・カルチャーを記録した貴重な作品として再上映されるなど、再評価が進んでいる。 SMゲイ・カルチャーの洗礼を受けて揺らぐ男性アイデンティティと精神の闇に迫った、先鋭的な野心作。待望のリバイバルだ。 Story 夜のニューヨークでゲイを狙った連続殺人事件が発生。密命を受けた市警のバーンズ(アル・パチーノ)はゲイを装い、“ストレート”立入禁止のSMクラブで潜入捜査を開始する。そして男たちの性の深淵を彷徨い、身も心も擦り減らしていく中、ついに犯人の手掛かりを掴むが……。 「クルージング」 出演:アル・パチーノ、ポール・ソルヴィーノ、カレン・アレン 脚本・監督:ウィリアム・フリードキン 製作:ジェリー・ワイントローブ 原作:ジェラルド・ウォーカー 音楽:ジャック・ニッチェ サントラ参加アーティスト:ウィリー・デヴィル、ザ・クリップルズ、ジョン・ハイアット、マデリン・フォン・リッツ、ミューティニー、ラフ・トレード、ジャームス 1980年/アメリカ/カラー/ヴィスタ/DCP/102分 原題:WILLIAM FRIEDKIN‘S CRUISING キングレコード提供 コピアポア・フィルム配給 © 2024 WBEI
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相米慎二監督の後期の名作「お引越し」(1993)「夏の庭 The Friends」(1994)が、4Kリマスター版となって12月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。 「お引越し」は、両親の別居に揺れる少女の物語。4Kリマスター版は第80回ヴェネチア国際映画祭クラシック部門(Venice Classics)に出品されて最優秀復元映画賞を受賞し、フランスをはじめ各国で上映、「30年の時を経て、ついに姿を現した」「青春映画の偉大な作品」と称えられた。「夏の庭 The Friends」は、奇妙な老人と関わりを持った少年トリオの成長記。4Kリマスター版は、相米特集が組まれた今夏の香港映画祭でワールドプレミア上映された。 [caption id="attachment_41573" align="aligncenter" width="850"] 「お引越し」[/caption] 両作キャスト陣のコメントも到着。 田畑智子(「お引越し」レンコ役) 「お引越し」は私自身のデビュー作であり、思い入れしかない、宝物のような作品です。 小学生だった私は、まさか30年経ってもまだこの仕事をしているなんて思ってもいませんでした。 相米監督に出会って私の人生が変わった。あの夏はそのぐらいの出来事でした。 それが今、またスクリーンで観られる! みなさんがどういう感想を持ってくださるのか、すごく興味が湧きます。 改めて観る方も、初めての方も、現代だからこそ響くところがきっとあるし、相米監督のつくる世界をいろんな方に楽しんでもらいたいです。 中井貴一(「お引越し」 父・ケンイチ役) 相米監督との出会いは、人見知り合戦からスタート。お互い、人見知りで、「東京上空いらっしゃいませ」の顔合わせが進まず、トイレから帰って来た相米監督が、突然、「中井、ゴルフやる?ゴルフ行こう」と。 その一週間後、ゴルフをラウンドしながら、打ち合わせ、顔合わせとあいなった。そこからの、お付き合い。 「お引越し」は、一ヶ月、京都ロケ。しかも、お盆時期。インバウンドの盛んな今ほどではないが、実際の大文字山をバックに撮影などとは、車量、人の数からして正気の沙汰ではない。 それを、平然と実行するのが、相米組の凄さ。 まだまだ、話すエピソードの尽きぬ、思い出の映画である。 最も敬愛し、最高の友人でもあった相米慎二の凄さを、再び体感してほしい。 笑福亭鶴瓶(「お引越し」木目米先生役/「夏の庭 The Friends」葬儀屋役) 相米監督には「東京上空いらっしゃいませ」からずっと出演させてもらったのですが、その時は別に何とも思わなかったですね。ただウマが合って、僕と相米監督と安田プロデューサーと中井貴一で〝あほの会″というのを作って月に一回ご飯食べに行ったりしてましたね。 いま番組で色々な監督と出会う機会が多いのですが、〝相米さんはどうやった″とずっと聞きはるんですよね。若い監督が相米慎二の事を神さんみたいに尊敬しててそんな監督の作品にずっと出してもうてた僕までもがなんか羨ましがられて...。改めてすごい人やったんやなと実感してます。 ただ人間的には無茶苦茶ですよ。それでも人に好かれていて不思議な人ですね。 あの偉大さを今ようやくわかったというか、ただの友達と思ってましたがすばらしい監督ですね。 戸田菜穂(「夏の庭 The Friends」近藤夏子先生役) 私の映画デビュー作は、相米慎二監督の「夏の庭 The Friends」で、三國連太郎さん淡島千景さんの孫の役だったと話す時、とてもとても誇らしい気持ちになります。 「わあ、虹きれい」このセリフ、何度やってもオッケーがもらえず、「ダメ」「ダメ」「違う」と言われ続けました。 静まり返る現場で一人ぼっち、頼れるのは自分しかいない。これがプロの厳しさだと教わりました。本当に虹がきれいだと思ってセリフが言えるまで、延々と繰り返されたこの尊い経験がいつも私の根底にあります。 あの夏の神戸、小さな家、庭、コスモス。今はもう会えない相米監督。。。 あの少年たちはいくつになったのかなあ。 あの夏に行ける! もう一度映画館で! 試写室から出てきた相米監督の目には光るものがあり、それはとても優しい目でした。 [caption id="attachment_41575" align="aligncenter" width="850"] 「夏の庭 The Friends」[/caption] 「お引越し」 監督:相米慎二 脚本:奥寺佐渡子、小此木聡 出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子、笑福亭鶴瓶 1993年/124分/日本 ©1993/2023讀賣テレビ放送株式会社 ひこ・田中「お引越し」 「夏の庭 The Friends」 監督:相米慎二 脚本:田中陽造 出演:三國連太郎、坂田直樹、王泰貴、牧野憲一、戸田菜穂、笑福亭鶴瓶 1994年/113分/日本 ©1994/2024讀賣テレビ放送株式会社 ©1992湯本香樹実/新潮社 配給:ビターズ・エンド
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病気の療養から復職した新聞記者がなにげない日常や社会との繋がりから心の居場所を見出してゆく、静かな癒しの映画「ヒューマン・ポジション」が9月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。本編映像「椅子のある生活篇」が到着した。 今回解禁された本編映像は、様々な「生活と椅子」をテーマに編集されたもの。新聞社に勤めるアスタと彼女のガールフレンドのライヴの二人の家の屋根裏には、修理を待つ椅子たちがたくさん。しかし取材に行く先々でも、打ち捨てられた椅子が気になり、家に持ち帰ろうとするアスタ。「他の動物はしないよね?」と、人間特有の“椅子に腰かける行為“とは何かを二人で考える。そしてまた、椅子を修理する。元の塗装を剥がし、やすりをかけ、そしてまた元の姿を取り戻せるよう、焦ることなく二人で手を加える。傷ついたアスタがライヴと共に過ごす不確かだけれど着実な、静かな日々の一歩一歩に癒される。 https://youtu.be/TJwifezid4I 何気ない日々のスナップショットを並べたような描写と共に、柔らかな色彩に包まれたこの作品は、静かな佇まいで絵の具が乾くのを見るかのように進む。何かを声高に叫ぶわけでもなく、世界で最も裕福な国の一つといわれるノルウェーに対する、微妙な疑問とメッセージをそっと囁くように投げかける。心拍数を安定させながら、心乱さず高揚させてくれる物語は、”語らずに語る”全てが愛おしいスローシネマだ。 「ヒューマン・ポジション」 監督・脚本・編集:アンダース・エンブレム 撮影:マイケル・マーク・ランハム 音楽:エイリク・スリニング 製作:スティアン・スキャルタット、アンダース・エンブレム 出演:アマリエ・イプセン・ジェンセン、マリア・アグマロ、ラース・ハルヴォー・アンドレアセン 原題:A Human Position 日本語字幕:西村美須寿 2022年/ノルウェー/カラー/ビスタ/78分 © Vesterhavet 2022 提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サセクション 配給:クレプスキュール フィルム