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「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」2026年春に公開。前売り券デザインが解禁
2025年3月14日謎の薬売りが諸国を巡り、情念や怨念の取り憑いた〈モノノ怪〉を鎮めていくさまを描いたアニメシリーズ『モノノ怪』。その劇場版3部作の最後を飾る「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神(へびがみ)」が、2026年春に全国公開される。第1弾ムビチケカード型前売り券のデザインが解禁された。 “個人にとっての正解と集団の利益は必ずしも合致しない”ことを意味する《合成の誤謬》をテーマとしてきた劇場版シリーズ。第一章では大奥の新人女中であるアサとカメを中心に、個を殺して集団に染まる生きづらさを描き、第二章では御中臈のフキとボタンを主人公に、権力の支配を逃れて信念を貫くドラマを紡いだ。 三たび大奥を舞台とする第三章では、誰にスポットが当たるのか。集大成の物語に期待したい。 「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」 声:神谷浩史 総監督:中村健治 ©ツインエンジン -
主演のデミ・ムーアが“美と若さ”への執着を圧倒的怪演を⾒せ、アカデミー賞主演女優賞にノミネートするなど、45 年以上のキャリアを塗り替える代表作へと押し上げた「サブスタンス」が、5月16日(金)公開。共演は、マーガレット・クアリー、監督と脚本を⼿掛けたのはコラリー・ファルジャ。本編特別動画を解禁した。 映像は、エリザベス(デミ・ムーア)がエアロビ番組で、鍛え上げたハイレグ姿でエクササイズを披露するシーンを捉えたもの。⾃⾝の名を冠した⻑寿エアロビ番組の収録を⾏うエリザベス。『⼒強く!』『ビキニのためよ!』『今⽇も最⾼よ!』と、強い照明の中、脚を⾼く蹴り上げながら、視聴者を⿎舞するポジティブな掛け声を掛け続け、いつもの投げKISSで番組を締めるのだが…。エリザベスを捉え続けるカメラのレンズの存在感が、栄光が過去となりつつある中、徐々に追い詰められていく彼⼥の〈その後〉を暗⽰するような、不穏さを漂わせたシーンになっている。 https://youtu.be/pUDE-PbiShg 監督と脚本を⼿掛けたコラリー・ファルジャは、本作を執筆した理由を『年齢、体重、からだの輪郭などが、その〈理想の〉型から外れていく時、世間は、『お前は⼥としてもう終わりだ』と私たちに宣⾔します』『これこそが⼥性の監獄』と断⾔、『本作は、これを吹っ⾶ばす時が来た』と宣⾔しています。美への執着と、成功への渇望がせめぎ合い、やがて狂気が侵⾷していく──。⼀度⾒たら逃れられない、想像のはるか先で暴⾛する〈狂気のエンタテインメント〉に注目したい。 Story 50 歳の誕⽣⽇を迎えた元⼈気⼥優のエリザベス(デミ・ムーア)は、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再⽣医療“サブスタンス”に⼿を出す。だが薬を注射するやいなや、エリザベスの上位互換体“スー(マーガレット・クアリー)が、エリザベスの中から現れる。若さと美貌に加え、エリザベスの経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、⼀つの⼼をシェアするふたりには【⼀週間ごとに⼊れ替わらなければならない】という絶対的なルールがあった。しかし、スーが次第にルールを破りはじめてしまい──。 「サブスタンス」 監督・脚本:コラリー・ファルジャ 出演:デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド アメリカ/142分/R-15+ 配給︓ギャガ ©The Match Factory
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1950年代、メキシコシティ。退屈な日々を酒や薬でごまかしていたアメリカ人駐在員のリー(ダニエル・クレイグ)が、若く美しくミステリアスな青年ユージーン(ドリュー・スターキー)と恋に落ちるラブストーリーを描いた、「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督作「Queer(原題)」の邦題が 「クィア/QUEER」 に決定。5月9日(金)より新宿ピカデリー他にて全国公開となる。併せて、日本版ポスタービジュアルと予告編映像も解禁となった。 ルカ・グァダニーノ監督が描く、愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男の物語。主人公の孤独な中年男リーを演じるのは、ダニエル・クレイグ。自分を保てないほどに相手を求める圧倒的ピュアネスを演じきる。2024年の第81回ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミアを迎え、第96回ナショナル・ボード・オブ・レビューでダニエル・クレイグが主演男優賞を受賞。第82回ゴールデングローブ賞でも、主演男優賞(ドラマ部門)でノミネートされるなど、多くの映画賞を賑わせている。 リーが恋する相手のユージーン役には、映画ファンの間で今年最高の“発見”との呼び声も高いドリュー・スターキー。一見クールで感情を露わにしない新世代に見えつつも、己のアイデンティティへの戸惑いや葛藤が垣間見える絶妙な表情で魅せる。 https://youtu.be/uNJr84T8xjw 原作はビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズが、謎多き人生を赤裸々に綴り、一度は出版を封印した自伝的小説。トレント・レズナー&アッティカス・ロスが手掛けた音楽と、ニルヴァーナ、プリンス、ニュー・オーダーらの挿入歌が聴覚を、ファッションの新しい軌道を創り上げたJW Andersonのジョナサン・アンダーソンによる衣装が視覚を魅了する。愛を確かめるために男が選んだ数奇な手段とは──究極の愛を探し求める姿が、あまりに無様で崇高で、どこまでも愛おしいラブストーリー。 Story 1950年代、メキシコシティ。退屈な日々を酒や薬でごまかしていたアメリカ人駐在員のウィリアム・リーは、若く美しくミステリアスな青年ユージーン・アラートンと出会う。一目で恋に落ちるリー。乾ききった心がユージーンを渇望し、ユージーンもそれに気まぐれに応えるが、求めれば求めるほど募るのは孤独ばかり。リーは一緒に人生を変える奇跡の体験をしようと、ユージーンを幻想的な南米への旅へと誘い出すが──。 「クィア/QUEER」 監督:ルカ・グァダニーノ 出演:ダニエル・クレイグ、ドリュー・スターキー 他 原題:Queer/2024年/アメリカ・イタリア/カラー/ビスタ/5.1ch/137分/字幕翻訳:松浦美奈 R15+ 配給:ギャガ ©2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l. ▶バロウズの小説をダニエル・クレイグ主演×ルカ・グァダニーノ監督で映画化「Queer/クィア」(原題
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児童養護施設で暮らす11歳の少女と、自称ハリウッドスターの母とのオランダからポーランドへの逃避行を描いた、オランダの新星ザラ・ドヴィンガー監督による「KIDDO キドー」が2025年4月18日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺、京都シネマ ほか全国順次公開。日本版予告、新場面写真が解禁となった。 待ちきれない様子で児童養護施設のドアを開けるルー。そこへ現れた母カリーナが「お嬢ちゃん(キドー)」と呼びかけるシーンから予告編は始まる。ダスティ・スプリングフィールドの『Stay Awhile』に乗せて、二人が浜辺を駆け回る姿、恐竜のいる公園を訪れるシーン、サングラスとかつらで変装するシーンなどが映し出される。魔法のように美しいビジュアルに満ちながらも、旅の先には危うさと脆さが漂う──。『ずっとママが恋しかった。』『あんたのママになりたかった。』オランダからポーランドへと続くロードサイドを舞台に、アメリカン・ニューシネマのエッセンスをちりばめながら描かれる母と娘の逃避行。二人がたどり着くエンディングとは……。 https://www.youtube.com/watch?v=Wsu_wb-WcTE 長編デビュー作の本作はベルリン国際映画祭に正式出品、カンヌジュニア映画にも選出され、本作を鑑賞した映画監督のショーン・ベイカーからも絶賛されるなど、世界各国から称賛の声が寄せられた。 Story ママがやって来る!児童養護施設で暮らす11歳の少女ルーのもとに、離れ離れだった母親のカリーナから突然連絡が入る。自称ハリウッドスターのカリーナは、再会を喜ぶルーを勝手に施設から連れ出し、「ポーランドのおばあちゃんのところへ行く」と告げる。カリーナにはルーとずっと一緒にいるための、ある計画があったのだ。「人生はゼロか100かよ、お嬢ちゃん」。ルーは破天荒な言動を見せるカリーナに戸惑いながらも、母親と一緒にいたいという思いでついていくのだが…。 「KIDDO キドー」 監督:ザラ・ドヴィンガー 出演:ローザ・ファン・レーウェン、フリーダ・バーンハード、マクシミリアン・ルドニツキ、リディア・サドウカ 他 原題:KIDDO/オランダ/2023年/91分/カラー/オランダ語・英語・ポーランド語/フラット/5.1ch/PG12 日本語字幕:近田レイラ/字幕監修:松本俊/後援:オランダ王国大使館、ポーランド広報文化センター/配給・宣伝:カルチュアルライフ © 2023 STUDIO RUBA ▶母と娘のちょっぴりビターな逃避行。新星ザラ・ドヴィンガー監督「KIDDO キドー」
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イタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ監督が、1978年に起きた〈アルド・モーロ元首相誘拐事件〉の全貌を340分の一大巨編として描き出した、「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」。日本でもキネマ旬報ベスト・テン外国映画第8位にランクインしたこの力作が、3月14日にBlu-rayがリリースされた。 〈アルド・モーロ元首相誘拐事件〉とは、どんな事件だったのか? 題材となった〈アルド・モーロ元首相誘拐事件〉を簡単に説明しよう。1960年代と70年代にイタリアの首相を務め、その後もキリスト教民主党の主要メンバーだったアルド・モーロが、1978年3月16日に極左の武装グループ『赤い旅団』によって誘拐された。『赤い旅団』はモーロを解放する条件として、獄中にあるグループの人間十数名の釈放を要求。教皇パウロ6世はモーロ救出のために身代金を用意し、政治家たちも『赤い旅団』の要求を吞むかどうかで協議を重ねるが、統一した方向性を見出せず、誘拐から55日後、モーロはローマ市内の車の荷台で射殺体として発見された。次期大統領の呼び声も高かった彼の死は、国内外に衝撃を与えた。 イタリア国内で支持された、テレビと映画のヒット作 この事件を描いた「夜の外側」は当初、6エピソードからなるテレビシリーズとして企画されたが、2022年のカンヌ国際映画祭カンヌ・プレミア部門で上映されたのち、イタリア国内では前篇、後篇に分けて劇場公開された。その後テレビ版が国営放送RAIで放送されて高視聴率を上げ、イタリア映画界最高の栄誉である第68回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では17部門にノミネートされ、監督賞、主演男優賞、編集賞、メイクアップ賞を受賞している。 事件の全貌を、モーロに関わったさまざまな視点から描く! 物語は躍進著しい共産党との連立政権を実現させるべく、奔走するモーロ自身にスポットを当てた最初のエピソードに始まり、彼が誘拐されてからは、モーロを父のように慕い、彼の救出作戦で陣頭指揮を執るキリスト教民主党の内務大臣コッシーガを描く第2章、旧知の友であるモーロを救うべく200億リラの身代金を用意する教皇パウロ6世の苦悩を描いた第3章、モーロの誘拐には成功したものの、彼の処遇をどうするべきかで『赤い旅団』内部の意見が対立し、心が揺れ動いていくメンバーのアドリアーナ・ファランダにスポットを当てた第4章、誘拐事件以来マスコミに囲まれながら、政府に救出を働きかけるモーロの妻エレオノーラの胸中を描いた第5章、そして悲劇的な結末へと向かう最終章と、事件を様々な人物の視点から映し出していく。エレオノーラからは家族の目からのモーロが描かれ、コッシーガによって政治家としてのモーロの姿勢がわかり、政府を通さず教皇庁独自に『赤い旅団』と交渉を行おうとするパウロ6世の行動から、彼とモーロの絆の深さをうかがわせる。おそらく人間的にも魅力のあったモーロは、なぜ殺されなければならなかったのか。彼の死に至るプロセスを、マルコ・ベロッキオ監督はリアルに描き出している。 ベロッキオ監督は1965年に監督デビューし、2021年にはカンヌ国際映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞するなど、イタリアを代表する巨匠。その彼は2003年にも「夜よ、こんにちは」という、今回の事件を題材にした映画を作っている。たがこの時は、誘拐事件の間に起こった『赤い旅団』の内紛を、一人のメンバーを中心に描いたものだった。今回はもっと多角的な視点から事件の全貌に迫った形で、モーロの死には『赤い旅団』側の決定だけではなく、当時の首相であるジュリオ・アンドレオッティ率いる内閣の、『赤い旅団』の要求を拒否する強固な姿勢など、政治力を持つモーロを排除しようとする、政治家たちの駆け引きが関係していることがわかってくる。 モーロの精神性に迫った、主演俳優の好演が印象的 俳優陣では、事件の被害者であるモーロを演じたファブリツィオ・ジフーニが印象的。国のトップに立つ権力者というよりも、自分の弱さや悩みもさらけ出した人間性が表現されていて、事件の結末は分かっているのに助かってほしいと思わせる魅力的な人物になっている。ファブリツィオは舞台をメインに活躍していて、2019年からモーロが誘拐・監禁中に書き残した書簡を舞台で朗読するプロジェクトを立ち上げ、その台本を元にした書籍まで出版している俳優。それだけにモーロの内面により深く入り込んで、役に挑んだことが見て取れる。 他にも政治家とマスコミに翻弄されながら夫の無事を祈るエレオノーラ役のマルゲリータ・ブイ、事件の終結から3カ月後の8月6日に病死したパウロ6世を、体力的に弱まりゆく身を持ちながら友のために献身的に尽くす教皇として見事に演じたトニ・セルヴィッロなど、俳優たちの名演が光る。勿論、キャラクターの心情にはフィクションも織り込まれているのだが、一つの事件をめぐって人は何を思い、どう行動したのかがよくわかる、まぎれもない力作。骨格は社会派ドラマだが、その中にイタリア人の愛と夢、権力と背信を映し出した見応え十分の一大巨編だ。特典映像の劇場予告編も併せて、巨匠ベロッキオの世界に浸ってほしい。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=newa1uA2KDs 『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』 ●3月14日(金)Blu-rayリリース ▶Blu-rayの詳細情報はこちら ●Blu-ray 価格:8,580円(税込) 【ディスク】<2枚> ★映像特典★ ・劇場予告編、メイキング ★封入特典★ ・解説ブックレット[執筆:四方田犬彦(映画誌・比較文学研修者)] ●2022年/イタリア/本編340分 ●監督・原案・脚本:マルコ・ベロッキオ ●出演:ファブリツィオ・ジフーニ、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ、ファウスト・ルッソ・アレジ、ダニエーラ・マッラ、ファブリツィオ・コントリ、ジージョ・アルベルティ、ガブリエル・モンテージ、アウローラ・ペレス、ロレンツォ・ジョイエッリ、アントニオ・ピオヴァネッリ、パオロ・ピエロボン、ピエル・ジョルジョ・ベロッキオ ●発売・販売元:TCエンタテインメント 提供:ザジフィルムズ ©2022 The Apartment – Kavac Film – Arte France. All Rights Reserved.