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エドワード・ヤン「カップルズ」が4Kレストア版で公開。濱口竜介監督のコメントも
2025年1月27日エドワード・ヤン監督が〈新台北3部作〉の第2作として、1990年代の台北に生きる若者たちを描いた「カップルズ」(1996)が、4Kレストア版となって4月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿などで公開される。ポスタービジュアル、予告編、濱口竜介監督のコメントが到着した。 さまざまな国籍の者が割拠する1990年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組は、金も自由も愛も思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼いでいた。そんな彼らの前に現れたのは、フランスからやってきたマルト。新入りのルンルンは密かに彼女に心を寄せ、若者たちの関係は変わっていく──。 1996年ベルリン国際映画祭アルフレッド・バウアー名誉賞に輝いた本作。現代社会で欲望に駆られた者たちの《悲劇と希望》を見届けたい。 https://www.youtube.com/watch?v=YrTlZLEo5T0 濱口竜介監督コメント 『牯嶺街少年殺人事件』の少年たちが成長し、『恐怖分子』の鋭利さと『恋愛時代』の軽みを併せ持つ映画をつくりあげた。 『カップルズ』における協和と不協和の絶え間ない交替とその滑らかさは、エドワード・ヤンのフィルモグラフィの中でも際立っている。 危険なる傑作。 「カップルズ」4Kレストア版 監督・脚本:エドワード・ヤン 出演:ヴィルジニー・ルドワイヤン、クー・ユールン、チャン・チェン、タン・ツォンシェン、ワン・チーザン 1996年/台湾/1:1.85/120分/PG12 原題:麻將 英題:Mahjong 字幕翻訳:石田泰子 配給:ビターズ・エンド © Kailidoscope Pictures 公式サイト:www.bitters.co.jp/edwardyang2025 -
映倫 次世代への映画推薦委員会推薦作品 —「雪子 a.k.a.」
2025年1月25日レコードのように回りながら、不確かな未来を行く 雪子先生(山下リオ)の小学校での毎日は、大好きなヒップホップのレコードのようにはうまく回らない。児童たちに笑顔で優しく接するが、さまざまな問題にぶつかっては自分の至らなさを痛感する。勤務が終われば、もう一つの顔が出現。MCサマーと名乗ってラップ集団に加わり、思いをリリックで吐き出していく。 見慣れた学園物語のリプレイかといえば、そうではない。ここには安直に定番化されたキャラクターが登場しないからだ。ベテランの大迫先生(占部房子)は一見して「お局」だが、イメージはすぐ裏切られる。厳しさはあるが、それは真摯と潔癖、優しさの表れ。紡ぎ出す言葉はありきたりでなく、どこまでも正直で芯がある。わかりやすい「いじめっ子」も「いじめられっ子」も、「問題児」もいない。どの児童もときに迷いながら、そのままを生きている。学校の慣習に則した雪子のやり方に抗議してくる保護者も、「モンスターペアレント」ではない。まっすぐ雪子と向き合い、解決策を見出したいだけだ。 そうした人々が紡ぐドラマは、もちろん勧善懲悪という直線運動にはならない。昼の先生と夜のラッパー、雪子とサマー、月曜から始まる一週間、東京と長崎、すべて対比を際立たせながら、レコードのように巡る円周軌道となる。だとしたら雪子は、30歳を迎えて結婚を視野に、という直線的な人生展望からも解放されるだろう(哀れな恋人を渡辺大知が好演)。やがて迎えるのは、不登校児のピアノ× 雪子のラップという無二のセッション。周囲を旋回するカメラに捉えられた二人は、そのとき円周世界の中心だ。感情と形式が高め合う草場尚也監督の演出が、雪子を肯定していく。 雪子、またの名は――。いつまでも変わりゆく、永遠の白紙解答。だから生きていける。 文=広岡歩 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2025年2月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=1OoNlmEd0cM 「雪子 a.k.a.」 【あらすじ】 記号のように過ぎる日々に、漠然と不安を覚える小学校教師の雪子。不登校児とのコミュニケーションに迷い、結婚を匂わす彼氏には本音を告げられない。ラップをしているときだけは自分をさらけ出せると思っていたが、ラップバトルでそれも否定されてしまった。30歳を迎えても、何も変わらない。それでも一歩を踏み出し、摑んだものとは──。 【STAFF & CAST】 監督:草場尚也 出演:山下リオ、樋口日奈、占部房子、渡辺大知、石橋凌 ほか 配給:パル企画 2024年/日本/98分/Gマーク 1月25日より全国にて順次公開 ©2024「 雪子a.k.a.」製作委員会 公式HPはこちら -
アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞(最高賞)受賞をはじめ各国の映画祭を席巻、アカデミー賞長編アニメーションにもノミネートされた珠玉のストップモーション・アニメーション映画「Memoir of a Snail(原題)」が、邦題「かたつむりのメモワール」として6月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて全国公開されることが決定した。 幼い頃から周囲に馴染めず、孤独を抱えて生きてきた女性グレース。カタツムリを集めることが心の拠り所だった彼女が、個性豊かな人々との出会いと絆を通して少しずつ生きる希望を見出していく、波乱万丈な半生をユーモアとサプライズ満載で優しく描いた感動のクレイアニメーション。 監督は、「ハーヴィー・クランペット」でアカデミー賞短編アニメーション映画賞を受賞、初長編作品の「メアリー&マックス」でアヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞ほか数々の映画賞を受賞し、いま世界中で最も称賛を集めるアニメーション作家のひとりとなったアダム・エリオット。フルCGが主流となったアニメーション界で、一貫してCGやAIに頼らず昔ながらの手作業にこだわり、製作期間8年、セット数200、小道具7000個、カット数13万5000以上に及ぶ、ストップモーション・アニメへの途方もない愛と情熱が生んだ、ひとコマずつ丁寧に作り上げる圧巻のクオリティで幅広い観客を魅了している。 Story 1970年代のオーストラリア。グレースは双子の弟ギルバートと父親の3人で慎ましくも幸せに暮らしていた。母親は出産と同時に亡くなり、病気がちで学校ではいじめっ子の標的にされるグレースだったが、いつも守ってくれる頼もしいギルバートと、愛情深くひょうきんな父が側にいてくれた。しかし突然、父が睡眠時無呼吸症候群で亡くなり、グレースとギルバートは別々の里親の元で暮らすことに。離れ離れになった2人は手紙で励まし合い「いつか必ずまた会おう」と約束するが、グレースは寂しさのあまりカタツムリを集めることだけが心の拠り所となった孤独な日々を送るようになる。そんなある時、ピンキーという陽気で変なことばかり言うお婆さんと出会い、2人はいつしかかけがえのない友だちになっていく……。 「かたつむりのメモワール」 監督・脚本:アダム・エリオット 出演(声):サラ・スヌーク、ジャッキー・ウィーバー、コディ・スミット=マクフィー、ドミニク・ピノン、エリック・バナ、ニック・ケイヴ 2024年/オーストラリア/英語/94分/カラー/5.1ch/G/原題:Memoir of a Snail/日本語字幕:額賀深雪/配給:トランスフォーマー ⒸArenamedia Pty Ltd.
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30代女性の等身大の姿をコミカルにそしてロマンチックに描いた「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズ。演技派女優のレネー・ゼルウィガーが、アラフィフに突入したブリジット・ジョーンズを再演した、大人気シリーズ第4弾となる最新作「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」が、4月11日(金)から全国公開が決定。ポスタービジュアル&本予告映像が解禁となった。 これまでのシリーズでも2人の男性の間で揺れ動いてきたブリジットの、新たな人生が動き出す予感にあふれたポジティブ全開なポスタービジュアルが解禁に。ブリジットを取り合うかのように向き合った“年下カレ”のロクスター(レオ・ウッドール)と“気になるカレ”のウォーラカー(キウェテル・イジョフォー)。その傍らには「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズを象徴する赤い日記が置かれ、ブリジットをめぐってドタバタ劇を繰り広げてきた“亡き夫”マーク(コリン・ファース)と“元カレ”のダニエル(ヒュー・グラント)の写真が大切に挟まれており、ブリジットを待つ新たな「今」と、彼女が歩んだ愛しい「これまで」を感じられるビジュアルになっている。 https://youtu.be/bDoyz3K9QlM また、ブリジットの“新しい「今」”の始まりを告げる本予告が解禁に。ブリジットは、前作でついにマークとゴールインし、幸せな結末を迎えた。しかし、解禁となった映像では、マークは彼女の隣から姿を消し、<愛する彼はもう、いない─>というナレーションとともに衝撃の現実が映し出される。夫を亡くした2児の母として何とか日々を切り抜けようと奮闘するも、ブチ切れ寸前のブリジット。そんな彼女の前に永遠に惑わす色男ダニエルが再登場し、『本当の君はやんちゃだろ?』とけしかけると、ブリジットの愛さずにはいられないドラマが再び幕を開ける──。子供たちとの温かな時間、忙しくもブリジットを生き生きとさせる仕事、29歳の『年下男子』ロクスターや生真面目そうな『息子の理科教師』ウォーラカーとの新たな出会い、そしてマークを『いつだって恋しい』と思う“ありのままの私”。 すべてを抱きしめて、つねに『今を一番面白く生きる』ブリジットの、ポジティブ全開な人生がまた動き出す。 「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」 原題:Bridget Jones : Mad About The Boy 出演:レネー・ゼルウィガー、キウェテル・イジョフォー、レオ・ウッドール、コリン・ファース、ヒュー・グラントほか 監督:マイケル・モリス 脚本:ヘレン・フィールディング、ダン・メイザー、アビ・モーガン 製作:ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ジョー・ウォレット 原作:Bridget Jones : Mad About The Boy/ヘレン・フィールディング著 製作総指揮:ヘレン・フィールディング、レネー・ゼルウィガー 配給:東宝東和 ©2024 UNIVERSAL STUDIOS, STUDIOCANAL AND MIRAMAX
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「セプテンバー5」がアカデミー賞脚本賞ノミネート。ショーン・ペンらが舞台裏を語る映像公開
2025年1月24日1972年9月5日にミュンヘンオリンピックで、パレスチナ武装組織〈黒い九月〉がイスラエル選手団を人質に取ったテロ事件。その模様を全世界に生中継することになったスポーツ番組のクルーたちを描いた「セプテンバー5」が、第97回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた。併せて、プロデューサーを務めたショーン・ペンをはじめとするスタッフ&キャストが舞台裏を語る映像が到着した。(映画の日本公開は2月14日) https://www.youtube.com/watch?v=HbH8t_p-SXo 「脚本を読んですぐにやると決めた」(ショーン・ペン)、「見事な脚本で、物語の伝え方を熟考してある」(ピーター・サースガード)と、まずは脚本を称賛。続いて「このテロ事件を報道したのが(テレビのニュース報道局ではなく)スポーツ中継班だとは知らなかった」(ジョン・マガロ)、「同じ事件を描いた他の映画とは一線を画している」(プロデューサーのジョン・イラ・パーマー)、「1972年の事件を新しい視点で届ける。現代に生きる人にこそ見てほしい」(脚本のモーリッツ・ビンダー)、「すべては一室で起きている。その世界に挑みたかった」(ティム・フェールバウム監督)など、驚きや新しさ、挑戦が述べられる。 さらに「最高の美術チームが作り上げたセットが、俳優の魅力を引き上げると証明した」(ショーン・ペン)、「観客が物語に没頭できるようにテンポの速い作品にしたかった」(編集のハンスヨルク・ヴァイスブリッヒ)など、舞台裏チームの尽力が明らかに。 最後に「全員のエネルギーが生み出した至極の作品だ」と自信を見せるショーン・ペン。緊迫の物語に注目だ。 ©2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 配給:東和ピクチャーズ ▶︎ ミュンヘン五輪のテロ事件を生中継するクルーたち、緊迫の一部始終「セプテンバー5」