カラマリ・ユニオン

からまりゆにおん Calamari Union
上映日
2002年1月26日

製作国
フィンランド

制作年
1985
上映時間
80分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

フランクという名の15人の男たちが繰り広げるシュールな寓話。監督・脚本はアキ・カウリスマキで、「罪と罰」に続く長編第2作。出演は「罪と罰」に引き続きマッティ・ペロンパーやマルック・トイッカ、ロック・バンドレニングラード・カウボーイズのメンバーでもあるサカリ・クオスマネンほか。カウリスマキ監督も顔を見せる。香港映画祭特別賞受賞。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     一体どこからこんな発想が出てくるのだろうか。元ネタになる物はあるのだろうか。いやあ、驚いてしまった。笑ってしまった。ネタバレになるから書かないでおこうと思ったが、各映画評サイトで書いてあるので言ってしまうが、みんなフランク。カラマリ・ユニオンのみんなフランク。いきなりユニオンの会合で、全員対岸のエイラに行くことを決め、行動を起こしていく。エイラは理想郷だ。一応、舞台はヘルシンキなのだろう。allcinemaやウェキおじさんは結構突っ込んで書いているけど、映画からはそこまで詳しくは述べていないよな。確かに高給取りには見えないけど、普通の庶民でしょ。それとも冒頭のエイラへの脱出の演説からそこまで読み取るかな。うーん、アキ・カウリスマキの映画で深読みする必要があるのかは疑問だけど。
     で、それぞれのフランクの行動がおかしみがある。何らかの事件や事故などでフランクが次々と死んでいくんだけど、それでも残ったフランク達はエイラを目指す。そう、昔、五木寛之の小説とフォーク・クルセイダーズの歌で”青年は荒野をめざす”ってあったな。”フランク達はエイラを目指す”。
     閑話休題。ラスト、生き残ったフランクはボートでエストニアを目指す。エイラがダメならエストニアさ。確かに地図で見るとフィンランドの南東バルト海を挟んでエストニアがある。このラストの展開、アキ・カウリスマキ映画でよく出てくるので記憶しておくと良いよ。
     アキ・カウリスマキの映画は音楽に特徴がある。アメリカ音楽、特に古いポップスやジャズを流している。映画の効果として使っている。これがまた良い味出しているんだよね。
     途中長い会話のシーンがあるが、映画のリズムを壊している様でいただけないかな。ここは欠点だと思う。
     それにしても、フランク達おのおのがとぼけていて良いんだよね。殺されるフランクもとぼけている。フランク達それぞれが真面目なんだけどとぼけている。設定がとぼけているんだよね。
     アキ・カウリスマキ、2作目にして完全に自分のスタイルを確立したな。

「カラマリ・ユニオン」のストーリー

イカ墨同盟=カラマリ・ユニオンのメンバーである15人のフランクは、エイラという約束の地を目指す。彼らはまちまちの方法で挑戦するが、エイラへの道のりは険しい。英語しかしゃべらないペッカ(マルック・トイッカ)も交え、フランクたちはカフェに集まり知恵を出し合う。バスを買うための金を銀行で借りることに決めるが、強盗に間違われる始末。それぞれが悪戦苦闘する中、命を落とす者もあり、次々と脱落していく。ペッカも犯罪者と間違われ、ハンバーガーショップで射殺される。そんな中エイラに辿り着いたロッカーフランク(マッティ・ペロンパー)は、荒れ果てたエイラを見て愕然とする。遅れて到着した2人のフランクは、約束の地の存在をあきらめられずに、エイラの向こう側にあるエストニアへ渡ろうと、小さなボートで大海原へ漕ぎ出すのだった。

「カラマリ・ユニオン」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「カラマリ・ユニオン」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 フィンランド
製作年 1985
公開年月日 2002年1月26日
上映時間 80分
製作会社 ヴィレアルファ
配給 ユーロスペース
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ モノクロ/ビスタ

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2002年4月下旬号 日本映画紹介/外国映画紹介 カラマリ・ユニオン