女の一生(2016)
おんなのいっしょう A WOMAN'S LIFE解説
フランスの文豪モーパッサンが人生の四季を繊細に綴った名作を「ティエリー・トグルドーの憂鬱」のステファヌ・ブリゼの監督により映画化。男爵家の一人娘ジャンヌは親の勧める子爵ジュリアンと結婚。やがて夫は不貞を重ね、さらなる苦難が次々に彼女を襲う。「カミーユ、恋はふたたび」のジュディット・シュムラが、17歳から40代後半までのジャンヌを特殊メイクを用いずに演じる。ほか、「間奏曲はパリで」のジャン=ピエール・ダルッサン、「セラフィーヌの庭」のヨランド・モローらが出演。第73回ヴェネツィア国際映画祭国際批評家連盟賞受賞。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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批評家。音楽レーベルHEADZ主宰佐々木敦言わずと知れたモーパッサン原作の文芸作品だが、格調よりも破調を、気品よりも不安定を強調した創意溢れる演出によって、紛れもない現代映画として完成している。ブリゼ監... もっと見る
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TVプロデューサー山口剛あくまでも主人公ジャンヌの心理に寄り添い彼女の視点から描こうというブリゼ監督の徹底した姿勢は、この映画を19世紀の自然主義小説というよりは20世紀の心理小説、例... もっと見る
「女の一生(2016)」のストーリー
1819年、ノルマンディー。男爵家の一人娘ジャンヌ(ジュディット・シュムラ)は17歳まで修道院の寄宿学校で教育を受け、家に戻ってきたばかりだった。清純な乙女のジャンヌは父(ジャン=ピエール・ダルッサン)を訪ねてきた子爵ジュリアン・ド・ラマール(スワン・アルロー)と打ち解け、ほどなくして彼と結婚。幸せの絶頂にいる彼女は、希望に胸躍らせていた。しかしジュリアンはジャンヌの乳姉妹である女中のロザリ(ニナ・ミュリス)を孕ませ、さらにはジャンヌの親友の伯爵夫人とも関係を持つ。絶望に突き落とされたジャンヌに追い打ちをかけるように、支えてくれた母(ヨランド・モロー)の死や溺愛した息子ポールの裏切りなど苦難に見舞われ、ジャンヌの人生に対する夢は打ち砕かれていく……。
「女の一生(2016)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「女の一生(2016)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 文芸 ドラマ |
製作国 | フランス ベルギー |
製作年 | 2016 |
公開年月日 | 2017年12月9日 |
上映時間 | 119分 |
製作会社 | TSプロダクションズ |
配給 | ドマ=ミモザフィルムズ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
音量 | ドルビーSRD |
公式サイト | http://www.womanslife.jp/ |
コピーライト | (C) TS PRODUCTIONS (PHOTO MICHAËL CROTTO) - AFFICHE NUITDECHINE |
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