ヒトラーに盗られたうさぎ
ひとらーにとられたうさぎ WHEN HITLER STOLE PINK RABBIT解説
世界的絵本作家ジュディス・カーの自伝的小説『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』を映画化。1933年、ベルリン。ユダヤ人の父らと何不自由なく暮らす9歳のアンナは突然、「家族でスイスに逃げる」と告げられ、過酷な逃亡生活へと足を踏み入れていく。監督は、「名もなきアフリカの地で」で第75回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したカロリーヌ・リンク。出演は、新人リーヴァ・クリマロフスキ、「帰ってきたヒトラー」のオリヴァー・マスッチ、「ブレードランナー 2049」のカーラ・ジュリ。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「ヒトラーに盗られたうさぎ」のストーリー
1933年2月、ベルリン。9歳のアンナ(リーヴァ・クリマロフスキ)は、兄マックス(マリヌス・ホーマン)や友人とともにカーニバルを楽しんでいた。しかし、その夜、クラシックのコンサートに行く準備をしていたはずの父(オリヴァー・マスッチ)と母(カーラ・ジュリ)は、出掛けないまま深刻な顔で話し込んでいた。翌朝、アンナは母から「家族でスイスに逃げる」と告げられる。実は、新聞やラジオでヒトラーへの痛烈な批判を展開する辛口演劇批評家だった父はユダヤ人であったため、“次の選挙でヒトラーが勝ったらヒトラー反対者への粛清が始まる”という忠告を受けていた。選挙が近づきヒトラーの勝利が現実味を帯びてくるにつれ、身の危険を感じた父と母は密かに逃避行の準備を始めていたのだ。持ち物は一つだけと母に言われたアンナは、大好きなピンクのうさぎのぬいぐるみ、お手伝いさんのハインピー、食卓、書斎、ピアノ、台所……ひとつひとつに別れを告げる。それまで何不自由なく暮らしていたアンナの平和な家族の風景は一変、過酷な逃亡生活が始まった……。
「ヒトラーに盗られたうさぎ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ヒトラーに盗られたうさぎ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 伝記 歴史劇 戦争 |
製作国 | ドイツ |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2020年11月27日 |
上映時間 | 119分 |
製作会社 | Sommerhaus Filmproduktion |
配給 | 彩プロ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://pinkrabbit.ayapro.ne.jp/ |
コピーライト | (C)2019SOMMERHAUS FLIMPRODAKTION GMBH/LA SIALA ENTERTAINMENT GMBH / NEXTFILM FILMPRODAKTION GMBH&CO.KG/WARNER BROS.ENTERTAINMENT GMBH |
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