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- 夏帆
略歴 / Brief history
東京都の生まれ。小学5年生でスカウトされ、芸能界デビュー。雑誌モデルやCMなどで活躍し、2003年にはフジテレビ開局45周年イベント『お台場冒険王』のイメージキャラクターをつとめた。04年の日本テレビ『彼女が死んじゃった。』で女優デビュー。冒頭で死んでしまう物語のキーパーソン、石井ゆかり(木村佳乃)の少女時代を演じた。その直後、三井不動産のCM『三井のリハウス』で11代目のリハウスガールに起用。初代の宮沢りえ以来、売れっ子女優を輩出してきたCMに出演したことで世間の注目度がアップする。続いて同年、フジテレビ『愛し君へ』、TBS『世界の中心で、愛をさけぶ』に出演したのち、BS-i『ケータイ刑事・銭形零』04で13歳にしてドラマ初主演。過去には宮﨑あおい、堀北真希なども主演した若手女優の登竜門的シリーズの4作目で、携帯電話を駆使して難事件を解決する女子中学生・銭形零を初々しく演じた。06年には、同シリーズの歴代主人公が顔を揃えた劇場版「ケータイ刑事 THE MOVIE/バベルの塔の秘密・銭形姉妹への挑戦状」にも出演し、銀幕デビューを飾る。そして07年、山下敦弘監督の「天然コケッコー」に主演。転校生に恋する田舎町の中学生を好演し、作品の高評価とともに彼女自身も報知映画賞新人賞など多数の賞を受賞して、若手実力派女優の仲間入りを果たした。翌08年にはSFファンタジー「東京少女」、青春コメディ「うた魂♪」、恋愛ドラマ「砂時計」と、ジャンルの異なる主演映画3本が公開され、女優としての幅をさらに広げる。その後も「天然コケッコー」に続いて再び岡田将生と共演したフジテレビのドラマ『オトメン(乙男)』09や、実話に基づく動物もの「きな子・見習い警察犬の物語」10に主演するなど、20歳を前にして順調な仕事ぶり。すっきりとした爽やかさが持ち味で、どことなく古風な雰囲気も持ち合わせていることから、地方都市を舞台にした作品に出演することが多い。テレビドラマの出演作にはほかに、フジテレビ『エンジン』05、『ホームレス中学生』08・09、『外交官・黒田康作』11、日本テレビ『女王の教室』05、『プリマダム』06、テレビ朝日『四姉妹探偵団』08など。
夏帆の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
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BAUS 映画から船出した映画館
制作年: 2025映画上映だけに留まらず、演劇・音楽・落語など、多くの観客と作り手に愛され2014年に閉館した吉祥寺バウスシアター。その道のりは1925年につくられた“井の頭会館”から始まった。時流に翻弄されながらも劇場を守り続け、娯楽を届けた人々の姿を描く人間ドラマ。出演は「きみの鳥はうたえる」の染谷将太、「越年 Lovers」の峯田和伸、「ブルーアワーにぶっ飛ばす」の夏帆。本田拓夫によるノンフィクション『吉祥寺に育てられた映画館 イノカン・MEG・バウス 吉祥寺っ子映画館三代記』を原作に、故・青山真治が着々と温めていた脚本を「はだかのゆめ」の甫木元空が引き継ぎ執筆、自ら監督した。 -
MOTHER マザー(2020)
制作年: 2020大森立嗣が、実在の殺人事件に着想を得て作り上げたドラマ。男たちとゆきずりの関係を持ち、その場しのぎの生活を送るシングルマザーの秋子。そんな母の歪んだ愛に、必死に応えようとする息子・周平。やがて身内からも絶縁された母子は、社会から孤立し……。出演は「コンフィデンスマンJP」の長澤まさみ、「彼女がその名を知らない鳥たち」の阿部サダヲ、オーディションで抜擢され、本作が映画初出演となる奥平大兼。「新聞記者」の河村光庸がプロデューサーを務める。92点