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- ジャン・ギャバン
略歴 / Brief history
1904年5月17日~1976年11月15日没。 フランス・パリでナイトクラブの芸人として働く父と歌手の母の下に生まれ、小学校を卒業するとすぐに働き始める。10代後半から舞台に立ち、20代中頃から映画にも出演するようになる。ジュリアン・デュヴィヴィエ監督と組んだ「地の果てを行く」(35)で人気を得て、「我等の仲間」(36)、「霧の波止場」(38)などに出演。第二次世界大戦が始まると、戦火を避けてハリウッドへ渡るが、終戦後に帰国。ヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞した「現金に手を出すな」(54)と「われら巴里ッ子」(54)、「ヘッドライト」(55)といった作品で復活する。その後は、「地下室のメロディー」(63)や「暗黒街のふたり」(73)などでアラン・ドロンと共演し、ベテランらしい存在感を示した。
ジャン・ギャバンの関連作品 / Related Work
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リュミエールの子供たち
制作年: 19951895年の“映画誕生”(リュミエール兄弟のシネマトグラフの発表と公開上映)の100周年を祝い、過去一世紀に作られたフランス映画の代表作のべ307本から名場面を抜粋して作られたアンソロジー。監督は「めぐり逢う朝」のアラン・コルノー、「愛を弾く女」「夕なぎ」のクロード・ソーテ、「オディールの夏」「死への逃避行」のクロード・ミレールら現代フランス映画を代表する現役のベテラン監督3人に加え、テレビ・ジャーナリストのピエール・ビヤール、『ル・モンド』紙の映画担当オリヴィエ・バロ、テレビの映画番組のディレクター、ジャン・クロード・ロメール、そしてゴーモン・シネマテークのディレクターで無声映画復元の分野でフランスの第一人者としてマルセル・レルビエの「エル・ドラドオ」、ルイ・フイヤードの「ファントマ」「吸血ギャング団」「ジュデックス」などを復元したピエール・フィリップ、映画助監督のクリストフ・バラティエの合計9名。製作は「ロシュフォールの恋人たち」「ニュー・シネマ・パラダイス」の二枚目スターでコスタ・ガブラスの「Z」以来、プロデューサーとしても活躍が目ざましいジャック・ペラン。音楽は「シェルブールの雨傘」で知られる、「プレタポルテ」を手掛けたジャズと映画音楽の巨匠ミシェル・ルグラン。編集はイヴ・デシャン。音声はポール・ベルトー、編集イヴ・デシャンがそれぞれ担当。世界最初の映画スターと言われるパテ社のコメディのマックス・ランデールに始まり、アルレッティ、ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、イヴ・モンタンら日本のファンにも馴染み深い大物からイレーネ・ジャコブ、ヴァネッサ・パラディらまでの古今の大スターに、ミシェル・シモン、ジャン=ルイ・バロー、ピエール・ルノワール、フランソワーズ・ロゼー、マルセル・ダリオ、ルイ・ジューヴェなどの名優たち、それに劇映画監督を世界で最初に名乗ったアリス・ギー・ブラシェに20世紀フランス映画・演劇界最大の巨人サッシャ・ギトリー、ジャン・ルノワールやフランソワ・トリュフォーなどの偉大な映画作家たちが次々と登場する賑やかさはまさに、映画100周年のお祝いにふさわしい。100年の記念とはいうものの構成は年代順ではなく、エンタテインメント志向で「歌」「ギャグ」「キス」といったコーナーや「レ・ミゼラブル」の6度にわたる映画化をまとめて見せるなどなど、テーマに沿って時代を自在に横断する編集が行われている。また「天井桟敷の人々」などの名作のアウトテイクやメイキング映像を見てくれるのは貴重。 -
シシリアン(1969)
制作年: 1969シシリーの秘密結社マフィアの犯罪をめぐって展開されるフィルム・ノワール(暗黒映画)。「ダンケルク」のジャック・ストラウスが製作を担当。監督は「サン・セバスチャンの攻防」のアンリ・ヴェルヌイユ。オーギュスト・ル・ブルトンの原作を、「オー!」のジョゼ・ジョヴァンニ、ピエール・ペルグリ、アンリ・ヴェルヌイユが共同脚色。撮影は「大反撃」のアンリ・ドカエ、音楽は、「ウエスタン」のエンニオ・モリコーネが担当。出演は「パリ大捜査網」のジャン・ギャバン、「ジェフ」のアラン・ドロン、「ベラクルスの男」のリノ・ヴァンチュラ、「天使のいたずら」のイリーナ・デミック、「オー!」のシドニー・チャップリン、「雨あがりの天使」のカレン・ブランゲルノン、アメディオ・ナザーリ、マルク・ポレル、イブ・ルフェーブルなど。70点