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大人気アドベンチャーシリーズの最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が、6月30日(金)より全世界公開中。これが最後のインディ役となるハリソン・フォード、その偉大な足跡を辿る特別映像が到着した。 「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」「ブレードランナー」など数々のヒット作で輝きを放ってきたハリソン。ジョージ・ルーカスは「ハリソンはただの名優じゃない」、スティーブン・スピルバーグは「(インディ・ジョーンズ)シリーズが成功を収めたのは、ハリソンがいたからだ」と賛辞を惜しまない。 「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」の日本での興収は、7月19日(水)時点で20億円突破。まだまだ旋風は止まない。 ©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved. ▶︎ 「インディ・ジョーンズ」最新作が2023年夏に日本公開! ハリソン・フォードのコメント到着 ▶︎ ハリソン・フォード演じるインディ最後の大冒険!「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」特報映像到着 ▶︎ ハリソン・フォード最後のインディ!「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」本予告と本ポスター到着
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オープニング上映は「ミッド・サマー」のアリ・アスター最新作 オープニング・セレモニーが行われたプチョン市庁前広場 (C)BIFAN 今年で27回目を迎える富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)が6月29日から7月9日まで開催された。今年は開催地である京畿道富川市が「市」となってから50年という記念の年であったため、映画祭のトレーラーに市民たちが登場するなど、より地域に密着した雰囲気が感じられた。オープニング・セレモニーは例年通り市庁舎前の広場で行われたが、この時期の韓国は雨の降る可能性が高いということで、新たに仮設のテントが設置された。今年は韓国の商業映画の上映がほとんどなかったため、レッドカーペットはやや寂しかったが、体調の悪化が伝えられていた俳優アン・ソンギが盟友パク・チュンフンと共に姿を現すと場内は温かな雰囲気に。一足遅れで入ってきたチェ・ミンシクも加わったスリーショットは80年代から現在に至る韓国映画の歴史を感じさせる光景だった。オープニング作品は映画祭期間中の7月5日に劇場公開も始まったアリ・アスター監督の「Beau Is Afraid(原題)」。 今年のBIFANでは、51カ国から集まった長篇121本、短篇110本、XR(クロスリアリティ)作品31本が上映された。映画祭のデイリーウェブマガジン(6月29日版)上でインタビューに答えた首席プログラマーのキム・ヨンドクによれば、「中華圏の映画は中国政府の検閲問題でさまざまな制限が多かった。特に香港の監督は多くが海外に居を移したこともあって、作品をほとんど上映できなかった」とのこと。その分増えたという日本映画は、クロージング作品としてワールドプレミア上映された清水崇監督の「ミンナのウタ」を含む、21本にのぼった。 レッドカーペットを歩く(左から)チェ・ミンシク、アン・ソンギ、パク・チュンフン (C)BIFAN ディズニー+『カジノ』を撮り終えたばかり、チェ・ミンシクの特集上映 BIFAN では17年のチョン・ドヨン、18年のチョン・ウソン、19年のキム・ヘス、22年のソル・ギョングと俳優特集を続けてきた。今年の主人公は、89年に「九老アリラン」でデビューしたチェ・ミンシク。特集は代表作のタイトルにちなんで『チェ・ミンシクを見た』と題され、「我らの歪んだ英雄」(92)、「シュリ」(99)、「ハッピーエンド」(99)、「パイラン」(01)、「オールド・ボーイ」(03)、「春がくれば」(04)、「悪魔を見た」(10)、「悪いやつら」(11)、「世宗大王 星を追う者たち」(19)、「不思議の国の数学者」(22)という長篇10本と、韓国映画アカデミーの卒業作品として作られた短篇「水蒸気」(88)、「冬の街角」(89)を上映。また、市役所近くに位置する現代デパートの1階には彼の軌跡を振り返る写真やポスターの展示コーナーも作られた。 6月30日に行われた記者会見に映画祭の組織委員長であるチョン・ジヨン監督と共に姿を見せたチェ・ミンシクは、前日のオープニング・セレモニーでも口にしていた「恥ずかしい」という言葉を連発。海外では何度か行われたこともある特集上映がようやく母国で実現したことに、少しとまどいを感じているようにも見えた。26年ぶりのドラマ出演が話題となったディズニープラスの『カジノ』(22)の撮影が終わり「自分自身を振り返ってみようと思っていた」ときにちょうど俳優特集のオファーがきたということで、プログラマーと相談しながら楽しく上映作品を選んでいったそうだ。記者席からは「選ばれるべき作品が入っていないのでは?」との声もあったが、「変化していく姿を見てもらうのがいいのではないか」と考えながら決定したという。また、「チェ・ミンシクさんにとって演技とは?」という質問には「息を吸うように、ご飯を食べるように演技をしている。“生活”になってしまった」と答えた。演じることが大好きで「これからもっと、多様な役をやってみたい。人について、人生についてより深く掘り下げ、表現したい」と語る姿からは、30年以上のキャリアを経てたどり着いた軽やかさが伝わってきた。 若き日の写真の前ではにかむチェ・ミンシク(撮影=佐藤結) 期間中、韓国ではマ・ドンソク主演「犯罪都市3」が上映中 私自身は3日までの参加だったが、7月7日に発表された各コンペティション部門の結果を簡単に紹介しておこう。韓国映画のコンペである『コリアンファンタスティック:長編』の作品賞には、剣道の国家代表を選抜するための合宿所で繰り広げられる熾烈な闘いを端正な映像でとらえたキム・ソンファン監督の「万分の一秒(英題:IRON MASK)」が選ばれた。また、監督賞は「危険社会(英題:Risk Society)」のキム・ビョンジュン、俳優賞は「彼女の趣味生活(英題:Her Hobby)」のチョン・イソと「アブロード(英題:Abroad)」のチャン·ソンボムが受賞した。チョン・イソはドラマ『今、私たちの学校は…』や「別れる決心」にも出演する俳優で、暴力的な夫から逃げてきた村で、奇妙な女性と出会って徐々に変貌していく主人公を繊細に演じた。インターナショナル・コンペティション部門の『富川チョイス:長編』の作品賞はチリのクリストファー・マレー監督が手掛けた「Sorcery(訳題:魔術)」。また『アドレナリン・ライド』部門で上映された下津優太監督の「みなに幸あれ」には、メリエス国際映画祭連盟アジア映画賞が贈られた。 ところで、BIFANの開催期間中の7月1日、マ・ドンソク主演の「犯罪都市3」が観客動員1000万人を突破した。昨年、韓国映画としては唯一“1000万人越え”を達成した「犯罪都市 THE ROUNDUP」に続く快挙ではあるが、それ以外の韓国映画の興行的な不振を思うと、喜んでばかりはいられない。BIFANでは、「万分の一秒」のように韓国映画振興委員会の支援を受けて制作された作品を何本か見たが、限られた予算の中でおもしろいものをいかに作るかと苦労しながら、工夫を重ねている様子がうかがえた。ジャンル映画に夢を賭ける若手監督たちが集まったBIFANが、来年以降の映画界の希望へとつながっていくことを願ってやまない。 キム・ソンファン監督の「万分の一秒」(C)BIFAN 第27回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭 2023/6/29-7/9 取材・文=佐藤結 制作=キネマ旬報社
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医療ヒューマンドラマとしても、離島ドラマとしても、日本のテレビドラマ史に大きな足跡を刻んだ吉岡秀隆主演の名作ドラマ「Dr.コトー診療所」シリーズ。同ドラマの第2シリーズ放送から16年を経て、待望の続編が新作映画として昨年公開され、大ヒットした。その「映画『Dr.コトー診療所』」のBlu-ray&DVDが、7月21日にリリースされた。ファンの方には言わずもがな、本作含めシリーズ未見の方にも、1本の良質な日本映画としてお薦めしたい作品だ。 続編が望まれ続けた伝説的な名作ドラマ ドラマ「Dr.コトー診療所」シリーズは、山田貴敏による同名漫画を原作に、2003年にフジテレビ系の連続ドラマとして第1シリーズを放送。2004年に特別編とドラマスペシャルを放送し、2006年に連続ドラマ第2シリーズを放送。いずれも高視聴率を獲得した。 舞台となるのは、本土からフェリーで6時間以上かかる、日本最西端の自然が美しい“志木那島”。テレビシリーズでは、東京から島の診療所に赴任してきた名医の五島健助が、それまでまともな医師が来たことがなかったため、最初は島民たちに不信感をもたれてしまう。しかし、次第にその人柄や腕の良さが認められ、コトー先生の愛称で親しまれるようになり、島にとってかけがえのない家族となっていく姿が、島民とのふれあいやリアルな医療描写を交えて、美しい自然の中で描かれた。 名実共に高い評価を受け、後の医療ドラマにも大きな影響を与えた本作以降、離島を舞台にしたドラマはいくつか製作されたが、本作以上に成功した作品はないだろう。主人公のコトー先生役を演じた吉岡秀隆にとっても、「北の国から」シリーズで演じた黒板純、映画「男はつらいよ」シリーズで演じた役に続く当たり役となった。2006年の連ドラ終了後、続編を望むファンの声は多く、中江功監督も続編への意欲は大いにあったようだが、2003~2006年のテレビシリーズで描くべきテーマを描き尽くしてしまったことから、新たなテーマを見つけるまでに、長い年月を経ることになった。 16年ぶりの新作を映画化した理由 配信、再放送、Blu-ray&DVDなどにより、根強いファンのみならず新たなファンも生まれているという「Dr.コトー診療所」シリーズ。そのドラマ人気に乗っかっただけの映画化企画であれば、16年も空けずにもっと早く作っただろうし、映画と連動したテレビスペシャル版なども同時製作したかもしれない。今回の続編は、いま映画として描くべき理由やテーマが見つかったからこそ実現したものであり、中江功監督は公式HPのコメントなどで、コロナ禍で会えなくなった人がいたり、人の生死について考える時間も増えたことから、「やりたいことはやれるうちにやろう」「同じメンバーで『Dr.コトー診療所』をもう一度やりたい」と思ったことを明かしている。 さらに中江監督は、空白の16年の間も島民たちが変わらず島で生きていて、これからも生き続けることや、島の現在の美しい姿をスクリーンに映し出すことをテーマにしたという。その思いは皆に伝わり、以前は続編に消極的だった吉岡も覚悟を決め、柴咲コウ、時任三郎、大塚寧々、蒼井優、大森南朋、朝加真由美、泉谷しげる、筧利夫、小林薫ら、スケジュールを合わせるのさえ困難な豪華共演陣もみな出演依頼を快諾。コトー先生に憧れて医者を目指した原剛洋役の富岡涼も俳優業を引退していたにもかかわらず再演を決め、ゲスト的な出演だった堺雅人、伊藤歩、神木隆之介らまでも、ドラマ版と同役で出演している。主要スタッフの多くも以前と同じメンバーを揃えることができたそうで、皆がいかにこの作品を愛し続けていたのかがよく分かる。 様々な見方ができ、深い余韻が残る力強い感動作 髙橋海人、生田絵梨花らのフレッシュな新キャストも加え、現実と同じく前作から16年の時を経た現在の志木那島を舞台にした本作。コトー先生は、柴咲演じる看護師の彩佳と結婚し、ふたりの間には間もなく子供が生まれる。幸せそうな日々に思われた中、様々な困難が重なり、改めて命の尊さに向き合わざるを得なくなったコトーは、深く葛藤することになる。 過疎高齢化が進み、島は財政難にあえいでいるし、自然の猛威にも振り回される。クライマックスでは命の選択を迫られるような過酷な事態も描かれるが、すべての命を諦めないというコトーの信念と、髙橋演じる若手医師の語る厳しい現実をどう見るかは、観客それぞれ違うだろう。若手医師の問題定義はリアルだし、共感する人も多いはず。一方、コトーの姿勢や判断も、島に来てから約19年、島民すべての命をたった独りで背負い続けてきたからこそできるものだといえる。いずれにしても、本作をどう見るかは観客に委ねられているし、すべての医師従事者たちへエールを贈り、いまこそこんな医師が居て欲しいという願いが込められた、深い余韻が残る力強い感動作となっている。また、単体の映画として勝負できる自信があるからこそ、ドラマ版の回想シーンなどを一切入れていないのも潔い。 コトー先生が颯爽と自転車で走る名シーンの過酷な裏側もわかる貴重な特典映像 7月21日にリリースされたBlu-rayとDVDの各豪華版には、映像特典ディスクと44頁のスペシャル・フォトブックも付属。映像特典は、約80分もの撮影現場の様子や現場コメントを収めた『スペシャル・メイキング「16年の月日とそれぞれの絆」』、10人のキャストが今回の撮影を振り返る『キャスト インタビュー集』、吉岡らキャスト5人と監督が一堂に会して貴重なシリーズ秘話を語り合った『公開記念特番「Dr.コトー診療所 16年ぶりの同窓会」』などの他、イベント映像集、予告編集、TVCM集など盛りだくさん。 『Dr.コトー診療所』の現場は過酷だと言われるが、メイキングではその一端が垣間見られる。コトー先生が島の美しい風景の中を颯爽と自転車で走るシーンは、このシリーズを象徴する名シーンだが、その撮影は実は大変。湿度の高い島で、灼熱の太陽を間近に感じる路面の上は、ハンドルの持ち手も溶けるほど暑いそう。監督が思い描く空になるまでひたすら天気待ちがあり、走るコトーの白衣のひらめき方にもこだわる。そうして何度も自転車を漕いでいくのは、電動アシスト付の自転車になっても体力を消耗するそうで、爽快に見えるシーンの裏側は苦労がいっぱいのようだ。『キャスト インタビュー集』でも、キャストの発言に対応したメイキング映像を見ることができ、シリーズの集大成にして完結編にふさわしい映画ならではの豪華特典が収められている。シリーズの最後を飾るという意味でも、1本の日本映画としても、見応え充分な本作のBlu-ray&DVDは手元に置きたい必携のアイテムとして、ファンならずともお薦めしたいところだ。 文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=uRGXdTYgFXk 映画『Dr.コトー診療所』 ●7月21日(金)Blu-ray&DVD発売 ▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●Blu-ray豪華版:7,920円(税込) DVD豪華版:6,930円(税込) 【封入特典】 スペシャル・フォトブック(44P) 【映像特典】 予告編集/TVCM集/イベント映像集/公開記念特番「Dr.コトー診療所 16年ぶりの同窓会」/スペシャル・メイキング「16年の月日とそれぞれの絆」/キャスト インタビュー集 ●Blu-ray通常版:5,170円(税込) DVD通常版:4,180円(税込) 【映像特典】 予告編集/TVCM集 ●出演:吉岡秀隆、柴咲コウ、時任三郎、大塚寧々、髙橋海人(King & Prince)、生田絵梨花、大森南朋、泉谷しげる、筧利夫、小林薫 ●監督:中江功 ●脚本:吉田紀子 ●原作:山田貴敏「Dr.コトー診療所」 ●音楽:吉俣良 ●主題歌:中島みゆき「銀の龍の背に乗って」(ヤマハミュージックコミュニケーションズ) ●発売元:フジテレビジョン 販売元:ポニーキャニオン ©山田貴敏 ©2022 映画「Dr.コトー診療所」製作委員会
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アナログな恋模様を綴ったビートたけしの小説を、二宮和也と波瑠の共演で映画化した「アナログ」が、10月6日(金)より全国公開。本ポスタービジュアルと本予告が到着し、幾田りらがインスパイアソング『With』を提供、内澤崇仁(androp)が劇伴・楽曲プロデュースを手掛けることが発表された。 手作り模型や手描きイラストにこだわるデザイナーの悟(二宮和也)は、行きつけの喫茶店〈ピアノ〉で、携帯電話を持たない謎めいた女性・みゆき(波瑠)と出会う。そして「毎週木曜日に、この場所で会いましょう」と約束し、ふたりはゆっくり関係を深めていく。 親友の高木(桐谷健太)と山下(浜野謙太)に「面白いかもな。時代に逆らったアナログな付き合い方」と見守られ、母の玲子(高橋惠子)に「幸せになりな」と後押しされ、ついに悟はプロポーズを決意。 だが約束の日、みゆきは現れなかった。その翌週も、翌月も……。 喪失感に打ちのめされた悟を心配する、大阪支社の後輩・島田(藤原丈一郎)や友人たち。みゆきの姉・香津美(板谷由夏)に「約束してほしいの。忘れるって」と迫られるも、意志の固い悟は「どんなみゆきさんでも、みゆきさんに会いたいんです」と口にする。 みゆきが隠していた過去、そして秘めた思いとは──。 幾田りら書き下ろし、内澤崇仁プロデュースの『With』に彩られた予告編。ふたりだけの “特別な木曜日” は、再び訪れるのか? 切ない恋の行方を見届けたい。 内澤崇仁(音楽):コメント 音楽を担当するという素晴らしい機会を頂き、緊張と期待でいっぱいでした。タカハタ監督は一貫して妥協を許さない姿勢を持っており、監督の想いは常に映像に深く反映されています。監督の信念や想いを音楽という形で具現化することは非常に刺激的でやりがいのある挑戦であり、多くの大切な事を学ばさせて頂きました。 港さんの脚本とタカハタ監督の視点がデジタルでは捉えきれない微細な感情や人間関係のニュアンスを際立たせ、優れた演者陣の繊細な表情や仕草が作品へさらなる深みと命を吹き込んで、完成された映画を見終わったときは感動で動けませんでした。 人を愛するとはどういうことなのか、人と人との絆とはどんなものなのかを改めて考えさせられました。 また、幾田りらさんの楽曲「With」は情緒深く、真っ直ぐな愛の強さと繊細さを詩的に表現されており、幾田さんの切なく美しい歌声にも感動しました。そんな素晴らしい楽曲を最大限引き立てることができるよう一生懸命臨ませていただきました。 映画「アナログ」そして「With」が、観る方それぞれの心に深く響き、そしてそれぞれの人生の一部となることを心より願っております。 ©2023「アナログ」製作委員会 ©T.N GON Co., Ltd. 配給:東宝、アスミック・エース ▶︎ ビートたけしの小説を二宮和也&波瑠で映画化。木曜限定の恋物語「アナログ」 ▶︎ 会えるのは木曜だけ。二宮和也&波瑠の恋物語「アナログ」10.6公開、ティザービジュアル到着 ▶︎ 桐谷健太、浜野謙太ほか共演陣解禁。二宮和也&波瑠の恋物語「アナログ」
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映倫 次世代への映画推薦委員会推薦作品 — 映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』—
2023年7月21日国の未来のために、教育に情熱を燃やす女性教師たち 学ぶことが好きだから険しい通学路を通う、世界の小学生たちの登校風景を描いた「世界の果ての通学路」(12)を作った製作チームが、今度は赴任するだけで一苦労の僻地で奮闘する世界の教師たちに目を向けた。 登場する3人の女性教師はキャリアや年齢は様々で、抱えている問題も違う。ブルキナファソは15歳以上の識字率が41.2%と世界最低ランク。新人のサンドリーヌは、そんな自分の国には教育が不可欠だと感じて教師になった。しかし最初の赴任地ティオガガラ村に行くと、そこには5つの言語があり、公用語のフランス語がほとんど通じない。様々な言葉を話す子どもたちとコミュニケーションを取るところから、彼女の教師生活は始まっていく。 自身も遊牧民のスヴェトラーナは、遊牧生活を送る同胞のために、自らキャンプ地を回る遊牧民教師を続けている。彼女はロシア連邦の義務教育の課程を教えながら、遊牧民の伝統や文化も子どもたちに継承していこうとカリキュラムに取り入れている。 バングラデシュでは、貧困が原因で女の子に持参金目当ての結婚をさせる、違法な〝児童婚?が後を絶たない。タスリマは女性の自立の大切さを生徒に説き、女の子たちが児童婚の犠牲にならず、教育を受けて社会に出られるように親たちを説得する。 それぞれの国が抱える問題を背負い、子どもたちの人生に寄り添う3人の女性教師。彼女たちによって、ある子どもは言葉を覚える喜びを知り、ある子どもは自分の進む道を見つける。そのとき見せる、子どもたちの明るい笑顔。そこに彼女たちは、国の未来を感じ取る。教育とは知識を与えて、人を育成すること。その根本的な意味を改めて感じさせる、感動的な好篇だ。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 (「キネマ旬報」2023年8月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=tl_KXf9F4IA 「世界のはしっこ、ちいさな教室」 【あらすじ】 水道もガスもない村に赴任した、ブルキナファソの新任教師サンドリーヌ。シベリアの雪原をそりで移動しながら遊牧民のキャンプ地を回り、そこで暮らす子どもたちに教えるスヴェトラーナ。1年の半分は洪水で水没するバングラデシュ北部の農村で、ボートスクールの教師をしているタスリマ。女性教師3人の教育に対する情熱を描く。 【STAFF & CAST】 監督:エミリー・テロン 出演:サンドリーヌ・ゾンゴ/スヴェトラーナ・ヴァシレヴァ/タスリマ・アクテル ナレーション:カリン・ヴィアール 配給:アルバトロス・フィルム フランス/2021年/83分/区分G 7月21日(金)より全国順次公開 ▶公式HPはこちら © Winds - France 2 Cinéma - Daisy G. Nichols Productions LLC - Chapka - Vendôme Production