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敬愛するケリー・ライカートに三宅唱が質問!「ファースト・カウ」スペシャル対談
2023年12月20日現代アメリカ映画の最重要作家ケリー・ライカートが、ドーナツ作りで一攫千金を夢見る男たちの友情物語を紡ぎ、第70回ベルリン国際映画祭をはじめ世界中の賞レースで157部門ノミネート・27部門受賞を果たした「ファースト・カウ」が、12月22日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほかで全国公開。ライカート監督と、かねてより氏の大ファンと公言している三宅唱監督(「ケイコ 目を澄ませて」「夜明けのすべて」)による対談の映像が到着した。 冒頭に聞こえる船の音の録り方をはじめ、次々と細やかな質問を繰り出していく三宅監督。その一つひとつに丁寧に答えていくライカート監督。心地よい緊張と親密さが広がっていく。三宅監督の背後に置かれた写真に話題が及ぶ一幕も。 映画がピーター・ハットン監督に捧げられていること、制作にあたり意識したフィルムメーカーや作品も明らかに。間もなく封切られる映画へ、観る者をより深くコミットさせる必見の対談だ。 三宅唱監督が「ファースト・カウ」に寄せたコメント 一人で歩いていたら気がつかないかもしれない、木の実のようにごく小さな、しかし大切なものを、友人のようにこちらを信用して掌にわけてくれるような映画だ。繊細かつ寛大なこの映画はそれだけにとどまらず、ドーナツや小銭のかわりに銃を握らされてしまう人間がいるという、この世界の容赦のなさからも目を背けない。 Story 西部開拓時代。アメリカンドリームを夢見てオレゴン州の未開地にやってきた料理人のクッキーと中国人移民のキング・ルーは、意気投合して大胆な計画を思いつく。それは、この地に初めてやってきた“富の象徴”である牛からミルクを盗み、ドーナツを作るという、甘い甘い一攫千金ビジネスだった──。 ©︎ 2019 A24 DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 配給:東京テアトル、ロングライド ▶︎ ケリー・ライカートが描く、ドーナツが育む友情とアメリカンドリームの行方「ファースト・カウ」 -
「ラスト・ショー」(1971)でアカデミー助演女優賞を受賞し、テレビドラマでも人気を博して8度のエミー賞に輝いたクロリス・リーチマン(1926 - 2021)が出演。ドラァグクイーンと祖母の物語を紡ぎ、多くのLGBTQ+映画祭で受賞・ノミネートを果たした「ジャンプ、ダーリン」が、1月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される。予告編、著名人およびフィル・コンネル監督&主演トーマス・デュプレシのコメントが到着した。 俳優からドラァグクイーンに転身したラッセル(トーマス・デュプレシ)。ボーイフレンドと別れたばかりで金も家もなく、祖母マーガレット(クロリス・リーチマン)の家に身を寄せることに。マーガレットは衰えを自覚しつつも、老人ホームへの入居を拒み続けていた。生活を共にした二人が行き着く先は──。 〈著名人コメント〉 ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン) 私は“老婆”を扱った映画が大好きです。洋の東西を問わず沢山の作品を鑑賞してきました。肌に刻まれた皺の一つ一つに、白髪の一本一本に、えも言われぬ憧れのような感情を抱きます。若い頃から抱いていたその憧憬は、“女性”というものをエクストリームに表現する、ドラァグクイーンという今の生業にも通じているんだと思います。 年老いた祖母と若いドラァグクイーンの孫が描く心の交差は、どんな軌跡を描くのか。 ISO(ライター) クロリス・リーチマンの気高く優雅なスワン・ソング。 逃れてきた孫と、逃れたい祖母の聖域のような関係に心がゆれる。 登場人物の誰一人として主人公がゲイであることを好奇の目で見ないこの映画のような世界が、国を超えて広がることを切に願う。 新星トーマス・デュプレシの大胆不敵なドラァグ・パフォーマンスも見所です。 奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ) 暗いバーのフロアも祖母の家も、その人がその人のままでいられる開かれたシェルターとして心ある人間が形作っていったのだという、場所に宿る息吹を感じて目頭が熱くなる。 主人公を生かす音楽もリアルで、いきいきとしたパフォーマンスから目が離せなかった。人生を自分自身で選びとる姿はこんなにも力強い。 〈監督・キャストコメント〉 フィル・コンネル監督 『ジャンプ、ダーリン』は、世代を超えた愛とインスピレーション―自分の愛する人の静かなる知恵が、道を見つける助けとなる―ことを描いています。この作品が日本で公開されることに興奮が収まりません。この小さな、クィアなカナダのラブストーリーを、日本の観客のみなさんへと届けてくれるライツキューブにとても感謝しています。どうぞお楽しみください! トーマス・デュプレシ ラッセルのような複雑なキャラクターに命を吹き込み、ドラァグの芸術性に没頭するチャンスは、私が俳優としてずっと求めていた挑戦でした。日本の観客の皆さん、特にLGBTQ+のコミュニティーの皆さんに、私たちがこの作品を作ったときと同じように、この作品を見て楽しんでいただけたらと思います。夢を追い求め、愛する人を大切にするきっかけとなる映画になっていたらと思います。 「ジャンプ、ダーリン」 監督・脚本:フィル・コンネル 出演:トーマス・デュプレシ、クロリス・リーチマン、リンダ・キャッシュ、ジェイン・イーストウッド、タイノミ・バンクス 2020年/カナダ/カラー/シネスコ/5.1ch/90分/英語/原題:Jump, Darling/字幕制作:TOKYO CALLING/配給:ライツキューブ 2020 © Big Island Productions (2645850 Ontario Inc.) ALL RIGHTS RESERVED 公式サイト:https://jumpdarling-film.com/
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“危険な”ラッパーの型破りな半生記。ファティ・アキン監督「RHEINGOLD ラインゴールド」
2023年12月19日「女は二度決断する」「ソウル・キッチン」のファティ・アキン監督が、ラッパーかつ音楽プロデューサーとして活躍する〈カター〉の型破りな半生を描いた「RHEINGOLD ラインゴールド」が、3月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかで全国順次公開。場面写真が到着した。 クルド人の音楽家のもとに生まれたジワ・ハジャビ。パリに亡命して音楽教育を受け、ドイツのボンに移り住むが、親の離婚により貧困を味わう。 ある日、不良たちにブチのめされた彼は、やり返したい一心でボクシングを習得。やがてカター(Xatar:危険なヤツ)と名乗り、ドラッグの売人や用心棒となって荒稼ぎする。さらに金塊強盗に及ぶも指名手配され、逃亡中のシリアで拘束されてドイツに送還され、刑務所でレコーディングした曲でデビュー。本物の“ギャングスタ・ラッパー”となり、音楽プロデューサーとして成功していく──。 ジワ・ハジャビ aka カターを演じるのは、「悪魔は私の大親友」のエミリオ・サクラヤ。アイドル的な俳優だったが、本作で大変貌を遂げた。また、セリフ監修でカター本人が参加。驚きのサクセスストーリーに注目したい。 「RHEINGOLD ラインゴールド」 監督・脚本:ファティ・アキン 出演:エミリオ・サクラヤ、カルド・ラザーディ、モナ・ピルザダ、アルマン・カシャニ、フセイン・トップ、ソゴル・ファガーニ 撮影:ライナー・クラウスマン 編集:アンドリュー・バード 美術:ティム・パネン 音楽:ジワ・ハジャビ aka Xatar オリジナル管弦楽曲:エグバル・ハジャビ 音楽監修:ピア・ホフマン 監修:マエストロ セリフ監修:Xatar 140分/1.85:1/2K/Dolby Atmos/2022/ドイツ語、クルド語、トルコ語、オランダ語、英語、アラビア語/ドイツ・オランダ・モロッコ・メキシコ 日本語字幕:吉川美奈子 配給:ビターズ・エンド ©2022 bombero international GmbH & Co. KG / Palosanto Films Srl / Rai Cinema S.p.A / Lemming Film / corazón international GmbH & Co. KG / Warner Bros. Entertainment GmbH フォト© 2022 Bombero Int. _ Warner Bros. Ent. _ Gordon Timpen 公式サイト:www.bitters.co.jp/rheingold -
巨匠が最後に手掛けた《最高傑作》。「ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争」
2023年12月19日死の直前まで、ジャン=リュック・ゴダールはこの短編映画に手を加え続けた。その手で書き、色を付け、紙や文章をコラージュした。音楽とサウンドトラックの切れ目には、彼の声が聞こえる──。ゴダール最後の作品であり、2023年カンヌ国際映画祭クラシック部門で上映された「ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争」が、2月23日(金・祝)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。ポスタービジュアルが到着した。 ゴダールに最も近かったスタッフであり、撮影と編集を手掛けたファブリス・アラーニョは明かす。「ジャン=リュックは紙に付箋を貼って映画のリズムをイメージし、映像と音を指示していたのです。私の目の前に映像が広がるのが見えました。今、この瞬間に存在する映画でした。驚くほどシンプルながら、映像と音が整っていくさまは、とても力強いと感じました。ジャン=リュックはこの映画を見て、“これが私の最高傑作だ”と言いました」 有名メゾンのサンローランが立ち上げた映画会社〈サンローランプロダクション〉が、「ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ」(ペドロ・アルモドバル監督、イーサン・ホークとペドロ・パスカル出演)に続いて製作した短編となる本作。同社クリエイティブディレクターのアンソニー・ヴァカレロは「本作を通じて、ジャン=リュック・ゴダールの類を見ない創作の過程のあらましが明らかになる」「そして同時に、決して日の目を見ることのない映画について、芸術家が思い浮かべたアイデアや参照元、イメージなどを示す草案でもある」と紹介した。《最高傑作》の全貌がついにスクリーンで明らかに。 「ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争」 監督・脚本・出演:ジャン=リュック・ゴダール 2023/フランス・スイス/フランス語/カラー/20分 後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本 原題:FILM ANNONCE DU FILM QUI N'EXISTERA JAMAIS : "DRÔLES DE GUERRES" 提供:コムストック・グループ、ファインフィルムズ 配給:ファインフィルムズ、コムストック・グループ 映倫:G © SAINT LAURENT - VIXENS - L'ATELIER – 2022 -
〈高校演劇 舞台化プロジェクト〉から映画化に至り、スマッシュヒットを記録した「アルプススタンドのはしの方」(原作:籔博晶)に続く第2弾プロジェクトが始動。2019年の第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)に輝いた徳島市立高等学校の作品『水深ゼロメートルから』(原作:中田夢花)が映画化される。 監督は「カラオケ行こ!」「1秒先の彼」「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘、脚本は原作者である中田夢花、メインキャストは濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれというフレッシュな俳優たち。公開は5月3日より新宿シネマカリテほか全国で。 各者のコメントと撮影現場での写真が到着した。 濵尾咲綺(ココロ役) 舞台版から約2年越しに映画化すると伺い、嬉しい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいになりました。キャストのみなさんが同年代だったので、撮影以外の時間も方言練習や読み合わせなど、話し合いを重ねたことでリアルな距離感で演じられたと思います。また、一つのシーンに対して、監督、キャスト、スタッフさんで意見交換しながら丁寧に進められる、こんな素敵な作品に参加できて幸せです。この作品が一人でも多くの方に届いてほしいです! 仲吉玲亜(ミク役) 映画化するということ、再びこの作品に携われることが出来ミクを演じられること、ユイ先輩とココロとまた一緒にお芝居できることがとにかく嬉しく、楽しみな気持ちでいっぱいでした。 撮影現場はとっても暖かい現場で、舞台から映画になるということで苦戦するところが沢山あったのですが、監督が相談に乗ってくださり安心してミクを演じることができました。 清田みくり(チヅル役) 山下監督の作品に参加することは、私の念願でした。今もずっと、夢見心地です。チヅルは、野生児少女で、私自身も振り回されながら撮影しました。でも、彼女の中に灯る清らかな情熱は本当にカッコよくて。陽の光が反射するプールの底の色も、みんなの悩みが渦巻く空気も、あの頃の全部が映画として残り続けることがとても嬉しいです。この役と出会わせてくれた全てに感謝しています。 花岡すみれ(ユイ役) 舞台から2年近く経ち、念願の映画化でした。 撮影を振り返ってみて、思い出されるのは、水の張られていないプールの底で、シーンについて言葉通り輪になって話し合った時間です。 この2年の間に自分の中に生まれた新しい考えや解釈、逆に2年経っても変わらなかった想いを大切にしながら演じました。 「水深ゼロメートルから」を映画館で観ていただけること、とても嬉しく思います。 私も公開が楽しみです! 山下敦弘(監督) 女子高生を描くのは2005年公開の『リンダ リンダ リンダ』以来です。 あの頃からだいぶ歳を取ってしまいましたが、おじさんなりに若い脚本家、そして演者たちと日々睨み合い、水のないプールの中で格闘し、一本の映画を作りました。自分の青春はとっくに終わってますが、演じてくれた女の子たちの青春は切り取れたんじゃないかと思います。 是非、完成を楽しみに待っていてください。 中田夢花(原作・脚本) 『水深ゼロメートルから』は2019年に徳島市立高校演劇部にて生まれた作品です。全国大会での上演の場をコロナ禍で失った本作を、商業舞台に続き映画という形で沢山の方に届けられる機会を頂けたこと、心より嬉しく思います。山下監督をはじめ、キャストの皆さま、スタッフの皆さまの愛に溢れた新たな『水深ゼロメートルから』をどうかよろしくお願い致します! Story 高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水のないプールには、野球部のグラウンドから飛んできた砂が積もっていた。二人は渋々と掃き始め、水泳部の同級生チヅル、水泳部を引退した3年のユイ先輩も合流。学校生活、恋愛、メイクなどたわいない会話を重ねる中で、彼女たちの悩みが溢れ出し、思いが交差していくが……。プールの底から始まる青春群像劇。 「水深ゼロメートルから」 出演:濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ 監督:山下敦弘 脚本:中田夢花 脚本協力:小沢道成 原作:中田夢花、村端賢志、徳島市立高等学校演劇部 制作プロダクション:レオーネ 製作幹事:ポニーキャニオン 配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS ©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会 公式X:https://twitter.com/suishin0m