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自身のルーツであるロマの文化や音楽に焦点を当て、躍動感あふれる作品を生んできたトニー・ガトリフ監督。そのフィルモグラフィを彩る2本、「ジャム DJAM」(2017)と「ガッジョ・ディーロ」(1997)が、9月29日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される。ポスタービジュアルと予告編が到着した。 「ジャム DJAM」は、エーゲ海の大衆音楽に彩られた自由奔放なガールズ・ロードムービー。音楽とダンスをこよなく愛するギリシャ人女性のジャムは、レスボス島でレストランを経営する元水兵の継父、カクールゴスとふたりで暮らしている。ある日、船のエンジン部品を調達すべくトルコ・イスタンブールへ出かけた彼女は、フランスから難民支援のボランティアに来たアヴリルと出会う。喧嘩と出会いと涙と笑いあり、そして音楽にあふれた、ふたりの波乱万丈の旅が始まった──。 ジャムを演じるのは「ベネデッタ」「ファイブ・デビルズ」のダフネ・パタキア。ギリシャのブルーズともいわれる音楽《レンベティカ》で自ら歌唱し、演奏やベリーダンスも披露する。カクールゴス役には「007/カジノ・ロワイヤル」「レストレス」のシモン・アブカリアン。 「ガッジョ・ディーロ」は、ロマの音楽とともに紡ぐ異文化コミュニケーションの物語。父が遺したカセットテープを頼りに、幻の歌姫を探すフランス人青年のステファンは、ロマの村に辿り着く。村人はよそ者に冷たく接するが、酔いどれの老楽士イジドールはなぜか彼を気に入り、自宅に滞在させることに。父が愛したロマの音楽、パワフルな女性サビーナとの恋……。 村の生活と文化に触れ、徐々に受け入れられていくステファンだったが、事件が起きる──。 色鮮やかな衣服や花の香りを纏った女性たちのダンスと歌声、楽士イジドール・サーバンをはじめとする男たちの力強い演奏はまさに圧巻で、ロマの歴史と過酷な状況を鮮烈に描き出す。ステファンを演じるのはロマン・デュリス、サビーナ役には歌手としても活躍するローナ・ハートナー。映画はロカルノ国際映画祭で銀豹賞や主演女優賞など5部門、モントリオール世界映画祭で特別賞を受賞。このたびデジタルリマスター版でスクリーンに甦る。 「ジャム DJAM」 監督・脚本:トニー・ガトリフ 出演:ダフネ・パタキア、シモン・アブカリアン、エレフセリア・コミ、ヤニス・ボスタンツォーグロウ 撮影:パトリック・ギリンゲッリ 編集:モニック・ダルトンヌ 音楽:フィリップ・ウェルシュ 2017年/フランス・ギリシャ・トルコ/カラー/97分/原題:DJAM © 2017 Princes Productions - Pyramide Productions - Auvergne-Rhône Alpes Cinéma ‒ Blonde - Güverte Films ‒ Princes Films 「ガッジョ・ディーロ」 監督・脚本・音楽:トニー・ガトリフ 出演:ロマン・デュリス、ローナ・ハートナー、イジドール・サーバン 撮影:エリック・ギシャール 編集:モニック・ダルトンヌ 美術:ブリジット・ブラッサール 1997年/フランス・ルーマニア/カラー/100分/原題:Gadjo Dilo © Princes Films 1997 公式HP(2作品共通):tonygatlifilm2023.jp
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小芝風花演じる破天荒なやさぐれヒロインが我が道を突っ走る姿と、彼女を取り巻く仲間たちのラジオを舞台に巻き起こす日々を描き話題を呼んだドラマ、『波よ聞いてくれ』のDVD-BOXが9月6日にリリースされる。恋愛、ホラー、アクション…何でもありの刺激的なコメディーとして回を重ねながら、一方で災害時にラジオが果たした大きな役割──日常に引き寄せる“お守り”、についても描いてみせた。9月1日の「防災の日」に思いを傾けながら、本作の魅力について語ってみよう。 フルイメチェンの小芝風花と、ラジオを愛する人々を演じるキャスティングが◎ 時代の移り変わりにより淘汰されるもの/されないものの線引きはどこにあるのだろう? ラジオ業界を舞台にした小芝風花主演のテレビドラマ『波よ聞いてくれ』を観ながら、そんなことをずっと考えていた。 音楽を聴くためのツールを例にとれば、筆者はレコード、カセットテープに始まり、CD、MDを経て、現在主流のストリーミングという変遷を経験してきた世代なのだが、昨年度のレコード販売枚数がCDを上回ったと聞いて驚いた。しぶとく廃れず、むしろ時代と逆行するように復権を果たしているのは、音楽を聴く喜びの原点のようなものがレコードにはあるからかもしれない。“しぶとく廃れない”といえば、ラジオも同様。このドラマにもラジオを「オワコン」呼ばわりしつつ、しぶとく奮闘し続ける熱き者が多数登場する。 原作は『月刊アフタヌーン』連載中の、沙村広明による同名漫画。2020年の「マンガ大賞」では第4位にランクインし、アニメ化もされた人気作だ。付き合っていたダメ男にフラれたあげく金も騙し取られた主人公・鼓田ミナレが、ひょんなことからラジオパーソナリティーとしての才能を開花させていく、コメディーであり熱血ヒューマンなお仕事ドラマであり時々ホラーでもあり…の要素てんこ盛りの全8話! 題材になりがちなテレビ業界に比べ知られていない(?)ラジオ局での激動の日々をあえてテレビドラマで描くという試みも、意外となかった目のツケドコロ。 注目点は数あるなか、まずどうしたって特筆すべきは、主演・小芝風花のイメチェンぶりだ。そもそも破天荒でやさぐれ、金髪にややドスの利いた声でマシンガントークをぶちかますミナレからは、真逆といっていいほどイメージの異なる小芝。人気原作の主人公としてミナレのキャラクターは広く知られていただけに、当初は意外なキャスティングと思われていたが…やってくれた! とにもかくにも百聞は一見に如かず。小芝演じるミナレをぜひ目の当たりにして、彼女の女優魂に度肝を抜かれていただきたい。余談だが、テレビ放送時には小芝出演の某麦茶CMが合間に流れており(DVDには当然収録されておりません)、「本当に同一人物!?」と、我ながら飽きもせず毎回驚愕していたことを思い出す。そんなキャラクター作りだけでなく、ミナレを演じるには噛まずに延々マシンガントークを続けられるスキルが必要だが、この点もアッパレ。なお今回収録される特典映像の中で、小芝の台詞量は全話合計2234行(!)にも及び、本番前には『外郎売』を唱えて滑舌を鍛えていたというエピソードが明かされている。 ミナレを取り巻く人々も、しっかり練られた良キャスティング。ミナレをラジオ業界に導くチーフディレクター・麻藤に北村一輝、ミナレの相棒的存在で同居人でもあるAD・瑞穂に「すずめの戸締まり」で注目された原 菜乃華、酸いも甘いも噛み分けたベテラン放送作家・久連木に小市慢太郎、一筋縄ではいかない先輩ラジオパーソナリティー・まどかに平野 綾。「オワコン」と口では言いながらラジオにしかない自由を愛し、距離の近いリスナーと真摯に向き合う彼らの姿勢に、ミナレは次第に感化されていく。ラジオ局の面々以外にも、ミナレがアルバイトしているスープカレー店「VOYAGER」の同僚・中原に片寄涼太(GENERATIONS)、突如現れる謎の美女でラジオの構成作家志望の城華に中村ゆりか、ミナレと毎回バトる店長(筆者イチ推しキャラ)に西村瑞樹(バイきんぐ)ら。特典映像にはスピンオフドラマ2作──TELASAオリジナルで配信された中原と城華の共同生活をメインに描く『波風よ立ってくれ』と、TVerオリジナルで配信された瑞穂フィーチャーの『荒波よ揉んでくれ~南波瑞穂のAD奮闘記~』を収録。ミナレ以外の愛すべきキャラクターたちの魅力もじっくり味わってもらいたい。 即時性と、時に“お守り“の役割を果たすラジオ スープカレー店アルバイト兼、ド深夜ながら冠番組『波よ聞いてくれ』を持つラジオパーソナリティーとして活動することになったミナレ。「行き当たりばったり」がモットーの番組内容に従い、幽霊騒ぎ、ひきこもり問題、刃傷沙汰、人気カップルインフルエンサーの炎上…などなど、さまざまな事態に自ら首を突っ込んでいきながらワイワイと回は進んでいくのだが、最終話ではその色を若干変える。放送を控えた夜に、突然の大地震が発生するのだ。停電に見舞われ、非日常と暗闇が街全体を覆うなか、「こういう時だからこそ、お前の声をラジオで届ける意味があるんだよ」と、麻藤は『波よ聞いてくれ』の通常放送をミナレに命じる。休みなくぶっ通し、電気復旧まで続くミナレのマシンガントークが、不安に包まれた街を鼓舞し…。 東日本大震災を例に出すまでもなく、災害時においてラジオは大きな役割を果たす。即時性ある情報を得るメディアとして、そして、非日常に怯えるメンタルを少しでも日常に引き寄せる“お守り”として。物理的には遠く遠く離れているのに、ラジオの声はまるですぐそこから聴こえてくるように感じるのはなぜなのだろう。数多くあるSNSによって繋がっているように錯覚させられるが、実はたいして繋がっていない人間関係の希薄さに気づいているはずの現代人。一方で、ラジオから聴こえてくる声の温もりには、人と人が繋がる心地よさの原点のようなものが確かにある。そんなコアの部分がなくならず、ミナレや麻藤のようにマイクの向こうで奮闘してくれる人たちがいる限り、ラジオはきっと淘汰されない──確信と願いをもって、全話を見終えた。 文=武田吏都 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=Li9kYIXSrlE 『波よ聞いてくれ』 ●9月6日(水)DVD-BOX発売(レンタルDVD同時リリース) ▶DVDの詳細情報はこちら ●DVD-BOX:20,900円(税込) 【封入特典】 ・スペシャルリーフレット 【映像特典】(95分) ・制作発表記者会見 ・秘蔵メイキング集 ・鼓田ミナレこと小芝風花のラジオ『波よ聞いてくれ』特別ver. ・TELASAオリジナルスピンオフドラマ『波風よ立ってくれ』 ・TVerオリジナルスピンオフドラマ『荒波よ揉んでくれ~南波瑞穂のAD奮闘記~』 ・公式SNS動画集 ・PRスポット集 ※レンタルには収録されません ●2023年/日本/本編378分+特典映像95分 ●出演:小芝風花、片寄涼太(GENERATIONS)、原 菜乃華、中村ゆりか、平野 綾、西村瑞樹(バイきんぐ)、井頭愛海、中川知香、小市慢太郎、北村一輝 ●原作:沙村広明『波よ聞いてくれ』(講談社「月刊アフタヌーン」連載) ●脚本:古家和尚 ●演出:住田 崇、片山 修、植田 尚 ●音楽:林 ゆうき、山城ショウゴ ●主題歌:マカロニえんぴつ『愛の波』(TOY'S FACTORY) ●企画協力:古賀誠一(オスカープロモーション) ●エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日) ●プロデューサー:高崎壮太(テレビ朝日)、神通 勉(MMJ) ●制作:テレビ朝日 MMJ ●発売元:テレビ朝日 販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©沙村広明/講談社/テレビ朝日・MMJ
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「ふたりの人魚」(00)「天安門、恋人たち」(06)「スプリング・フィーバー」(09)のロウ・イエ監督がコン・リーやオダギリジョーをキャストに迎え、開戦前夜の魔都・上海を舞台に、女スパイと日本海軍少佐による偽りの愛と策謀の物語を描写。第76回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品された「サタデー・フィクション」が、11月3日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋、アップリンク吉祥寺ほかで全国公開される。ティザービジュアルと特報映像が到着した。 人気女優にして諜報員である主人公ユー・ジン役に中国を代表する女優コン・リー、暗号通信の専門家である日本海軍少佐・古谷三郎役にオダギリジョー、さらに古谷の護衛・梶原役に中島歩。その他、『ゲーム・オブ・スローンズ』『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のドイツ人俳優トム・ヴラシア、フランスの名優パスカル・グレゴリー、台湾の国民的俳優マーク・チャオらが参戦。国際色豊かなキャストで贈る、緊迫のスパイ劇に注目だ。 Story 真珠湾攻撃の7日前の1941年12月1日、日中欧の諜報員が暗躍する魔都・上海に、人気女優のユー・ジン(コン・リー)が現れる。新作舞台「サタデー・フィクション」で主役を演じるためだ。そんな彼女だが、幼い頃にフランスの諜報員ヒューバート(パスカル・グレゴリー)に孤児院から救われ、訓練の末に一流となった《女スパイ》でもあった。 2日後の12月3日、日本から海軍少佐の古谷三郎(オダギリジョー)が特務機関の梶原(中島歩)と共に、暗号更新のため上海にやってくる。ヒューバートはユー・ジンに「古谷の日本で亡くなった妻は君にそっくりだ」と告げる。それは、古谷から日本軍の奇襲情報を得ようと仕掛けたマジックミラー作戦の始まりだった……。 「サタデー・フィクション」 監督:ロウ・イエ 出演:コン・リー、マーク・チャオ、パスカル・グレゴリー、トム・ヴラシア、ホァン・シャリー、中島歩、ワン・チュアンジュン、チャン、ソンウェン、オダギリジョー 2019年/中国/中国語・英語・フランス語・日本語/126分/モノクロ/5.1ch/1:1.85/日本語字幕:樋口裕子 原題:蘭心大劇院 英題:SATURDAY FICTION 配給・宣伝:アップリンク ©YINGFILMS
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美しい海が彩る母と娘の絆。ミア・ワシコウスカ主演「ブルーバック あの海を見ていた」
2023年8月31日ミア・ワシコウスカ主演で、オーストラリアの美しい海に育まれた母と娘の絆の物語を紡いだ「ブルーバック あの海を見ていた」が、12月29日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座ほかで全国順次公開。ポスタービジュアルが到着した。 若き海洋生物学者のアビーは、母親のドラが脳卒中で倒れたと聞き、生まれ育った西オーストラリアのロングボート・ベイに帰郷。海を一望できる高台の実家で口がきけなくなったドラを世話しながら、少女時代に思いを馳せていく。 8歳の誕生日にロバーズヘッドという入り江に初めて潜り、巨大な青い魚 “ブルーバック” と出会った宝物のような体験。そして環境活動家だったドラから、豊かな恵みをもたらす海の素晴らしさを教わったこと。 そうしてアビーは自身の原点を見つめ直していく──。 原作は、2度のブッカー賞にノミネートされたオーストラリアの人気作家、ティム・ウィントンのベストセラー小説。日本では2007年に翻訳され、第54回(2008年度)青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年の部の課題図書に選ばれた。監督は「渇きと偽り」のロバート・コノリーが務める。 キャストにはオーストラリアの実力派俳優が集結。アビーをミア・ワシコウスカが演じ、母親のドラ役に「メリンダとメリンダ」「サイレント・ヒル」のラダ・ミッチェル、母娘と心を通わせる漁師のマッカ役に「渇きと偽り」で主演・プロデューサーを務めたエリック・バナを配している。さらに8歳と15歳のアビー役にそれぞれ、新星のアリエル・ドノヒューとイルサ・フォグを抜擢。 アビーが忘れかけていたこと、未来へ繋ぐ大切なものとは──。ターコイズブルーの海に彩られた感動ドラマに期待したい。 「ブルーバック あの海を見ていた」 監督・脚本:ロバート・コノリー 原作・脚本協力:「ブルーバック」ティム・ウィントン(小竹由美子 訳/さ・え・ら書房刊) 出演:ミア・ワシコウスカ、ラダ・ミッチェル、イルサ・フォグ、アリエル・ドノヒュー、リズ・アレクサンダー、エリック・バナ 2022年/オーストラリア/英語/スコープ/カラー/5.1ch /102分/G 原題:BLUEBACK 日本語字幕:横井和子 後援:オーストラリア大使館 提供:キングレコード 配給:エスパース・サロウ ©2022 ARENAMEDIA PTY LTD, SCREENWEST (AUSTRALIA) LTD AND SCREEN AUSTRALIA -
主演に橋本愛、共演に仲野太賀と木竜麻生を迎え、恋人を殺して愛を貫こうとした女の激情を描いた「熱のあとに」が、第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門でワールドプレミア上映され、2024年2月より新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほかで全国公開される。 かつての恋人を刺し殺そうとした沙苗は、数年の服役後に別の男と結婚し、もがきながら愛し方を模索していく──。沙苗のキャラクターは、2019年の新宿ホスト殺人未遂事件にインスパイアされて作り上げた。 罪を背負いながらも、自らの愛し方を貫こうとする沙苗を演じるのは橋本愛。沙苗の過去を知りながら結婚に踏み切った夫・健太役には仲野太賀。沙苗たちに親し気に接してくる謎めいた女性・足立役には木竜麻生。足立の秘密が明かされた時、運命の歯車が狂い出す……。 監督は、東京藝術大学大学院で諏訪敦彦、黒沢清らに師事し、修了制作「小さな声で囁いて」(18)がマルセイユ国際映画祭、全州国際映画祭などに出品された新鋭・山本英。脚本のイ・ナウォンと共に長年あたため、第21回東京フィルメックスでNew Director Awardを受賞した企画を映画化した。 〈コメント〉 橋本愛 監督からいただいたお手紙と、ナウォンさんの脚本を初めて読んだとき、 この映画を私に委ねようと思ってくださったことに、喜びで胸がいっぱいになりました。 この映画に出会えたこと、スタッフキャストのみんなに出会えたこと、かけがえのない日々を過ごせたことは、生涯の宝物です。 釜山国際映画祭、おめでとうございます。 観客の皆さんがどのように受け取ってくださるのか、すごく楽しみです。 仲野太賀 「熱のあとに」が釜山国際映画祭でお披露目できる事、非常に嬉しく思います。 オファーを頂いた時、あまりにも強烈な脚本に驚きました。 この作品がどんなカタチで映画になるのか、ページを捲るたびに興奮したのを覚えています。振り返ってみたら2週間ほどの短い撮影期間でしたが、山本英監督をはじめとする映画を愛するスタッフ、そして主演の橋本さん、木竜さんとの映画作りはあまりにも豊かで、僕にとってかけがえのない作品になりました。 木竜麻生 映画「熱のあとに」釜山国際映画祭出品おめでとうございます。 山本英監督の初長編監督作品を、監督をはじめ今回のキャスト、スタッフの皆さんと多くの時間を共有しながら撮影に臨みました。 濃密で、心地いい温度と緊張感のある、そして学びのある時間でした。 映画が皆さんに届くこと、とても嬉しく思います。 山本英監督 愛すること、生きること。 この二つが一直線に繋がって密接に関わり合う。そんな燃え盛る激情のような愛を映画にしたい、その一心で長い時間をかけて紡いできた作品です。 社会や他者など関係なく、それら全てを敵に回したとしても自分の信じる愛を守り通そうとする沙苗の姿に、私は見果てぬ夢を託したのかもしれません。 自分にとって『熱のあとに』は撮らなくては前に進めなかった映画です。 共に歩んでくださったキャスト、スタッフの皆様に心より感謝致します。 「熱のあとに」 出演:橋本愛、仲野太賀、木竜麻生 監督:山本英 脚本:イ・ナウォン プロデューサー:山本晃久 製作:ねこじゃらし、ビターズ・エンド、日月舎 制作プロダクション:日月舎 配給:ビターズ・エンド 英題:After the Fever ©2024 Nekojarashi/BittersEnd/Hitsukisya