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スペインのカタルーニャを舞台に、伝統的な家族経営の桃農園が、ソーラーパネルに取って代わられるという世界中で起こっている自然と人間の問題を描き、ベルリン国際映画祭にて金熊賞に輝いたカルラ・シモン監督の長編第2作「太陽と桃の歌」。その家族の仲睦まじい姿や農園で働く日常を切り取った場面写真が解禁となった。 3世代にわたって桃農園を営む10人を越える大家族のソレ家が、家族総出で桃の収穫をし、休日はみんなで食卓を囲み遊ぶ。スペインのソーセージ『ロンガニーサ』やカタツムリを焼き上げる郷土料理を囲み、庭のプールを楽しんだり寝室で思い思いにくつろぐ子どもたちの姿に、固い絆で結ばれたソレ家の生活が垣間見える。 そんな彼らがさらされる『ジェントリフィケーション』と呼ばれる環境プロジェクトが伝統的な農地に犠牲を強いる問題や、大手卸売業者の買い叩きによる農家の『適正価格』の訴えを美化することなく慈しむ視点で描いている。急激な時代の変化に晒される家族の絆を通して、世界の未来を問いかける──こんな時代を生きるための希望をくれる、今必見のヒューマンドラマだ。 Story スペイン・カタルーニャで、3世代に渡る大家族で桃農園を営むソレ家。例年通り収穫を迎えようとした時、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう迫られる。桃の木を伐採して、代わりにソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。父親は激怒するが、妻と妹夫婦はパネルの管理をすれば「楽に稼げる」という囁きに心を動かされる。賭け事をしようとする祖父、取り付く島のない父、資金稼ぎに畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、てんでバラバラに桃園の危機を何とかしようとするが、大げんかが勃発。一家に大きな亀裂が入ったまま最後の収穫が始まろうとしていた──。 「太陽と桃の歌」 監督・脚本:カルラ・シモン 出演:ジョゼ・アバッド、ジョルディ・ プジョル・ ドルセ、アンナ・ オティン 2022年/スペイン・イタリア /カタルーニャ語/カラー/ヴィスタ/5.1ch/121分/原題:ALCARRÀS/日本語字幕:草刈かおり 後援:スペイン大使館 インスティトゥト・セルバンテス東京 配給:東京テアトル © 2022 AVALON PC / ELASTICA FILMS / VILAÜT FILMS / KINO PRODUZIONI / ALCARRÀS FILM AI
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三船敏郎×チャールズ・ブロンソン×アラン・ドロン「レッド・サン」が4Kリバイバル
2024年11月18日三船敏郎とチャールズ・ブロンソンとアラン・ドロンが豪華共演し、「007」シリーズのテレンス・ヤングが監督を務めた異色の西部劇「レッド・サン」(1971)が、4Kデジタルリマスター版となって2025年1月3日(金)よりシネマート新宿、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開される。メインビジュアルが到着した。 1870年のアメリカ西部。強盗団のリンクと相棒のゴーシュは列車を襲い、輸送されていた金貨を強奪する。さらにゴーシュは、日米修好任務のために乗車していた日本大使一行より宝刀も盗み、邪魔になったリンクを爆死させようと計る。7日以内に宝刀を取り戻すよう命じられた武士の黒田重兵衛は、かろうじて助かったリンクと手を組み、ゴーシュを追跡するが……。 武士道精神を体現する黒田重兵衛役を三船敏郎、黒田と奇妙な友情を育む豪快な強盗のリンク役をチャールズ・ブロンソン、リンクを裏切るクールな悪人ゴーシュ役をアラン・ドロンが務め、初代ボンドガールのウルスラ・アンドレスも出演。撮影は「美女と野獣」(46)「ローマの休日」(53)「ベルリン・天使の詩」(87)のアンリ・アルカン、音楽は「アラビアのロレンス」(62)「ドクトル・ジバゴ」(65)のモーリス・ジャールが手掛けている。スターの魅力あふれる娯楽大作、待望の初リバイバルだ。 「レッド・サン 4Kデジタルリマスター版」 監督:テレンス・ヤング 脚本:レアード・コーニッグ、ローレンス・ロマン 撮影:アンリ・アルカン 音楽:モーリス・ジャール 出演:三船敏郎、チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロン、ウルスラ・アンドレス 1971年/フランス ・ イタリア ・ スペイン/116分 仏題:SOLEIL ROUGE 英題:RED SUN 提供:マーメイドフィルム 配給:コピアポア・フィルム © 1971 STUDIOCANAL - Oceania Produzioni Internazionali Cinematografiche S.R.L. - Diagonal Films 公式サイト:redsun4k.jp -
「オオカミの家」の鬼才レオン&コシーニャが新たに放つ奇譚「ハイパーボリア人」
2024年11月18日「オオカミの家」のレオン&コシーニャ監督が長編第2作として、チリの現代史やナチス・ドイツをモチーフに虚実入り混じる不思議な世界を紡いだ「ハイパーボリア人」が、2025年2月8日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。 女優で臨床心理学者のアントーニア(アント)・ギーセンは、謎の幻聴に悩むゲーム好きの患者の訪問を受ける。その話を友人の映画監督レオン&コシーニャにすると、二人はその幻聴が実在したチリの外交官にして詩人、そしてヒトラー信奉者だったミゲル・セラーノの言葉であると気づき、これをもとにアントの主演映画を撮ろうと提案。言われるがまま、セラーノの人生を振り返る映画を撮り始めたアントだったが、いつしか謎の階層に迷い込み、チリの政治家ハイメ・グスマンから、国を揺るがすほどの脅威が記録された映画フィルムを探すよう命じられる。カギとなる名前は“メタルヘッド”。アントは探索に乗り出すが、危機が待ち受けていた……。 〈ハイパーボリア人〉とはギリシア神話やH・P・ラヴクラフトらが創作したクトゥルフ神話に登場する架空の民族だが、本作では太古の昔に宇宙からやってきて地球を支配した半神の巨人たちと説明され、チリとの驚くべき関係が語られる。 実在した親ナチ文化人ミゲル・セラーノや政治家ハイメ・グスマンが登場し、さらに俳優アントーニア・ギーセンやレオン&コシーニャ監督が実名で出演することで、現実と虚構、過去と現在の境界は不確かなものに。そして、20世紀初頭にトリック撮影で摩訶不思議な映像世界を生んだフランスのジョルジュ・メリエスやスペインのセグンド・デ・チョーモンをリスペクトするレオン&コシーニャだけに、実写、影絵、アニメ、人形、16ミリフィルム、ビデオなどさまざまな表現が飛び出すのも特徴。 前作同様、美術館で来場者に制作プロセスを見せながら撮影するスタイルで、背景や人形は多くの若者とのワークショップで作られた。監督たちは「何かを決断する、ものを作り上げるといったことに関する困難にまつわる作品でもある」と語っている。 映画は第77回カンヌ国際映画祭の監督週間でワールドプレミアを迎え、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭や第41回ミュンヘン国際映画祭でも上映。「没入体験型の野心的で実験的なサイコドラマ」(screendaily)、「政治的健忘症に警鐘を鳴らす痛烈な作品」(The Film Stage)などと評された。 なお、レオン&コシーニャが“描き”アニメーションにより、ピノチェト軍事政権下で行方不明になった未成年者たちを追悼した短編「名前のノート」も同時上映される。併せて注目したい。 「ハイパーボリア人」 監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ 脚本:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ、アレハンドラ・モファット 出演:アントーニア・ギーセン 2024年/チリ/スペイン語・ドイツ語/71分/カラー/1.85:1/5.1ch 原題:Los Hiperbóreos 字幕翻訳:草刈かおり © Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films 「名前のノート」 監督:クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ 脚本:アレハンドラ・モファット、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ 2023年/チリ/スペイン語/8分/カラー/1.85:1 原題:Cuaderno de Nombres 字幕翻訳:草刈かおり © Leon & Cociña Films, Globo Rojo Films 字幕協力:ひろしまアニメーションシーズン 配給:ザジフィルムズ、WOWOWプラス 公式サイト:https://www.zaziefilms.com/loshiperboreos/ -
「グレイテスト・ショーマン」のマイケル・グレイシー監督が、1990年代に一世を風靡したイギリスのポップスター、ロビー・ウィリアムスの軌跡を描いたミュージカル・エンタテインメント「BETTER MAN/ベター・マン」が、2025年3月28日(金)より全国で公開される。 1990年にボーイズグループ〈テイク・ザット〉のメンバーとしてデビューし、その後ソロアーティストとなって世界的な成功を収めたロビー・ウィリアムス。彼の葛藤と成長を、音楽業界の狂おしさとともに描き出す。 タイトルはウィリアムスの代表曲の一つ『Better Man』に由来する。ミュージカル映画の概念を覆す大胆な映像表現と普遍的なヒューマンドラマを融合させ、感動の高みへ導く注目作だ。 「BETTER MAN/ベター・マン」 監督:マイケル・グレイシー 出演:ロビー・ウィリアムス 原題:「BETTER MAN」 配給:東和ピクチャーズ ©2024 Better Man AU Pty Ltd. All rights reserved.
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ADHD の少女シャオシャオと、彼女を取り巻く人々を繊細かつ現実的に描き出したヒューマンドラマ、「トラブル・ガール」(原題:小曉)が、2025年1月17日(金)よりシネマート新宿他にて公開することが決定。新鋭ジン・ジアフア監督コメント、予告編が解禁された。 主演に抜擢されたのは、「アメリカから来た少女」のオードリー・リン。その母親を演じたのは、「悲しみより、もっと悲しい物語」のアイヴィー・チェン。そして、担任の英語教師ポールを、テレンス・ラウが演じる。 本作は、第60 回金馬奨で6 部門にノミネートされ、オードリー・リンが歴代最年少の12歳で最優秀主演女優賞に輝いたほか、第26 回台北映画祭で最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞を受賞等、各国の映画祭で注目を集めた話題作だ。 〈ジン・ジアフア監督 コメント〉 こんにちは。『小曉』の監督のジン・ジアフアです。 小曉が映画館で日本の皆さんとお会いできるようになり、とても嬉しいです。 小曉は少し気性が荒い子で、彼女が経験していることは、私たちが想像するような幼少期とは異なります。現代の子どもたちに目を向けて、映画館へ来ていただけると嬉しいです。ありがとうございます。 https://youtu.be/KdyHZTBweqg Story 自分だけの世界を持ち、日々を生きる少女、シャオシャオ。学校では、孤立しクラスメートからいじめを受けている。家では、母親から厄介者扱いされ、海外で働く父親は不在がちで、身近な存在でありながら他人のよう。そんな彼女の感情を理解し和らげてくれるのは、担任のポール先生だけだった。 しかし、ある嵐の日、彼女は母親とポールが不倫していることを知ってしまう。シャオシャオは困惑しながらも、複雑な関係に適応しようとするが── 「トラブル・ガール」 監督・脚本:ジン・ジアフア 出演:アイヴィー・チェン、テレンス・ラウ、オードリー・リン 2023 年/台湾/ビスタ/5.1ch/103 分/中国語、英語/原題:小曉/字幕:古川 裕/字幕協力: 大阪アジアン映画祭/配給:ライツキューブ ©2023 寓言工作室 華文創 華映娛樂 得利影視 影響原創 承達投資