はから始まるものでの検索結果

作品情報
条件「はから始まるもの」の作品 5182件)

人物
「はから始まるもの」を人物名に含む検索結果 8285件)

記事
「はから始まるもの」の検索結果 50件)

  • [caption id="attachment_32976" align="aligncenter" width="1024"] 「晩春 4Kデジタル修復版」 ©1949/2015 松竹株式会社[/caption] 今年12月生誕120年を迎え、先ごろ開催された東京国際映画祭をはじめ、世界の映画祭で特集上映が組まれている、日本映画を代表する巨匠・小津安二郎監督。その彼が脚本家・野田高梧との初共同脚本で、戦後小津映画の〝女神〞となった原節子を初めてヒロインに起用した監督第42作が「晩春」(49)である。婚期を逃しかけている娘が気になる大学教授の父親と、母親を失って父を独りにしておけないと思い続ける娘。父娘の触れ合いを描き、小津監督による戦後の家族映画の基本ラインを築いた名篇だ。   作品が作られた49年、日本はまだ第二次世界大戦後の混乱期で、同年に黒澤明監督は三船敏郎扮する新米刑事が闇市をうろつく「野良犬」(49)を作っていた。あでやかな着物姿の女性たちが集う茶会に始まり、後半では主人公の父親が友人に京都の茶懐石の老舗『瓢亭』で飯でも食おうという「晩春」は、そんな時代のリアルさとは対極にある映画。だが逆に小津監督は時代と隔絶することで、静謐で穏やかな生活空間の中に、人間そのものだけを写し取ってみせた。娘を結婚させるために、自分も再婚するつもりだと嘘をつく笠智衆ふんする父。父が再婚相手に挙げた女性(三宅邦子)を見かけ、激しく嫉妬の念に駆られる娘の原節子。父娘の絡み合う想いが、シンプルなセリフと計算しつくされた映像表現の中に描出されている。なお、「晩春」は4Kデジタル修復版での放送となる。   [caption id="attachment_32975" align="aligncenter" width="1024"] 「瀬戸内少年野球団」 © YOUの会[/caption] その小津監督の「東京暮色」(57)に、助監督として就いたことがあるのが篠田正浩監督。彼の代表作の一つ「瀬戸内少年野球団」(84)も登場する。これは第二次世界大戦終戦直後の淡路島を舞台に、戦時中とはすべての価値観が逆転した当時の日本を、島に住む少年たちの目から描いた、阿久悠の小説の映画化。この島に、やがて戦犯として軍事裁判で裁かれる可能性のある元提督(伊丹十三)と娘の武女がやってくる。武女に一目惚れした小学5年の優等生・竜太とガキ大将のバラケツは、進駐軍から元提督と武女を守ろうと決意する。一方で竜太たちの担任・駒子先生は、夫が戦地から帰ってこないために実家で肩身が狭く、そのすきを狙う夫の弟・鉄夫から激しく言い寄られて苦悩している。このアメリカ、そして古い日本の村社会による抑圧から逃れるため、竜太や駒子先生は野球を始めることにする。ラストに彼らの野球チームはアメリカ軍チームと試合をするが、移ろいゆく時代に対する登場人物の思いを、この試合に凝縮させた田村孟の脚本が見事。またこれは駒子先生を演じた伝説の女優・夏目雅子の遺作で、後に〝世界のケン・ワタナベ〞になる渡辺謙が駒子を愛する義弟・鉄夫を演じた、彼の映画デビュー作でもある。   [caption id="attachment_32977" align="aligncenter" width="703"] 「回路」© KADOKAWA 日本テレビ 博報堂 IMAGICA 2001[/caption] その渡辺謙と同様、世界的にも評価が高い監督が黒沢清。今回放送する「回路」( 01 )は、カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞している。当時は電話回線を使っていたインターネットの回路によって人間界と幽霊の世界が結ばれ、人間が次々に消えていく恐怖を描いている。ホラーと来たるべきデジタル社会への不安を融合させ、時代を先取りした黒沢監督の才気あふれる一本だ。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 (「キネマ旬報」2023年12月号より転載) BS松竹東急 BS260ch/全国無料放送のBSチャンネル ※よる8銀座シネマは『一番身近な映画館』、土曜ゴールデンシアターは『魂をゆさぶる映画』をコンセプトにノーカット、完全無料で年間300本以上の映画を放送。 ■12/8[金] 夜8時 「瀬戸内少年野球団」 監督:篠田正浩 出演:夏目雅子、郷ひろみ、伊丹十三、岩下志麻ほか ■12/19[火] 夜8時 「回路」 監督:黒沢清 出演:加藤晴彦、麻生久美子、小雪ほか ■12/12[火] 夜8時 「晩春 4Kデジタル修復版」 監督:小津安二郎 出演:笠智衆、原節子、月丘夢路、杉村春子ほか 詳細はこちら:https://www.shochiku-tokyu.co.jp/special/eiga/  
  •   最強ゴーストの出現により、全世界が氷結。ゴーストバスターズは奪われた夏を取り戻せるか──。40周年を迎える大ヒットシリーズの新作「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」が、3月29日(金)より日米同時公開。おなじみのマークが“凍りつく”ティザービジュアルが到着した。     真夏のニューヨーク。賑わうビーチへ沖合より氷柱群が猛進し、陸地をも侵食して街は一瞬で氷河期さながらに凍結する。人々をゴーストから守る〈ゴーストバスターズ〉のスペングラー家は、すべてを凍らせる〈デス・チル〉のパワーを持った史上最強ゴーストが元凶だと突き止めるが……。 監督・脚本は「モンスター・ハウス」(06)「ポルターガイスト」(15)のギル・キーナン。製作・脚本は前作「ゴーストバスターズ/アフターライフ」(21)で監督・脚本を担った名手であり、シリーズを生んだ故アイヴァン・ライトマン監督の息子であるジェイソン・ライトマン。 キャストは前作のポール・ラッド、マッケナ・グレイス、フィン・ウルフハード、キャリー・クーンから、元祖メンバーのビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソンまで、新旧オールスターが勢揃い。さらにクセのありそうなニューフェイスも参戦する。前代未聞のゴースト退治に注目だ。     「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」 監督:ギル・キーナン 製作:ジェイソン・ライトマン 脚本:ジェイソン・ライトマン、ギル・キーナン 出演:ポール・ラッド、キャリー・クーン、フィン・ウルフハード、マッケナ・グレイス、クメイル・ナンジアニ、セレステ・オコナー、ローガン・キム、ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン、アニー・ポッツ 原題:GHOSTBUSTERS: FROZEN EMPIRE 公式サイト:https://www.ghostbusters.jp
  •   「三池~終わらない炭鉱(やま)の物語」(2005)「作兵衛さんと日本を掘る」(2018)など炭鉱に関わる人々を追ってきた熊谷博子監督が、5年ぶりの新作としてハンセン病の元患者に密着したドキュメンタリー「かづゑ的」が、3月2日(土)よりポレポレ東中野ほかで全国順次公開。メインビジュアルと特報が到着した。     瀬戸内海にある国立ハンセン病療養所〈長島愛生園〉に10歳で入所し、約80年ずっと島で生きてきた宮﨑かづゑさん。病気の影響で手の指や足を切断、視力もほとんど残っていない。それでも買い物も料理も、周囲の手を借りながら自らこなす。 「本当のらい患者の感情、飾っていない患者生活を残したいんです。らいだけに負けてなんかいませんよ」と力強く語るかづゑさん。他の患者にいじめられ、つらかった子ども時代。家族の愛情とたくさんの愛読書が、絶望の淵から引き上げてくれた。そして夫となる孝行さんと出会い、海沿いの夫婦寮で自然とともに暮らしてきた。 かづゑさんはいつも新しいことに挑戦している。そしてどこか可愛いらしい。76歳でパソコンを覚え、84歳で初の著書『長い道』(みすず書房)を出版。類まれな表現力で日常を瑞々しく綴った同書は、版を重ねている。90代半ばになったかづゑさんは言う。「できるんよ、やろうと思えば」   https://www.youtube.com/watch?v=N7lc9sDhRhs   熊谷博子監督メッセージ 宮﨑かづゑさんは、私が初めて会ったハンセン病の元患者さん(回復者)でした。 信頼する知人に、会わせたい人がいるからと、半ば強引に長島愛生園に連れていかれました。10歳からハンセン病療養所で生活している、という人に。その日々の暮らしを描いた著書「長い道」を会う前に読み、大変心をうたれました。かづゑさんの部屋で話しながら、この人生を撮って残しておかねばと心に決め、2016年から愛生園に通いはじめました。それから8年間、私たちはカメラとマイクを携えて、かづゑさんの人生に伴走することになりました。この映画はハンセン病を背景にしていますが、決してハンセン病だけの映画ではありません。人間にとって普遍的なことを描いたつもりです。         「かづゑ的」 監督:熊谷博子 ナレーション:斉藤とも子 撮影:中島広城 録音:奥井義哉 助監督:土井かやの 編集:大橋富代 映像技術:柳生俊一 整音:小長谷啓太 音楽:黒田京子 宣伝美術:安倍大智 配給協力:ポレポレ東中野 宣伝:きろくびと 製作・配給:オフィス熊谷 2023年/日本/DCP/119分 ©Office Kumagai 2023 公式サイト:beingkazue.com
  • パリュスあや子による第14回小説現代長編新人賞受賞作を、熊澤尚人監督が上野樹里主演、林 遣都共演で映画化した「隣人X -疑惑の彼女-」(12月1日公開)。これは人間の姿をそっくりコピーして暮らす〈惑星難民X〉と人間が共存している日本を舞台に、Xを見つけ出そうとする週刊誌記者・笹と、X疑惑のある女性・良子が織りなすミステリーロマンスである。 〈惑星難民X〉は誰か。その容疑者と記者との恋 紛争のため故郷を追われた惑星難民Xは、人間に擬態化できる能力を持ち、人々はXの存在に不安を感じている。そこで週刊誌は誰がXかを特定するため、特集記事を組むことにする。笹(林 遣都)はこのネタで名を上げようと編集長に自分を売り込み、X疑惑のかかる者の一人、良子(上野樹里)に接近していく。最初は記事のため彼女に近づいた笹だが、やがて良子に愛情を感じ、はじめは笹を警戒していた良子も彼を受け入れるようになって、二人は恋人関係になっていく。 上野樹里と林 遣都が、主人公のカップルを好演! ポイントになるのは良子との仲が深まるほどに、笹の中に芽生える罪悪感。一方で彼は記者として成功したいという野望を持ち、介護施設にいる祖母のために金を稼ぐ必要もあって、良子と本音で向き合えない。嘘をつきながら彼女への愛との間で苦悩する笹を、林 遣都が絶妙に演じている。 対する良子は有名国立大学を卒業後、大手企業を数年で退職。コンビニと宝くじ売り場のバイトを10年も続けていて、あまり人と交流を持たない“おひとり様”の生活を送る女性である。その孤立したライフスタイルがX疑惑の要因にもなったのだが、良子自身は今の生活に不満を感じている節はない。シンプルな暮らしぶりの中に、自らの幸福を見つけようとする人物を描くということでは、ヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」(12月22日公開)における、毎日決まったサイクルで生活する、公衆トイレの清掃仕事をして暮らす役所広司扮する主人公も同様である。余計なものを削ぎ落して自分の身の丈に合った生活をするという考え方は、情報過多な現代社会に対する反動として注目されているのかもしれない。その静かに生きる良子を、上野樹里が説得力を持って演じている。彼女はテレビの『のだめカンタービレ』(09~10)のようなキャラが際立つ役もいいが、最近では『監察医 朝顔』(19~21)のように、演じる人間の温かみを自然に感じさせる役も得意。7年ぶりの主演作となったこの映画では、そんな彼女の人間的な魅力がよく出ている。 『移民・難民』問題を、SFを通して大胆な設定で描く異色作 〈惑星難民X〉というSF的な設定はあるものの、原作者が作品に込めたのは結婚してフランスに移住した時に日本人の自分が実感した、『移民・難民』の問題だという。ここではXに対する無意識の差別と見えない偏見が増幅していき、笹に代表されるマスコミによる報道の暴力が、X疑惑のかかる者を追いつめていく様が描かれる。そのため嶋田久作演じる編集長やバカリズム扮するベテラン編集者など、笹をたきつけて圧力をかけて来る雑誌編集者は、かなりカリカチュアされた人物造形になっている。このマスコミの描き方に疑問を感じる部分はあるが、Xの存在を通して『移民・難民』問題に関して、映画を観て何かを感じる日本人は多いのではないか。 その直接的な例として、良子と同じコンビニで働く台湾からの留学生レン(ファン・ペイチャ)が、やはりX疑惑のかかる者で登場する。日本語がうまくしゃべれず、もうひとつのバイト先である居酒屋でも客から冷たくあしらわれる彼女は、Xであるかどうか以前に、日本の中に居場所を見つけられない存在。その彼女に野村周平扮するバンドマンが優しく接して、ふたりの距離が接近していく様が、サブエピソードとして登場する。社会と最低限の繋がりしか持たない“おひとり様”の良子と、日本の中では浮いた存在になる留学生のレン。X疑惑のかかる彼女たちは、特別な人間ではない。だが彼女たちを生きづらくしている差別や偏見と、我々はどう向き合えばいいのか。映画では笹やバンドマンの愛が、そこを突破する一つの鍵になっていく。笹の場合はマスコミ側の人間でもあるので、良子に対してマイナスの影響も及ぼすのだが。勿論最終的に、Xの正体に関してもある答えが示される。これはラブストーリー、SF、社会問題、ミステリーなど、様々なジャンルをミックスさせた異色作。その世界観を人間ドラマとして下支えする、上野樹里と林 遣都の好演が光る1本だ。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=Nq0QTDycBls&t=4s 「隣人X -疑惑の彼女-」 12月1日(金)より全国公開 2023年/日本/120分   監督・脚本・編集:熊澤尚人 原作:パリュスあや子「隣人X」(講談社文庫) 音楽:成田 旬 主題歌:chilldspot 「キラーワード」(PONY CANYON / RECA Records) 出演:上野樹里、林 遣都    黃姵嘉、野村周平 川瀬陽太/嶋田久作/原日出子、バカリズム、酒向 芳 配給:ハピネットファントム・スタジオ ©2023 映画 「隣人 X 疑惑の彼女 」製作委員会 © パリュスあや子/講談社 公式HP:https://happinet-phantom.com/rinjinX/  
  •   ビターな少年時代を過ごしたパティシエが、極上スイーツで奇跡を起こす──。22歳でパティスリー世界選手権のチャンピオンとなり、彗星の如くスイーツ界に現れたヤジッド・イシェムラエンの自叙伝『Un rêve d'enfant étoilé: Comment la pâtisserie lui a sauvé』を映画化した「パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜」が、3月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほかで全国公開。ポスタービジュアルが到着した。     生みの親に棄てられたヤジッド少年の楽しみは、里親のもとで手作りスイーツを食べながら団欒すること。いつしかパティシエを夢見るようになった彼は、10代でパリの高級レストランの見習いに。田舎町エペルネから180キロ離れたパリまで毎日通勤し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる親友に囲まれながら学び、活躍の場を広げていく。 ところが嫉妬した同僚の策略によりヤジッドは仕事を失い、失意のどん底に。やがて情熱で立ち直り、パティスリー世界選手権への切符を手にするが……。 ヤジッドを演じたのは、映像クリエイターとして人気を博し、TikTokで6600万人のフォロワーを持つリアド・ベライシェ。ヤジッドよりパティスリー創作を伝授されながら役作りに励み、初主演を果たした。監督はこれが初長編のセバスティアン・テュラール。 フォークを刺すとパリっと割れてクリームがとろけ出す〈パリ・ブレスト〉、チョコレートでコーティングしたさくらんぼ型の〈フォレ・ノワール〉など、ヤジッドが監修したデザートも見どころ。感動の実録劇を味わいたい。   「パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜」 監督:セバスチャン・テュラール 脚本:セドリック・イド 出演:リアド・ベライシュ、ルブナ・アビダル、クリスティーヌ・シティ、パトリック・ダスマサオ、フェニックス・ブロサール、リカ・ミナモト 2023年/フランス/フランス語/110分/5.1ch/カラー 配給:ハーク 配給協力:FLICKK 後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ、日本スイーツ協会 ©︎DACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinéma 公式サイト:hark3.com/parisbrest

今日は映画何の日?

注目記事