記事
「検索結果」の検索結果
(50件)
-
岩井俊二監督の新作であり、アイナ・ジ・エンド、松村北斗、黒木華、広瀬すずが共演する音楽映画「キリエのうた」が10月13日(金)より全国公開。特報とティザービジュアルが到着した。 「スワロウテイル」のCHARA、「リリイ・シュシュのすべて」のSalyuなど、歌姫とのコラボで知られる岩井俊二。その新たなミューズとなるのは、6月29日に解散するBiSHのメンバーであり、ソロとしても活動の場を広げるアイナ・ジ・エンドだ。今回、路上ミュージシャン役で映画初主演を飾り、自ら歌う詩曲を書き下ろす。 共演は「岩井監督の作品のおかげで映画が好きになった」というほど監督のファンだった松村北斗(SixTONES)、「リップヴァンウィンクルの花嫁」の黒木華、「ラストレター」の広瀬すず。企画・プロデュースは「孤狼の血」「シン・仮面ライダー」「リボルバー・リリー」の紀伊宗之。 口元を大胆に切り取ったティザービジュアルのデザインはアートディレクターの吉田ユニ、写真はフォトグラファーの濱田英明が手掛けている。 社会に翻弄されながら懸命に生きる4人は、どんな“ハーモニー”を奏でるのか、注目したい。 「キリエのうた」 原作・脚本・監督:岩井俊二 企画・プロデュース:紀伊宗之 出演:アイナ・ジ・エンド、松村北斗、黒木華、広瀬すず 制作:ロックウェルアイズ 配給:東映 ©2023 Kyrie Film Band
-
真の多様性とは?「ライフ・イズ・クライミング!」のコンビが特別授業で高校生と白熱トーク
2023年4月19日視力を失ったクライマーのコバ(小林幸一郎)と視覚ガイドの相棒ナオヤ(鈴木直也)が、アメリカで想像を超えるクライミングに挑むまでを描いたドキュメンタリー「ライフ・イズ・クライミング!」が、5月12日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほかで全国公開。《ダイバーシティの実現に向けてできること》をテーマに、ふたりが4月18日(火)に東京都立西高等学校で行った特別授業のレポートが到着した。 [caption id="attachment_24046" align="aligncenter" width="850"] ▲小林幸一郎(左)と鈴木直也(右)[/caption] 特別授業には13名の生徒や保護者が参加し、小林幸一郎(以下、小林)と鈴木直也(以下、鈴木)を拍手で迎えた。前半のトークは、映画の感想を述べ、小林と鈴木が生徒の質問に答えていく形で進行。 小林のクライミングをガイドする鈴木が「マイクを使わずに地声で意思疎通を図っているという点が印象に残った」と生徒がコメントすると、 小林は「初めてナオヤと会った時から声の“力”を感じていたわけではないんです。いくつか大会に出場する中で、自分が勝てる理由を考えるようになったんですが、自分の努力だけではあんな結果は得られなかった──あの“声”があるから、自分の出せる力を出せている、『やってやる!』という気持ちになっているということに気づきました。テクノロジーの時代ですが、人間の力がそこにはあると感じています」と説明。 続けて、真のダイバーシティを実現するには何が必要かという議論に。 生徒が「国とか地域といった境目を最初からつくらず、“隣人(となりびと)”という意識を共有していくのが大事だと思います」と述べると、 小林は「これから皆さんの時間の中で、“国籍”だったり“文化”だったり、(自分と他人を)比較するような言葉が増えていくと思います。そういう境目を表す言葉について考えることで、垣根が下がっていくと思います」と語りかけた。 また別の生徒が「ハンデがある人とない人が関わっていく中で、自分や相手にハンデがあることを認めたうえで、それを卑下したりするのではなく、他の良いところや悪いところも見て、判断して付き合っていけばいいのではないか」と思案すると、 鈴木は「障害の有無を抜きにして付き合うのはハードルが高いと感じるかもしれないけど、僕は小林幸一郎という人間を見ていて、目が見えないとは思っていません。旅をしたり、生活する上でも『目が見えないけど大丈夫?』という感じで接することってないですし、むしろ置いてっちゃいます(笑)。ただ、僕もここまで来るには様々な経験をしています。それを超えられたのはその沢山の経験があったから。みなさんもこれからいろんな経験をすると思うけど、いま話してくれたような気持ちを忘れずにいてほしいです」「楽しみたければ楽しめばいいし、ちょっと助けが必要なら、ちょっとだけ助ければ楽しめるし、あんな(不思議な形をした)岩にも立てます。その“ちょっと”がその人を幸せにするし、自分も幸せになれます」と訴えた。 ふたりの信頼関係についても意見や感想が寄せられたが、小林は「映画をご覧になった方に、ナオヤと週に何回会っているの? よく飲みに行ったりしてるの? と聞かれたりするんですけど、会っても年に10回くらいです。『理解し合う』とか『信頼し合う』というのは、会っている回数でも時間でもない、もっと違う“何か”があるんじゃないかと感じています」と明かす。 また鈴木は「みなさん、目が見えないコバちゃんがいて、目が見える僕がいて、僕がコバちゃんをガイドするというイメージでいると思いますが、僕がコバちゃんに助けてもらっているところもあるんです。一方的ではなくキャッチボールがあるからこそ旅ができるんだと思います」と付け加える。 特別授業の後半は、小林の指導により生徒たちがガイドにチャレンジするワークショップ【天才画家と助手】が行われた。生徒たちはペアを組み、目隠しした1人(天才画家)が、もう1人(助手)に情報を伝えてもらいながら、スクリーンに映った写真(クライミングする小林を撮ったもの)をデッサンしていく。 生徒たちは、目の見えない状態で描くこと、そして伝えることの難しさを実感した様子。「フライドチキンみたいな形の岩が……」など、説明を工夫して奮闘する。 体験後、生徒たちは「実際に描くとなると、直線を書いても、どこにその線があるのかわからないし、『〇を描いて』と言われても『どこから?』という感じで……」「ガイドが『12時』とか『3時』などと時計の針で表すのは合理的なんだなと実感しました」などと感想を述べた。 小林は「今日、なんでこれをやってもらったか? これは『天才画家と助手』というワークショップです。でもみなさん、実際にやってみて、天才なのは目が見えない画家のはずなのに、助手は先生の手を取って、自分の目に見えるがままをそこに描かせようとしたり、目が見えていることがすべて正しいことであるかのようにふるまってしまったり、言葉にしてしまったりしませんでしたか? 人間は、目が見えないからってできないことばかりであるかのようにしてしまうものです。でも、天才画家が助手に何が見えているかを聞いて、先生が感じるがままを絵にしたものが、素晴らしいデッサンだったかもしれません。目が見えているから正しいと考えるのではなく、もっと自分が感じるがままをそのままお互いが受け止めて、自分に何ができるかを考えてもらうことが重要だと思います。それが見えない私たちと目が見えているみなさんとのコミュニケーションを活発にして、どうしたら世の中がもっと楽しくなるかということを生み出すきっかけになるんじゃないかと思います」と核心を説く。 授業の最後、鈴木は「障害のあるなしにかかわらず、いろんな人がクライミングをしています。パラクライミングというんですが、のちのち“パラ”というのをなくして、脚や手が不自由な人も、目が見えない人もひとつの“クライミング”というくくりで楽しむというのが僕らの最終的な目標です」と未来を見据えた。 そして小林は「映画を通じて『人生って楽しいよ』ということを伝えたかった。悔しい思い、悲しい思いをしたり、どうしていいかわからない壁にぶつかることもあるかもしれませんが、それも全部ひっくるめて『人生は楽しい』。僕はいつも、良いことは続きにくいけど、楽しいことは続くと思っています。良いことは、どこかに無理があったり、頑張らなきゃいけないけど、楽しいことは絶対に続きます。ほっといても楽しい気持ちがあればやりたくなります。自分の中で何が楽しいかを探し続けるような人生を追いかけてほしいと思います」と呼びかけ、会場は拍手に包まれた。 「ライフ・イズ・クライミング!」 出演:小林幸一郎、鈴木直也、西山清文、エリック・ヴァイエンマイヤー 監督:中原想吉 音楽:Chihei Hatakeyama 主題歌:MONKEY MAJIK「Amazing」 製作:インタナシヨナル映画株式会社、NPO法人モンキーマジック、サンドストーン、シンカ 配給:シンカ 2023年/日本/本編89分/5.1ch/1.90:1/UDキャスト対応 © Life Is Climbing 製作委員会 公式サイト:https://synca.jp/lifeisclimbing/ 公式Twitter:@LifeIsClimbing_ -
ジョン・カーペンターが生んだ「ハロウィン」(78)に始まり、40年後を描いた正統続編「ハロウィン」(18)、さらに「ハロウィン KILLS」(21)と続いてきた名作ホラーシリーズの最終章「ハロウィン THE END」が、4月14日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷、渋谷シネクイントほかで全国公開中。主人公ローリーを演じるジェイミー・リー・カーティスが、殺人鬼ブギーマンことマイケル・マイヤーズとの対決を振り返る特別映像が到着した。 シリーズ1作目が公開された1978年当時、ローリーとマイケルが世界中でこれほど愛されるとは想像しなかったと言うカーティス。「その人気が『ハロウィン』の核心」だと続け、「ローリーに別れを告げるのは辛い」「40年演じてきた、とても特別なの」と心境を吐露する。 彼女はマイケルについて「ローリーからすれば彼は一人の人間であり、マスクである。終わらせなければいけない存在なの。暴力は副産物として、生き残った人々に精神的な苦悩を背負わせてきた。マイケルは人間なのか、超自然的なものと捉えるか、最終的に皆は理解すると思う。彼は人間であり、人間であることを辞めなければいけないという人間だということを」とコメントしている。 ついに打たれる戦いの終止符。カーティスの集大成を見届けたい。 Story 殺人鬼ブギーマンことマイケル・マイヤーズが再びハドンフィールドを恐怖に陥れた事件から4年が経ち、街は平穏を取り戻しつつあった。マイケルの凶刃から生き延びたローリー・ストロードは、孫娘のアリソンと暮らしながら回顧録を執筆し、40年以上もマイケルに囚われ続けた人生を解放しようとしていた。しかし、暗い過去を持つ青年コーリーが、姿を消していたマイケルと遭遇したのをきっかけに、新たな恐怖の連鎖が始まる。そしてローリーは、マイケルとの決戦を決意するが……。 ©2022 UNIVERSAL STUDIOS 配給:パルコ、ユニバーサル映画 ▶︎ 殺人鬼マイケル、恐怖の最終形態へ!シリーズファイナル「ハロウィン THE END」
-
俊英・二ノ宮隆太郎監督の商業デビュー作かつ光石研12年ぶりの映画単独主演作であり、人生のターニングポイントを迎えた中年男が新たな一歩を踏み出すまでを描く「逃げきれた夢」が、第76回カンヌ国際映画祭ACID部門に出品されることが決定。合わせて二ノ宮監督、光石研、選定委員のコメントが到着した。映画の日本公開は6月9日(金)より新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国の劇場にて。 ACID部門は、1993年に芸術的な作品を支援するために映画作家たちが創設した〈インディペンデント映画普及協会(ACID)〉が運営・作品選定を行い、毎年、先鋭的な9作品を紹介している。「逃げきれた夢」は約600の応募作から選ばれ、日本映画の同部門出品は昨年の「やまぶき」(山﨑樹一郎監督)に続く2本目となる。 〈コメント〉(敬称略) 二ノ宮隆太郎監督 福岡県北九州市の黒崎の街を、光石研さんと歩かせていただいたのがこの映画の始まりでした。 そこは光石研さんが生まれ育った街で、過ごされた時間への想いが、この映画に詰まっています。 北九州オールロケの作品です。撮影時には地元の皆様に本当に支えていただきました。 尊敬するキャスト、スタッフの皆さんとご一緒できましたこと、そして素晴らしい環境で上映できることに感謝しかないです。 光石研 カンヌ映画祭、ACID部門正式出品の一報を聞き、本当に嬉しい限りです! この映画は、小さな町の小さな男の話です。 でも、例えばEUの小さな町の小さな男の話でもあるのです。 すなわち、グローバルな話です。 ヨーロッパの人々にも共感して頂けると思います。 カンヌでの上映、観て頂いた方々の反応が楽しみです。 そして、個人的には我が九州弁がカンヌに轟く快感、身震いします。 二ノ宮監督、良かったね!そして、ありがとう! ACID部門 選定委員 非常に深みのある作品。トルストイの「イワン・イリッチの死」の登場人物や設定を現代に置き換えているようで、題材こそ新しくはないが、現代に生きる男が人生の意味に向き合う姿を描いている。それはまさに現実の狭間といえる。社会情勢が異なる19世紀と時は異なるが、すべてが繊細で、非常に一般的かつ重要な問題を表現している。(リナ・ツリモヴァ) 演出、そしてシーンの構築が素晴らしい。儚さを受け入れなければならないが、そこに飛び込むと、逸品が待っている。(ヴィケン・アルメニアン) Story 北九州で定時制高校の教頭を務める末永周平。ある日、元教え子の南が働く定食屋で、支払いをせず無言で立ち去ってしまう。記憶が薄れていく症状によって、これまでのように生きられなくなってしまったようだ。待てよ、「これまで」って、そんなに素晴らしい日々だったか? 妻の彰子との仲は冷え切り、一人娘の由真は父親よりスマホ相手の方が楽しそうだ。旧友の石田との時間も、ちっとも大切にしていない。「これから」のために、「これまで」を見つめ直していく周平だが……。 ©2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ 配給:キノフィルムズ ▶︎ 俊英・二ノ宮隆太郎監督の商業デビュー作にして名優・光石研の12年ぶりの映画単独主演作。中年男が人生を見つめ直す「逃げきれた夢」
-
恋が何かも知らない、思春期のひと夏。シャルロット・ル・ボン監督「ファルコン・レイク」
2023年4月19日少年と少女のひと夏の揺らめきを描き、第75回カンヌ国際映画祭監督週間に出品、第58回シカゴ国際映画祭ゴールド・ヒューゴ(新人監督賞)を受賞したシャルロット・ル・ボンの長編監督デビュー作「ファルコン・レイク」が、8月25日(金)より渋谷シネクイントほかで全国順次公開。ティザービジュアルが到着した。なお本作は、Filmarksを運営する株式会社つみきが設立した映画レーベル〈SUNDAE〉の第1弾作品となる。 もうすぐ14歳になる少年バスティアン(ジョゼフ・アンジェル)は、母親(モニア・ショクリ)の親友ルイーズのもとでひと夏を過ごすため、家族4人でケベックの湖畔にあるコテージへ。そして自然に囲まれた日々の中、ルイーズの娘であり、メランコリックで大人びた3つ年上のクロエ(サラ・モンプチ)に惹かれていったバスティアンは、彼女を振り向かせようと幽霊が出るという湖へ泳ぎに行くが……。 『塩素の味』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞に輝いたバンド・デシネ作家、バスティアン・ヴィヴェスの『年上のひと』(訳:原正人/リイド社刊)を、俳優として「ムード・インディゴ うたかたの日々」「イヴ・サンローラン」「ザ・ウォーク」「フレッシュ」などに出演してきたシャルロット・ル・ボンのメガホンで映画化した本作。 主人公を撮影時14歳の新星ジョゼフ・アンジェル、ヒロインを約400人から選ばれたサラ・モンプチが演じ、グザヴィエ・ドラン作品の常連モニア・ショクリが主人公の母親役で出演する。 「初恋の激しさを繊細かつ感動的に表現した傑作」(Screendaily)、「残酷でありながら、繊細で美しい青春の肖像」(Ioncinema)など海外メディアも称賛。子どもから大人へと変化する人生一度のトワイライトゾーンを、16mmフィルムの親密な映像で捉えた注目作だ。 「ファルコン・レイク」 監督・脚本:シャルロット・ル・ボン 出演:ジョゼフ・アンジェル、サラ・モンプチ、モニア・ショクリ 原作:バスティアン・ヴィヴェス「年上のひと」(リイド社刊) 提供:SUNDAE 配給:パルコ 宣伝:SUNDAE 原題:Falcon Lake/2022年/カナダ、フランス/カラー/1.37:1/5.1ch/100分/PG-12/字幕翻訳:横井和子 © 2022 – CINÉFRANCE STUDIOS / 9438-1043 QUEBEC INC. / ONZECINQ / PRODUCTIONS DU CHTIMI 公式サイト:sundae-films.com/falcon-lake