あから始まるものでの検索結果
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アンテベラム
順風満帆の日々を送っていた主人公ヴェロニカは、突如として奈落の底に突き落とされる。それは外界と隔絶された極限状況下に囚われているエデンという女性をめぐるアナザーストーリー。広大なプランテーションの綿花畑で重労働を強いられているエデンは、あらゆる自由を剥奪された奴隷の身だ。理不尽な罠に絡め取られてしまうヴェロニカと、軍服姿の傲慢な白人に常に監視されているエデン。なぜ彼女たちは狙われ、監視され、捕らえられてしまったのか。彼女たちを脅かす正体とは何なのか。オリジナル脚本も手がけたジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツは、人種差別問題などに関する公共広告やドキュメンタリーを製作してきた新進監督ユニット。スリラー・ジャンルの常識を破壊する問題作が誕生した。 -
愛のくだらない
第14回田辺・弁慶映画祭で弁慶グランプリと映画.com賞をダブル受賞した人間ドラマ。テレビ局で働く玉井景は、彼氏のヨシと同棲している。頼りないヨシを置いて、景はある嘘を隠したまま家を出る。仕事で多忙を極める中、次第に周囲と歯車が狂い始める。監督は、「透明花火」の野本梢。出演は、「私は渦の底から」の藤原麻希、ななめ45°の岡安章介、「オーファンズ・ブルース」の村上由規乃。『田辺・弁慶映画祭セレクション2021』にて上映。 -
アイダよ、何処へ?
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争末期の 1995 年 7 月に起きた戦後最悪のジェノサイド(=集団虐殺)とされる「スレブレニツァの虐殺」。国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが、必死に家族を守ろうとする姿を通して、その惨劇の真実を描く衝撃のドラマ。ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争とは、1991年以降のユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国が解体する過程で起こった内乱である。6つの共和国の一つであったボスニア・ヘルツェゴヴィナ地方において、独立か否かをめぐってボシュニャク人、クロアチア人、セルビア人の3勢力が1992年から1995年まで内戦を繰り広げた。「スレブレニツァの虐殺」はセルビア人勢力のラトコ・ムラディッチに率いられたスルプスカ共和国軍が、国連指定の安全地帯であったスレブレニツァに侵攻をはじめ、7月11日に中心部を制圧。7月12日には、同地に居住していたイスラム教徒のボシュニャク人の男性すべてを絶滅の対象とし、8,000人以上が組織的に殺害された。監督は長篇デビュー作「サラエボの花」が 2006 年ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞し、世界的に注目されたヤスミラ・ジュバニッチ。続く2010年の「サラエボ、希望の街角」など、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇を描き続けている。「アイダよ、何処へ?」は2020 年ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品、2020 年ロッテルダム国際映画祭観客賞を受賞。第 74 回のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した「ノー・マンズ・ランド」(ダニス・タノヴィッチ監督作)以来 19 年ぶりにボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画として、アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。70点 -
アナザーラウンド
「偽りなき者」のトマス・ヴィンターベアとマッツ・ミケルセンが再タッグを組んだコメディ。高校教師マーティンと同僚3人は、“血中アルコール濃度を一定に保つと、仕事の効率が良くなり、想像力がみなぎる”という理論を証明するため、実験を始めるが……。共演は「THE WAVE/ザ・ウェイブ」のトマス・ボー・ラーセン、「偽りなき者」のラース・ランゼ。第93回アカデミー賞において、トマス・ヴィンターベアが監督賞にノミネートされたほか、見事、国際長編映画賞を受賞した。60点 -
あらののはて
「カメラを止めるな!」のしゅはまはるみ、「イソップの思うツボ」の藤田健彦、舞台演出家の長谷川朋史らの自主映画制作ユニット「ルネシネマ」の第2弾。高校生の風子は絵のモデルをしたときの絶頂感が忘れられない。8年後にもう一度、その感覚を取り戻そうとするが……。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で、「高校時代の自由奔放でキュートな姿と、8年前の感情をこじらせてしまった現在のイタイ姿の風子の対比がなんとも切ない」と評された主人公・風子役には、女優・ダンサー・振付家とマルチに活躍する舞木ひと美。風子をモデルに絵を描く荒野役には井筒和幸の「無頼」や、主演映画「僕たちは変わらない朝を迎える」でで注目を集める髙橋雄祐。門真国際映画祭2020で最優秀作品賞、優秀助演男優賞、優秀助演女優賞の三冠を獲得。 -
a hope of NAGASAKI 優しい人たち
今までマスコミなどで語られたことのない長崎の被爆者10名の証言を集めたドキュメンタリー。既にアーカイブが多数残され、もはや語ることのできる者はいないだろうと言われて久しい中、1年の取材の末に得た被爆者たちの証言から見えてきたものとは……。監督は「single mom 優しい家族。 a sweet family」の松本和巳。 -
アレックス STRAIGHT CUT
恋人を暴行された男の復讐を時間を遡りながら描き物議を醸した、ギャスパー・ノエ監督による2002年製作の「アレックス」を、時系列順に再編集。恋人のアレックスが無残にもレイプされ、マルキュスは友人でアレックスの元恋人であるピエールと共に犯人を捜す。モニカ・ベルッチが壮絶な暴力シーンに挑戦。一般公開に先駆け、特集『カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション・2021』クロージング兼シークレット作品として上映。 -
アウシュヴィッツ・レポート
アウシュヴィッツ強制収容所を脱走した二人の若いスロバキア系ユダヤ人のレポートによって、12万人のユダヤ人の命が救われた実話を映画化。スロバキア人のペテル・ベブヤクが監督を務め、第93回アカデミー賞国際長篇映画賞のスロバキア代表作品に選ばれた。脱走を実行する二人を、「オフィーリア 奪われた王国」のノエル・ツツォル、新人のペテル・オンドレイチカが熱演。二人を救済する赤十字職員には「ハムナプトラ」シリーズのジョン・ハナーが好演している。二人のレポートは、通称「アウシュヴィッツ・レポート」と呼ばれる「アウシュヴィッツ・プロトコル(Auschwitz Protocols)」を構成する報告書の一つで、1944年4月に、アウシュヴィッツを脱走したアルフレート・ヴェツラーとヴァルター・ローゼンベルク(後に、ルドルフ・ヴルバに改名)の二人によって、収容所の内部やガス室の詳細などをまとめたもの。このレポートによって、ハンガリーのブダペストからアウシュヴィッツへの移送が中止となり、約12万人の命を助ける結果となった。正式には、44年11月に米国戦争難民委員会から発表・出版。収容所内部の詳細が描かれていたため、戦後1945年に行われた歴史的なニュルンベルク裁判においても証拠として用いられた。 -
愛について語るときにイケダの語ること
四肢軟骨無形成症と呼ばれる障碍をおった青年、池田英彦の初主演・初監督にして遺作となった性と愛をめぐるドキュメンタリー。スキルス性胃癌ステージ4の宣告を受けた池田は生きているうちにセックスをたくさんしたいと考え、カメラを回し始めた……。イケダの身長は100センチ。「僕の本当の姿を映画にして、見せつけてやる」と考えたイケダは、20年来の親友であり、脚本家・真野勝成を巻き込み、虚実入り乱れた映画の撮影を始める。エンディングは初めからイケダの死と決まっていた。「僕が死んだら必ず映画館で上映してほしい」と言い残して、イケダは2年間の闘病後に逝去する。あとにはイケダが「作品」と呼んだ不特定多数の女性とのセックスを記録した60時間を超す映像が遺された。「相棒」「デスノート Light up the NEW world」などの脚本を手掛ける真野勝成がイケダの遺志を引き継ぎ、プロデューサーとなって映画を完成へと導く。「ナイトクルージング」「マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画」などの監督作がある佐々木誠が編集を務めた。