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幽霊をめぐるユーモラスな寓話。山科圭太監督「4つの出鱈目と幽霊について」
2023年10月18日「ホディ・リメンバー」の山科圭太監督が、幽霊の《出現》ではなく幽霊を《語る》ことに焦点を当てて4つの物語を紡いだ「4つの出鱈目と幽霊について」が、12月1日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマ K2ほかで全国順次公開。予告映像、場面写真、著名人コメントが到着した。 執筆中の小説家が街を彷徨う第1話「CAT IN THE FOG」。 姉妹が森で父親のオバケを探す第2話「SISTERʼS VIEW」。 同居人が突然、兄の幽霊になったと告げる第3話「幽霊を愛する方法」。 就活生が盲目の旅人と出会い、ある示唆を受ける第4話「むかしむかし、ある国で」。 それぞれの幽霊をめぐる語りは、時に重なりながらおぼろげに1つの世界をつくり、寓話性を伴いながら世界の在り方を仄めかす。 出演は「PLASTIC」「石がある」の小川あん、⻘山真治監督作の常連・⻫藤陽一郎、「サマーフィルムにのって」「やまぶき」の祷キララ、演劇と映画で活躍する伊東沙保、モデルや俳優として独特の存在感を放つ⻑井短など。音楽は東京塩麹の額田大志が手掛ける。 〈コメント〉 三浦哲哉(映画研究者) これはおもしろい!「......え!?」の絶妙な間に込められた機知と色気とサスぺンスに、笑いつつ大感動。 あくまで優雅かつ軽やかなタッチで、この閉塞した現代社会にいつのまにか風穴を開けている。 なんとも不思議な「山科タッチ」の大ファンになりました。4つのパートとも甲乙つけがたく、いい! 小森はるか(映像作家) あちらとこちらの境界に触れたとき、この映画の中に生きる人たちが、あぁそうなんだと、受け入れてしまうのが好きだった。 何が起きても、次の言葉は放たれ、会話は続いていく。歩むことを止めない。もっと疑いたくなるような現実を知っている人たちだから、変に驚かないのかもしれない。 どこか受け身であるがゆえのためらいのなさは、信じられるかどうかよりも、わからないまま探し続ける旅を選ぶ人たちの強さを映し出していた。 松田正隆(劇作家) 幽霊というのは、何かの怨念を抱いてそれなりの目的を持って現れて来るのだと思うけれど、この映画の幽霊には唐突感がある。 確かに、幽霊は突然なんの脈絡もなく出て来るものなのだ。しかし、前触れはあったのかもしれない。 その「前触れ」の方にこの映画は重きを置いている。前触れからの不確かなサイン。筋道としては出鱈目に思える時間の流れの中に「見えないものの出現のサイン」が混在している。 幽霊はその後にそっと顔を出しているにすぎないのだ。 小西朝子(テアトロコント キュレーター) 映画を見終わったあと、どれだけ鮮やかに頭の中に画が残っているか、またその思い出せる画が多いほど「良かったな」と思うのですが 「4つの出鱈目と幽霊について」は瞼の裏にいくつも印象的な色彩、緑に覆われた鉄格子の先のトンネルの出口、汽水域の水面などが残っています。 頭の中に残った画は、私の後日の解釈などで歪んでたり間違ってたりするかもですが、それもひとつの「幽霊」なのかもな......とこの映画にちなんで空想しました。 前原瑞樹(俳優) 心にすっと届いてくるようなそんな美しい台詞たちを、なんの気負いもなく軽やかに発している俳優さんたちの虜になりました。そんな俳優に僕もなりたいです。 次見た時には、また違う台詞がすっと届いてくるんだろうなという楽しみもあります。 「4つの出鱈目と幽霊について」 出演:小川あん、斉藤陽一郎、祷キララ、伊東沙保、吉田正幸、今野誠二郎、アイダミツル、生実慧、長井短、用松亮、森優作、奥田洋平、神田朱未、田中爽一郎、影山祐子、神谷圭介、深澤しほ、鳥島明 監督・編集・プロデューサー:山科圭太 音楽:額田大志 脚本:三宅一平、山科圭太 ラインプロデューサー:佛木雅彦 撮影・照明:倉本光佑、松島翔平、深谷祐次、山科圭太 録音・整音:坂元就 助監督:川田真理 制作:田中聡 スタイリスト:秋田百合美、7A ヘアメイク:石松英恵 宣伝美術:三宅宇太郎 助成:文化庁「ARTS for the future! 2」 製作・配給:GBGG Production 2023/日本/105 分/DCP/カラー・モノクロ/ビスタ/ステレオ ©2023 GBGG Production 公式サイト:4tsunodetarame.com -
ガザ地区の危機を受けて「ガザ 素顔の日常」再上映&緊急シンポジウム配信
2023年10月18日イスラム組織ハマスとイスラエルとの武力衝突により、パレスチナ自治区ガザ地区が深刻な危機に陥っていることを受け、10月14日(土)に映画「ガザ 素顔の日常」オンライン上映シンポジウム【ガザ地区で何が起きているのか?】が緊急開催された。 [caption id="attachment_31547" align="aligncenter" width="850"] 「ガザ 素顔の日常」 © Canada Productions Inc., Real Films Ltd.[/caption] シンポジウムには目標を遥かに上回る参加者と寄付金が集まり、開催後も視聴を希望する声が多かったため、現在アーカイブ版のチケットが販売されている(申込みはこちら。締切りは10月18日(水)20時)。 また「ガザ 素顔の日常」の再上映が各地で決定している(詳細は映画の公式サイトにて)。ぜひ注目したい。 ガザ地区訪問が世界の課題解決を目指すユナイテッドピープルの原点 21周年記念スピーチ&緊急メッセージ 「ガザ 素顔の日常」 東京23区の6割ぐらいの狭い場所にパレスチナ人約200万人が暮らすガザでは、人々が貧困に喘いでいる。イスラエルが壁で囲み封鎖したため物資は不足し、移動の自由もなく「天井のない監獄」と呼ばれる。それでも日常を力強く生きようとする人々がいる──。 監督:ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネル 配給:ユナイテッドピープル 92分/アイルランド・カナダ・ドイツ/2019年 公式サイト:https://unitedpeople.jp/gaza/ -
初共演の役所広司&菅田将暉の実在感がほとばしる「銀河鉄道の父」が描く家族愛
2023年10月18日門井慶喜の第158回直木賞受賞作を、成島出監督が役所広司主演、菅田将暉共演で映画化した「銀河鉄道の父」のBlu-ray&DVDが、11月8日に発売される。家族愛に溢れた本作の魅力を紐解いていこう。 子煩悩だった父・政次郎を通して描かれる“作家”だけではない宮沢賢治の魅力 この作品は宮沢賢治(1896~1933)の父・政次郎にスポットを当て、彼を中心に家族の目から賢治の生涯を捉えたもの。宮沢賢治と言えば『銀河鉄道の夜』を代表作とする童話作家のイメージが強いが、人造宝石の製造・販売を思いついたり、農学校で教師をしたり、芸術と農作業を両立させたユートピアを作ろうと『羅須地人協会』を設立したりと好奇心旺盛で、作家という枠だけではくくれないマルチな才能の持ち主だった。その彼を支えたのが父親の政次郎。賢治の家は祖父の代から質・古着商を営んでいて、地元の岩手県花巻市では知られた裕福な家だった。ただ賢治は貧しいものから安い金で持ち物を預かる質屋という家業が嫌いで、やがて父親に反発。また政次郎は熱心な浄土真宗の信者だったが、賢治は法華経に傾倒し、宗教的にも父と対立して、一時家を出ている。 映画では役所広司演じる政次郎と菅田将暉扮する賢治との、家業や宗教に関する対立も織り込みながら、最後まで途切れることのなかった家族愛を映し出している。さらに、この作品が異色なのは、これまで賢治を描いた映画「宮沢賢治─その愛─」(1996)や「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」(1996)で仲代達矢や渡哲也が演じた厳格な賢治の父とは違って、役所広司の政次郎が息子に無償の愛を捧げる、イクメンの元祖のような父親として描かれていること。映画の前半で赤痢に罹った6歳の賢治の看病を政次郎が買って出る場面があるが、これは事実で、彼は賢治の看護を続ける中で自分も感染してしまったという、子ども想いの優しい男であった。公開時、役所広司に話を聞いたが、彼は政次郎を一見厳格そうに見えながら、どこか隙のある人物と捉えたそうだ。家族を思う熱い心情で突っ走ってしまうことから生まれる、政次郎の隙。そこに役所は、人間らしい温かさを見出したのだ。 役所、菅田入魂の演技、絶妙なバランスのキャスティング 映画の最大の見どころは、これが初共演の役所と菅田将暉の芝居である。『家業を継げ』という政次郎に賢治が『嫌だ』と断る場面や、賢治の文学的な才能を信じて、彼に作品を書かせる原動力となった妹のトシが亡くなって、『もう自分には、物語が書けない』と泣きじゃくる賢治に、『だったら俺が宮沢賢治の一番の読者になる』と政次郎が言って励ます場面など、親子が花巻の実家で話し合う場面は、たとえそれが反発し合うところでも、二人の名優が発するセリフの裏に父子の絆を感じさせて、どれも見ごたえのあるものになっている。特に賢治の臨終シーンは、家族みんなが揃っていることこそ史実と違う映画独自の解釈だが、賢治が手帳に書き記した『雨ニモマケズ』の詩を、政次郎が暗唱するくだりが秀逸。詩の全文を、意識がもうろうとした賢治に言い聞かせる役所の演技に、賢治に注がれる政次郎の愛が凝縮されているように感じた。 賢治を演じた菅田将暉も、あらゆることに全身全霊で情熱を傾ける宮沢賢治になりきっていて、『羅須地人協会』で集まったみんなに自分が作詞・作曲した〈星めぐりの歌〉をチェロで弾き語りする場面は勿論、病気になったトシに自分が書いた物語を読み聞かせるため、必死で原稿用紙に向かって文字を書き連ねる場面など、“賢治とはこういう人だったに違いない”と思わせる実在感がある。特典映像の舞台挨拶での発言を見ると、後半で病に侵されて弱っていく場面では、ほとんど食事をとらずに実際に痩せていったことが明かされ、まさに入魂の演技を披露している。 他にも文学者としての賢治を精神的に支え続け、やがて不治の病に倒れる妹トシを演じた森七菜、夫を立てて常に一歩引いたところにいながら、家族への深い愛情をにじませる母親役の坂井真紀、政次郎とは対照的に厳格な祖父を演じた田中泯、家業を継がない兄に代わって家を守っていく弟・清六役の豊田裕大と、宮沢家の人々を演じた俳優たちが全員はまり役。政次郎をメインとしたこのホームドラマは、絶妙なバランスが取れた家族のキャスティングによって成り立っているのだ。 特典映像にはテレビ放送された特別番組も収録 また今回のBlu-rayには、多彩な特典映像が収録されている。いきものがかりの主題歌が入った特報など8種類の予告編集を始め、完成披露試写会や賢治の地元・花巻市での特別試写会、初日舞台挨拶、公開から1週間後の公開記念御礼舞台挨拶といった舞台挨拶集、岐阜県恵那市を花巻に見立てて行われた撮影風景や、花巻弁で話す台詞の難しさに苦戦する俳優たちのコメントも入ったメイキング、そして賢治の生涯や、撮影風景、出演者のコメント、宮沢清六の孫に役所広司と森七菜、成島監督が会いに行って、『雨ニモマケズ』が書かれた賢治の手帳の現物を見る場面も登場する、『特番~日本中に届けたい感動の物語』というテレビの特別番組まで、内容は盛りだくさん。中でも主要キャストが揃った舞台挨拶集には、ここでしか聞けない撮影時のエピソードも多く収録されていて興味深い。映画本編の裏側をより深く知ることができる中身の濃い特典映像になっているので、ぜひ本編と合わせて楽しんでいただきたい。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 https://youtu.be/IH4v-NT--RQ 「銀河鉄道の父」 ●11月8日(水)Blu-ray&DVD発売(レンタルDVD同時リリース) ●Blu-ray:5,280円(税込) 【特典映像】 ・予告編・SPOT集、特報(30秒)/主題歌入り特報(65秒)/予告編(30秒・60秒・120秒)、WEB SPOT(15秒)/TV SPOT(感動編15秒/コメント編15秒) ・メイキング ・舞台挨拶集(完成披露試写会、花巻特別試写会、初日、公開記念) ・映画「銀河鉄道の父」特番~日本中に届けたい感動の物語~(23分) ●DVD:4,290円(税込) 【特典映像】 ・特報(30秒)/予告編(60秒) ●2023年/日本/本編128分 ●監督:成島出 ●脚本:坂口理子 ●出演:役所広司、菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯 ●発売元:キノフィルムズ/木下グループ 販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©2022映画「銀河鉄道の父」製作委員会 -
初代相棒が復帰! ますます深みを増す『相棒season21』の魅力をひも解く
2023年10月18日国民的な人気を誇る刑事ドラマ『相棒season21』のBlu-rayとDVD-BOXが、10月18日に発売された。20年以上という長きにわたりシーズンを重ねた中でも本作はとりわけ、初代相棒が帰ってくるという、新たな節目を刻んだシーズンとして大きな話題となった。そんな人気ドラマの魅力を改めてひも解いていこう。 初代相棒・亀山薫が復帰(もちろん美和子も)! 名物キャラも続々登場 水谷豊扮する警視庁特命係の警部・杉下右京が、相棒の刑事と共に毎回難事件を解決していくこのシリーズ。今回のseason21では、初代相棒の亀山薫(寺脇康文)が14年ぶりに作品へ復帰して、大きな話題を呼んだ。冷静沈着な杉下右京と、直情型で行動的な亀山薫の“静と動”の名コンビぶりは昔のままで、『相棒』ファンにとっては必見のシーズンだ。 この作品は2000年に『土曜ワイド劇場』枠で放送された、今ではプレシーズンと呼ばれるスペシャルドラマの3作品を皮切りに、2002年10月から連続ドラマで放送を開始。プレシーズンから登場した亀山薫はseason7の第9話まで相棒を務め、その後フリージャーナリストの妻・美和子(鈴木砂羽)と共に南アジアのサルウィン共和国に移住して、子どもたちの教育支援をしていた。そこから杉下右京は、神戸尊(及川光博)、甲斐享(成宮寛貴)、冠城亘(反町隆史)と相棒が変わりながらも特命係で捜査を続けてきた。 season21の初回&第2話の「ペルソナ・ノン・グラータ」(“外交上、歓迎されない人”の意)で、亀山薫はサルウィン共和国の腐敗政治を倒した反政府運動のリーダー・アイシャ(サヘル・ローズ)に付き添いで来日。杉下右京と運命の再会を果たすことになる。だがアイシャの死にまつわる事件が発生し、右京と薫は行動を共にすることに。日本へ帰ってきた薫はこの事件をきっかけに、再び特命係で働くことになった。 再会してすぐに“あ・うん”の呼吸を取り戻した右京と薫。薫は短髪のツンツン頭とトレードマークのMA-1ジャケットも昔のままで、何かと事件に巻き込まれやすい体質も健在。第3話「逃亡者 亀山薫」では、早くも殺人事件の容疑者として追われる身となり、第8話「コイノイタミ」では、犬猿の仲である捜査一課の伊丹刑事(川原和久)のために奔走する。かつての右京との名コンビぶりもすんなりと復活してみせた。 今回のシーズンでは、薫の不在時に登場したシリーズの名物キャラクターとの関係も含めて、新たな関係性を築いていく姿が描かれる。 シリーズを彩るキャラクターでは、初回と第2話の片山雛子(木村佳乃)や鑓鞍兵衛(柄本明)、元日スペシャルの第11話「大金塊」に登場する袴田茂昭(片岡孝太郎)といった右京と因縁のある政治家たちに加え、薫の昔馴染みであるゲイバーのママ・ヒロコ(深沢敦)も第15話「薔薇と髭と菫たち」に出演。第20話と最終話の「13」には2代目相棒・神戸尊と元鑑識・米沢守(六角精児)も顔を出す。またこのエピソードでは劇場版第2作で殉職した小野田公顕(岸部一徳)の遺骨が盗まれ、その行方を右京と薫が追う展開になっている。 ゲスト俳優では、前述の第8話に伊丹刑事が恋をする女性役で映画「ドライブ・マイ・カー」(2021年)で脚光を浴びた霧島れいかが登場し、第17話「定点写真」には演技派としてさらに磨きがかかった寺田心が、女性写真家に憧れる高校生役で出演。また「サンクチュアリ─聖域─」(2023年)で脚光を浴びた一ノ瀬ワタルも第18話「悪役」に、事件の鍵を握る売れない悪役俳優を演じるなど、キャスティングの妙が楽しめる。 「いつまで続くの?」水谷豊が率直に答える特典映像も必見 『相棒』は単なる事件解決のミステリーではなく、サスペンス、社会問題、コメディなど様々な要素を持つエピソードがちりばめられているのも魅力。今回で言えば、第5話「眠る爆弾」で私立大学の研究予算不足問題に言及、第9話「丑三つのキョウコ」では都市伝説が題材になっている。異色なのは右京と薫が、大きな爆発音の発生源を探そうと奥多摩へ出かける第19話「再会」。追手にかかって、麓の村での再会を約束し二人は二手に分かれるが、右京は山中をさまよう中で“カンベ”、“トオル”、“カブラギ”という歴代相棒と同じ名前の人物たちと出会う。そして最後に再会したとき、薫が「俺が相棒でいいんですかね」と聞くと、右京は「君との再会は運命だと思っています」と答える。このエピソードは一種の幻想譚であり、二人が互いをかけがえのない相棒だと再認識する忘れ難い一編だ。 今回のBOXにはスペシャルハンドブック『特命事件ファイル』と、豪華な特典映像が収められている。中でも特典映像で見逃せないのが、「放送400回突破記念!相棒(秘)ウラ側 突撃SP」前後編。『相棒』はこのシーズンの第14話で通算400回を超えた。それを記念して自称『相棒』芸人のペナルティ・ヒデが撮影現場に潜入。前編では、いつもは見ることのできない特命係のセット細部までのレポートをはじめ、水谷豊と寺脇康文の二人へ『刑事貴族2・3』(1991~1992)で初共演したときのことから、『相棒』での再会、互いの印象、14年ぶりのコンビ復活に対する想いまでをインタビューしている。後編では最終話のクランクアップの模様に加え、ヒデが水谷豊に歴代相棒俳優4人についてディープ・インタビュー。「それぞれを色に例えるなら?」という質問で、俳優たちの個性に合わせたイメージを言う水谷の答えも興味深い。『相棒』シリーズがいつまで続くのかという、ファンなら誰でも知りたい質問にも率直に答える水谷豊の、本音トークが見逃せない特典映像である。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社 提供:ハピネット・メディアマーケティング 「相棒 season21」 ●10月18日(水)Blu-ray&DVD-BOXリリース(レンタル同日リリース) ▶Blu-ray&DVD-BOXの詳細情報はこちら 【Blu-ray BOX】 ●価格:41,800円(税込) ●封入特典:スペシャルハンドブック「特命事件ファイル21①&②」 ●特典映像:赤ペン瀧川プレゼンツ「相棒」徹底解説講座/放送400 回突破記念!相棒(秘)ウラ側 突撃SP・前編&後編/PR スポット集 【DVD-BOX Ⅰ】 ●価格:19,250円(税込) ●封入特典:スペシャルハンドブック「特命事件ファイル21①」 ●特典映像:赤ペン瀧川プレゼンツ「相棒」徹底解説講座/PR スポット集 【DVD-BOX Ⅱ】 ●価格:19,250円(税込) ●封入特典:スペシャルハンドブック「特命事件ファイル21②」 ●特典映像:放送400 回突破記念!相棒(秘)ウラ側 突撃SP・前編&後編/PR スポット集 ●2022~2023年/日本/本編約1133分 ●出演:水谷 豊、寺脇康文 ●脚本:輿水泰弘、岩下悠子、山本むつみ、瀧本智行、川﨑龍太、徳永富彦、神森万里江、森下 直、根本ノンジ、櫻井智也、光益義幸 ●監督:橋本 一、権野 元、守下敏行、内片 輝 ●音楽:池 頼広 ●エグゼクティブプロデューサー:桑田 潔(テレビ朝日) ●チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日) ●プロデューサー:髙野 渉(テレビ朝日) 西平敦郎(東映) 土田真通(東映) ●制作:テレビ朝日 東映 ●発売元:テレビ朝日 販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©2022,2023テレビ朝日・東映 -
新鋭・富名哲也監督が小松菜奈と松田龍平を主演に迎え、佐渡島を舞台に記憶のない者たちの物語を描き、第36回東京国際映画祭コンペティション部門への出品が決まった「わたくしどもは。」が2024年公開。大竹しのぶ、片岡千之助、石橋静河、田中泯、内田也哉子、森山開次、辰巳満次郎が出演し、音楽を野田洋次郎(RADWIMPS)が手掛けることが発表された。 佐渡島の金山跡地。倒れている女(小松菜奈)が目覚める。女には過去の記憶がない。女は清掃員のキイ(大竹しのぶ)に助けられ、家に運ばれる。そこにはアカとクロという女の子も暮らしている。名前を思い出せない女はミドリと名づけられ、キイと一緒に清掃員として働き始める。ミドリはそこで警備員の男(松田龍平)と出会う。男もまた名前と過去の記憶がないという。そんなミドリと男は惹かれ合っていく……。 ヴェネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクト、Biennale College Cinema 2018-2019に選ばれた企画を映画化した本作。江戸時代に戸籍を剥奪された人々《無宿人》が、佐渡島に連行され、過酷な金山労働で命を落とした実話に着想を得たと富名監督は言う。 「この社会に記録上存在していない、無宿人と無国籍者は、亡くなってもその存在は永遠に認められることがないまま、その魂は “彷徨える魂” としてこの世を漂っている。忘れ去られないためにもこれをテーマに映画を作りたかった」 「この映画の物語を支えるプロットとし、佐渡金山を象徴する二つに割れた山、道遊の割戸と呼ばれる金山が大切な役割を担っている。じっと眺めていると、その割れた裂け目はあの世とこの世を繋ぐ出入口に思えたことが映画の強いインスピレーションになった」 記憶を失った女(小松菜奈)を助ける掃除婦キイ役に大竹しのぶ、ジェンダーに悩む高校生の透役に片岡千之助、謎めいたバスガイドのムラサキ役に石橋静河、あの世とこの世の狭間の番人である館長役に田中泯、透の母親役に内田也哉子、爛れた男の役に森山開次、能楽師役に辰巳満次郎。さまざまな分野の表現者らが織り成す、神秘の物語世界に期待したい。 「わたくしどもは。」 出演:小松菜奈、松田龍平、大竹しのぶ、片岡千之助、石橋静河、田中泯、内田也哉子、森山開次、辰巳満次郎、田中椿、三島天瑠 監督・脚本・編集:富名哲也 音楽:野田洋次郎 企画・プロデュース:畠中美奈 製作・配給:テツヤトミナフィルム 配給協力:ハピネットファントム・スタジオ ©TETSUYA to MINA film 公式サイト:https://watakushidomowa.com