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命が生まれる現場で人生が交差。ベルリン映画祭で受賞「助産師たちの夜が明ける」
2024年6月6日若い助産師たちは出産に立ち会い、突きつけられる現実に驚きながら成長していく──。「愛について、ある土曜日の面会室」のレア・フェネール監督が、産科病棟での人間模様をドキュメンタリーさながらのタッチで描き出し、第73回ベルリン国際映画祭審査員特別賞やSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023観客賞などを受賞した「助産師たちの夜が明ける」が、8月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。ポスタービジュアルが到着した。 5年間の研修を終え、念願の助産師となったルイーズとソフィア。貧困、移民、死産といった妊婦のさまざまな事情や状況に接し、オーバーワークとストレスで押しつぶされそうに。それでも新たな命と出会う喜びが、同僚との結束を強めていく──。 「危険な関係」のエロイーズ・ジャンジョー、「その手に触れるまで」「チタン/TITANE」のミリエム・アケディウが出演するほか、キャストの多くに映画経験が少ないフランス国立演劇アカデミーの学生を起用。 ワークショップでキャストが助産師の話をもとに即興でシーンを作り、そこから脚本家のカトリーヌ・パイエ(「愛について、ある土曜日の面会室」「よりよき人生」「みんなのヴァカンス」)とフェネール監督が共同でシナリオを書き上げた。 ロケは6つの病院で行い、産婦とその家族、助産師の許可を得て、実際の出産シーンも撮影。俳優たちが出産や赤ん坊の蘇生など、難しい場面に立ち会うこともあったという。緊張と感動が押し寄せる、人生の交錯ドラマに注目したい。 「助産師たちの夜が明ける」 監督:レア・フェネール 脚本:カトリーヌ・パイエ、レア・フェネール 出演:エロイーズ・ジャンジョー、ミリエム・アケディウ 2023年/フランス/100分/カラー/映画祭上映タイトル:「助産師たち」 原題:Sages-femmes 英題:MIDWIVES 字幕:松岡葉子 配給:パンドラ http://pan-dora.co.jp/josanshitachi/ -
奇才ティム・バートンのダークかつ奔放なイマジネーションを世に知らしめた霊界コメディ「ビートルジュース」(1988)。その続編として、引き続きバートンがメガホンを執り、35年後のハロウィンの大騒動を描いた「ビートルジュース ビートルジュース」が、9月27日(金)より全国公開される。ビジュアルと予告編が到着した。 死後の世界で“人間怖がらせ屋”を営む、推定年齢600歳のお騒がせ者ビートルジュース。かつて結婚を迫るも叶わなかったリディアを、今も忘れられない。彼の願いはただ一つ、「人間と結婚」し、死後の世界から人間界へ移り住むことなのだ。 一方でリディアは、霊能力を活かしてテレビ番組『ゴーストハウス』の司会を務め、お茶の間の人気を博していた。しかし私生活では、一人娘アストリッドとの関係に頭を悩ませている。なぜならアストリッドは幽霊の存在を信じておらず、母親の霊能力をインチキだと思っているからだ。 そんな中、死後の世界で、身体をバラバラにされて何世紀も倉庫に封じ込められていたビートルジュースの元妻ドロレスが復活。恨みを募らせた彼女は、ビートルジュースを執拗に探す。そして迎えたハロウィンの日、アストリッドが死後の世界に囚われてしまった。救出したいリディアは、最終手段としてビートルジュースに助けを求める。 復讐に燃えるドロレス、娘を救い出したいリディア、そして今度こそリディアと結婚したいビートルジュース。ハロウィンの夜に訪れる結末とは──。 https://www.youtube.com/watch?v=KVTWPlWLKKg ビートルジュース役をマイケル・キートン、リディア役をウィノナ・ライダー、リディアの母であるデリア役をキャサリン・オハラが続投。 リディアの娘であるアストリッド役には、ティム・バートン製作総指揮&監督のNetflixシリーズ『ウェンズデー』で主演したジェナ・オルテガが抜擢された。さらに、ビートルジュースの元妻ドロレスをモニカ・ベルッチ、リディアの婚約者ローリーをジャスティン・セロー、ドロレスと共にビートルジュースを追うウルフをウィレム・デフォーが演じる。 声優・杉田智和のナレーションによる予告編からは、ティム・バートンワールドの全開ぶりが窺える。お騒がせホラーコメディに注目だ。 「ビートルジュース ビートルジュース」 監督:ティム・バートン 出演:マイケル・キートン、ウィノナ・ライダー、キャサリン・オハラ、ジャスティン・セロー、モニカ・ベルッチ、ジェナ・オルテガ、ウィレム・デフォー 配給:ワーナー・ブラザース映画 © 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved 公式サイト:beetlejuicemovie.jp
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60年以上もの統治で清王朝の全盛期を築いた第4代皇帝・康熙帝(こうきてい)。《三藩の乱》《鄭氏台湾の征服》《新しい税制度の導入》などで知られるが、それらの陰に隠れた業績《黄河の治水》にスポットを当て、圧倒的スケールで描いた時代劇が『康熙帝~大河を統べる王~』だ。 6月5日(水)のDVD-BOX1リリースと配信開始に合わせ、第1話冒頭5分に描かれた黄河の氾濫シーンの映像が公開された。 https://www.youtube.com/watch?v=joQMOca-G-U 豪雨による洪水で形相を変える黄河は“黄竜”と呼ばれたという。「黄竜の威力と破壊力、そして人と自然の戦いを表現するため、ロケーション撮影することにしました。実際、わずか1分間のシーンに丸5日かかりました」とチャン・ティン監督は語っている。 こだわりの詰まった迫力シーンとともに、波乱のドラマを楽しみたい。 Story 康煕15年、長雨により皇帝(ルオ・ジン)の願いもむなしく黄河が氾濫し、甚大な被害が発生。先頭に立って堤防を守っていた安徽巡撫の靳輔(ホァン・チーチョン)は、責任を問われて都に移送される。その途中で彼は、科挙試験のために上京していた陳潢(イン・ファン)に出会い、その才能を朝廷に伝える。 《三藩の平定》《漕運(水運)》《黄河の治水》に注力していた康煕は、清廉で実直な靳輔を河道総督に任じ、科挙試験には落第したものの治水の知識と情熱は確かな陳潢を幕僚として登用。こうして靳輔と陳潢は、利権をめぐる役人たちの汚職に翻弄されながらも、黄河の安定を目指して大工事に挑む──。 『康熙帝~大河を統べる王~』 DVD-BOX1 6月5日発売 DVD-BOX2 7月3日発売 DVD-BOX3 8月7日発売 (DVDレンタル、配信は6月5日開始) ▶︎ 詳細はこちら 出演:ルオ・ジン(羅晋)、ホァン・チーチョン(黄志忠)、イン・ファン(尹昉)、シー・メイチュアン(奚美娟)、リャン・グァンホア(梁冠華)、ゴン・レイ(公磊) 監督・脚本:チャン・ティン(張挺) 2022年/中国/全40話 発売元:ポニーキャニオン、フォーカスピクチャーズ 販売元:ポニーキャニオン © 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.
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吉永小百合&浜田光夫「純愛コンビ」 人気作5作初ブルーレイ化!
2024年6月5日[caption id="attachment_38724" align="aligncenter" width="1020"] 「大空に乾杯」[/caption] 吉永小百合の【映画女優デビュー65周年記念企画】の一つとして、「吉永小百合 日活デビュー65周年記念ブルーレイ&DVDシリーズ 『青春と純愛』」と題し、彼女の代表作品が順次リリースされる。その第1弾として吉永小百合&浜田光夫の青春映画コンビが共演した、『純愛ブルーレイボックス』が発売された。 吉永はラジオドラマ『赤胴鈴之助』(57〜59年)の子役から芸能界に入り、59年に松竹映画「朝を呼ぶ口笛」で映画デビュー。翌60年、日活に入社して本格的に女優活動を始めた。今回は15歳で初主演を務めた「ガラスの中の少女」(60年)をはじめ、石坂洋次郎の『寒い朝』を映画化した「赤い蕾と白い花」(62年)、三島由紀夫の同名小説が原作の「潮騒」(64年)、日活時代の彼女にとって最大のヒット作になった感動作「愛と死をみつめて」(64年)、旅客機のCA(当時はスチュワーデス)に扮した「大空に乾杯」(66年)の5作品が収録されている。 [caption id="attachment_38722" align="aligncenter" width="1024"] 「ガラスの中の少女」[/caption] 吉永は日活専属だった時代に79本の映画に出演したが、そのうち40本以上で共演したのが浜田光夫。吉永と浜田は純愛コンビとして1960年代、日活の青春映画で中心的な存在だった。二人は「ガラスの中の少女」で初共演したが、吉永は著書『夢一途』の中で、《バンビのように涼やかな目をした、爽やかな少年だった》と浜田の第一印象を書いている。この作品で吉永は、実年齢と同じく高校に入学したての少女を演じていて、中学時代の同級生で今は小さな工場で働く浜田に、ほのかな思いを寄せる薄幸のヒロインを鮮烈に演じた。 [caption id="attachment_38725" align="aligncenter" width="1024"] 「赤い蕾と白い花」[/caption] これで青春スターとして注目された彼女は浜田を相手役に、「赤い蕾と白い花」では互いの親を付き合わせようとする高校生を、「潮騒」では孤島を舞台に恋に落ちる海女と漁師を、「愛と死をみつめて」では難病に侵されたヒロインと彼女に寄り添う恋人を、「大空に乾杯」では新人CAと恋人の園芸大学の学生を演じ、絶妙のコンビぶりを披露した。 [caption id="attachment_38726" align="aligncenter" width="1024"] 「潮騒」[/caption] 収録された5作品は、吉永が15歳から19歳までの出演作で、女優として輝きを増していく彼女の魅力はもちろんだが、目を見張るのが浜田の達者な演技。吉永が演じるのは、自分の気持ちを相手にぶつけていくヒロインが多いが、その想いを受け止める浜田のぶれない在り様が、どの作品でも印象的。65周年企画に寄せたコメントで、吉永は《不器用な私の直球を巧みなインサイドワークで受け止めてくれた浜やん》と浜田のことを言っているが、浜田光夫という存在がいたからこそ、吉永も感情のままに生きる女性を演じられたことがよくわかる。 [caption id="attachment_38727" align="aligncenter" width="1024"] 「愛と死をみつめて」[/caption] また今回のボックスには特典として、二人の共演作の予告篇を可能な限りHDリマスター映像で収録。その数は36本にも及び、他に特報映像が8本入っている。珍しいのは浜田が失明の危機に陥って、1年後に復帰した「君は恋人」(67年)の特報。吉永をはじめ、日活の仲間が撮影所へ久々にやって来た浜田を笑顔で迎えるという内容で、渡哲也や高橋英樹、宍戸錠などスター総出演の贅沢な特報だ。 文=金澤誠 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2024年7月号より転載) 吉永小百合 日活デビュー65周年記念 ブルーレイ&DVDシリーズ『青春と純愛』 Blu-ray& DVDの詳細情報はこちら ●吉永小百合&浜田光夫『純愛ブルーレイボックス』(6枚組、約437分) 価格:28,600円(税込) 【収録作品】 「ガラスの中の少女」「愛と死をみつめて」「赤い蕾と白い花」「潮騒」「大空に乾杯」 【映像特典】 吉永小百合&浜田光夫の純愛コンビ共演作品の予告篇36作収録 【封入特典】 封入ブックレット(52P) 【仕様】 特製アウターケース、ピクチャーディスク ●発売元:日活 ●販売元:ハピネット・メディアマーケティング ©日活 -
教師が導く《食べない》健康法。その先に待つのは幸福か、破滅か──。「リトル・ジョー」(2019)のジェシカ・ハウスナー監督がミア・ワシコウスカ主演で描き、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された「クラブゼロ」が、12月6日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で公開。本ビジュアルが到着した。 名門校に赴任した栄養学の教師ノヴァク(ミア・ワシコウスカ)は、“意識的な食事”(conscious eating)を生徒たちに教える。それは「少食は健康的であり、社会の束縛から自分を解放できる」との考えに基づく食事法だ。 生徒たちはのめり込み、事態はエスカレート。保護者らが異変に気づいた時には手遅れで、生徒たちは謎めいた〈クラブゼロ〉に参加することに。そうして行き着く究極の健康法、ならびにノヴァクの目的とは──? 「全盛期のキューブリックを彷彿させる冷静な眼差し」(THE FILM VERDICT)、「毒々しいユーモアを放つ作品」(FRANCE INTER)などと評された本作。劇場公開に先駆けて〈オーストリア映画週間2024 -Our Very Eye 揺るぎなき視線〉(6月29日より開催)でも上映され、監督が登壇予定となっている。異様なるイニシエーション・スリラーに注目したい。 「クラブゼロ」 出演:ミア・ワシコウスカ 脚本・監督:ジェシカ・ハウスナー 撮影:マルティン・ゲシュラハト 2023年/オーストリア・イギリス・ドイツ・フランス・デンマーク・カタール/5.1ch/アメリカンビスタ/英語/110分/原題:CLUB ZERO/字幕翻訳:髙橋彩/配給:クロックワークス © COOP99, CLUB ZERO LTD., ESSENTIAL FILMS, PARISIENNE DE PRODUCTION, PALOMA PRODUCTIONS, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, ARTE FRANCE CINÉMA 2023 公式サイト:klockworx-v.com/clubzero/