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ロジャー・ディーキンスの関連作品 / Related Work
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エンパイア・オブ・ライト
制作年: 2022「アメリカン・ビューティ」「1917 命をかけた伝令」のサム・メンデスが、1980年代初頭のイギリスのカルチャーに敬愛をこめて贈るヒューマン・ラブストーリー。海辺の町にある映画館・エンパイア劇場で長年働いてきたヒラリーは、辛い過去によって心に闇を抱えながらも、ひとりの青年スティーヴンと出逢ったことをきっかけに、生きる希望を見出していく。主人公のヒラリーを「女王陛下のお気に入り」でアカデミー賞主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマン、スティーヴンをTVシリーズ『スモール・アックス』(20)の新鋭マイケル・ウォードが演じた。 -
1917 命をかけた伝令
制作年: 2019サム・メンデスが驚異の全編ワンカット撮影で挑んだ戦争ドラマ。第一次世界大戦。最前線にいる1600人の仲間の命を救うため、一刻も早く重要な伝令を届けよとの命令を受けた英軍兵士スコフィールドとブレイクは、数々の危険が待つ戦場へと飛び出していく。出演は「マロ―ボーン家の掟」のジョージ・マッケイ、「ブレス しあわせの呼吸」のディーン=チャールズ・チャップマン、「メリー・ポピンズ リターンズ」のコリン・ファース、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のベネディクト・カンバーバッチ。驚異的な撮影を実現した撮影監督は、「ブレードランナー2049」のロジャー・ディーキンス。88点- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
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ブレードランナー 2049
制作年: 2017リドリー・スコット監督作品「ブレードランナー」の続編。前作の30年後にあたる2049年のカリフォルニア。違法レプリカントを取り締まるブレードランナーのKは、人類の存亡に関わる巨大な陰謀と、その闇を暴く鍵となる男デッガードの存在にたどり着く。監督は、「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。出演は、「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリング、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のハリソン・フォード、「ワンダーウーマン」のロビン・ライト、「スーサイド・スクワッド」のジャレッド・レト、「スクランブル」のアナ・デ・アルマス。72点 -
ヘイル、シーザー!
制作年: 20161950年代のハリウッドを舞台に、コーエン兄弟が撮り上げたサスペンス・コメディー。史上空前のスペクタクル超大作の撮影中、主演俳優誘拐事件が発生。個性溢れるスターたちを巻き込みながら、事件解決のために“スタジオの何でも屋”が奔走する。出演は「エベレスト3D」のジョシュ・ブローリン、「トゥモローランド」のジョージ・クルーニー、「ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者」のアルデン・エーレンライク、「グランド・ブダペスト・ホテル」のレイフ・ファインズ、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のジョナ・ヒル、「LUCY ルーシー」のスカーレット・ヨハンソン、「プロミスト・ランド」のフランシス・マクドーマンド、「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」のティルダ・スウィントン、「ジュピター」のチャニング・テイタム。50点 -
ボーダーライン(2015)
制作年: 2015「灼熱の魂」でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、米墨国境の町で繰り広げられる麻薬戦争を描写。麻薬カルテル撲滅を目指すFBI捜査官が犯罪や死が当然の法無き世界に直面し倫理観を揺るがせる。アメリカとメキシコの国境の町フアレスで過酷な現実に投じられる女性捜査官を「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが、案内人を「トラフィック」でアカデミー賞助演男優賞を獲得したベニチオ・デル・トロが、特別捜査官を「ノーカントリー」のジョシュ・ブローリンが演じる。72点 -
不屈の男 アンブロークン
制作年: 2014女優アンジェリーナ・ジョリー監督第2作。第二次大戦中に日本軍捕虜となったオリンピック選手ルイ・ザンペリーニの波乱の半生を綴る。47日間にも及ぶ漂流や捕虜生活など、連続する苦難に決して屈しなかった彼が見つけたものとは……。主演は「名もなき塀の中の王」のジャック・オコンネル。ほか、彼を虐げる収容所署長を日本人ギタリストのMIYABIが、彼と共に太平洋上を漂流するキャプテンを「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」のドーナル・グリーソンが演じる。60点 -
プリズナーズ
制作年: 2013娘を誘拐された父親が、娘を取り戻そうと必死になるあまりに法を犯すクライム・サスペンス。監督は「灼熱の魂」で第83回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたドゥニ・ヴィルヌーヴ。娘を誘拐された父親を「X-MEN」シリーズや「レ・ミゼラブル」のヒュー・ジャックマンが、事件の捜査にあたる刑事を「ミッション:8ミニッツ」「ブロークバック・マウンテン」のジェイク・ギレンホールが演じている。ほか、「ダウト~あるカトリック学校で~」のヴァイオラ・デイヴィス、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のマリア・ベロ、「ルビー・スパークス」のポール・ダノらが出演。「007 スカイフォール」などを手がけたロジャー・ディーキンスが撮影を担当。82点 -
007 スカイフォール
制作年: 2012ジェームズ・ボンドの活躍を描いた007シリーズ第23作。ボンド役のダニエル・クレイグ(「ドラゴン・タトゥーの女」)は3度目の起用。3作ぶりに登場の秘密兵器開発担当者Qを演じるのは、「パフューム ある人殺しの物語」のベン・ウィショー。ボンドの敵役に「BIUTIFUL ビューティフル」のハビエル・バルデム。70点 -
TIME タイム
制作年: 2011「ロード・オブ・ウォー」のアンドリュー・ニコル監督が贈るSFサスペンス。すべての人間の成長が25歳で停止して、余命が通貨として使われるようになった世界で、ひとりの青年がその世界のシステムの謎に挑む。出演は「ソーシャル・ネットワーク」のジャスティン・ティンバーレイク、「赤ずきん」のアマンダ・セイフライド。70点 -
ダウト あるカトリック学校で
制作年: 2008カトリック学校を舞台に、ある疑惑を巡るシスターと神父の対立を描くサスペンス。「月の輝く夜に」脚本のジョン・パトリック・シャンレイが、自身の舞台戯曲を監督し映画化。出演は、「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープ、「カポーティ」のフィリップ・シーモア・ホフマン。第66回ゴールデングローブ賞4部門ノミネート。80点 -
ノーカントリー
制作年: 2007執拗なまでに標的を追いつめる殺人マシーンから狙われた人々の運命を描くハード・サスペンス。「ファーゴ」のコーエン兄弟が、コーマック・マッカーシーの原作『血と暴力の国』を脚色・監督。出演は、「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズ、「海を飛ぶ夢」のハビエル・バルデム、「アメリカン・ギャングスター」のジョシュ・ブローリンなど。第80回アカデミー賞で、作品・監督・脚色・助演男優(ハビエル・バルデム)など4部門を受賞したのをはじめ、カンヌ国際映画祭パルムドールなど、多くの映画賞を受賞した。73点 -
ジェシー・ジェームズの暗殺
制作年: 2007ロン・ハンセン著の小説に基づき、アメリカでもっとも悪名高き無法者と、彼の強盗団にいた暗殺者の私生活を丹念に描いたドラマ。監督は「チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼」(未)のアンドリュー・ドミニク。出演は「バベル」のブラッド・ピット、ケイシー・アフレック、サム・シェパードほか。第64回ヴェネチア国際映画祭優秀男優賞受賞作品。70点 -
ジャーヘッド
制作年: 2005湾岸戦争に兵士として参加した青年たちの姿を描く戦場ドラマ。監督は「ロード・トゥ・パーディション」のサム・メンデス。脚本は「ポーラー・エクスプレス」のウィリアム・ブロイルズ・ジュニア。原作はアンソニー・スオフォードの『ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白』。撮影は「ヴィレッジ」のロジャー・ディーキンス。音楽は「シンデレラマン」のトーマス・ニューマン。音楽監修は「ライフ・アクアティック」のランドール・ポスター。美術は「レディ・キラーズ」のデニス・ガスナー。編集は「コールドマウンテン」のウォルター・マーチ。衣裳は「クライシス・オブ・アメリカ」のアルバート・ウォルスキー。出演は「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」のジェイク・ギレンホール、「フライトプラン」のピーター・サースガード、「ステルス」のジェイミー・フォックス、「ボーン・スプレマシー」のクリス・クーパー、「プライド/栄光への絆」のルーカス・ブラック。68点 -
レディ・キラーズ
制作年: 2004犯罪グループと老婦人の奇妙な対決を描くサスペンス・コメディ。1955年作品「マダムと泥棒」のリメイク。監督・製作・脚本は「ディボース・ショウ」のジョエル・コーエン&イーサン・コーエン(イーサンは監督としてクレジットされるのはこれが初)。撮影も「ディボース・ショウ」のロジャー・ディーキンス。音楽も「ディボース・ショウ」のカーター・バーウェル。美術は「ビッグ・フィッシュ」のデニス・ガスナー。衣裳は「ディボース・ショウ」のメアリー・ゾフレス。出演は「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のトム・ハンクス、「9デイズ」のイルマ・P・ホール、「最’新‘絶叫計画」のマーロン・ウェイアンズ、「スパイダーマン」のJ・K・シモンズ、「ラッシュアワー」のツィ・マー、「タイタンズを忘れない」のライアン・ハーストほか。2004年カンヌ国際映画祭審査員賞受賞。 -
ヴィレッジ
制作年: 2004呪われた村に秘められた禁断の真実を描くミステリー。監督・製作・脚本は「サイン」のM・ナイト・シャマラン。撮影は「レディ・キラーズ」のロジャー・ディーキンス。音楽は「サイン」「オーシャン・オブ・ファイヤー」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術は「マッチスティック・メン」のトム・フォーデン。編集は「白いカラス」のクリストファー・テレフセン。衣裳は「サイン」「コールドマウンテン」のアン・ロス。出演は「サイン」のホアキン・フェニックス、「戦場のピアニスト」のエイリアン・ブロディ、「マップ・オブ・ザ・ワールド」のシガニー・ウィーヴァー、「天国の青い蝶」のウィリアム・ハート、これが本格的なデビューとなるブライス・ダラス・ハワード、「アダプテーション」のジュディ・グリアー、「トロイ」のブレンダン・グリーソン、「ドリーマーズ」のマイケル・ピットほか。 -
ビューティフル・マインド
制作年: 2001実在の天才数学者、ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアをモデルにした主人公の数奇な運命を描く感動作。監督・製作は「グリンチ」のロン・ハワード。脚本は「プラクティカル・マジック」のアキヴァ・ゴールズマン。原作はシルヴィア・ネイサーのノンフィクション。撮影は「オー・ブラザー!」のロジャー・ディーキンズ。音楽は「スターリングラード」のジェームズ・ホーナー。美術は「僕たちのアナ・バナナ」のウィン・P・トーマス。編集は「グリンチ」のマイク・ヒルとダン・ハンリー。衣裳は「グリンチ」のリタ・ライアック。出演は「プルーフ・オブ・ライフ」のラッセル・クロウ、「レクイエム・フォー・ドリーム」のジェニファー・コネリー、「スターリングラード」のエド・ハリス、「ドラキュリア」のクリストファー・プラマー、「インデペンデンス・デイ」のジャド・ハーシュほか。第74回アカデミー賞作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞、第59回ゴールデン・グローブ賞最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀脚本賞ほか多数受賞。50点 -
バーバー
制作年: 2001冴えない床屋の数奇な運命をスタイリッシュな映像で描いた作品。監督・脚本は「オー・ブラザー!」のジョエル・コーエン。製作・脚本は彼の実弟でずっとコンビを組むイーサン・コーエン。撮影はコーエン作品の常連でもある、「ビューティフル・マインド」のロジャー・ディーキンズ。音楽は「ロック・ユー!」のカーター・バーウェル。美術は「オー・ブラザー!」のデニス・ガスナー。出演は「バンディッツ」のビリー・ボブ・ソーントン、「あの頃ペニー・レインと」のフランシス・マクドーマンド、「オー・ブラザー!」のマイケル・バダルコ、「ザ・メキシカン」のジェームズ・ガンドルフィーニ、「天井桟敷のみだらな人々」のキャサリン・ボロウィッツ、「テイラー・オブ・パナマ」のジョン・ポリト、「ゴーストワールド」のスカーレット・ヨハンスン、「ジュエルに気をつけろ」のリチャード・ジェンキンス、「クローン」のトニー・シャルーブ、「A.I.」のアダム・アレクシ=モールほか。2001年カンヌ国際映画祭最優秀監督賞、同年ナショナル・ボード・オブ・レヴュー最優秀主演男優賞、同年ロサンゼルス映画批評家協会最優秀撮影賞ほか多数受賞。 -
オー・ブラザー!
制作年: 2000古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を基にした、アメリカ南部における囚人たちの冒険を描くコメディ。監督・脚本は「ビッグ・リボウスキ」のジョエル・コーエン。製作・脚本は彼の弟であるイーサン・コーエン。撮影はコーエン作品常連のロジャー・ディーキンス。音楽は「ムーンライト・ドライブ」のT・ボーン・バーネット。出演は「パーフェクト・ストーム」のジョージ・クルーニー、「愛のエチュード」のジョン・タトゥーロ、「シン・レッド・ライン」のティム・ブレイク・ネルソン、「彼女を見ればわかること」のホリー・ハンター、「ジュエルに気をつけろ」のジョン・グッドマン、「ミセス・サンタクロース」のチャールズ・ダーニングほか。第58回ゴールデン・グローブ賞最優秀主演男優賞、ラスヴェガス映画批評家協会最優秀撮影賞受賞。 -
ザ・ハリケーン(1999)
制作年: 1999冤罪で投獄されたボクサーの実話を描いたヒューマンドラマ。監督は「僕のボーガス」のノーマン・ジュイソン。脚本は「ワン・フロム・ザ・ハート」のアーミアン・バースタインと「告発」のダン・ゴードン。撮影は「地上より何処かで」のロジャー・ディーキンズ。音楽は「エントラップメント」のクリストファー・ヤング。出演は「ボーン・コレクター」のデンゼル・ワシントン、新人ヴィセラス・レオン・シャノン、「ペイバック」のデボラ・カーラ・アンガー、「シビル・アクション」のダン・ヘダヤほか。 -
マーシャル・ロー
制作年: 1998戒厳令が発令されたニューヨークで、国家とテロリストの対決を描くサスペンス大作。監督は「戦火の勇気」のエドワード・ズウィック。脚本はズウィックとローレンス・ライト、「リコシェ」のメノウ・メイエス。撮影は「クンドゥン」のロジャー・ディーキンズ。音楽は「交渉人」のグレアム・レヴェル。出演は「ボーン・コレクター」のデンゼル・ワシントン、「アメリカン・プレジデント」のアネット・ベニング、「シックス・センス」のブルース・ウィリスほか。80点 -
ビッグ・リボウスキ
制作年: 1998富豪の若妻の誘拐事件に巻き込まれたヒッピーくずれの中年男の珍騒動を描いた一編。「ファーゴ」のジョエル&イーサン・コーエンの監督第7作で、監督・製作をジョエル、脚本・編集(ロデリック・ジェインズ名義、本作ではイーサンの妻トリシア・クークとの共同)を弟イーサンとジェエルの共同で担当するというお決まりのスタイルは本作でも同じ。製作総指揮のティム・ビーヴァンとエリック・フェルナーのコンビ、撮影のロジャー・ディーキンズ、音楽のカーター・バーウェルはコーエン兄弟作品の常連。美術のリック・ヘインリックス(「バットマン リターンズ」)、衣裳のメアリー・ゾフレスは「ファーゴ」に続いての登板。主演は「白い嵐」のジェフ・ブリッジス。共演は「バートン・フィンク」のジョン・グッドマンとジョン・タトゥーロ、「ファーゴ」のスティーヴ・ブシェーミとピーター・ストーメア、「ブギーナイツ」のジュリアン・ムーアとフィリップ・シーモア・ホフマン、「サンタクロース」のデイヴィッド・ハドルストン、「陰謀のセオリー」のベン・ギャザラ、「トゥームストーン」のサム・エリオット、「D.N.A.」のデイヴィッド・シューリスほか多彩なキャストが顔をそろえる。70点 -
クンドゥン
制作年: 1997チベットの指導者第13世ダライ・ラマ(1935~)の成長期に焦点をあて、彼が国外亡命に至るまでの苦悩の日々を、イメージ豊かで思索に満ちた映像と音楽で綴った一大叙事詩。監督は「最後の誘惑」「カジノ」の名匠マーティン・スコセッシで、彼の監督第18作。脚本は俳優ハリソン・フォードの夫人としても知られる「E.T.」のメリッサ・マシスン。製作・共同製作は「キング・オブ・コメディ」(83)以来スコセッシと組むバーバラ・デ・フィーナ。製作総指揮はローラ・ファットリ。撮影は「ビッグ・リボウスキ」のロジャー・ディーキンズ。音楽は米国を代表する現代音楽家で「トゥルーマン・ショー」など映画音楽も手掛ける、フィリップ・グラス。編集のセルマ・スクーンメイカー、美術・衣裳のダンテ・フェレッティは「カジノ」に続く参加。出演は成人したダライ・ラマに扮するテンジン・トゥタブ・ツァロンをはじめ、全員がインド・カナダ・米国などに居住する演技未経験者および演劇学校の生徒たち。80点 -
ファーゴ
制作年: 1996雪深いアメリカの田舎町を舞台に、ほんの手違いで単純な偽装誘拐から血生臭い殺人へと発展していく犯罪事件の顛末を描いた異色作。多彩な登場人物が織り成す、滑稽で哀しい事件を通した逆説的な人間讃歌が、えも言われぬ味わいを醸し出す。監督・脚本はイーサン・コーエン、製作・脚本はジョエル・コーエンのコーエン兄弟で、彼らの第6作に当たる。スタイリッシュな犯罪ドラマというジャンル、舞台が彼らの故郷である米中西部という2点から、ビッグ・バジェットの前作「未来は今」から一転、兄弟が原点回帰を目指した作品といえる。エグゼクティヴ・プロデューサーは「デッドマン・ウォーキング」のコンビ、ティム・ビーヴァンとエリック・フェルナー。撮影は、コーエン兄弟とは「バートン・フィンク」「未来は今」に続いて組むロジャー・ディーキンス、スカンジナビア民謡をフィーチャーした音楽は、兄弟の全作に参加しているカーター・バーウェル。美術は、ディズニーのアニメーター出身で「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」でビジュアル・コンサルタントを務めたリック・ヘインリックス、編集はロデリック・ジェインズ、衣裳は「ジム・キャリーはMr.ダマー」のメアリー・ゾフレスが担当。主演は、ジョエル・コーエンの妻で「真実の行方」のフランセス・マクドーマンド。今作で96年度アカデミー主演女優賞を受賞した。共演は「デンバーに死す時」のスティーヴ・ブシェーミ、「潜望鏡を上げろ」のウィリアム・H・メイシー、スウェーデン出身の舞台俳優で「ダメージ」などの映画出演作もあるピーター・ストーメア、「ペンチャー・ワゴン」以来25年ぶりに映画に復帰したハーヴ・プレスネルほか。第49回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞受賞。96年度キネマ旬報外国映画ベストテン第4位。70点 -
戦火の勇気
制作年: 1996ハリウッドが初めて真正面から取り組む湾岸戦争を舞台に、“戦場における本当の勇気”とは何かを問うヒューマン・ドラマ。黒澤明監督の「羅生門」を思わせるミステリアスな構成、迫力の戦闘場面、キャスト陣の好演など見どころは多い。監督は南北戦争を描いた「グローリー」(アカデミー3部門受賞)や「レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い」のエドワード・ズウィック。脚本は「陽の当たる教室」のパトリック・シェーン・ダンカン。製作は「ウォーターワールド」のジョン・デイヴィス、「バラ色の選択」のデイヴィッド・T・フレンドリー、「デイライト」のジョゼフ・M・シンガー、エグゼクティヴ・プロデューサーはジョセフ・M・カラチオロとデブラ・マーティン・チェイス。撮影は「デッドマン・ウォーキング」のロジャー・ディーキンス、音楽は「アポロ13」「ブレイブハート」のジェームズ・ホーナー、美術は「ブローン・アウェイ 復讐の序曲」のジョン・グレイスマーク、編集は「グローリー」「レジェンド・オブ・フォール」でもズウィックと組んだスティーヴン・ローゼンブラム。主演は「青いドレスの女」「バーチュオシティ」のデンゼル・ワシントンと、「星に想いを」「フレンチ・キス」などロマンチック・コメディ専門のイメージを覆す、全く新しい役柄に挑んで新境地を開拓したメグ・ライアン。共演は『アクシデント』(V)のルー・ダイアモンド・フィリップス、「エスケープ」のスコット・グレン、「ペイルライダー」のマイケル・モリアーティ、「クロッカーズ」のレジーナ・テイラー、「ジェロニモ」のマット・デイモン、「ビバリーヒルズ・コップ3」のブロンソン・ピンチョット、「最高の恋人」のセス・ギリアム、「ルディ 涙のウイニング・ラン」のショーン・アスティンほか。71点 -
デッドマン・ウォーキング
制作年: 1995死刑囚とカトリックの修道女の心の交流を綴ったシリアス・ドラマ。実際に何人もの死刑囚に精神アドヴァイザーとして付き添った、シスター・ヘレン・プレイジョーン本人と、彼女の同名著書(邦訳・徳間文庫)に感銘を受けた、「依頼人」の演技派女優スーザン・サランドンがヒロインをつとめ、彼女の伴侶で「ショーシャンクの空に」などの個性派俳優ティム・ロビンスが「ボブ・ロバーツ」についで監督・脚本を手がけ、夫婦共同で映画化。サランドンは通算5度目のノミネートだった本作で、アカデミー主演女優賞をみごと受賞した。対する死刑囚には「カリートの道」のショーン・ペンが扮した。製作はロビンスと、「クロッカーズ」のジョン・キリク、「ナイト・オン・ザ・プラネット」のラッド・シモンズ、エグゼクティヴ・プロデューサーは「ボブ・ロバーツ」「未来は今」のティム・ビーヴァンとエリック・フェルナーのコンビ。撮影は「ショーシャンクの空に」のロジャー・ディーキンス。音楽はロビンスの実弟で、「ボブ・ロバーツ」のデイヴィッド・ロビンスがスコアを担当。主題歌は「フィラデルフィア」でアカデミーとグラミーの両賞を受賞したブルース・スプリングスティーンの書き下ろし、『デッドマン・ウォーキン』。劇中のエディ・ヴェダー&ヌスラット・ファティ・アリ・ハーン(2曲)、ジョニー・キャッシュ(1曲)の挿入曲も印象的。美術は「エド・ウッド」のリチャード・フーヴァー、編集は「リアリティ・バイツ」のリサ・ゼノ・チャージンで、二人は「ボブ・ロバーツ」にも参加。衣裳は「ギルバート・グレイプ」のルネ・アーリック・カルファス。共演は「ミセス・ダウト」のロバート・プロスキー、「クール・ランニング」のレイモンド・J・バリー、「フルメタル・ジャケット」「セブン」のR・リー・アーメイほか。 -
ショーシャンクの空に
制作年: 199420年近くの刑務所生活の中でもおのれを見失わず、ついには脱獄に成功した男の奇妙な逸話の数々と、その親友の囚人をめぐるヒューマン・ドラマ。ホラー小説の大家、スティーブン・キングの非ホラー小説の傑作といわれた中編『刑務所のリタ・ヘイワース』(邦訳は新潮文庫『ゴールデンボーイ』に所収)を、「フランケンシュタイン(1994)」の脚本家、フランク・ダラボンが初監督と脚色を手掛けて映画化。製作はニキ・マーヴィン、撮影は「未来は今」のロジャー・ディーキンス、音楽は「ザ・プレイヤー」のトーマス・ニューマン、美術は「ドクトル・ジバゴ」「オリバー!」で2度アカデミー賞を受賞したテレンス・マーシュがそれぞれ担当。主演は「星に想いを」のティム・ロビンスと「アウトブレイク」のモーガン・フリーマン。共演は「トレスパス」のウィリアム・サドラー、「デモリションマン」のボブ・ガントン、「ナッツ」などのベテラン、ジェームズ・ウィットモアほか。95年度キネマ旬報外国映画ベスト・ワン作品。86点 -
未来は今
制作年: 1994巨大企業の傀儡社長に仕立てられながら、愛と勇気と誠実さをもって孤軍奮闘する青年が辿った奇想天外な運命を描く、ハートフルなファンタジーロマン。デビュー作「ブラッド・シンプル」からカンヌ国際映画祭3部門受賞の「バートン・フィンク」まで、1作ごとに異なるタイプの作品を手掛けてきたジョエル&イーサンのコーエン兄弟が、フランク・キャプラ、ハワード・ホークス、プレストン・スタージェスら、往年のハリウッドの名匠監督たちを彷彿とさせる、スクリューボール・コメディ風の世界に挑戦した1作。兄弟が長年温めていた企画が「ダイ・ハード」「リーサル・ウェポン」の製作者ジョエル・シルヴァーの援助で実現、インディペンデントで活動してきた彼ら初のメジャー作品となった。冒頭と結末が繋がる物語の円環構造に象徴される円や、ビルからの落下=垂直性へのこだわりなど彼らの作風が凝縮されている点や、ストーリーテリングの妙、巨大で豪華なセット、出演者たちの好演など見どころは多い。監督はジョエル・コーエン、製作はイーサン・コーエン、エグゼクティヴ・プロデューサーはエリック・フェルナーとティム・ビーヴァン。脚本はイーサン、ジョエル、彼らが脚本に参加した「XYZマーダーズ」の盟友サム・ライミ(第2班監督も兼任)の共同。撮影は「バートン・フィンク」のロジャー・ディーキンス、音楽は「ブラッド・シンプル」以来、全作品に参加のカーター・バーウェル、美術は「ミラーズ・クロッシング」から参加のデニス・ガスナー、衣装は「赤ちゃん泥棒」から参加のリチャード・ホーナングと、コーエン作品の常連スタッフが結集。主演は「ボブ・ロバーツ」「ザ・プレイヤー」のティム・ロビンス。共演は「ルームメイト」のジェニファー・ジェイソン・リー、「ミスター&ミセス・ブリッジ」のベテラン、ポール・ニューマン、「ディック・トレイシー」のチャールズ・ダーニング、「シングルス」のジム・トゥルー、「バートン・フィンク」のジョン・マホーニーら。 -
ロング・ウォーク・ホーム
制作年: 1993アメリカの公民権運動の先駆となった実際の事件を背景に、2人の主婦が人間としての尊厳に目覚め、人種を越えた友情で結ばれるさまを描いたヒューマン・ドラマ。監督は「カントリー」「ノー・マーシイ 非情の愛」のリチャード・ピアース、脚本はジョン・コークのオリジナル。製作は「天国から来たチャンピオン」のハワード・W・コッチ・ジュニアとデーヴ・ベル。撮影はロジャー・ディーキンス、美術はブレイカー・ラッセルが担当。音楽は「メンフィス・ベル」のジョージ・フェントンで、ゴスペル・シンガーのドロシー・ラヴ・コーツの歌をフィーチャーしている(ラストで出演も)。主演は「天使にラブソングを2」のウーピー・ゴールドバーグと「JFK」のシシー・スペイセク。ナレーションは「フィラデルフィア」のメアリー・スティーンバージェン。 -
秘密の花園(1993)
制作年: 1993両親を失った孤独な少女が、封印されていた花園を蘇生させ、周囲の人々と共に生きる喜びを取り戻していく姿を描いたヒューマン・ファンタジー。監督は「僕を愛したふたつの国 ヨーロッパ・ヨーロッパ」のアニエシュカ・ホランド。製作はフレッド・フックス、フレッド・ルース、トム・ラディの共同。エグゼクティヴ・プロデューサーは「ドラキュラ(1992)」の監督、フランシス・フォード・コッポラ。「小公子」「小公女」で世界的に有名な児童文学作家フランセス・ホジスン・バーネットの同名小説をもとに、「アダムス・ファミリー」のキャロライン・トンプソンが脚本を執筆。撮影は「バートン・フィンク」のロジャー・ディーキンス。音楽はズビグニエフ・プレイスネルが担当。主演は米英両国で行われたオーディションで選ばれた3人の子役たちイギリスのテレビドラマに出演していたケイト・メイバリー、イギリスの劇団に所属し舞台やテレビで活躍していたアンドリュー・ノット、まったく演技の経験が無かったヘイドン・プラウズ。他に「天使にラブ・ソングを…」のマギー・スミス、「キャル」のジョン・リンチらが共演。90点 -
パッション・フィッシュ
制作年: 1992打ちひしがれたふたりの女性が人生の再出発を試みる姿を、アメリカ南部のケージャン文化を背景に描いたドラマ。監督・脚本・編集は「メイトワン1920」「希望の街」「フィオナの海」のジョン・セイルズ。製作は「スパニッシュ・プリズナー」のサラ・グリーン、セイルズのパートナーで作品の常連女優でもあるマギー・レンジ。製作総指揮は「ニュートン・ボーイズ」のジョン・スロス。撮影は「クンドゥン」のロジャー・ディーキンス。音楽はセイルズ作品の常連であるメイソン・デアリング。美術はダン・ビショップ、ディアンナ・フレンズ。衣裳はシンシア・フリント。出演は「メイトワン1920」「インデペンデンス・デイ」のメアリー・マクドネル、「真実の行方」のアルフレ・ウッダード、「サイモン・バーチ」のデイヴィッド・ストラサーン、「グリッドロック」(監督も)のヴォンディ・カーティス=ホール、「ため息つかせて」のアンジェラ・バセットほか。 -
バートン・フィンク
制作年: 1991ハリウッドに招かれたニューヨークの劇作家が宿泊先のホテルで出会う不思議な体験を描く、91年カンヌ国際映画祭三冠(グランプリ/監督賞/主演男優賞)に輝いた作品。監督・脚本は「ミラーズ・クロッシング」のジョエル・コーエン、製作・脚本も同作のイーサン・コーエン、エグゼクティヴ・プロデューサーは「ミラーズ・クロッシング」のベン・バレンホルツ、テッド&ジム・ペダス、ビル・ダーキン、撮影は「愛と野望のナイル」のロジャー・ディーキンス、音楽は「ドク・ハリウッド」のカーター・バーウェルが担当。80点 -
ストーミー・マンディ
制作年: 1988ニューキャッスルのウォーター・フロント再開発計画に巻き込まれた男女の愛と困惑を描くサスペンス映画。製作はナイジェル・スタフォード・クラーク、監督・脚本・音楽はマイク・フィギュス、撮影はロジャー・ディキンスが担当。出演はメラニー・グリフィス、ショーン・ビーンほか。 -
マルキ・ド・サド 第三の悪徳
制作年: 1988マルキ・ド・サド侯爵『ジュスティーヌあるいは美徳の不幸』のエロティックな映画化作品。主演は、「新・青い体験」にも出演し、英アンドリュー王子と浮き名を流したクー・スターク。 -
Hなえっちな変態SMクラブ
制作年: 1987英国のコメディ集団“モンティ・パイソン”のテリー・ジョーンズが監督を務めたブラック・コメディ。英国アカデミー賞受賞者であるJ・ウォルターズが主人公クリスティーンを演じる。 -
シド・アンド・ナンシー
制作年: 198670年代後半ロンドンを中心に活躍したパンクロックバンド、セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスと彼のグルーピー、ナンシー・スパンゲンとの破滅的な愛の生活を描く。製作はエリック・フェルナー、監督・脚本は「レポマン」のアレックス・コックス、共同脚本はアベイ・ウール、撮影はロジャー・ディキンス、音楽はジョー・ストラマーほかが担当。出演はゲイリー・オールドマン、クロエ・ウェブほか。2016年12月17日より新宿K's cinemaにて30周年デジタルリマスター版を上映(配給:キュリオスコープ)。 -
ダウニング街の陰謀
制作年: 1985下院議員のスパイ容疑を追及する新聞記者とそれに立ちはだかる権力との攻防を描くサスペンス。監督はデヴィッド・ドルーリー。出演はガブリエル・バーン、グレタ・スカッキ、デンホルム・エリオット、イアン・バネンほか。 -
1984(1984)
制作年: 1984全体主義体制で自我に目覚めた主人公が屈服するまでを描く風刺ドラマ。ヴァージン・レコードの映画製作第一作。製作はサイモン・ペリー、エグゼキュティヴ・プロデューサーはマーヴィン・J・ローゼンブラム。監督・脚本はマイクル・ラドフォード。原作はジョージ・オーウェルが49年に発表した『1984年』(ハヤカワ文庫)。撮影はロジャー・ディキンス、音楽はユーリズミックスが担当。出演はジョン・ハート、リチャード・バートンほか。
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